2012年5月15日火曜日

アマゾン、今度は高級ブランドのファッション業界へと殴り込み!−【私の論評】すでにアマゾンは、ファッション購入サイトとしては第一位になっている!!そのAmazonが挑戦するからには、何かすごいイノベーションが期待できる!!

アマゾン、今度は高級ブランドのファッション業界へと殴り込み!:



またもや黒船来襲!「Kindle」タブレットが絶好調で、電子書籍にて出版業界を震え上がらせたアマゾンが、とうとう今度はファッション業界へも本格進出すべく、着々と準備を整えていることが明らかになりましたよ。

えっ、もしや簡単には手が届かなかった高級ブランド物が、アマゾンならではの激安ディスカウント価格で買えちゃったりもするの?現在もアマゾンでは、アパレルからファッション小物に至るまで、豊富なセレクションで買い物ができるようになっていますけど、新たにジェフ・ベゾスCEOが狙っているのは、もっと高級なブランドショップの取り込みのようですね。

つまり、とにかく安くで服が買える...みたいなコンセプトではなく、これまで高級ブティックでしか手に入らなかったハイセンスなファッションを、まるで店を訪ねて自分の手に取って品定めするかのごとく、オンラインでも購入を進められるようにすることが目指されていますよ。

すでにアマゾンは、専属のスタイリストやデザイナー、モデルなどを雇い入れ、とかくディスカウントが強調されがちな「安物を売るアマゾン」としてのブランドイメージではなく、世界有数のファッションブランドを満足させられるような高級イメージの販売コーナーのセットアップが進んでいるようです。

「アマゾンで高級ブランド品を買おうとは思わないさ」みたいなイメージを払拭できれば、巨大なマーケットを創造してきたアマゾンだけに、これから一気にファッション分野でもブレイクする可能性だって十分にあると思うんですけど、いかがでしょうかね~[New York Times]Image by Emma Kate under Creative Commons licenseJamie Condliffe(米版/湯木進悟)

【私の論評】すでにアマゾンは、ファッション購入サイトとしては第一位になっている!!そのAmazonが挑戦するからには、何かすごいイノベーションが期待できる!!

なにやら、昨日もファッションに関する記事を掲載したばかりというのに、本日も結局ファッション関連に関して掲載することになりました。というのも、あのAmazonが本科的にファッションに進出するという上のニュースがあったからです。この、ブログては、Amazonの新しい動きなども、逐一掲載していますから。本日は、これを掲載ということです。


Amazonといえば、もうずいぶん前から、特にアメリカでは、何年も前からファッションを扱っていたはずです。実際、上の記事の冒頭に掲載した、Amazonのサイトの画像でもわかるように、すでにファッション自体は扱っています。それどころか、シューズそのた、ファッション小物も結構扱っています。アメリカのサイトで"fashion site"というキーワードで検索してみたら、上の画像のようなファション・ウエブ・サイトのトップテンが、掲載されていました。

このサイトの左の列は、"lovetolearn"となっており、これは、様々ファッションの情報を掲載しているサイトの上位トップテンを紹介するものです。

そうして、このサイトの右の列は、"lovetoshpo"は、実際に購入できるサイトの上位トップテンを紹介するものです。そうして、そのトップには、何とAmazonではありせんか。そうです。何もAmazonは、ファッション界では、すでに一定以上の定評があり、実際に多くの人が購入しているのです。

さて、この"lovetoshop"実際に見てみました。1位のAmazonは、上に掲載したので、2位から5位まで、したに掲載してみました。

第二位:PACSUN


第三位:Torid


第4位:Neiman Mercus

第五位:rusty zipper


これらをご覧になって、皆さん何かお気づきになりませんか?そうです。どちらかというと、かなりファッショナブルというよりは、低価格で、普段着的なものを販売していることがわかります。特に、第3位Toridの モデルのお姉さんは、かなり体格が良く、現代アメリカの典型的な女性です。昨日もこのブログに掲載したビクトリアズ・シークレッツのスタイルが良くてセクシーな女性とは対照的です。

第五位の"rusty zippe"に至っては、モデルのお姉さんと、お兄さんがどちらかといえば、かなりダサいという印象です。これら、アメリカで上位であるはずの、ファッションサイトの特徴は、多少の例外はあるものの、あまり高価ではない、どちらかというと普段着に属するものということができます。体格の良さとか、ダサさを前面に打ち出すということは、いわゆるファッションに対して、あまり敏感ではない普通の人をターゲットにしているということだと思います。ファッションに関しては、あまり敏感でない人だって、それなりに着るものは購入しなければならないはずです。


これらのサイトは、Amazonも含めて、ファションに敏感でない人や、敏感であっても、自宅で着用する普段着などに絞って販売しているのだと思います。このようなサイトも、それなりに顧客を獲得しているのだと思います。ちなみに、上のAmazonのサイトでは、パーティードレスが販売されています。何かパーティードレスというと、日本では高級なイメージがありますが、アメリカでは決してそうではありません。


アメリカでは、日本よりは、住宅がかなり広く、どこの家でも、10人くらい余裕で集まれるスペースがあるので、いわゆる、パーティーなどかなり頻繁に開かれています。日本のように、どこぞで、飲み食いするよりよほど安くできます。ボットラック・パーティーといって、参加者が料理を持参で集まるものもあります。だから、パーティーに参加する際に着用するパーティードレスなど、高いものは、高いですが、安いものも、日本ではかんがえられないくらい、品揃えが多いです。スーパーなどで、決算セールで、ワゴンに山積みにされて、かなり安く売っている場合もあります。だから、いわゆる、パーティードレスは、アメリカ人にとって、決して高級イメージがあるというわけではありません。


私は、Amazonでは、ファッション関係は、あまり購入したことはありません。しかし、靴であれば、何回か購入したことがあります。確か、Javariというサイトでした。これなど、時々特価で販売しているので、結構良い靴が安く購入できたりします。それに、もし靴があわなければ、返却自由ですから、安心して購入できます。ただし、いまだかつて、返却したことはありません。




しかし、その他のファッションは、そもそも、私自身ファッションに関してはあまりうるさくはないということもあり、Amazonで購入したことがありません。UNIQULOなら何回か購入したことがあります。しかし、それも、数回という程度です。他やはり、ほとんどは、実際に店舗で見て、着用してから購入します。


しかし、ファッション以外だと、Amazonでは、パソコンから、デジタルハイビジョンから、CD、書籍、DVD、カメラ、オモチャ、食べ物などありとあらゆる商品を購入しています。下は、Amazon showcaseの画面。



やはり、ファッションに関しては、ファッションサイトの歴史も短いし、実際に着用してからでないと、納得できないとか、たとえ、サイトで購入してから実際に着用してみて気に食わなければ返却できることがわかっていても、長い間の慣習を破ることができない人が多いのだと思います。



こんなことから、本格的なファッションをサイトで販売することは、思ったより易しいことではありません。あのGoogleでさえ、結局失敗していることは、このブログの過去の記事に掲載したことがあります。いろいろなサイトがfacebookと連動させたり、さらに、物理的店舗と連動させたり、様々な実験的な試みを行っています。



このような事実があることから、 Amazonがすでに、ファッションサイトでかなりの地位を築いているにもかかわらず、さらに、これから本格的なファッション・サイトに進出するということは、おそらく、かなり画期的なことを実現しようと試みているとみて間違いないないと思います。まさか、上や下の画像のような、バーチャル試着のような機能を付加するだけなどという単純なものではないと思います。



このブログでは、以前Amazonがアップルストアのような実店舗を出店することを目論んでいることを掲載したことがあります。ひよっとしたら、この実店舗とからめるようなファションサイトをたちあげるかもしれません。いずれにせよ、Amazonからは、このファションサイトがどのようなものになるかは、まだ詳細は発表されていません。おそらく、なんらかの画期的なイノベーションがなされていると思います。いずれ、発表されたら、このブログでも掲載して、論評するものとします。

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2012年5月14日月曜日

Facebook連動ハンガーで、最も「いいね!」されている人気のお洋服を買う―【私の論評】ファッションのような感性がものを言う商品では無理があるか?

Facebook連動ハンガーで、最も「いいね!」されている人気のお洋服を買う(動画あり):


いいね! が多い、つまり人気があるということだ。 ブラジルのアパレルメーカーC&Aは、これまた斬新な方法でSNSとリアルを連動させてきました。お洋服屋さんの店内で、お洋服がかかっているハンガー。このハンガーがFacebookと連動しており、「いいね!」の数を表示しています。「いいね!」の数って購買意欲に繋がると思いますか?  

例えばネットショッピング中に評価の高い商品を買うのはもちろんあります。しかし、実際に店舗に行って手に取って見る時に、「いいね!」が多いからこっちのワンンピースにしようって思うものなんですかね? 2つで迷ったら「いいね!」の多い方でとか思うものなんですかね? なんだか天の邪鬼な気持ちが湧いてきましたよ。 あなたなら、「いいね!」がより多い服の方を買いますか?     [Springwise via The Verge] そうこ(ANDREW LISZEWSKI 米版)


【私の論評】ファッションのような感性がものを言う商品では無理があるか?

さて、この仕組み動画もありましたので、以下にコピペさせていただきます。また、本日は、あの有名な、ビクトリアズ・シークレッツのファッションショーなどの写真を掲載しつつ、上のファッションサイトに関する論考を展開していきます。




『あなたなら、「いいね!」がより多い服の方を買いますか?』という上の質問に関して、最初に私の結論を掲載しておきます。私なら買いません。「いいね!」がより多いということは、より、多くの人に好まれているということであり、それでは、ファッションの意味がなくなるからです。




さて、そもそも、ファッションという言葉の意味があいまいですので、ここで、語源をはっきりさせておきます。以下に語源由来辞典から、ファッションの語源を掲載しておきます。
ファッションは、「仕方」「流儀」「流行」を意味する英語の「fashion」からの外来語です。英語の「fashion」は、「作ること」「なすこと」を意味するラテン語「factio」に由来し、古期フランス語の「faceon」を経由して「fashion」となりました。 
英語の意味からすれば、「流行のファッション」や「定番ファッション」といった言い回しは、「流行の流行」「定番の流行」になるので、おかしいが、日本ではファッションが「お洒落なもの」といったニュアンスで受け止められ、多くは「服装」を指す言葉として用いられるため誤りとはされていません。
まずは、「仕方」「流儀」という語源から考えてみると、要するに「自分流」ということですから、「いいね!」がたくさんついている商品であれば、そもそも、自分流ではないので、買いたくないです。これを買うということは、人の「仕方」「流儀」に合わせるという意味です。それでは、ファションではないです、どんな服装であろうと、制服のようであり、没個性的です。



「流行」ということであれば、多少「いいね!」がついている程度ならいいですが、かなりの数がつけられているということであれば、それは、最早流行ではないということです。

日本語の流行は、英語でいう"Mode、Trend、Fad、Fashion"などの意味を持ちます。流行(りゅうこう、はやり)は、ある社会のある時点で、特定の思考、表現形式、製品などがその社会に浸透・普及していく過程にある状態を表します。



流行の展開過程は、それの発生・成長から衰退・消滅までを、いくつかの段階から捉え、分類することができます。
潜在期:ある様式が生み出され、それがごく限られた人々に試行される時期 
発生期:試行過程を経て、新しい様式の存在が人々に知られ、同調者が現れる時期 
成長期:新しい様式に同調する人々の数が増加し一斉に、普及率が拡大していく時期 
成熟期:普及が最大の水準に達し、その伸びが鈍化していく時期 
衰退期:後発的に採用する人もいるがそれ以上に採用をやめる人の数が増える時期 
消滅期:採用する者が少なくなり、その様式が消滅していく時期
「いいね!」がかなり、押されている衣服であれば、ファッションでいえば、上記の衰退期か、消滅期にある商品であるということです。これでは、価値がないです。


それに、一番気に食わないのは、一つ一つのアイテムで販売して「いいね!」をつける仕組みになっているということです。ファッションというものは、普通、いろいろなコーディネートで成り立つものですが、このコーデを見せるというのなら、わかりますが、一つひとつのアイテムでは、あまり参考になりません。

それから、最近ファッションといえば、「世にも奇妙な物語」で、『試着室』という、奇妙な物語を放映していましたので、以下に掲載しておきます。



上の動画の説明は、見ていただければすぐわかることなので、ここでは、詳しくは解説しませんが、結局のところ、ファッションは自分らしさの演出だと思います。上の動画でも、結局女の子が、何度トライしても失敗するのに、自分らしさで勝負したところ、うまくいくというようなストーリーになっていました。

とこで、上でいろいろ書いていますが、私自身は、あまりファッションにうるさくは、ありません。ただし、特に女性ファッションに関して、どのようなファッションが今好まれていて、それは、なぜなのかということを考えることは好きです。そうして、このブログにも、そうしたことをいくどか掲載してきたこともあります。

先日は、「ポリボア」という最近話題のサイトがあり、それを紹介しました。このサイト、さまざまなアイテムから、自分の好きなものを選び、コーデしそれらで、コラージュを作成するというものです。これは、口で言っても理解しにくいと思いますので、その一つを下に掲載します。



このようなコラージュをユーザーがいくつもあるアイテムから自由に選び、一定の枠の中に自由に設置して、コラージュを形成します。アイテムが、かなりあるので、本当に組み合わせは、無限にあるといっても良いくらいです。そうして、このおのおののコラージュに、他のユーザーがコメントを寄せたり、さらに、「いいね!」ができる仕組みになっています。私は、当該ブログで、この「ポリボア」の良さを以下のように掲載しました。
それにしても、「ポリボア」は、コラージュという手法で、しかもそれをユーザーに自由に作成させつつも、全く自由ということではなく、ある程度の規則性を持たせて、その範囲の中で自由な発想を開花させ、それだけではなく、それをシェアできるというSNSの機能を持たせて成功しています。いままで、ファッショサイトでは、コラージュはあくまで、サイト側が提供するものでしたが、サイト側がすべて提供するというのでは、確かにプロが作成するということで、あまりに外れはないものの、数的にも、センス的にも限度、限界があります。しかし、ポリボアでは、このコラージュをユーザー自身に作成してもらうということで、ありとあらゆる、感性による、数多くのコラージュが掲載できるということです。何と素晴らしい!!
やはり、ファッションは、感性商品ですから、上のようなやり方は、通用しないと思います。最初はもの珍しさから、売れる時期もあるかもしれませんが、時がたてば、廃れると思います。



上のようなことをするなら、たとえば、この「ポリボア」など参考にして、たとえば、「ボリボア」のようなコーデのなからから、人気のコラージュを実物を使って、店内に掲載するとか、あるいは、マネキンにそのコーデをさせて陳列するとか、そのような工夫が欲しかったです。であれば、リアルと、サイトの相乗効果を最大限に引き出すことが可能になったと思います。皆さんは、どう思われますか?特に女性の意見をうかがいたいです。




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2012年5月13日日曜日

チャリ好きに衝撃のニュース 「自転車は体に悪い」!?―【私の論評】わけのわからない自転車批判、その他も似たようなものか!!特にマクロ経済は!!

チャリ好きに衝撃のニュース 「自転車は体に悪い」!?:


数年前からブームになっている自転車。ママチャリをはじめ、ピストにクロス、マウンテンバイクなど、さまざまな性能やデザインのものが出回っています。さて、そんな自転車ですが、何と、「健康に悪い」という研究結果がでていると、日系ビジネスが掲載しました。その内容の要約を以下に掲載しておきます。

健康や環境、交通渋滞の緩和などの理由で世界的に支持されている自転車ですが、近年は男女ともに性器に与える影響が大きいと警告されているんだとか。

とくに男性で毎週25時間以上自転車に乗る人から、「性器が鈍感になった」「勃起しにくくなった」「睾丸が慢性的に痛む」など、性的能力の低下に関する訴えが多発しているそうです。
言われてみれば、生殖器を圧迫するかたちで乗る自転車。血行障害を起こし、なんらかの症状が出てもおかしくないかも。

また、女性にとってもそういう姿勢はあまりよろしくないようで、自転車に長く乗る女性は性器の感度が低下する傾向があると言います。たしかに、長時間乗ったあとは摩擦ですれたりしてヒリヒリする気も......。
さらに、普段走っている、排気ガスに覆われた道路も問題のひとつ。幹線道路などを自転車で走ったあとに顔を拭くと、タオルが真っ黒になりますよね。その汚れを肺にも入れていると考えると、改めてぞっとします。大気汚染が進むなか、都市部の自転車乗りにはマスクが必須かもしれません。

ほかにも、自転車は徒歩に比べて骨への衝撃が少なく、骨を鍛えることができないので、骨粗しょう症の引き金になることもあるそうです。
といっても、上記のような問題は、ごく一般的な範囲での自転車愛好家にとっては大きな影響はないとのこと。とりあえずひと安心です。

しかし、そういった健康被害もあり得ると知っておくに越したことはないでしょう。とくに、汚染された大気を思い切り吸い込んでいることは意識しておいたほうがよさそうです。
環境に優しく、運動不足の解消にもなる自転車移動をすることによって、自身の健康を害してしまうのは悲しいもの。健康のために自転車に乗っている人は、空気のキレイな場所でのジョギングやウォーキングなどに切り替えたほうがベターでしょう。

利点とリスクを踏まえたうえで、楽しい自転車ライフを送りたいですね!
日経ビジネスの詳細を読む


【私の論評】わけのわからない自転車批判、その他も似たようなものか!!特にマクロ経済は!!



それにしても、上の記事、ほとんどこじつけに過ぎないと思います。自転車に乗るのは、通勤で使う人なら、日々せいぜい1時間くらい、休みの日に遠出するとはいっても、半日乗りっぱなしという人はいないでしょう。こういう人が、性器に影響をうけたり、汚染された空気を思いっきりすったり、挙句の果てに骨粗しょう症になるとか・・・・・・。一体、何を根拠にしてこんなことを掲載したのか、さっぱりわけがわかりません。

自転車競技の選手とか、自転車で配達する郵便局員とか、自転車に乗ることが、職業であるような特殊な人を除いて自転車そのもので不健康になる人なんてまずはいないでしょう。そもそも、この調査、自転車に乗っている人はもとより、乗っていない人まで、比較対象したのか疑わしいです。

上の記事は、鵜呑みにする人は少ないでしょうが、世の中には、根拠が薄弱なのにもかかわらず、あたかも本当に報道されることなどいくででもあります。たとえば、タバコに関する調査などかなり疑わしいことが明らかになりつつあります。最近あの地球温暖化の嘘を主張していて、最近では、原子力問題についても、積極的に発言している武田先生が、タバコの発がん性に関する論考を自分のブログに掲載されています。そのURLと出だしの部分だけを下にコピペしておきます。詳細は、武田先生のブログをご覧になってください。


タバコは吸った方が良いか、禁煙運動かのトリック(解説編)
タバコも長い旅になりましたが、なにか終着駅がみえてきたような気もします。というのは「タバコを吸うと肺がんになりにくい」という統計的データと、「肺がんの原因はタバコ」という臨床医師のデータが矛盾しているように感じられたからです(ここで言う肺がんとは喉頭ガンなどの関連のガンも若干含みます)。 
このように科学の世界で、相反するデータがある場合、自分の価値観などでどちらが正しいかを決めることはできません。あくまでも、事実→解析→意見→感情、と進まなければならないからです。タバコの煙が嫌いでも、自分がタバコを吸わなくても、感情→事実、と進むのは魔女狩りと同じだからです。 
タバコは肺がん以外に、脳疾患、心臓疾患の原因にもなるので、よくお考えの上、お読みください。この記事はタバコと肺がんに絞っています。
・・・・・・・・・

聴くところによると、タバコが体に悪い、特に癌になりやすいということを最初に発表したのは、日本の医学者だそうです。しかし、ある癌の研究者によれはば、その臨床データは、疑わしいそうです。

アスベスト
確かに、タバコは、体への害は別としても、部屋が汚れるとか、においがつくとか、大勢の人がいっぺんに吸うと、部屋の空気が汚れて真っ白になってしまうとか、ネガティブなイメージがあります。だから、マナーを守って吸うことは、当然と思います。しかし、癌になりやすいなどということは、いえないと思います。私の個人的経験からも、肺がんをわずらっている人でも、タバコを吸わない人が何人いたということが結構ありました。

一時、アスベストが癌の原因になることが、いわれて、全国的にアスベスト除去工事が行われていたことがありました。私は、肺がんの原因としては、タバコなどより、アスベストのほうが、はるかに高いのではないかと思います。

アスベスト除去工事

アスベストに関しては、実際に癌を患った人から採取した、肺組織の標本で、多数アスベストが発見されていることから、これが、肺がんの原因になることは、明々白々です。ただし、アスベストがある環境で長い間過ごした人が必ずしも肺がんになるわけではなく、その発病のメカニズムは、明確にはなっていません。しかし、タバコとは異なり、はっきり肺がんの原因になることが解明されています。

世の中には、このようなことがたくさんあります。私は、地球温暖化二酸化炭素説、ならびに地球温暖化災厄説など、はなから信じていません。これは、特定の人々の利益によるものであることは、はっきりしていると思います。このことに関しては、このブログにも過去に何回も掲載してきたことなので、ここでまた詳細を述べるつもりはありませんが、私立場は、反地球温暖化です。

ちなみに、下の画像は、アメリカの副大統領だった、アル・ゴア氏の著書である「不都合な真実」が映画化もされていますが、そのポスターです。この映画、イギリスでは、その内容に明らかな間違いが六つ含まれているので、イギリス国内で教育用に放映することはまかりならぬと、イギリスの司法当局の判決が下されています。


こう考えると、上の自転車の記事など、まだ、その真偽のほどは怪しいと誰にでもわかることなので、あまり害はないと思います。それに比較すると、地球温暖化に関しては、かなり害があるものと思います。それに、タバコ肺がん説も、真実ではないかもしれないに、それが、常識化してしまっているということでは、害があるものと思います。それと、今の日本では、一番有害に思えるのが、経済に関する新聞や、テレビなどのでたらめ報道です。

これに関しては、このブログでは過去に何回も掲載してきているのて、詳細は述べませんが、特にマクロ経済に関するものは、酷いです。日本には、マルクス経済学とか、そうではなくても、マクロ経済とは全く関係のない経済学者が存在していて、嘘八百を平気で並べ立てるものが大勢います。というよりも、同じ経済を語るにしても、マクロのことを語っていたかと思うと、ミクロの話をしたり、また話の前提を変えずに、マクロに戻ったりして、ハチャメチャなことを平気で言う人がいます。こういう人が、大学や大学院の教授だったりして本当に驚くことがあります。

それから、日本経済新聞を含む、日本の大手新聞は、特にこの10年間マクロ経済に関する報道がかなり劣化してきていて、マクロ経済の専門家からいわせると、95%がその真偽が疑われるほどのレベルだそうです。そうして、残りの5%は、まともな人の論評を掲載しているようです。これは、たまに、まともな論評を掲載し、新聞として、中立公平な報道をしているようにみせかけるため、アリバイづくりをしているのではないかと思われるくらいです。

確かに、日本の新聞など、財務省や日銀の資料をサイトで直接あたってみると、おかしなことが平気で書かれてあることに気づきます。それに、海外に長く滞在してきた人で、日本に戻ってきて日本の新聞を読むと、日本の経済がわからなくなるともらしているのを聴いたのは、一人や二人という次元ではありません。

財務省や、日銀自体は、平気で嘘をつく場合もあります。たとえば、アメリカのガイトナー氏が、来日公演したときに、「中央銀行の役割りは、政府が決めた金融対策に従い、その対策を実施することである。ただし、その際に、中央銀行が手段を選ぶ自由がある。それが、世界の常識である」と発言したにも関わらず、日銀が出したこのときの公演資料では、「中央銀行には、金融対策を策定する自由がある」かのように受け取れるようになっています。意図的に、和訳を改竄しているとしか思えません。この件に関しては、本筋ではないので、詳細は、ここでは述べません、さらに、情報を得たい方は、是非日銀のサイトにあたってみてください。

ただし、さすがに、後々資料として残る統計などに関しては、嘘を並べるわけにはいかないようなので、改ざんした統計資料はないようです。それに、ときおり、間違いを訂正したことを報道しています。間違いのないように細心の注意を払っているのだとだと思います。これは、後から、改ざんしたことが発覚した場合、大変なことになるので、さすがにこれは、できないのだと思います。実際、大東亜戦争末期に役所にそむいて、解雇され未だに名誉回復されていない官僚も存在していますから、そんなことは、意図的にはできないのだと思います。

しかし、さすがに、日銀、財務省の出す統計資料は、中国の統計資料などとは、大きく違います。中国などの資料は、かなりでたらめで、たとえば、中国全土の経済成長率が、すべての個々の各省の経済成長率より高いなどということがあったりして、びっくり仰天することがあります。こんなことを日本でやれば、大変なことになります。やはり、日本は、腐っても民主国家であるということだと思います。統計資料まで、改竄することになれば、これは、民主国家とはいえません。日本の財務省や、日銀の場合、統計資料に関して改竄はしませんが、それにもとづき、印象操作などを行うことはあります。それをそのままスルーして報道するのが、今日のマスコミです。 しかし、このような印象操作も、処罰の対象にいれるべきと思います。

私たちは、このような事実があることを認識して、幻惑されることなく、日々メディアの取捨選択を行っていく必要があります。皆さんは、どう思われますか?



【関連記事】

中学生が自転車シェア実験-地下鉄の車輌はどこから入れるのかというのと同じような疑問が沸くのは私だけ?







2012年5月12日土曜日

渋谷は「大人の街」に変身中 第一弾ヒカリエは大盛況―【私の論評】コンクリートがなければ始まらない!!これは民間主導の構造改革だ!!

渋谷は「大人の街」に変身中 第一弾ヒカリエは大盛況:

渋谷ヒカリエのパース

  東京急行電鉄は2012年4月26日、東京・渋谷駅東口(東京都渋谷区)に駅直結の高層複合施設「渋谷ヒカリエ」を開業した。初日には計約20万人が訪れるほどの大盛況だった。

・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  この渋谷ヒカリエの開発は、渋谷駅周辺再開発事業のリーディングプロジェクトとされている。今後、渋谷駅ビルの再開発や、これまで「非常にわかりにくい」とされた駅構内を整備する機能更新事業、東急東横線渋谷駅の地下化などの大規模事業が続々と進められる予定だ。東急東横線は今年度中に東京メトロ副都心線との相互乗り入れも始まる。



   渋谷を「本拠地」と位置づける東急にとって、渋谷を若者の街から脱皮させ、幅広い年齢層にとって魅力ある街に作り直し、多くの人を呼び込むことが再開発事業の最大の狙いだ。メトロとの相互乗り入れにより、池袋や新宿など他都市に客が流れる可能性もある反面、新たな客を招き入れる大きなチャンスともなる。一方、少子高齢化が急速に進む中、若者の力に頼るだけで、渋谷を盛り上げるには将来的に限界があるのも事実だ。

   東急電鉄の野本弘文社長は渋谷ヒカリエ開業前の記者会見で、「渋谷を大人はもちろん、小学生もシニア層も安心して快適に来てもらう街にしたい。渋谷を日本で一番訪れたい街にしたい」と語った。渋谷ヒカリエはあくまで第一歩。渋谷を老若男女でにぎわう場にする壮大な計画は今後が正念場ともいえる。


続きは「J-CASTニュース」へ

【私の論評】コンクリートがなければ始まらない!!これは民間主導の構造改革だ!!

 上の記事にもでてくる、「渋谷駅周辺地域再開発」とは、文字通り渋谷駅および周辺地域の大規模な再開発のことです。

・平成19年、営団地下鉄13号線の開通
・平成24年、営団地下鉄13号線と東急東横線の相互直通化(および駅の地下化)

などをきっかけに、大規模な駅の改善が行われます。

また、都市再生緊急整備地域指定(都市再生特別措置法にもとづく)を目指し、渋谷区は「渋谷駅周辺整備ガイドプラン21」を作成、具体的に活動をしています。

このような、渋谷駅のターミナルとしての機能更新と、それを契機にした大規模な再開発が渋谷駅の周辺地域で進む予定です。

さて、このような再開発を皆さんはどう思われますか?このような箱物をたくさん作ることには、反対ですか?

実際にこのようなプランを見たり、できあがった施設をみれば、これに大反対する人はほとんどいないと思ます。


今の渋谷の町並みができたのは、もう何十年も前のことです。その間に、渋谷界隈も随分変わってきたと思います。そうして、少し前まで、渋谷は「若者の町」というイメージでした。私も、若いときに、渋谷に行くと、自分が欲しいと思うものがありました。今から20年近く前は、まさにそのような経験を何度もしたことがあります。とにかく、渋谷に行けば、自分好みのものが手に入る確率が高かったです。その頃は、インターネットもあまり発達していなかったので、eコマースもたいしたことはなく、本当に欲しいと思うものは、渋谷界隈に行くのが最も確実でした。

渋谷109 1979年デビュー 渋谷現在の街の基本ができたのはころころ
しかし、今はそのようなこともなくなりました。特に渋谷に行かなくても、eコマースなどで入手できることが多くなりました。

渋谷で買い物をする女の子

上の記事にもあるように、「少子高齢化が急速に進む中、若者の力に頼るだけで、渋谷を盛り上げるには将来的に限界がある」ということなのだと思います。これは、考えるまでもなく、下の東京都の人口ピラミッドを見れば良くわかることです。そうして、「渋谷を大人はもちろん、小学生もシニア層も安心して快適に来てもらう街にし渋谷を日本で一番訪れたい街にするには、いわゆるソフトだけではどうにもならないのだと思います。だかこそ、このような大掛かりないわゆる箱物が必要であるということです。これは、ある意味、民間主導による構造改革です。民間主導のものよは、このように理解しやすいところがあります。

民主党がいう、「コンクリートから人」などということを言っていては、都市の再開発も進められないということです。人に来てもらうためには、まずは、コンクリートで、人に来てもらえるように、交通機関を整えたり、建物を整え、さらに、それらと一体化した、ソフトが必要になるということです。コンクリートを無視していては、人に対する上質のサービス、アメニティーなども提供できず、結果として、人をおろそかにするということです。



そんなことは、仮に、今の渋谷の町を全く変えることなく、補修だけして、ソフトを充実させたからといって、何がおこるのかと考えてみれば十分理解できると思います。そうではなくて、大規模な都市開発をして、箱物や、交通機関その他を充実して、それだけではなく、ソフトも充実させれば、経済効果もはかりしれないことは容易に理解できることと思います。ハードとソフトは、互いに補いあうものであり、両方そろって、はじめて、意味があるのです。ハードを否定していては、いくら、ソフトを充実させても人をおろそかにします。

しかし、このような愚かなことが、ずっと行われているところがあります。それは、どこかといえば、日本そのものです。日本では、いわゆるバブル期の頃に、あまりに意味のない箱物がたくさん作られたため、公共工事=箱物=利権=悪という固定概念が形成され、いわゆる公共工事は必要もないのに、無駄におこなわれているかのイメージが定着してしまいました。そのためでしょうか、公共工事は年々削られていきました。

それが、どの程度なのか、掲載します。

まずは、数字的に表示すると以下の表のようになります。


GDP比でみると、現状は、1980年あたりの、半分以下に落ち込んでいることがわかります。下のグラフでみると、公共投資総額でも、おそらくバブルの頃である、最盛期と比較すると、半分にまで減っています。



バブル期と比較する必要はないと思いますが、GDP比で比較しても、過去と比較すると相当減っていることがよくわかります。

以上は、日本国内の過去との比較ですが、これを諸外国と比較したのが、下のグラフです。これは、1996年のGDP対公共工事総額を100とした場合の推移を諸外国と比較したものです。2009年には、麻生内閣のときに大々的に財政出動をしたので、あがっています。グラフにはでていませんが、その後は、また緊縮財政のため減っています。昨年度および今年度は、震災の復興のため、また若干上がることになると思います。


諸外国と比較しても、日本の公共投資は減っていることが良くわかります。他国はどちらかいうと、どんどん増えています。ドイツも一時減りましたが、その後増えていっています。日本だけが、減っています。

あまりにも、公共工事をやらなさ過ぎたため、最近では、さまざまなインフラの老朽化が目立っています。それに、公共工事をやらないということは、政府が緊縮財政を行ってきたことでもあります。緊縮財政を続けてきたことと日銀の金融引き締めのおかけで、今日本は、デフレ状況にあります。このデフレに原因に関して、世界の趨勢と結びつける人もいますが、これはあまり関係ありません。主たる原因は、緊縮財政と、金融引き締めです。

現在、多少景気が上向いてきていますが、それは、震災復興のため一時的に公共工事を増やさざるをえず、そのために、一時的に回復しているということです。これで、復興を中途半端にしてやめてしまえば、またもとに戻る可能性もあるということです。

下は、菅さんと町村議員との「コンクリートから人へ」に関わる国会のやりとりです。上のデータなど知って背景なども考え合わせると、両方とも愚かだと思います。特に、菅さんは愚かです。


日本は、昨年もあったように、諸外国と比較すれば、もともと地震の多い国です。それに、台風による被害も多いほうです。だから、本来は、諸外国よりも、公共工事が多くなるのが当然です。にもかかわらず、諸外国に比較しても減り続けています。諸外国との比較でなく、日本国内で比較しても、バブルでないころに比較してさえ、相当減っています。これは、異常事態とみるべきです。

あまりにも、公共工事をおろそかにしてきたので、日本各地で、さまざまなインフラが老朽化しています。その一端が、首都高の老朽化で、これは、先日テレビでも報道されていました。その記事のURLを以下に掲載しておきます。

日本のインフラが危ない(上)東京五輪に備えた大量整備から50年「物理的な崩壊」が日本列島を襲う――東洋大学経済学部 根本祐二教授 - DOL特別レポート

今こそ、「渋谷駅周辺地域再開発」のように、全国各地で、大規模な都市開発などを含む大々的な公共工事を行い、箱物や、交通機関その他を充実して、それだけではなく、ソフトも充実するべき時期に日本は来ています。財源など建設国債でまかなえば良いです。過去の大きな公共工事の資金など、私たちもそれとは知らず、私たちの税金からまかなわれています。そうでなければ、今日のインフラは存在せず、私たちは、今のような便利な生活を送れなかったことでしょう。大規模な公共工事など、複数の世代間で負担するのが当たり前のことです。あの戦火で焼き尽くされた日本のインフラのほとんどが、過去は建設国債で賄われています。また、そうしなければ、国の発展もありませんでした。しかし、これを過去の普通の水準で実施するようにすれば、デフレなどすぐにも、解消できます。税収も増えます。皆さんは、どう思われますか?




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2012年5月11日金曜日

【日本の解き方】欧州の“緊縮派”敗北は経済にプラス!―【私の論評】財政再建より、デフレ克服のほうが先であることはわかりきった事実!!日本の国民もフランス国民がサルコジにノーをつきつけたように、現政権にノーをつきつけよう!!

【日本の解き方】欧州の“緊縮派”敗北は経済にプラス!:


オランド氏
欧州で6日に行われた選挙が面白い結果になった。仏大統領選で現職のサルコジ氏が敗れ、社会党のオランド氏の当選が決まった。ギリシャでも与党の過半数割れとなり、第1党が連立樹立できずに再選挙の可能性も出てきたのだ。

サルコジ氏

共通するのはいずれも緊縮政策派が敗れたことだ。オランド氏は緊縮財政より欧州中央銀行での金融緩和を含む経済成長政策に力点を置いている。欧州の各国首脳らは、緊縮政策が選挙で選択されなかったことを理解する必要がある。

・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・

いずれにしても10年ぐらいで財政再建するという話は、不況・デフレ期に増税しないという話と矛盾しない。不況・デフレ期に増税すれば経済の回復が遅れて、結局財政再建にならないからだ。

今回の選挙結果は一時的には欧州金融市場に動揺を与えるかもしれないが、長期的には欧州経済にプラスになるだろう。

興味深いのは、消費税増税を審議しようとしている日本の政治状況への影響だ。不況時に緊縮政策はダメという常識が世界に広まる中で、日本が消費税増税という緊縮策にどのような答えを出すのか、試金石になる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】財政再建より、デフレ克服のほうが先であることはわかりきった事実!!日本の国民もフランス国民がサルコジにノーをつきつけたように、現政権にノーをつきつけよう!!

それにしても、上のようなこと、日本のマスコミは全く報道しません。日本のマスコミは、完璧に御用一般人化してしまったのでしょうか?

ヨーロッパの不況も、景気回復よりも財政均衡を重要視しすぎたというところが、主な原因です。サルコジが選挙で敗北したのも、ギリシャでも与党の過半数割れとなり、第1党が連立樹立できずに再選挙することになったのも、すべて、背後に政府がこのような考え方をしていたことが原因です。


たとえば、ギリシャですが、この国の国民は、かなりレージーで頭も悪く、セックスばかりが大好きで、どうしようもない国民であることはこのブログでも述べたことがあります。しかし、だからいって、景気が悪い時期に、緊縮財政をやっていたら、どういうことになるのかは、目ににみえていたはずなのに、それをやってしまって、税収が増えるどころか、どんどん減ったため、政府がやったのは、ドイツなどから、ユーロをどんどん借りまくり、あろうことか、ドイツの公務員よりも高い給料をギリシャの国家公務員に支払っていました。そうして、昨年現代ギリシャが開国して以来、はじめて、国家公務員の総数を把握したなどというとんでもない状況でした。とうとう、政府、国民ともに、ユーロ建で借金まみれになってしまい、あのような状況をになってしまいました。

ギリシャは、もともと小国であり、経済・軍事・社会に及ぼす影響があまりに少なく、はっきりいって、誰が大統領で、誰が首相であったかなど、全く記憶にもないし、おぼえる気もありません。まあ、今とはなっては、歴史の古い観光地であるというだけです。

しかし、フランスの場合は、今でも、人口は、六千万人以上いる大国です。また過去、特に近現代史なおいても、大きな役割を果たしたのと、日本のようにころころ変わるというこもないので。少なくとも、大統領は覚えています。その大統領の中でで、サルコジは、、フランス第五共和制の中では唯一のアホで無能な大統領でした。


ド・ゴールは、第二次世界大戦中から、戦後しばらくは、大統領でした。あのフランス独特であった、縦に高い帽子がかなり似合った大統領であり、かなり権力もありました。日本にも欲しい逸材でした。


ポンピドゥは、元ド・ゴールの最側近で、あらゆる面からみて、まともでした。


ジスカールデスタンは、今日開催されるサミットを始めた人で、それにまだ生存している人です。


ミッテラン冷戦構造の中でフランスの利益を守り抜いた社会党党首です。社会党であっても、フランス国民国家の利益を最優先したということです。どこぞの国とはかなり違います。だから、フランスや、イタリアなどの社会主義者などとは、まともな会話が成り立ちます。日本の社会主義者、共産主義者などとは違います。それに日本国解体を目論む、民主党とも全く異なります。


シラクは、元パリ市長で、90年代のバルカン危機を一人で捌きまくった人です。世界大戦勃発の危機を四度防ぎました。

同時代の指導者は、以下です。日本でいうと、九州・沖縄サミットの頃です。

日本 森喜朗首相

ウイリアム・ジェファソン・クリントン
(ビル・クリントン)大統領
米国

フランス ジャック・シラク大統領

ロシアプーチン、ウラジ-ミル・
ウラジーミロヴィチ大統領

ジャン・クレティエン首相カナダ

英国トニー・ブレア首相

ドイツ ゲアハルト・シュレーダー首相


九州・沖縄サミット
何か、つい最近のようにも思えるのですが、開催日は、2000年7月21日(金)~7月23日(日)でした。もう、10年以上も前のことなんです。そうして、この頃は、日本はとっくにデフレ状況にありました。本当に長い長いデフレです。


さて、上記の歴代フランスの大統領と比較すると、サルコジの印象は、まともな奥さんと離婚して、モデルと結婚したことと、グルジア危機でプーチンに土下座したこと、サミットで、当時のブッシュ大統領に「帰りやがれ」と怒鳴ったこと、徹底的に若い移民を弾圧したことなどしか、記憶にありません。そうして、フランスの国益よりも、グローバル化を熱心にすすめました。その結果もあってか、フランスは今日著しく不況です。

オルランド氏は未知数だから良くは知りませんが、オルランド氏も含めて、サルコジとは、決定的に異なるとろがあります。それは、サルコジがEUの利益や、グローバルスタンダードをかなり重んじて、その路線から、緊縮財政を主導したのですが、他の大統領は、すべて、フランスという国民国家の利益を重んじました。

オルランド氏は、まだ、未知数ですが、少なくとも、選挙公約では、「グローバル化ばかり推進するのではなく、いまは、まずは、国民国家フランスの利益を優先することをあげていました。


今のIMFの理事長ラガルドさんは、サルコジ大統領だったときの元財務大臣ですが、この方、日本に苦しくても、財政均衡を保つようにすべきだとのアドバイスをしていました。それをニュースワンのキャスターが、そのまま受けとめて何の反論もしていませんでした。全く、わけのわからない馬鹿な理事長だと思いました。経済に関してはサルコジ氏と同様な考え方なのだと思います。フランス国民は、サルコジ氏は無論のこと、このラガルドさん財政運営にも、結局ノーをつきつけたのだと思います。

最近では、何でもかんでも、財政均衡という考え方には、IMFの中でも意見が割れています。それに、ある人から、あろうことか、IMFは、アジアの中進国(そのほとんどが農業国)のデータを用いた、数理モデルで計算して、日本にプライマリーバランス(財政均衡)をすすめているという話しを聴いたことがあります。だとしたら、全く愚かです。いわゆる国際機関のほとんどが、目だった成果をあげていませんが、IMFもその例外ではないということです。

サミットといえば、あの菅さんの海外デビューでもある、カナダ・トロント郊外で開かれたムスコカ・サミット(主要国首脳会議)が2010年に行われました。さらにこれに続き、トロント中心部に場を移して、中国やインドなど新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会合が2010年26日夜(日本時間27日朝)、2日間の日程で開催されました。2009年のピッツバーグG20首脳会合以後の最大の状況変化として、ギリシャに端を発した財政健全化問題と、成長強化が中心議題となっていました。これに関しては、以前このブログでも掲載したことがあります。

当時、このサミットの最後にカナダの首相が、最後に各国に財政再建を求めました。ただし、日本は例外ということで、財政再建を優先しなくても良いとの見解を示しました。詳細は、当該ブログをご覧いただくものとして、その背景だけ簡単に述べておきます。

カナダ首相スティーブン・ハーバー
結局日本は、財政均衡が崩れてはいますが、それは、たとえば、その当時のギリシャなどとは全く異なり、日本の場合、借金の大部分占める、日本国債のほとんどが、他国とは異なり日本国の国民もしくは、法人が円建てで購入しているという事実がありました。この場合、確かに、政府は国民からは借金をしていることになりますが、国自体としては、借金などしていないということです。それどころか、日本は、海外金融純資産(世界に貸し付けている金融資産)は、当時から世界最大260兆円前後でした。しかも、過去20年間一位の座を保っています。これは、バブルの時よりも増えています。実際、国債の購入の96%もが、国内で自国通貨で購入されている国は、その当時も今も、日本とカナダくらいなものでした。



だからこそ、カナダ首相は、日本は例外としたのです。それは、国債の購入のあり方が、日本と同様だったカナダ首相だからこそ、理解できたことだったと思います。全く、IFMの理事長よりも、日本の首相よりも、日本の経済を理解しているのだと思います。カナダは、国債のほとんどが、自国民もしくは、自国法人が自国通貨で購入しているということもあり、金融危機や、リーマンショックの影響はほとんど受けていません。こんなこともあり、ハーバー首相の経済運営には、定評があり、国民の信任も厚いです。あっというまに、首相の座から下ろされた、菅さんとはえらい違いです。ちなみに、上の写真は、当時のサミットのとき、他国の首脳同士は交換しているのに、左はじにポツンとたたずむ、菅さんです。

しかし、今となってみれば、ハーバー首相、日本とカナダの経済に関しては、見立ては正しかったのですが、他の多く国が金融危機などて不況であるにもかかわらず、財政再建を優先させるという見立て違いをしてしまったということです。たとえば、アメリカは、300兆円にもおよぶ対外債務(外国から借りているお金)がありますが、そのほとんどすべてが、自国通貨ドル建によるものであり、いくら借金をしていても、自国通貨によるものであれば、財政破綻をする可能性は低いです。にもかかわらず、アメリカでも、不況であるにもかかわらず、財政再建、緊縮財政を主張す輩もあらわれましたが、最近ようやっとなりを潜めつつあります。

ギリシャのような対外債務、それも、自国通貨ではなく、ユーロでの債務が多い国も、不況の最中に緊縮財政ばかりやっていれば、長い目でみれば、不況に陥り税収は減り、財政再建することはかなわなくなります。それは、どの国でも同じことです。最近、こうした一見もっともらしくみえる財政再建の罠に気づく国々が増えてきました。

その一つがフランスということです。カナダ首相ですら見立て違いをした、不況の最中に財政再建をするという愚かな、経済運営をフランス国民は、ノーといって退けたということです。オランド氏が公約したように、フランスの国益を考えEUの意思に従って、財政再建を優先するのではなく、当面の経済対策である、金融緩和、政府による財政出動などを速やかに行えば、フランス経済は好転すると思います。

それにしても、日本の場合、どこまでもどこまでも、緊縮財政、金融引き締めを行うことばかりに執着しています。そのため、もうすでに、失われた10年が、20年になりそうです。へたをすれば、30年になりかねません。そうなれば、豊かな日本であるはずにもかかわらず、デフレの泥沼に沈ん、とんでもないことになります。雇用も最悪になります。所得も増えるどころか、減ることになります。未来への展望がみえなくなります。自殺者も増えます。

世界の趨勢がこれだけ変わってきているのですから、政府も、日銀もはやく目覚めてほしいものだと思います。それに、フランスのように日本国民も目覚めてほしいです。不況のときに、増税しても、それは、結局緊縮財政をやっていることで、経済は悪くなるばかりです。さらに、税収も減ります。税率をあげたからといって、増収になると考えるのは、単なる錯覚です。税収を増やすには、まずは、デフレを克服しなければならないはずです。それに輪をかけて、中央銀行が、金融引き締めばかりやるというのでは、どうしようもありません。日本国民も、増税などで、緊縮財政ばかりやる政府、金融引き締めばかりを行う日銀には、ノーを突きつけようではありませんか!!それに、世界の趨勢に乗り遅れた自民党もデフレのときに増税するというのなら、ノーを突きつけましょう。マインドコントロールされることなく、自分の意思でノーをつきつけましょう!!



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