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2015年11月20日金曜日

世界銀行の中国人幹部退任へ 習政権との近すぎる関係に米不満 主要ポスト失う―【私の論評】金の切れ目が縁の切れ目!金無し中国にはアメリカの支配階級も魅力も何も感じない(゚д゚)!

世界銀行の中国人幹部退任へ 習政権との近すぎる関係に米不満 主要ポスト失う 

2015.11.20

アジア太平洋経済協力会議(APEC)でも自国主導の経済圏構想を打ち出した中国に大逆風の事態だ。途上国向けに投融資や開発支援を行う世界銀行で中国人幹部の退任が決まり、中国は主要ポストを失うことになる。幹部と習近平政権との近すぎる関係に、米国など加盟国から不満がくすぶっていたとの報道もある。

世界銀行は国際通貨基金(IMF)とともに1945年に設立、途上国に幅広い援助を行っている。日本も戦後、東海道新幹線、東名高速道路などのインフラ建設で世銀の融資を受けた。国際復興開発銀行(IBRD)や国際開発協会(IDA)など複数の機関で構成され、いずれも米国が出資比率トップで、日本が2位となっている。

退任人事が話題になったのは、世銀グループで民間向けの投融資を行う国際金融公社(IFC)の長官を務める蔡金勇氏。中国籍の蔡氏は、ゴールドマン・サックスなどを経て2012年10月に現職に就いたが、IFCは今月11日、世銀前元総裁でフランス出身のフィリップ・ウエルー氏が次期長官に就任すると正式発表した。

蔡金勇
蔡氏が4年間の任期を1年近く残して退任する背景について、英フィナンシャル・タイムズ紙は、「北京(中国政府)との距離が近すぎ、あまりに多くの中国企業とのプロジェクトを推進したことで、加盟国から不満が出ていた」と報じた。

同紙によると、6月に中国国営の中国郵政儲蓄(ちょちく)銀行への3億ドル(約370億円)の出資を決めた際には、25人の理事のうち9人が抗議の意味を込めて棄権した。米国は最近のIFCによる中国企業向け投融資の案件では常に評決を棄権することで不快感を示しているという。

中国との関連では、世銀の最高財務責任者(CFO)でフランス出身のベルトランド・バドレ氏も来年3月に退任すると報じられた。米ウォールストリート・ジャーナル紙によると、中国が国際的な存在感を高めるためにIDAに10億ドル(約1230億円)の融資と1億7900万ドル(約220億円)の助成金を出したことをめぐり、世銀の内部調査を受けていた。

ベルトランド・バドレ
 この案件でバドレ氏は蔡氏と一緒に働いており、AFP通信は、2人は韓国系米国人のジム・ヨン・キム総裁の側近だったとしている。

米国や日本主導の世銀でも、中国案件が組織を揺さぶる事態となったが、この先、中国主導で発足を目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)はどうなるのか。

週刊東洋経済元編集長の勝又壽良氏は「中国政府の意向を強く受け、採算度外視の融資を行ったあげく、焦げ付きが発生する危険性が常に付きまとう」と警鐘を鳴らしている。

【私の論評】金の切れ目が縁の切れ目!金無し中国にはアメリカの支配階級も魅力も何も感じない(゚д゚)!

以前このブログでも述べたように、中国の金融は空洞化しています。上記の国際金融公社の中国籍の幹部、世界銀行の親中派フランス籍の幹部の退任激は、これと多いに関係あると思います。中国の金融の空洞化を掲載したいくつかの記事のリンク以下に掲載します。

まずは、中国の外貨準備高がかなりのマイナスになっていることを掲載した記事のリンクを以下に掲載します。
【お金は知っている】中国金融市場の自壊は変えようがない 外貨準備は「張り子の虎」―【私の論評】馬鹿の一つ覚えの経済政策が、今日の危機を招き後は崩壊するだけ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事には「中国の外貨準備と資金流出入のグラフ」も掲載しました。以下にそのグラフとそのグラフに関する説明を掲載します。


さて、このグラフについては、つい昨日も別の記事で説明したので、その説明の内容を簡略にして以下に掲載します。
外貨準備といえば、日米欧の場合は通常、自国通貨が暴落するなどの非常時に備えるためで、大規模である必要は必ずしもありません。しかし、中国の場合、特別の意味があります。 
中央銀行である中国人民銀行は流入する外貨を買い上げて外準とし、その額を基準にして通貨人民元を発行し、その元資金を商業銀行に供給しています。

中国の外貨資産の大半はドルであり、残りはドルと交換できる国際通貨のユーロや円などです。つまり元は事実上、ドルの裏付けがあるという意味での信用を獲得し、増発が可能になっていたのです。 
08年9月のリーマン・ショック後、米連邦準備制度理事会(FRB)はドル資金を大量発行する量的緩和政策に踏み切りましたが、米国からあふれ出たドル資金は中国に大量流入し、人民銀行はそれを吸い上げることにより、やすやすと元資金を大量増発できたのです。 
元資金は国有商業銀行を通じて不動産開発投資用に振り向けられ、不動産ブームを支えました。中国経済は投資主導で二ケタ台の経済成長に回帰し、リーマン後の世界でいち早くショックから立ち直りました。10年にはデフレ不況が深刻化する日本の国内総生産(GDP)を抜き去って、米国に次ぐ経済超大国となりました。 
中国の成長モデルは豊富な外貨準備によって支えられてきたわけですが、その外準が増えずに急速に減少することで、成長資金を供給する方程式が成り立たなくなりました。停滞感が強まる景気の刺激に向け、人民銀行はもっと大量の元資金を発行する必要があるのですが、人民銀行の外貨資産は外準の減少を反映してかなり減りました。
中国の外貨準備高の水準は従来かなりの額でしたが、この金は海外から借りていたものをもかなり積んでいたもので、真水の(外国等から借り物ではなく、正真正銘の積立金という意味)日本の外貨準備高とはもともと異なります。これは、外国からの資金が中国に入ってこなくなったどころか、中国国内の資金が海外に流出していることを示していると考えられます。

実際、中国では以前から天文学的な数値の資金が国外に流出していました。中国では、相当前から資金が国外に流れ出していたということがあります。それに関する記事を以下に掲載します。
中国経済、崩壊か…中国版アベノミクス不発 社会主義国家を待ち受ける“2つの罠”とは―【私の論評】『保八』も確保できない中国は、本当は雇用状況もかなり悪化しているのに、金融緩和政策も実行できない、その理由は「金が消えた」という驚愕の真実(゚д゚)!
中国の統計はでたらめ、現実にはマイナス成長であろうことは、以前のこのブログにも掲載した

この記事では、 保八(注:経済成長8%を死守する政策)も維持できないどころか、本当はマイナス成長といわれる中国経済ですが、金融面でもとんでもないことが発覚したことについて掲載しました。そのとんでもないこととは、中国から「大量のマネー」が姿を消しているという驚愕の事実です。その内容を以下に抜粋します。

まずは、この記事で引用した宮崎正弘氏のメルマガの内容を以下にコピペさせていただきます。
 中国から不正に海外へ流れたカネは3兆7900億ドル  外貨準備高より多いカネが不正に海外へでた勘定になるのだが。。。。。
****************************************
グローバル・ファイナンシャル・インテグリティ(GFI,ワシントンの国際金融監視シンクタンク)の調査に拠れば、中国から不正に海外へ持ち出された金額が精密に報告され、驚くべき巨額の事実が浮かび上がって。 
 つい最近まで筆者は1兆800億ドルと、このGFIの数字を援用してきた(これは2002年か2011年の統計とされた)。 
 ところが新しい報告では2000年から2011年までの統計で、実に3兆7900億ドルが不正に海外へ流れた(Illicit flow)。2005年から2011年の統計で2兆8300億ドルとなる新しい数字に上方修正された。 
どの期間の統計かによって、数字が異なるのは当然といえ、もし2000年から2011年統計で、中国からの海外逃避資金のトータルが3兆7900億ドルとなると、史上空前の新記録。邦貨換算で417兆円弱。日本のGDPの80%にあたる。 
これは中国の金融が空洞化していることを示して余りある。 
以下に掲げる「ワースト・ランキング」はGFIが集計した2002年から2011年の合算統計である。 
1)中国      3兆7900億ドル
2)ロシア      8809億ドル
3)メキシコ     4618
4)マレーシア    3704
5)インド       3431 
桁違いの汚職天国、ロシアのそれも凄いが中国に比べたら何ほどのこともない。
2011年当時ですら、この有様で、最近ではさらに資金流出から加速化したといわれています。だからこそ、最近では、中国の外貨準備高が大幅な黒字から、大幅な赤字に転じたものと考えられます。

さらには、最近では以下のような記事があります。この記事は、今月6日のものです。
【異形の中国】死に物狂いで金集めに走る中国 日本株も静かに売却していた…―【私の論評】今の中国が最も恐れるのは南シナ海ではない! 日銀の追加金融緩和と、アメリカの金融制裁だ(゚д゚)!
天津大爆発は、中国経済に打撃を与えた=8月
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、中国の金融の空洞化に関係する部分のみ以下に掲載します。
中国の抱える債務はGDPの282%である。2015年末に400兆円、16年末に600兆円の償還時期がくるが、返済は無理。つまり借り換え、分かりやすくいえば、ギリシャのように「証文の書き換え」が目の前に来ているということだ。

5兆円にものぼった中国国富ファンドの日本株保有も、いつのまにか手元資金不足に陥って、静かに売却していた。

なぜなら、日本企業の株主リストは公開されており、豪のオムニバス・ファンド(=中国国富ファンドの別動隊)の名前が見つからなくなった。中国は日本株をほぼすべて売却していたのである。

あまつさえ中国は保有する米国債を取り崩し、備蓄した金も少しずつ売却している。次に地方政府の債券発行を認め、さらには住宅ローンの貸し出し分を担保の銀行融資枠を拡大し、10月には銀行金利の上限も撤廃した。

加えて、人民元建ての中国国債をロンドンでも売り出して、死に物狂いの金集めを展開している。 
これは末期的症状ではないのか。
ブログ冒頭の記事で、国際金融機関の幹部である、蔡金勇やベルトランド・バドレが退任させられたのは、上で示したように、金につまつた中国の便宜をはかるようなことをしたからです。

今後彼ら、そのまま元の地位につけておけば、中国政府の意向を強く受け、採算度外視の融資を行ったあげく、焦げ付きが発生する危険性がつきまとうことも考えられるため、それを回避するための措置です。

それだけ、中国の金融は空洞化して、末期的症状だということです。

本日は、中国に関する面白いというか、はなはだ疑問に感じる動画を視聴しました。その動画を以下に掲載します。



詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この動画では、アメリカに在住し、アメリカのリアリズムに迫った視点から日米関係を分析している伊藤­貫氏をお招きし、「航行の自由作戦」で盛り上がったアメリカ崇拝の虚しさを指摘すると共に、アメリカが中国と戦争出来ない理由を、政治資金の供給源や、第4・第5­の戦場における均衡状態から解説しています。

この動画では、アメリカは、従来からエンゲージメント・グループ(親中派)、コンテインメント・グループ(反中派)があるのですが、結局のところエンゲージメント・グループのうちのアメリカのトップ0.1%の資産家が選挙に金を出しているから、アメリカは米国と戦争しないだろうとしています。

さらに、サイバー戦や宇宙戦では、米中が互角になっているので、戦争をすれば両国とも大変なことになるので、戦争しないだろうというものです。

しかし、上記で掲載したように、中国の金融は空洞化しています。また、このブログでも何度か掲載してきたように、中国の軍事技術は酷く遅れていて、日本の海上自衛隊と本格的な戦争になったとしても、半日で壊滅するほどの水準です。

中国の宇宙産業はロシアから輸入したものです。ロシアにしても、宇宙で中国に覇権を握らるような脅威には晒されたくないので、肝心要の部分はブラックボックスにしていることでしょう。サイバー戦に関しても、実体がどれほどの水準のものなのかわかりません。そもそも、両方とも表に出すようなものではなく、秘匿するものです。

そもそも、金融が空洞化してしまえば、金の切れ目が、縁の切れ目であり、金無し中国にはアメリカの支配階級も何の魅力も感じないのではないかと思います。金があるからこそ、さらに金が集まり、アメリカ支配階級にとっても、価値ある中国だったのに、もうそうではありません。

それに金融が空洞化してしまえば、当然のことながら軍事面の支出もできなくなります。特に、宇宙開発は無理です。サイバー戦くらいなら、金がなくてもある程度できるかもしれませんが、それも行き着く先は、やはり金です。

サイバー戦ともなれば、ハッカーが遊びでどこかのサイトに侵入するのとはわけが違います。多くの人材を育てること、それに機器だってパソコン程度じゃ駄目で、もっと強力なものが必要になると思います。

このようなことを考えると、伊藤貫氏の言っていることが、疑わしく思えてきます。伊藤氏は、アメリカ在住が長いですから、知らず知らずのうちに、過去にはアメリカで多数派だった、エンゲージメント・グループに多大に影響を受けてしまったため、現実を直視できなくなってのではないかと思います。

それに、インタビューしている水島氏は、TPP論議では、TPP芸人の尻馬にのって、TPPに大反対をしていました。しかし、現在ではTPP芸人バブルは完全に弾けてしまいました。こんなことを考えると、水島氏の米中の見方についても、かなり疑問を感じます。

結局のところ、中国は凡庸なアジアの一党独裁国家に過ぎないのですが、それが空前絶後の大国家であったということが、多くの人に期待を持たせたのでしょうが、今のままの体制で金無し中国がいつまでも続くとは考えにくいし、確かに米中が戦争はしないということは考えられますが、今のままの中国がそのままで経済的にも軍事的にも、アメリカと対等になるとか、いずれ追い越すとか、ましてや現在対等であるというのは、やはり幻想に過ぎないです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年7月2日木曜日

中国危機、ギリシャより深刻 株暴落止められない習政権 逃げ出す欧米マネー―【私の論評】個人投資家が支えてきた高騰が破綻した!いよいよ中国の内乱・分裂が近づいてきた(゚д゚)!

2015.07.02
暴落続きの上海株に、中国の個人投資家も頭を抱える

ギリシャの債務問題が注目されているが、実はもっと深刻なのが中国の経済危機だ。上海株式市場は1日も5%を超す下げに見舞われるなど、もはや習近平政権も手の打ちようがない状況だ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)でも資金を集めたい中国だが、欧米勢の資金は市場から逃げ始めた。

2日午前の上海市場で、上海総合指数は一時3%超下落し、4000ポイントの大台を割り込む場面があった。

1日には終値で5・23%安の大幅下落。同日公表された中国の景況感指数が市場予想を下回る結果だったことなどから、大型株を中心に売られ、ほぼ全面安となった。

暴落の背景にあるのが外資系金融機関の弱気予測だ。米モルガン・スタンレーは新規株式公開(IPO)の急増やバリュエーション(株価の評価)が高過ぎる点などを警告、「上海総合指数は向こう1年間に20~30%下落する」と予測した。同様の分析はバンク・オブ・アメリカや米運用会社ブラックロック、欧州系のクレディスイスからも出た。

こうした見方を裏付けるように、上海総合指数は6月12日の高値5178ポイントから、29日には一時3875ポイントまで約25%も暴落。その後も4000ポイント近辺で低迷している。

「4000ポイントをいったん割り込んだことで、次の下値めどは1月の3400ポイントあたりまで見当たらない」(国内系証券ストラテジスト)とさらなる大幅安も警戒される。

より問題なのは、中国当局が利下げなど株価維持策を打ち出したことをあざ笑うかのように株安が続いていることだ。

前出のストラテジストはこう指摘する。

「中国経済は当局のコントロール下にあるというのが市場のコンセンサスだったが、もはや制御不能ということになれば、海外勢は恐ろしくて投資を続けられない」

【私の論評】個人投資家が支えてきた高騰が破綻した!いよいよ中国の内乱・分裂が近づいてきた(゚д゚)!


ギリシャ国旗柄のビキニ
現在数千億円の返済でギリシャが揺れています。日本国内はマスコミがギリシャのデフォルトを毎日のように報道しています。しかし、その借金は15億ユーロ(2千100億円)に過ぎません。これは、日本政府の剰余金でお釣りがくる規模の金額に過ぎません。この程度のことになぜ日本のマスコミが大騒ぎして、日々報道をするのか良く理解できません。



ギリシャ債務問題にもかかわらず、日本の長期金利が現在も低下しています。ということは、市場は日本ではギリシャのような危機は生じない、むしろ安全と予想しているに他なりません。民間エコノミストの予想とは違い、市場参加者は身銭をきっての予想ですから、こちらの方が余程信頼性は高いでしょう。

ギリシャなどより、プエルトルコのデフォルトのほうが、余程深刻です。これは、8兆6000億円で桁が違います。

ギリシャ問題など、日本にとっては対岸の火事に過ぎず、ギリシャがどうなろうと、日本への影響は微々たるものです。関係あるのは、対ギリシャに多大に直接・間接投資をしていたところのみでしょう。

そんなことよりも、本当は中国の株式暴落のほうが、よほど深刻です。中国の最近の株式暴落は、日本や他の国での暴落などとは桁違いの深刻さ度合いです。

中国の株式市場はつい最近まで、この1年で250%上昇していました。特に今年3月からの上昇率は凄く、わずか3ヶ月で170%という異常な上昇率を示していました。昨年の今頃400万円投資した人はつい最近までは、1000万円になっているわけでしたから、笑いが止まらなかったことでしょう。

こうした急激な上昇の要因は、不動産市場の低迷で投資先が一気に株式市場に集中したことでした。なにしろ、本来株式投資とは関係のない普通の会社ですら、製品を作って売れるかどうかわからないので、設備投資の資金を株式投資に回すという具合でした。さらにそれを後押ししたのが、昨年の11月に香港市場との間に株の売買が出来るようになったことや、取引手数料が引き下げられたことなどでした。

ところがここに来て、ブログ冒頭の記事のように、急落が続いています。そう遠くない内に本格的な大暴落が発生するということになるでしょう。

2008年の北京オリンピックを前にした急上昇は今回の上昇率よりさらに急激でしたが、当時は中国の国内総生産(GDP)の伸び率が14%と言う驚異的な状況下でした。ところが、今年はその半分の7%を割り込んで景気低迷期に入っており、状況はまったく違っています。

前回の暴騰相場は、2007年から2008年にかけ、13ヶ月も経たない内に上昇分のほぼ全てを失って終わっています。先の急上昇が前回に比べて経済状況がまったく異なる状況下で起きていることを考えれば、これ以上の上昇は無理であり、前回を上回る壮絶な暴落劇が演じられることは間違いないです。


とはいっても、日本などの場合は、株式が暴落したからといって、それにすぐに直接大きく影響を受ける人は少ないのですが、中国には特殊事情があります。特に問題なのは、相場高騰を支えているのが大勢の個人投資家であるということです。しかも、株式投資などとは縁のないような農家のおじさんや退職者といった、投資経験のほとんどない素人集団が70~80%を占めているのです。


中国には、元々日本や他の先進国に見られるような、セーフティーネットのようなものがほとんどありません。そんな中で、インフレが進行し、4%の銀行金利では財産は目減りする一方、そこで目につけたのが20%近い金利がつく「影の銀行」への博打預金と株式投資だったというわけです。

しかし、「影の銀行」の破綻が相次ぎ、今中国社会を揺るがす社会問題となっています。今後株式市場が大暴落する時には、「影の銀行」への投資以上に混乱を起こす可能性が大です。なぜなら、中国ではインターネットの金融仲介業者を通して、自己資金の4倍もの資金を借りて投資している人々が大勢いるからです。

中国市場の大暴落は今までにないような大混乱を起こすことになりそうです。全財産を失っただけでなく、その資産の数倍の借金を抱え込んだ一般市民が、「影の銀行」の被害者たちと共に、地方政府や中央政府に向けて憤怒のマグマの大放出をすることになることでしょうから、その時は大変なことになります。

これには、従来のような貧困層などの暴動とはわけが違います。中国ではある程度の資産のある株式投資ができる人までも含んだ、大暴動が頻発することになります。これは、暴動ではすまなくなるかもしれません。

そうして、先日もこのブログで掲載したように、中国の経済はここしばらくは、低迷を続けるのは必至ですし、さらに中国西端には、第二イスラム国の脅威が迫っています。

日本は、安保法制を整備して、集団的自衛権を強化しようとしています。そうて、経済は不審で、株式大暴落で人民激怒、それに輪をかけて中国製端部における第二イスラム国の脅威です。中国にとっては、何も良いことはありません。

このブログでは、このブログを設立した頃から、中国の分裂を予想してきました。しかし、私は中国が普通の国と全く異なる組織であることを考慮に入れていませんでした。

中国は、たとえ人民にかなり大きな不満があったとしても、他の国では考えられないような中国共産党配下の治安維持組織である、城管、公安警察、人民解放軍が徹底した弾圧を行うので、他の国であれば、とっくに内乱や分裂を起こしてしまう状況にあっても、暴力によって政府による、政府のための治安が維持されてきたのです。

中国人民の憤怒のマグマは近い内政府に向けて大噴出されることになる

しかし、それも限界があります。今後、本格的な大暴落が起こった場合には、今までにないほど、人民の憤怒のマグマが煮えたぎり、その限界を超えて、あちこちで政府に向けて噴出されることになると思います。

そうして、それが中国分裂のきっかけになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年6月27日土曜日

中国株また暴落 習政権の経済対策評価されず 中国経済へ不信感―【私の論評】今のままだと中国の社会経済活動は今後数百年何らの進展がないどころか、低迷し続ける(゚д゚)!

中国株また暴落 習政権の経済対策評価されず 中国経済へ不信感
2015.06.26


中国株がまた暴落した。25日の上海市場で、代表的な指数である上海総合指数の終値が前日比3・46%安となり、26日午前も5%超暴落する場面があった。習近平政権は6兆円規模のファンド設立や銀行の融資規制緩和を打ち出したが、市場の評価は厳しかった。

26日午前の相場では、上海の米ドル建てB株指数が一時7%超下落したほか、深●(=土へんに川)の香港ドル建てB株指数は一時4%超安。深●(=土へんに川)のベンチャー企業向け「創業板」指数は約8%下落するなど、いずれも前日に続く暴落となった。

証券当局が28社の新規株式公開(IPO)を承認したことから需給悪化の懸念が広がり売りが相次いだとの市場関係者の解説もあるが、最大の要因は中国経済への不信感だ。

習近平政権は24日、保険会社の資金を集めて3000億人民元(約6兆円)規模のインフラ建設にあてる「中国保険投資基金」の設立と、預金残高の75%を超えてはならないと規制されている銀行の貸出残高比率を撤廃すると打ち出した。

ところが、25日の上海市場では、恩恵を受けるはずの大手銀行やインフラ関連株が売り浴びせられた。市場で「融資拡大の効果は限定的で、追加金融緩和の期待も遠のいた」との見方が広がったためで、習政権の政策が真っ向から否定された形だ。

先週に約13%暴落した上海総合指数は、今週に入って2日連続で上昇したものの再び腰折れした。投資家の疑念は払拭できていない。

【私の論評】今のままだと中国の社会経済活動は今後数百年何らの進展がないどころか、低迷し続ける(゚д゚)!

中国の悪あがきが続いているようです。結局平たく言うと先の6兆円に及ぶ「中国保険投資基金」が、中国国内資金の“巻き上げ" ツールであり、「AIIB」が外国資金の“巻き上げ”ツールということです!! 要するに中共は今、資金が枯渇し、減速する経済成長へのテコ入れ策が採れなくなってきたということです。それが、投資家に見抜かれて株が暴落したということです。

そりゃそうです。以前にもこのブログでお伝えしたように、過去10年間で、天文学的な数字の金が国外に流れているのですから。それに関しては、このブログでもたびたび掲載してきました。その記事の輪駆を以下に掲載しておきます。

中国寄りの専門家さえついに唱えだした「中国大崩壊」の論拠―【私の論評】ニッポン人中国スパイ、親中派、媚中派は速やかに転向せよ、そうでないと飯のくいあげになるぞ(゚д゚)!
中国寄りのデービッド・ジャンボー教授ですら、最近で中国崩壊の可能性を示唆
詳細、この記事をご覧いただくものとして、この記事では中国金融の空洞化を掲載しました。その部分のみを以下に掲載します。
2000年から2011年統計で、中国からの海外逃避資金のトータルが3兆7900億ドルとなると、史上空前の新記録。邦貨換算で417兆円弱。日本のGDPの80%にあたる。 
これは中国の金融が空洞化していることを示して余りある。 
以下に掲げる「ワースト・ランキング」はGFIが集計した2002年から2011年の合算統計である。
1)中国      3兆7900億ドル
2)ロシア      8809億ドル
3)メキシコ     4618
4)マレーシア    3704
5)インド       3431 
とんでもない額の金が不正資金してして、海外に垂れ流されている中国。これでは、国際的信用は丸つぶれです。

それに外貨準備高もどんどん減っています。これについても、以前このブログで掲載したことがあります。その記事の輪駆を以下に掲載します。
【日曜経済講座】インフラ銀…その正体は「共産党支配機関」 参加論を斬る―【私の論評】中国主催のインフラ投資銀行に出資すれば、敵に塩を送るようなものどころか、振り込め詐欺の誘いに乗っかるようなものである(゚д゚)! 
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、中国の外貨準備の昨年度の状況を示すグラフを以下に引用します。


外貨準備がどんどん減っていて、対外銀行の借り入れをマイナスすれば、実質上中国には外貨準備などないどころか、マイナスといっても良いくらいです。

それに直近の経済は低迷しています。以下に昨年度の成長率を掲載します。



中国政府はすでに、中国経済の「新常態」ということを発表しており、今後の経済成長率は、7%前後になるとしています。従来中国では保八というスローガンがあり、経済成長率8%は中国政府が守るべき最低水準としてきました。

なぜなら、中国は未だ発展途上であり、経済成長率が8%を割ってしまっては十分に国内の雇用を吸収できないからです。しかし、政府が公式にこの保八を継続できない旨を公表したわけです。実際に、中国では大学新卒の就職率が極端に低く、なかなかまともなところに就職できない状況が数年前から続いいてました。

この有様であるにもかかわらず、中国は「AIIB」、「中国保険投資基金」だけではなく、「シルクロード基金」まで創設して、日本に対抗しようとしています。その概要を以下に図で示します。


以上を総合してみてみると、中国は借金に借金を重ねて、AIIB、中国保険投資基金、シルクロード基金を創設して、アジアのインフラ整備をしようとしています。

結局、金のない国が、金を借りまくって、金貸しの胴元をするということです。

なぜ、金がないのかといえば、そもそも過去においては中国は海外からの外国からの借金や、熱銭(海外に流れた中国の資金)による借金で、国内のインフラ投資をして経済発展をしてきたのですが、そのビジネスモデルが崩壊したからです。

さすがにインフラ投資だけでは、もう経済発展は望めないということです。にもかかわらず、中国は今度は国内のインフラ整備ではなく、中国外のアジアのインフラ投資をして経済発展をしようと試みているわけです。

しかし、これはどう考えてうまくはいきそうもありません。アジアのインフラ投資の前哨戦でもあった、中国のアフリカ投資はことごとく失敗しています。そもそも、中国国内では政府の都合で自分たちの押し付けで、インフラ整備をしてきたわけですが、中国以外ではそれだけですむはずもなく、中国にはそのあたりのノウハウが完璧に欠落しています。

そもそも、インフラ整備をするのは、当外国の社会を良くするために実施するのであり、インフラ整備をして、官僚などか肥え太るためにするのではありません。自国の社会をなおざりにしている国が、他国の社会を良くするためのインフラ整備などできるわけがありません。


そもそも、中国には海外でのインフラ投資のまともな実績がありません。海外のインフラ投資では、中国が過去にやってきたように、急ピッチで道路や橋、港湾、空港、建物などを作ればそれで良いというわけではありません。対象地域の現実にあわせた、インフラ整備をしなければなりません。そんな芸当は中国にはできそうもありません。

アジア・インフラ投資にも失敗することは確実です。そうなると、当面中国には全く経済が良くなるとか、現状を維持できる見込みは全くありません。

ただし、一つだけ実施できる可能性があります。

それは、過去に日本が数十年というとてつもなく短い時間で行ってきたこと、西欧先進国が数百年かけて行ってきたことを実施すれば良いだけです。


それは、何かといえば、いわゆる経済的な中間層を増やし、それらの社会・経済活動を活発化させることです。日本は、戦後の高度成長でそれを短期間に実行しました。

中間層が増えて、活発な社会・経済活動を行うようになれば、中国も日本が発展したようにかなり発展することが期待できます。

中国では、経済発展して、富裕層が存在します。しかし、この富裕層はほんの一握りにすぎません。富裕層がいくら贅沢をしたといっても、それには限りがあります。中間層がかなり増えれば、中間層の個々人の社会・経済活動は富裕層に比較すると、わずかなものですが、それでも貧困層よりははるかに活動するようになり、全体では富裕層のそれを凌駕するようになり、国内の内需が拡大します。

日本ができたのですから、中国でもできないはずはありません。しかしながら、中国がそれを実行するためには、大きな壁があります。

中間層を多く輩出させ自由に社会・経済活動をしてもらうためには、それなりの基盤が必要です。その基盤とは、民主化、経済と政治の分離、法治国家化です。これらがある程度整っていなければ、とても中間層は増えませんし、増えたにしも、社会経済活動を活発にすることはできません。

そもそも、本来経済がまともに発展するためには、ある程度まともで健全な社会が出来上がっていなければ無理な話です。あの経済の大家ドラッカー氏は、かつての日本の政治家・官僚に対して、彼らが重視したのは社会であり、社会が良くなることのほうを重視していたと語っています。確かに、池田総理大臣などは、社会を重視していました。社会を良くしようと努力した結果、脅威の経済成長がついてきました。

おそらく、これは、逆をやっても実行できなかったでしょう。まさに、日本の逆をやったのが、中国で鄧小平氏は「富める者から、富め」とのキャッチフレーズで、社会は二の次にして、経済発展することを最優先にしました。社会はなおざらにして、国家経済が発展する道を選択しました。しかし、もうそれは不可能です。

日本の高度成長の新幹線に乗った鄧小平 右奥
過去の中国は、海外の資金の流入と、インフラ整備だけで、経済成長をすることができましたが、今やそれは不可能です。国内や、諸外国のインフラ整備をするだけでは、もう無理です。

本当は、中国は日本の過去の政策などを謙虚に学ぶべきなのでしょうが、それはできないようです。そうなると、日本の経済発展などよりはるかに遅れることが予想されます。

日本が数十年でやってしまったことを中国は数百年かかってしかできないか、永遠にできない可能性だってあります。

いずれにしても、中国の社会・経済はこの先しばらくは良くなる見込みが全くありません。それどころか、現状維持もできず、低迷することになるでしょう。その頃には、中国の過去の経済発展は単なるイリュージョンになっていることでしょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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日本は、中国と今後どう付き合って行けば良いのか、また中国の近未来を予測する書籍を以下にチョイスさせていただきました。

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2015年5月26日火曜日

人民解放軍に激震 習政権が軍部のカネの流れを徹底調査 聖域を破壊 ―【私の論評】習の戦いは、中国の金融が空洞化し体制崩壊の危機状況にあることを露呈した(゚д゚)!

2015.05.26

今度は人民解放軍にメス。習氏のもくろみは吉と出るか。写真はブログ管理人挿入。以下同じ。
腐敗官僚の撲滅を進める中国・習近平国家主席が人民解放軍への攻勢を強めている。取り締まりを主導する党中央規律検査委員会が、胡錦濤政権時の制服組トップ、郭伯雄・前中央軍事委員会副主席の身柄を拘束するなど、軍幹部を次々と粛清。会計検査を断行し、これまでタブー視されてきた軍部内のカネの流れまでも暴こうとしている。「赤い帝国」で繰り広げられる“聖域破壊”の衝撃を富坂聰氏がリポートする。

軍幹部の収賄額が桁違いであることは中国では常識だ。その実態を報じた「財経網」(4月1日)の記事のタイトルは、《谷俊山の収賄事件で収賄額は200億元(約3860億円) 軍の資産一つ売って1億元のリベート》という驚くべきものだった。

日本では習近平国家主席がライバルを追い落とす目的ばかりが注目される反腐敗キャンペーンだが、ターゲットの規模はすでに権力闘争だけでは説明できないほど広範だ。

中国社会科学院が3月18日に公表した「法治青書(15年版)」をもとに「人民網」が分析した記事によると、14年の中国では1日平均500人の官僚が双規(規律検査委員会による規律違反の取り調べ)を受けていた計算になるという。

現在までに省級・大臣級の“大トラ”幹部が80人以上、同じクラスの軍幹部が30人以上も規律違反を問われて処分されている。

反腐敗キャンペーンが打ち出された直後、「トラもハエもたたく」とのスローガンが唱えられたが、昨年7月からはこれに「キツネ(主に海外に逃亡した官僚と政商)」が加わり、いまは「デブネズミ(公金で飲み食いして太った官僚)」を官僚組織から追い出すことを目的にしている。

トラ、ハエ、キツネ、ネズミとターゲットを広げてくるなかでは、国家のダイエットと名付けられた無駄遣いへの攻撃から、親族を幽霊職員にしている問題に対して大々的にメスを入れ、大量に首を切ってみせた。

中国の国民は周永康、徐才厚、令計画の3氏といった共産党の大物の落馬の裏でこうした社会の変化を目の当たりにしている。この劇場型の手法が習政権の人気を支えている。

検査の対象は上官から下士官まであらゆる階級に及ぶ。経費をすべて洗い出し、不正なカネの流れがなかったかを調べる。この調査によって、軍部の腐敗の詳細が白日の下にさらされることになるだろう。検査結果が出るころには大量の処分者が出るはずで、人民解放軍に激震が走るのは間違いない。

まさに聖域破壊の連鎖だが、国民はより大きな刺激を求めてくる。その欲求に習氏がどこまで応えられるのか。今後の一つの焦点だろう。

■富坂聰(とみさか・さとし) 拓殖大学海外事情研究所教授

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】習の戦いは、中国の金融が空洞化し体制崩壊の危機状況にあることを露呈した(゚д゚)!

上の記事で、人民解放軍にまで反腐敗キャンペーンが及んでいるということは、人民解放軍の特殊性を理解していないと、十分理解できないかもしれません。普通の国の軍隊であれば、反腐敗キャンペーンとは言っても、幹部の一部を逮捕すればそれですむと思います。

しかし、人民解放軍は違います。人民解放軍は、軍隊ではありません。これは、正確には各地の共産党組織の配下の私兵です。そもそも、人民を守るための、軍隊ではありません。私兵というだけでもありません。

実は、軍備をしていながら、日本でいうところの商社のような存在なのです。軍備をしながも、様々な事業を展開しているという普通の国では考えられないような特異な組織なのです。そうして、こういう特異な組織の中には、核兵器で武装しているものもあるという、とんでもない組織です。ですから、普通の軍隊でなら考えられないような様々な利権が存在します。だから、人民解放軍の幹部にも大金持ちが存在します。

だから、習近平が反腐敗キャンペーンをするなら、ある意味、人民解放軍はいずれ必ず実施しなければならないものだったと思います。

人民解放軍の招待は武装する商社

しかし、こうしたキャンペーンを実行する中国の習近平国家主席が反腐敗対策を宣言する一方で、当の習主席のファミリーが海外のタックスヘイブン(租税回避地)に蓄財している一端が、昨年のはじめに国際調査報道協会(ICIJ)のジェームズ・ボール記者と英紙ガーディアンの報道で明らかになっています。

ICIJのボール記者らはタックスヘイブンとして有名なカリブ海の英領バージン諸島の2社から200ギガバイト以上のデータを入手、約2年にわたって分析し、裏付け取材を進めてきたといいます。

英領バージン諸島

第一報で名前が挙げられているのは習、温、李3氏のほか胡錦濤前国家主席、トウ小平、中国人民解放軍創設者の1人、葉剣英、同大将の粟裕、戴相竜・元中国人民銀行総裁、「八大元老」の1人に数えられた王震、彭真・元全国人民代表大会常務委員会委員長のファミリー計13人でした。

国際会計事務所プライスウォーターハウスクーパース、スイス銀行大手クレディ・スイス、UBSなど欧米の銀行や会計事務所がバージン諸島での会社設立を仲介していたといいます。

中国と香港の2万1千人以上が海外会社のオーナーや株主になっており、2000年以降、1兆~4兆ドル(約104兆~約417兆円)の隠し資産が中国から流出したとボール記者は指摘しています。

中国では高度経済成長とともに貧富の差も拡大。100人の富豪が3000億ドルの資産を独占する一方で、推定3億人が毎日2ドル未満の生活を強いられています。ボール記者らが入手したデータでも、16人の資産を合わせた金額は450億ドルにのぼっていたといいます。

たった2社のデータでこの数字です。しかも、タックスヘイブンはバージン諸島だけではありません。タックスヘイブンを使う目的は租税回避、不正蓄財、国内資産の海外移転などが考えられます。中国共産党、中国人民解放軍幹部ファミリーによる海外蓄財は一体どれぐらいの規模に及ぶのか、想像もつかないほどです。

日本国内のサイトなどから、習近平ファミリービジネスについて、以下にまとめます。

習近平の父である、習仲勲は新中国建国の元勲であり、これらの長老指導者グループとして知られるのが80年代から90年代にかけて権力を振るった「8大元老」です。習仲勲氏のほか、改革・開放路線を推進した鄧小平氏、副首相を務めた陳雲、全国人民代表大会(全人代)委員長だった彭真、国家主席の李先念、副首相だった薄一波らで、彼らの子弟のなかには習近平のように党や政府の最高幹部になったり、有力企業のトップなど中国各界で活躍している名士、有力者が多数います。

1997年10月、84歳を迎えた習仲勲の家族写真。前列左から、斉心、
習仲勲、習冬英。後列左から、習近平、習安安、習正寧、斉橋橋、習遠平。
習近平の弟の習遠平は一時、北京の不動産会社『羽白(ユイバイ)』の社長を務め、土地開発やマンション建設に熱心でした。この会社の名前の『羽』と『白』は習という字を分解して、企業名として付けたものです。

また、習遠平氏はその後、香港に拠点を移し、欧米諸国を中心に、さまざまなコネクションを使ってビジネスを展開すると同時に外資を誘致しています。彼は現在、北京に本部を置く国際環境団体の会長に就任していますが、それは多分に名誉職的な肩書きであり、兄から得た内部情報をもとに事業を展開しています。

また、習近平の姉の習橋橋も夫の家貴氏と共同で不動産会社などを幅広く経営し、首都の北京や経済特区の深センの土地開発を手掛けています。不動産バブルに沸く大都市の一等地を優先的に開発できるのは、父の習仲勲や、やはり最高幹部の習近平氏の強い影響力があるからです。

次女の安安夫妻はカナダに居住しカナダ国籍も取得していながら、中国の携帯電話事業に出資し巨利を得ているといます。

金融・経済情報専門通信社「ブルームバーグ」や香港メディアなどの情報を総合すると、習近平ファミリーの総資産は少なくとも日本円で565億円を下りません。

最も活発なビジネス活動を展開しているのが習近平ファミリーの斉橋橋と家貴夫妻です。夫妻は2人で11社の企業のオーナーであり、そのほか、少なくとも25社の重役として経営に携わっています。夫は、投資会社の会長を務め、この資産が18億3000万元(約311億円)。さらに、同社の関連会社の資産が5億3930万元(約91億円)に上ります。彼はこれらの企業を通して、江西省にあるレアアースを生産・販売している江西レアアースの株式の18%を所有しており、それだけで4億5000万元(約77億円)に上ります。

夫妻は北京で不動産会社の北京中民信房地産開発を経営しており、橋橋が会長に納まっています。同社のホームページによると、同社は2001年8月9日創設で、資本金5000万元(約8億500万円)。同社が開発した北京の一等地に建つマンションのうち、面積が189平方㍍で、3ベッドルームの物件は1500万元(約2億5500万円)で売りに出されています

さらに、夫妻の一人娘夫婦が北京の電機会社の株式1億2840万元(約22億円)を所有しているほか、夫妻とその娘夫婦は香港に、3150万ドルの豪邸のほか、6件の不動産物件計2410万ドルを所有していることが分かっています。このほか、他の名義で中国有数の不動産会社、大連万達商業地産の株式を3000万元分保有。これらの資産をすべて合わせると、中国人民元分では約29億9770万元(約510億円)、米ドル分は5560万ドル(約55億円)で、合計565億円に達っします。

また、習近平氏の2番目の姉である安安の夫の呉龍氏は「広州新郵通設備」の社長を務めており、中国最大の携帯電話事業を展開する中国電信集団(チャイナテレコム)と密接な関係を持ち最近、数億元の事業を受注したと伝えられています。

習近平の姉が巨額の資産を持っていることを伝える日本の新聞
習氏は党中堅幹部の教育機関である中央党校で、「配偶者や子女、親戚、友人、部下が権力を濫用して私利を図ることがないよう管理しなければならない」などと述べてと特権を利用してのビジネスに強く注意を促しているが、習近平ファミリーの実態は、彼の言動とはまったく相反しているといえます。

文書で読むと長ったらしくなるので、以下に習近平のファミリービジネスを図にまとめておきます。以下は、2012年現在のものです。


さてこれだけ、不正蓄財を匂わせる情況証拠があります。習近平を含む大幹部の娘や息子らは、幼馴染みの遊び相手だったこともあって結束が固いです。また、不動産開発や政府の機密情報などに通じており、太子党仲間で情報交換をしては、自身のビジネスに生かしています。とくに、習近平ファミリーはその傾向が強いです。

中国の幹部連中は、習近平の不正蓄財のことは、誰もが知っている事実です。どのように蓄財したかも詳細を知っているはずです。

にもかかわらず、習近平が反腐敗キャンペーンを執拗に実施するのは、それだけ中国は今までにないほどの、危機に見舞われているということです。

どんな危機かといえば、かつてのように海外に中国から流出した巨額の金を含めて、海外から流入する資金が枯渇しているからです。この状況では、過去に中国が発展したモデルである、海外から流入した資金を元手に、インフラ整備をして発展するという方式が成り立たなくなるからです。

習近平は、中国から海外に大量に不正マネーが流出することを防ぎ、何とか過去の発展モデルを維持しようとしているのです。

習近平国家主席のこの振る舞いは、反腐敗キャンペーンにより失脚した者や、その親族などにとっては、結局習近平自らの蓄財を守るため。利権を巡る命がけの闘争に身を置いている、としか見えないことでしょう。

自らも、不正蓄財をしながら、他者を不正撲滅キャンペーンで失脚させるなど、失脚されだ側のファミリーからすれば、恨み骨髄です。不正撲滅をするなら、まずは身内からやれといいたいことでしょう。



中国では、建国以来毎年2万件もの暴動が発生していたとされています。それが、2010年からは10万件になったとされています。中国の一般人民の憤怒のマグマは頂点に達しているということです。

それでも、今までは幹部や、富裕層は少なくとも、巨万の富を蓄えさせてくれたということで、中国の現体制を支持してきたと思います。しかし、習近平の反腐敗キャンペーンにより、幹部や富裕層も現体制を支持しなくなることが考えられます。

そうなると、様々な不満分子が乱立し、現体制を変えるか、潰そうという動きが本格化する可能性が高いです。そうなれば、現体制は崩壊します。その日は意外と近いと思います。

習のこの戦いは、中国の金融が空洞化し現体制の崩壊も含む危機状況にあることを露呈したとみるべきです。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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以下の書籍をごらんいただければ、中国の現体制は必ず近いうちに崩壊すると確信することができます。

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2014年12月24日水曜日

強まる習政権の「恐怖政治」 胡錦濤派“粛清” 有力者全滅の可能性も―【私の論評】習近平は、権力を掌握できるか否かの正念場!しかし、掌握したとしても対日本政策は変わらないどころかますます悪化する(゚д゚)!


握手を交わす習近平(左)と胡錦濤(右) 写真はブログ管理人挿入以下同じ

中国の習近平国家主席が「恐怖政治」を強めている。胡錦濤前国家主席の側近、令計画・人民政治協商会議副主席が「重大な規律違反の疑い」で共産党の取り調べを受けたのだ。習氏による腐敗撲滅運動の一環で、その標的は、江沢民元国家主席率いる「上海閥」から、胡氏が率いる中国共産主義青年団(共青団)出身者で構成する「団派」に移ったといえる。識者は「団派全滅もあり得る」と分析している。

中国各紙は23日付で、令氏が規律違反の疑いで調査を受けていることを国営通信、新華社電を掲載して報じた。香港紙、東方日報は同日、令氏一家には計370億元(約7100億円)の預金があるほか、日本の京都に豪邸を所有していると報じた。
令計画氏

令氏は山西省出身。共青団で政治活動を始めて胡氏と懇意になり、胡氏が2003年に国家主席になると、政権の大番頭役である秘書として絶大な権力を握った。ところが、12年3月、息子が北京市内でフェラーリに女友達を乗せたまま死亡事故を起こして左遷されていた。

令氏の失脚には前兆があった。山西省政協副主席だった実兄の令政策氏は6月に拘束された。義兄の王健康・同省運城市副市長は8月から当局の調査対象になり、10月には弟の令完成氏も当局に身柄を拘束された。令氏の外堀はすでに埋められていた。

周永康氏
 共産党指導者が失脚すると、その取り巻きも罪を問われる。周永康前政治局常務委員の事件に絡み、すでに約500人が拘束されたといわれる。

「月刊中国」の発行人である鳴霞(めいか)氏は「習氏は今後、団派に対する大規模な粛清を行う可能性がある。胡氏は大丈夫だろうが、団派の有力者が全滅することもあり得る」といい、こう続けた。

「月刊中国」発行人 鳴霞氏

 「令氏の腐敗情報は以前から、米国の中華系ニュースサイトが報じていた。京都の豪邸の写真や不動産情報まで流れていた。そこには、令氏以外の共産党幹部の腐敗情報も出ている。習氏は独裁権力を強固にするため、強引な形で“政敵”を次々と失脚させている。先日、失脚した薄煕来・元重慶市党委員会書記の海外資産が没収された。令氏など団派の関係者は日本国内にもいる。日本の政財界に知己も多い。みんな戦々恐々としているのではないか」

【私の論評】習近平は、権力を掌握できるか否かの正念場!しかし、掌握したとしても対日本政策は変わらないどころかますます悪化する(゚д゚)!

昨年3月中国人民政治協商会議の開幕式に出席した習近平国家主席(上段右)と令計画氏(下段)

中国や北朝鮮などの国は、やはり恐ろしい国です。いくら権力の中枢に登ったとしても、権力闘争に負けてしまえば、追放されたり、命を奪われたり、財産を没収され、社会的に抹殺などされてしまいます。要するに、失脚という言葉で表現される、こういう独裁体制の国でおこる惨劇です。

まさに、習近平は、権力闘争の真っ最中であり、次々と政敵を葬り去りつつあるのです。

この件に関しては、前々から兆候があり、このブログでもそれについて掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載させていただきます。
中国、高官ら40人超不審死 事実上「粛清」との声も 汚職撲滅キャンペーンで―【私の論評】二種類の亡霊が示す、中国の政治権力闘争は命がけであることと出鱈目さ加減!こんな国に将来はない(゚д゚)!
不審死を遂げた遼寧省高級人民法院(高裁)ナンバー2の女性副裁判長、徐安生氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では中国の高官が相次いで不審死を遂げている事実を掲載しました。そうして、さらに、現在の中国には、二種類の亡霊がいることを掲載しました。

亡霊のうち、一つは、超不審死を遂げた人々の亡霊です。もう一つは、実体のない公務員という幽霊です。中国には、仕事をしていないのに政府から給与を得ていた「幽霊公務員」が16万人もいたことが判明しました。

この記事を書いた時点では、高官が超不審死を遂げていたのでずが、これに関しては当然のことながら、権力闘争の一環であるのは間違いなかったものと思います。

ただし、この時点では、地方政府の幹部が不審死を遂げていたのですが、最近では、さらに上の層が対象になってきています。

いずれ、もっと上の層まで行くことが十分予想されます。そうなると、胡錦濤自身にも追求の手がおよぶことも十分考えられます。

習指導部が発足した2012年11月の共産党大会から先月下旬までに、国家指導者級幹部3人、党指導部の党中央委員3人を含む、少なくとも57人の政府機関や地方政府の指導者級以上の幹部が失脚しました。李東生元公安次官など周永康氏の元側近も10人近く含まれます。

習が反腐敗運動を掲げて周氏ら潜在的な対抗勢力をたたくのをみて、中国政府の官僚は、習氏の怒りを買えばあらぬ腐敗を追及されかねないとすっかり萎縮しているようです。「今は目立たないのが得策だ。どこで虎の尾を踏むか分からない」。習氏の明確な意向が見えない分野では大胆な政策提案をできない状況にある、と政府関係者は漏らしています。

反腐敗運動を逆手に取り、出世競争のライバルを汚職の疑いで密告する例も増えているといます。汚職調査を受けることを苦にした公務員の自殺者も相次いでいます。

次の標的は、習氏がまだ人事を掌握しきれていない中国軍のようです。制服組トップだった徐才厚・前中央軍事委員会副主席は10月末に収賄罪などで起訴されました。その後、軍幹部への取り調べは厳しくなり、11月には取り調べを受けた馬発祥・海軍中将が飛び降り自殺をする事件も起きました。
飛び降り自殺した 馬発祥・海軍中将

軍内では軍の既得権益に切り込む習氏への反発が少なくありません。習氏が思惑通り、反腐敗運動を名目に軍をも掌握できるかは依然予断を許さない状況です。

それにしても、中国は完全に狂っています。習近平は、他の官僚らの不正を追求していますが、習い一族の蓄財など、ニューヨーク・タイムズや、ブルームバーグがすっぱぬいており、その額たるや、天文学的であり、四億ドル弱にものぼるとされています。そうして、その資産は、香港不動産が中心だそうです。

それに、以下のような信じがたい報道もされています。
習氏専用機で象牙密輸 国際環境団体が報告
習近平専用機
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、中国の犯罪集団が、昨年3月の習近平国家主席や中国政財界幹部によるタンザニア公式訪問を利用し、大量の象牙をタンザニアで買い付けて不法に持ち出したとする報告を発表しています。

タンザニアを訪問した習

このニュースでは、習自体は、直接関係ないような報道ぶりですが、そんな馬鹿な話はないと思います。習自身がかかわっていた可能性も十分あると思いますし、もし仮にそうでなかったとしても、このようなこと、もし日本の閣僚以上のような人が、政府専用機で、このような事態が発生したとしたら、とんでもない大騒ぎになるはずです。

そもそも、政府専用機だからといって、まともに管理もしていなければ、専用機で密輸などという不祥事が発生したら、その専用機を利用した閣僚のクビは飛ぶでしょうし、場合によっては、総理大臣の辞任騒ぎにまで発展する可能性があると思います。

本当に、中国は私達日本人からは、常識を逸脱したトンデモ国家であることは間違いありません。

失脚相次ぐ中国の現実から、現状では、習近平が権力を掌握できるか否かの正念場であることがわかります。しかし、権力を掌握してもしなくても対日本政策は変わらないどころかますます悪化することでしょう。

もう年末で、今年も終わりが近いです。2015年の日中関係はどうなるかなど、予め十分予想がつきます。良くなることは、一切ありえません。来年は、「終戦70周年」にあたります。この時にこそ、習政権は「歴史問題」で日本を激しく叩くつもりだからです。

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