17日発行の夕刊フジに掲載された有本香氏のコラム「以読制毒」の紙面 |
「日本人として申し訳ない気持ちだ」「民主主義はどこへ」「自信をもって投票できなくなる」
有本氏のコラムを紹介した本紙編集局ツイッターには、このような返信が殺到している。18日午前9時現在、4700以上の「いいね」と、1900以上のリツイートを記録している。
対中非難決議案は、全野党から承認を得ていたにもかかわらず、国会提出が見送られた。
注目の「以読制毒」で、有本氏は「自民党関係者と支持者らは『公明党が潰した』という。しかし、ほぼすべての事情を知る筆者はそう思わない」といい、文案への「承認」サインを求めた自民党の下村博文政調会長と古屋圭司元国家公安委員長らと、同党の二階俊博幹事長と林幹雄幹事長代理による応酬を伝えている。都議選での公明党との連携を見据えて、二階氏のサインを制止したのは林氏だという。
同席した自民党議員も17日、ネット番組で前出の経緯を認めている。
今回の非難決議見送りには、自民党内で不満が噴出している。
林幹雄幹事長代理 |
自民党中堅議員は18日朝、「英国での先進7カ国(G7)首脳会議でも、中国に『人権や基本的自由』を尊重するよう求める共同声明が採択された。日本の国会が声を上げられないのは、おかしい。党内でも『なぜだ!』と憤っている議員は多い。自民党を批判するネットの反応は無視できない。衆院選前の臨時国会で速やかに決議をするくらいのスピード感でいかないと、自民党への風当たりはもっと強くなる」と語った。
別の自民党ベテラン議員は「戦略が間違っていた。最初から公明党と自民党二階派を巻き込み、アプローチしていればよかった。通常国会の閉幕間際に焦ったように決議案提出を目指した議連側は動いていた。全会一致で決議したいなら、決議案の文面もハードルを下げるべきだった。今回は自民党が悪い。自民党支持層が怒るのも、もっともだ」と語った。
自公与党は今後、どうするのか。
公明党の北側一雄副代表は17日の記者会見で、「(公明党が)決議を止めたという話は全くない。自民党がまず党内で一致しないといけないが、最終的にそこまでに至らなかったと認識している」「自民できちんと取りまとめられたら、公明としてもしっかり受けて議論していきたい」と語った。
【私の論評】中国共産党と似ている自民媚中"三人組"(゚д゚)!
G7 |
自民党内にも情報戦のようなものがあるようです。まずは自民執行部で唯一、対中非難決議を推し進め、公明から警戒された下村博文政調会長が逆に最終段階で「下村が決議を止めている」との酷い偽情報が流布されていました。
下村氏は党の外交部会まで使い自民をまとめる異例の戦略を採った立役者です。それでも決議は公明の反対で葬られたのです。これが中国の属国日本の姿といえるかもしれません。
公明党を除き全政党賛成の対中非難決議が公明の反対で遂に採択できず。「人権侵害の状況は深刻さを増しているのに」と反発した自民下村博文政調会長と森山裕国対委員長は「公明党の議論が進んでいない。反対ではなく慎重に議論する」とし「中国と一体化の公明に蹂躪される自民党」と言及しました。
さらに「自民執行部の“媚中3人組”二階俊博幹事長、林幹雄幹事長代理、森山裕国対委員長が最終段階で見せた醜悪な姿を忘れまい。彼らが自民を牛耳る限り公明の意見は“絶対”。つまり日本の政策は中国共産党の意向の反映。対中制裁で人権の闘いを国際社会が展開中しても非難すらタブーの日本。先人に恥ずかしい」と嘆いていました。
「根回し不足」どころか、林幹事長代理が、これを意識して止めたというのですから、問題外です。無論、止められる二階氏にも大きな問題があります。
この三人、中国共産党に非常に似てきたと思います。まずは、一党独裁ということで、中国は多くの人民の意向など完璧に無視します。その不満のマグマがたまって、自らに跳ね返りそうになれば、城管、警察それで事足りなければ、人民解放軍で人民を弾圧して黙らせます。
日本は、民主主義体制ですから、さすがにそこまではできませんが、それにしても長期政権が続き、国民の声を聴くということをしなくなってきたという点では似ています。この三人と、中国共産党の違いは、民主主義体制と全体主義という政治体制によるものだけかもしれません。
この三人は、昨年の米ピュー・リサーチ・センターの世論調査では、日本人の86%もが、中国に対して否定的な考えを持っていることが明らかになっていることなど気にもしていないのかもしれません。この三人も、自民党や公明党も、国民に顔を向けた政治をすべきです。
今回の決議案は、野党は全部賛成していたというのですから、この三人の態度は国民をないがしろにしていると言わざるを得ません。このようなことを平気でできるということは、中国共産党の人間と親しく交わっているうちに、知らず知らずに彼らの影響を受けているのではないでしょうか。
さらに、海外よりも、自国内を優先するということでも似ています。中国ではこのブログでも以前示したように、元々外交があまり重視されず、対外関係も自国内の都合や中国共産党の都合で動く度合いがかなり強いです。そのため、中国の外交政策は、ほとんどが失敗ばかりです。いっとき中国外交を「したたかな外交」と褒めそやす向きもありましたが、私自身は、昔から中国は外交ベタというか、外交劣等生だと思います。結局この三人も、党内事情などで、中国との対応を決めるなど、中国共産党と似た動きをしています。
また、中国共産党が内部で派閥闘争にあけくれるということでも、この三人は似ていると思います。彼らも、多くの議員を籠絡して味方につけたり、場合によっては恫喝してみせたりと、党内政治に明け暮れているようです。そのためでしょうか、中国共産党は夢のようなことを言うのですが、結局何をやりたいのかさっぱりわかりません。
戦略などなく、ただその時々で派閥抗争に勝利するために行動するというのが、中国共産党の本質です。その実自分たちは、「孫氏の兵法」の継承者であると悦にいっているところがあります。古代の戦略が現代に通用すると思っているところが、共産党の最大の弱点だと思います。この三人も腹黒く様々な姦計をめぐらして、権力を手中におさめていると悦にいっているところがあると思います。この点でも、中国共産党と似たり寄ったりのようです。
これは、私の推測ですが、きっとこの三人は中国大使あたりから、「中国共産党100周年が終わるまでは、"人権弾圧を非難する国会決議案"を通さないでください」などと依頼を受けたのかもしれません。実際、ジャーナリストの篠原丈一郎氏がそのようなことを語っていました。
もしこれが事実であれは、とんでもないです。
13日に閉幕した先進7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳声明では、ウイグル自治区での人権侵害に懸念が示されました。それだけに、抑制的な内容の決議案ですら採択に持ち込めなかったという事実は今後、与党に重くのしかかることになるでしょう。
採択見送りが、中国の強硬な振る舞いを警戒する保守層の疑念を招く可能性もあり秋までに行われる衆院選への影響も軽視できないです。与党の人権問題に関する公約が力を失うとの見方もあります。
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