2008年5月27日火曜日

自主的に救援活動を行う中国の若者たち-80後世代と一つにくくるのは間違い?!

JANJANニュース(市民の市民による市民のためのメディア)に以下のような80後世代に関する記事が掲載されていたので、そのまま掲載します。
このレポートでは、80後世代についてひとくくりで論評していますが、わたしはこうした見方は間違いであるだけではなく、混乱を招くものだと思います。引用の下のほうに、どうして間違いであり、混乱を招いてしまうのか掲載してあります。是非ご覧になってください。
ただし、中国の若者がこうした救援活動を自らの発意で行っていることは注目に値しますし、日本ではほとんど報道されていないので、その意味ではこの記事は優れたものだと思います。書き方として「80後」世代の特徴などとともに語らずに中国には「こういう若者たちもいる」というような書き方であれば、ベストだったと思います。

【四川大地震・現地特報】「80後」世代ボランティアの援助活動に同行
四川大地震の救援物資が横流しされた事件が複数報道されている。今回の災害では「救援資金・物資の流れの透明化」を求める国内世論とメディアからのプレッシャーはこれまでになく高まっているようだ。そんな中、政府や団体に頼らず自ら被災地に行き、できることをやるという新しいスタイルの援助活動が「80後」世代と呼ばれる若者たちを中心に展開されている。

四川大地震の救援物資が横流しされた事件が複数報道されている。今回の災害では「救援資 金・物資の流れの透明化」を求める国内世論とメディアからのプレッシャーはこれまでになく高まっているようだ。そんな中、政府や団体に頼らず自ら被災地に 行き、できることをやるという新しいスタイルの援助活動が「80後」世代と呼ばれる若者たちを中心に展開されている。
「成都商報」の報道によると5月22日、四川省成都市公安局はテントなどの震災救援物資を不法に販売していた12人を逮捕 した。また5月22日には深刻な被災地の1つ・四川省徳陽市羅江県で救援物資の横流しが目撃され、住民数千人の怒りに火がつき、騒動が巻き起こったと香港 の「明報」が報じた。23日、徳陽市政府は救援物資を横流ししていた職員1人の身柄を拘束し、1人を免職したと発表した。

今回の災害では中国国内の世論とメディアからの「震災救援資金・物資の流れの透明化」を求めるプレッシャーが高く、救援にあたる政府と関連団体は、これまでにない厳しい監視の下に置かれている。だが体系的な監視体制が整備されるまで、民衆の疑念と不信は止みそうもない。

こうした中「地方政府や企業、団体の手を経ず、自ら被災地に行って、支援が最も必要とされる人たちに救援物資を手渡しする」という新しいスタイルの援助活動が「80後」世代と呼ばれる若者たちを中心に展開されている。

彼らの活動を実際に見てみようと、あるボランティアグループの活動に同行させてもらった。

このグループは仕事やインターネットなどで知り合ったテレビ、広告、デザイン、不動産などの業界の8人が資金を出し合って、自分たちで援助物資を調達 し、援助先を探し、輸送と統計記録などをすべて自力で行っている。「有銭出銭・有力出力・有車出車(お金のある人はお金を、力のある人は力を、車のある人 は車を)」をモットーにしているそうだ。

【四川大地震・現地特報】「80後」世代ボランティアの援助活動に同行 | ワゴン車に満載の救援物資。ラベルには「立ち上がれ!われわれは永遠にそばにいます」と書かれている。

ワゴン車に満載の救援物資。ラベルには「立ち上がれ!われわれは永遠にそばにいます」と書かれている。
 5月24日(土)朝7時半、成都と都江堰をつなぐ高速道路の入り口の待ち合わせ場所で集合した。この日集まったメンバーは広告会社の劉暁東さん(27) と呉良川さん(26)、四川音楽学院4年生の李選さん(22)、テレビ番組制作会社の劉明軍さん(45)、不動産会社の王意偉さん(42)。劉さんのジー プと呉さんのワゴン車の2台の車に救援物資ががびっしりと詰まっている:米500kg、菜種の油100kg、懐中電灯200本、蝋燭800本、中華鍋 100個、粉ミルク100袋。

メンバーたちは「横流しされては寄付したお金がもったいない。自分のできる範囲で、本当に必要な人に確実に届けたい」と語る。

一番若い李さんがニヤリと照れ隠しの笑顔を見せながら、筆者に頼んできた。

「曾さん、現地に着いたら、重いものは手伝わなくてもいいですから、あれを女性のみなさんに配っていただけませんか?」

彼の指先の指す方向を追ってみると、生理用ナプキンの箱が2つ。男性がこんなものまで用意するとは思わなかった、その気遣いの細かさに感心するばかり。

8時に出発。まず都江堰市向ガ(山に我)郷紅火村に向かった。人口1108人の村で、地震により半分弱の家が倒壊し、27人が亡くなっている。

前日の23日にもメンバーたちは向ガ郷を訪ねており、すでに被害状況は調査している。実はその時にも筆者は同行しているのだが、この際、自治体の首長で ある郷長にも面会したが、彼らはその説明だけに頼らず、自分たちで現地を回り、山地にあって援助が届きにくい紅火村を援助先に決めた。さらに村民たちから 直接話を聞き、食料、防災用テント、防水シートと鍋などが一番不足しているということを把握したのだ。

9時半、紅火村に到着。村民が避難しているテント村に車を止め、村民たちの手伝いで救援物資を降ろし始めた。立ちあった女性村長に物資の確認をしてもらい、記録表に署名してもらった。

「孫に先に死なれて生きる気がしない」
「(物資を)何回ももらった人もいるけど、押しの弱いわたしたちはずっともらえていない」

婦女たちの涙の訴えにメンバーたちの表情がどんどん重くなってくる。



その一方「材料不足の中どのようにしても、お腹を空かす人がいる。クレームが来る。難しい……」と村の幹部に同情を見せる村民もいた。

差し迫った最大の問題は、やはり救援物資不足のようだ。政府からの救援物資も続々届いているようだが、やはり足りない。被災者の不満とフラストレーションが増していく。

11時半、テント村を出て、車で山のもっと深いところへと入っていった。畑を離れたくなくて、倒壊した家の隣でテント暮らしをしている家族のところに直 接物資を運ぶためだ。路上で荷物を背負って歩いている人民解放軍の兵士に出会った。彼らは車が通れないところに住む人たちに物資を届けに行くという。

13時ごろ、紅火村を出て、次の援助先・都江堰市大観鎮紅梅村に向かう。

13時半、ランチタイム。道端でパンやビスケットをかじり、しばしの歓談を楽しむ。
14時半ごろ、都江堰市大観鎮の市街地に入り、食料の販売店で米と菜種の油を調達する。

オーナーに買うのは救援物資であることをアピールし、値引きを持ちかけてみた。

 「おじさん、救援物資ですから、もっと安くしてくれよ」
 「わかってます、わかってます。儲けるつもりぜんぜんない!」
 「ほんとう?逆に値上げしてない?“発国難財”(天災や人の不幸につけこんで金を稼ぐこと)はいけないよ」
 「値上げなんてとんでもない!向こうの×××さんがこのあいだ5元値上げしたら、5千元の罰金を払わされた」

交渉の結果、値引きしてもらい、米360kg、菜種の油45kgを購入した。

15時半、都江堰市大観鎮紅梅村を目指し青城山を登る。車が通らない山の奥まで着くと、車を降りて、米の袋を肩に担ぎ、油のボトルを手に握り、この村での一つ目の援助先・何昌述さんの家まで歩いていった(その時の様子は、映像2をご覧ください)。


米の袋を肩に担ぎ、油のボトルを手に握り、山の奥に住む何昌述さんの家まで歩いていく。

米の袋を肩に担ぎ、油のボトルを手に握り、山の奥に住む何昌述さんの家まで歩いていく。
 17時、紅梅村の地震対策センターに残った物資を運ぶ。

 18時、紅梅村を後にして成都への帰路につく。

 20時ごろ成都に到着、高速道路の出口にて解散。

このボランティアグループの中心メンバーである3人は中国で「80後」と呼ばれる若者たちだ。中国で1980年代に生まれた現在19歳~28歳までの若 い人たちは「80後」世代と呼ばれており、その総数は日本の総人口のほぼ倍の2億人あまり。一人っ子政策の下で生まれ、中国経済の急速な成長とともに育っ てきた世代だ。

「一人っ子」として、親に寵愛されて育った結果、自己中心的で過剰な自己主張をする傾向がある一方、自立心に欠け、プレッシャーに弱く、忍耐力に欠ける、と言われることが多いこの世代だが、今回の地震災害に対する反応からすると、再評価が必要なのかも知れない。

「80後」世代のもう一つの特徴は、インターネット環境の大きな進歩の中で育った「ネット世代」でもあるということだ。携帯電話やインターネットを使って情報を集め、内外とコミュニケーションをとり、進んで自己表現をする。

中国のインターネット人口の約70%は、30歳以下の若い人だと言われている。彼らはBBSやブログといった新メディアの主力となり、また従来メディア でも第一線記者の立場にいる世代であるため、世論の風向きをリードし「草の根」の市民社会に大きな影響を与える力を持っている。

今回の地震の救援活動で、彼らは自分たちの特徴と利点を存分に生かしていると感じる。

この記事に出てくる若者はどの層に属するか?
こうした救援活動を自発的にする青年たちは「有銭出銭・有力出力・有車出車(お金のある人はお金を、力のある人は力を、車のある人 は車を)」をモットーにしています。

まず、こうした活動をする人達の特徴としてあげられるのは、ある程度以上の経済的余裕がある人達だということです。自分が生きるのに精一杯であれば、このようなことは出来ないと思います。それと、自分でものを考えて自分で行動できる人達ということもあげられると思います。

この特徴は、20~30年前までの中国人にはなかなか見られなかったと思います。一昔前であれば、災害の救援活動は人民解放軍や警察など公的機関がやるべきものという考えだったと思います。無論、自分たちが被災した場合互いに近所で支えあうとか、余裕があれば助けるということはあったでしょうが、わざわざ遠方にまで言って救援活動に汗を流すというような考え方はなかったと思います。

さて、上のレポートには、80後世代という言葉を使ってこの世代の特徴を述べています。今回の地震災害に対する反応からすると、再評価が必要なのかもしれないとしています。しかし、私は再評価するだけでは意味がないと思います。意味がないどころか、方向性を見誤ってしまう恐れすらあります。

このレポートにでてくるような「経済的にある程度余裕があり、さらに自分でものを考えて自分で行動できる人」は、実は80後世代の全体にはあてはまりません。どちらかというと少数派に属するのだと思います。

私は、以前もこのブログで「80後」世代(人口は二億人)を三つに分類しています。それを以下に簡単に掲載します。

メインターゲット-ゼリー層(推定人口2000万人以下)
まずは、少なくとも日本の一般世帯収入の数分の一以上の世帯収入がある家の出身である こと。高学歴であること、北京大学などやそれに順ずる大学の大学生、大学院生で、卒業生であること。海外の有名大学院の院生や卒業者を含みます。卒業生の 場合では、官僚になっているか、有名企業などに就職しているか、家業をついでいます。ほとんどの人が携帯電話を持っていて、しかもほとんどの人が「手写筆(ペンタッチ式)携帯」を持っています。

サブ・ターゲット-イチゴ層(推定人口5000万人前後)
さ て、この層は、メイン・ターゲットには近いですが、いわゆる有名大学出身ではないですが、大学に行っているかその卒業生です。いわゆる、知識層ではありませ ん。長野オリンピックなどで騒いでいた連中はこの層です。経済的には比較的恵まれていて、ゼリー層より少し下のレベルです。知的能力は低いですが、さりと て、韓国に留学するほどの頭の悪さではありません。ほぼすべての人が携帯電話を持っているが、「手写筆携帯」を持っている人は少ないです。また、経済的に余裕があり、持てるならもってはみたいと思っています。

ボリューム・ターゲット-80後世代多数層(推定人口1億3000万人前後)
経 済的にも、 知的にも一昔前の中国人とあまり変わりない層です。日々の生活を送っていくだけでも、精一杯という状況です。ただし、インターネットを使ったり、若いことから、通常の中国人からみれば、変わって見えますが。思考 も行動様式も以前の中国人とほとんど変わりません。彼らが変わって見えるとすれば、彼らの特性ではなく世の中の変化です。学歴は大卒はほとんどいません。学歴があったとしても、国内の三流以下、あるいは韓国などに留学しています。
携帯電話を持っているはいるがすべての人が持っているとは限らない、「手写筆携帯」など持っている人はいない。持とうとも思っていません。

おそらく、このレポートに出てくるような人の中には、上記のボリュームターゲット「80後世代多数層」の人はほとんどいなでしよう。私が、思うにやはり、ゼリー層およびイチゴ層の一部の人達だと思います。人口でいえば、最大で7000万の人がこのような活動に参入する可能性が高いです。2億人のうちの7000万人ですから、少数派です。

このレポートの記者は、80後世代を再評価しなければならないと言っていますが、おそらくゼリー層に関しては、もともと経済的にもめぐまれ、自分の考えで行動できるのであり、再評価の必要はないと思います。

再評価するとすれば、このレポートではもともと、若者を分類する発想はないので、はっきりしませんが、おそらくイチゴ層の一部にもこういう人達もいたということかもしれません。しかし、こうなるとイチゴ層(5000万人)のうちの一部ですから、そうなると80後世代を再評価することにはならないと思います。

結局、何を評価しようと80後世代とひとくくりに、くくってしまっては、正しい評価はできなくなるということです。さらに、付け加えると、多くのブログなどで、「中国人」とくくってしまっていますが、13億もいる民をひとつにくくって論評するにはあまりにも無理がありすぎると思います。日本国内でも、大衆などと言っていられたのは20年前くらいまででおしまいであり、それからは団塊の世代などとひとくくりにしていては、物事を本質が見えてこないばかりか、混乱を招くと思います。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

■不可解な中国の報道二題-やらせ義捐金とノーベル平和賞

■中国携帯電話事情-80後世代分類のツールともなるか?

■中国四川省大地震―核施設、ダムは大丈夫か?

■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋

■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの

■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?

■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水

■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?

■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?

■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?

■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄

■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?

■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択

■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権

■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々

■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?

■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩

■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実

■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない

■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史

■中国"義歯"から鉛「安全に問題」

■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名

■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?

■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情


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2008年5月26日月曜日

Invitation For Jazz-Scott Hamilton

SCOTT HAMILTON QUARTET - CHEROKEE


プロフィール
1954年9月12日 ロードアイランド州プロビデンス生まれ。熱心なジャズファンだった父の影響で、家にあったコールマン・ホーキンスやレスター・ヤング等のアルバムを聞いて育つ。子供の頃からピアノ、クラリネットを習い、17歳でテナーサックスに転向。20歳になる頃にはテクニックを身につける。

1976年8月に22歳でニューヨークに移り、コンコードで初リーダー作が録音される。ジャズ・ミュージックの様々な性格の内のもっとも重要なメロディー部分を大切にし、今日までそのスタンスを変えずに演奏活動を送っている。(奥様は日本の方で、真菜美さん)



フュージョン全盛の70年代後期、極めてオールド・ファッションなスタイルで登場したテナー・サックス奏者、スコット・ハミルトン。ワン・ホーンで朗々と 吹く彼の真骨頂はバラードです。ベン・ウェブスターばりの深い響きをたたえたトーンと歌心あふれるフレーズで、聴き手を一気に30年代へとタイム・スリップ させてしまいます。またアップ・テンポの曲では、ズート・シムズのように余裕綽々とした軽快な演奏を披露し、ご機嫌なスウィンガーぶりを発揮する。エレクト リックな響き/難解なコード進行/幾何学的フレーズが横行する昨今のシーンにおいて、彼のようにメロディと音色に重きをおいたプレイヤーは希少です。


これほどテナーサックスという楽器から豊かで、ハートウォームな音を引き出す事のできるプレーヤーは他にいないのでは…と、私は思います。とにかく聞いていると、いつの間にか全身を彼のテナーの音に優しく、すっぽりと包まれているような感じがしてくる…。夜に似合う大人のジャズテナー奏者。それがスコット・ハミルトンです。

スターサックス奏者スコット・ハミルトンと、最近日本でヴィーナスレコード制作のCDが大ヒットして人気の高いピアニスト、エディ・ヒギンズが、長年フィル・ウッズのサポートを務めるベーシストのスティーブ・ギルモア、ドラマーのビル・グッドウィンとともに2001年7月2日に来演。
★そのライブの模様はこちら

ディスコグラフィー

No CDコード タイトル 録音時期 オススメ度
1 VICJ-23809 ファースト 1977 ★★★★
2 CECC-00357 ザ・グランド・アピアランス 1978/1/2 ★★★
3 VICJ-23161 スコット・ハミルトン2 1979/1 ★★★★
4 VICJ-23168 ノー・ベース・ヒット 1979/3 ★★★
5 VICJ-23163 テナーシューズ 1979/12 ★★★★
6 VICJ-23167 ツアー・デ・フォース 1981/8 ★★★
7 JLR 103.609-1 グルーヴィン・ハイ 1981/11/19 ★★
8 JLR 103.607-2 グルーヴィン・ハイ 1981/11/19 ★★
9 CCD-4197 クローズ・アップ 1982 ★★★
10 VICJ-23169 イン・コンサート 1983/6 ★★★
11 CCD-4254 ザ・セカンド・セット 1984 ★★★
12 CCD-4260 オーバー・60ミニッツ・オブ・ミュージック 1985 ★★★
13 VICS-8074 ジェントルマン・アンド・ヒズ・ミュージック 1985/8 ★★
14 CCD-4296 ア・セイルボート・イン・ザ・ムーンライト 1986 ★★
15 CCD-4305 メジャー・リーグ 1986 ★★★
16 VICJ-23170 ソフト・ライツ&スウィート・ミュージック 1986/1 ★★
17 CCD-4311 ザ・ライトゥ・タイム 1987 ★★★
18 CDD-4334 サウンド・インベストメント 1987 ★★★
19 CCD-4347 テイク8/コンコード・オールスターズ 1987 ★★
20 CDD-4348 オウ/コンコード・オールスターズ 1987
21 CDD-4343 ヨーロピアン・ツアー ニューポート・ジャズフェスティバル 1988
22 CDD-4374 イッツ・ア・ワンダフル・ワールド 1989 ★★★
23 VICJ-23165 プレイズ・バラッズ 1989/3 ★★★★★
24 VICJ-23166 ラジオ・シティー 1990/2 ★★★★★
25 VICJ-23162 アット・ラスト 1990/5 ★★★
26 VICS-8076 酒とバラの日々 1991/4
27 VICS-8077 ホワッツ・ニュー 1991/4
28 VICJ-133 グルーヴィン・ハイ 1991/9
29 VICJ-116 レイス・ポイント 1991/9 ★★★
30 VICJ-157 コンコード・オールスターズ・オンケイプ・コッド 1992/5
31 VICJ-156 バラッズ/スコット・ハミルトン・ウィズ・ストリングス 1992/10/6 ★★★★★
32 VICJ-184 枯葉~ザマン・プレイズ・リクエスト・スタンダーズ 1993/8 ★★★★★
33 CCD-4623 オルガニック・デューク 1994 ★★
34 CCD-4649 ライブ・アト・ブレコン・ジャズ・フェスティバル 1995 ★★
35 CCD-4710 マイ・ロマンス 1996 ★★★★
36 CCD-4771-2 クリスマス・ラブ・ソング 1997 ★★★★★
37 CCD-4755-2 アフター・アワーズ 1997 ★★★★
38 CDD-4799-2 ザ・レッド・ドア 1998 ★★


過去のInvitation。反転文字列をクリックすれば、当該記事に飛びます。

■ROY HARGROVE-ロイ・ハーグルーブ
■Taylor Eigsti-テイラー・アイグスティ
■Frank Sinatra-フランク・シナトラ
■TAIHEI ASAKAWA-淺川 太平
■NARUAKI KIKUCHI-菊地 成孔
■TOROPICAL JAZZ BIG BAND-熱帯ジャズ楽団
■Quincy Jones-クインシー・ジョーンズ
■DAVID SANBORN-デビッド・サンボーン
■JOHN PIZZARELLI-ジョン・ピザレリ
■BERARDI JAZZ CONNECTION-ベラルディ・ジャズ・コネクション
■HARVIE HANCOCK -ハービー・ハンコック
■TOKYO ZAWINUL BACH-東京ザビヌルバッハ
■SADAO WATANABE-渡辺 貞夫
■TOM SCOTT-トム・スコット
■LOIS ARMSTRONG-ルイ・アームストロング
■JOHN COLTRAIN-ジョン・コルトレーン
■THE JAZZ INVADERS-ザ・ジャズ・インベーダーズ
■KEITH JARRET-キース・ジャレット
■ELECTRO DELUXE-エレクトロ・デラックス
■TRIBAL TECH-トライバル・テック
■MARK MURPY-マーク・マーフィー
■NORMAN BROWN-ノーマン・ブラウン
■TONY MONACO-トニー・モナコ
■DAVE KOZ-デエィブ・コズ
■ROOM ELEVEN-ルーム・イレブン

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2008年5月25日日曜日

不可解な中国の報道二題―やらせ義援金とノーベル平和賞

中国やらせ義援金の撮影シーン

中国のCCNのスタッフが、ある中学校の校庭で、使いまわしのお金でやらせ義援金をやっている現場を同校の屋上から撮影したものです。日本の吉兆よりすごいですね。

中国中央政府が情報統制や報道統制をするのはある意味常識ですが、今のこの時期に信じられないような中国の報道姿勢が明るみに出ています。

マスコミによるやらせ義援金
この実体も酷すぎます。妙に撮影現場が整然としています。きっといつもやっているので、慣れているんでしょうね。参加者はいくばくかのギャラをもらえるのでしょうか?これですから、中国の報道は信じられるものではないです。情報・報道統制以前の問題です。

真実を報道しないで、こういうものばかり報道していたら、誰からも信じられなくなると思います。事実少なくとも私はあまり信じていません。特に、この動画を見てから、いわゆる美談報道にも疑いを持つようになりました。美談のやらせ報道も中国ならやっていると思います。さらには、他の報道や、政府の発表でも全部鵜呑みには出来ないと思います。

共産党情宣局の世論操作で「胡錦濤と温家宝にノーベル平和賞を」?
昨日のある米流時評というブログをチェックしていたら、新華社通信の「胡錦濤と温家宝にノーベル平和賞を」という声が中国国民の間でわき上がっている」という内容の記事がありました。とてもし信じられません。確かに、アメリカではゴア氏が、日本でも左藤栄作氏が受賞してしているくらいですから、その時々の国際政治力学からいって受賞するという可能性はゼロではないかもしれません。しかし、可能性がゼロではないということと、実際に「わきたっている」などと報道することには、大きな開きがあります。


もともと、ノーベル平和賞というのは、他のノーベル賞とは違い学問的業績に与えられるものではありません。ゴア氏の環境問題映画「不都合な真実」は、イギリスでは明らかな間違いが九つあるので、イギリス国内では子供教育用に映写してはならないという司法判断が出ています。しかも、訴えたのは、専門家でもない一般の児童の父親です。素人が見ても、おかしいと思うようなことを啓蒙活動した人が何で「ノーベル平和賞」なの?と首をかしげてしまいますが、この平和賞はこうしたことが前からありました。

それにしても、今のこの時期に胡錦濤と温家宝にノーベル平和賞などとは、一体どういう考えなのか全く持ってわかりません。チベット問題も片はついていません。中国の人権問題もなおざりです。しかも、災害復旧の最中です、再建するのに3年はかかるだろうと温家宝首相が昨日被災地で声明を発表したばかりです。まだ、再建するには遠い道のりがあるのです。日本、アメリカでも大きな災害があってまだ復旧しきれていない、あるは再建のめどがはっきりしないときにこのような報道はしないでょう。おそらく、世界の中でも、このような報道をするのは中国一国のみでしょう。中国のマスコミ、いつも偏向報道ばかりしてきたので、もう、きわどい一線などという意識はなくなっているのでしょう。それとも大方の中国人は、世界標準や基準のいわゆる社会性というものをなくしてしまったのでしょうか?

高まる情報開示への圧力
現在中国では、瓦礫の下に埋まって死亡した子供達の親が抗議の声をあげています。こんなことは、従来の中国では、考えられなかったことです。また、携帯電話で撮られた映像(化学工場の倒壊の画像、核施設のプラント821などの航空写真)により、いろいろ隠していたことが明るみに出ています。携帯やインターネットで画像は、中央政府が統制しきれないくらい流れつつあり、これからもいろいろ多くのものが噴出してくると思います。中国人の中にもこの情報統制に対する憤りはだんだんと高まりつつあると思います。中国内外から、圧力が高まりす。

さて、このまま中国が情報を開示しなかったらどうなることでしょうか。まず、地震に関するおから建築、各施設、化学工場などの危険情報をなかなか開示しないことにより、情報開示圧力が高まります。

次に、オリンピックを開催することにより、海外から外国人が多数入り、生の情報に接する機会が増え、本当の情報を求める圧力が高まります。これによって、中国が未だ海外諸国に比べると法治国家とはいえない状況、政治経済の分離ができていないことなどが明らかになると思います。

さらに、年度末までには、現在すでに崩壊しているバブルの崩壊がさらに顕著となり、これに関しても情報開示の圧力がますます高まると思います。特に不良債権に関して、どの程度であるのか、国内外からの情報開示圧力は間違いなく高まります。これを放置しておけば、中国内はおそらくかなりの混乱になると思います。昔の中国なら、不良債権などご破算にすることはある程度簡単にできたのでしょうが、WTOに参加した以上そのようなわけにはいきません。国内は別にして、国外に対してかなりの部分を開示しなければならない状況に追い込まれるでしょう。

その後は、いろいろなことがあり、いずれ中国分裂へとつながってくと思います。中国分裂の筋書については、私の過去の記事を参照していただきたいと思います。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

■中国携帯電話事情-80後世代分類のツールともなるか?

■中国四川省大地震―核施設、ダムは大丈夫か?

■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋

■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの

■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?

■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水

■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?

■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?

■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?

■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄

■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?

■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択

■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権

■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々

■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?

■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩

■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実

■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない

■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史

■中国"義歯"から鉛「安全に問題」

■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名

■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?

■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情


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2008年5月24日土曜日

Invitation for Jazz - Roy Hargrove

Roy Hargrove "I Remember Clifford"




プロフィール

1990年にウィントン・マルサリスに見出されデビューして以来、若手ジャズ・トランペッターの王道を突き進んできたロイ・ハーグローヴ。最近は、ハービー・ハンコック、マイケル・ブレッカーとのグループ“ディレクションズ・イン・ミュージック”の一員としても活躍中です。

しかしその一方で、かねてからNYのクラブ・シーンでのセッションを通じて、ジャズ以外のミュージシャンと積極的に交流をはかってきました。2000年に はディアンジェロの傑作『ヴードゥー』のレコーディングにアレンジと演奏で参加。その後のツアーにも加わり、一躍R&B/Hip Hop系ファンからもその存在を知られるようになりました。ディアンジェロ以外にも、コモン『ライク・ウォーター・フォー・チョコレート』、エリカ・バ ドゥ『ママズ・ガン』などのレコーディングにも参加しています。



ロイ・ハーグローヴが世界最高のジャズ・トランペット奏者のひとりであることは、多くが認めるところです。
1997年にラテン・ジャズ作『ハバナ』でグラミー賞を獲得して以来、彼がシーンでもっとも多忙な男であることには間違いありません(年間150回以上のギグをこなしている)。

ロイは、アメリカでもっとも盛んにR&Bがラジオから流れてくる州のひとつ、テキサスの出身です。1969年生まれの彼が成長したのは、ちょう どファンクの黄金期にあたります。ウィントン・マルサリスが、ブッカー・T・ワシントン高校のヴィジュアル・アンド・パフォーミング・アーツ・ジャズ・バンド で演奏する16歳のロイを見出したとき、ロイはすでに筋金入りのPファンカーだったのです。

1990年にアルバム・デビューして以来、ロイはもうひとつの人生を送ってきた。すなわち、ニューヨークのアンダーグラウンド・クラブ・シーンにおける ジャム・セッションの猛者として、「グラント・ステップ」ではDJスマッシュのビート、「コンクリート・ジャングル」ではエレクトロニカ・グルーヴに乗っ てリフを吹き、「チーター」ではエリカ・バドゥ(ロイとは高校の同級生)のバンド・メンバーとセッションし、「SOB's」ではソウル・ジャズのパイオニ アであるロイ・エアーズのバンドに飛び入りしていたのである。2000年には、ディアンジェロの『ヴードゥー』のレコーディングとツアーにも参加しました。

ディスコグラフィー
イヤーフード
イヤーフード
EARFOOD

2008/5/28 RELEASE !
UCCM-1148 \2,500 (tax in)
ボーナス・トラック(日本盤のみ)収録

すべての人に音の喜びを!
シンプルなメロディに甘美なハーモニー。
結束力のあるバンドのタイトなサウンド。
伝統と洗練にこだわった、<音のごちそう>

ディストラクションズ
ディストラクションズ / RHファクター
DISTRACTIONS / THE RH FACTOR

2006/4/26 RELEASE !
UCCV-1087 \2,548 (tax in)

朗々たるブローが印象的なグルーヴJAZZの新機軸=RHファクターご機嫌なサウンドが満載!
「ジャズ」という枠を大きく飛び出したワイド・レンジで活躍中のロイ。ディアンジェロの『ヴードゥー』、コモンの『ライク・ウォーター・フォー・チョコ レート』、エリカ・バドゥ『ママズ・ガン』といったコンテンポラリー、R&B、ヒップ・ホップ重要作品にも名を連ねる彼の真価と魅力が凝縮された 作品です。

ナッシング・シリアス
ナッシング・シリアス / ザ・ロイ・ハーグローヴ・クインテット
NOTHING SERIOUS / THE ROY HARGROVE QUINTET

2006/4/26 RELEASE !
UCCV-1088 \2,548 (tax in)

ザ・ロイ・ハーグローヴ・クインッテットの美しすぎるアンサンブルを収録した究極のアルバム!御大スライド・ハンプトンもゲスト参加、ピアノもベテラン= ロニー・マシューズを起用。鮮やかなフィンガリングの中に、ストレートなブロウを展開、超リラックスして聴ける究極のクインテット・アルバムがここに完 成!フューゲル・ホーンの音色に一段と磨きが掛かったロイ、トーマス・インダービネン製フリューゲルの見事な甘い音色にうっとりさせられるアルバムです。

ハード・グルーヴ
ハード・グルーヴ2 ~ ストレンクス / RHファクター
HARD GROOVE / THE RH FACTOR

2004/10/21 RELEASE ! 
UCCV-1064 \2,300 (tax in) Verve

誰よりも熱く、誰よりも強く。それが、RHファクター。
傑作『ハード・グルーヴ』の未発表曲とリミックスをカップリングしたスペシャル・アルバム。

ハード・グルーヴ
ハード・グルーヴ / RHファクター
HARD GROOVE / THE RH FACTOR

2003/5/14 RELEASE ! 
UCCV-1037 \2,548 (tax in) Verve
日本先行発売/日本盤のみ ボーナス・トラック2曲収録

エリカ・バドゥ、ディアンジェロ、コモンetc. 超豪華ゲスト参加!
ジャズとストリート・ミュージックを繋ぐ男、ロイ・ハーグローヴ。
奇跡のセッションが生んだ21世紀のネオ・ソウル/ジャズ・アルバム!

ディレクションズ・イン・ミュージック ~マイルス&コルトレーン・トリビュート
ディレクションズ・イン・ミュージック
~マイルス&コルトレーン・トリビュート

/ ハービー・ハンコック マイケル・ブレッカー ロイ・ハーグローヴ

DIRECTIONS IN MUSIC (CELEBRATING MILES DAVIS & JOHN COLTRANE)
/ HERBIE HANCOCK, MICHAEL BRECKER, AND ROY HARGROVE


2002/5/29 RELEASE ! 
UCCV-1030 \2,548 (tax in) Verve

マイルス・デイヴィス&ジョン・コルトレーン生誕75周年記念企画
空前のドリーム・バンドが2人の巨人へ 敬意と愛情を込めて捧げた、
至高のライヴ!
上記アルバム、下のウィジェトよりアマゾン・ドット・コムから購入できます。



過去のInvitation。反転文字列をクリックすれば、当該記事に飛びます。

■Taylor Eigsti-テイラー・アイグスティ
■Frank Sinatra-フランク・シナトラ
■TAIHEI ASAKAWA-淺川 太平
■NARUAKI KIKUCHI-菊地 成孔
■TOROPICAL JAZZ BIG BAND-熱帯ジャズ楽団
■Quincy Jones-クインシー・ジョーンズ
■DAVID SANBORN-デビッド・サンボーン
■JOHN PIZZARELLI-ジョン・ピザレリ
■BERARDI JAZZ CONNECTION-ベラルディ・ジャズ・コネクション
■HARVIE HANCOCK -ハービー・ハンコック
■TOKYO ZAWINUL BACH-東京ザビヌルバッハ
■SADAO WATANABE-渡辺 貞夫
■TOM SCOTT-トム・スコット
■LOIS ARMSTRONG-ルイ・アームストロング
■JOHN COLTRAIN-ジョン・コルトレーン
■THE JAZZ INVADERS-ザ・ジャズ・インベーダーズ
■KEITH JARRET-キース・ジャレット
■ELECTRO DELUXE-エレクトロ・デラックス
■TRIBAL TECH-トライバル・テック
■MARK MURPY-マーク・マーフィー
■NORMAN BROWN-ノーマン・ブラウン
■TONY MONACO-トニー・モナコ
■DAVE KOZ-デエィブ・コズ
■ROOM ELEVEN-ルーム・イレブン

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2008年5月23日金曜日

中国携帯電話事情―80後世代分類のツールともなるか?

中国四川5月12日7.8级地震

上は、四川大地震を最初に日本国内に伝えた携帯電話による動画。言葉や、文書よりもずっと現実味があり、多くの人が大変なことが起こったことを認識できたと思います。

中国の手写筆携帯電話
あの中国の大地震では、最初に日本国内で動画として報道されたのは、携帯電話によるものだったと思います。また、「ママはいつまでもあなたを愛している」、中国・四川大地震で、救出された男の赤ちゃんを抱きかかえるように死んでいた母親が、携帯電話に愛するわが子へ 最後のメッセージを残していたことが、中国国内で感動を呼んでいます。それだけ中国でも、携帯電話が普及してきているのだと思います。特に四川省の田舎などでは、電話線による固定電話よりも、携帯電話の方が先に普及しているということもあると思います。今回の地震のときにもしも、携帯電話が普及していなかったら、情報伝達が遅れてただでさえ大地震で大変なことになっているのに、さらにそれに輪をかけて大変な自体を招いていたと思います。

中国人が携帯電話に書き込みをするのに、ペンシルのようなものを使っている光景は何度か目にしたことがあります。日本では、見たことがないので、何をしているのだろうと興味は持ったのですが、その後忘れていました。

ところが、最近あるブログで面白い記事を見つけました。やはり、このペンシルを使う携帯電話のことが掲載されており、これは、いわゆる手書き入力端末で入力するときの「ペン」のことで、中国語では「手写筆」というそうです。あるいは「触控筆」ともいうそうです。そうして、これができる携帯電話は、一般的な若者の月給より高いくらいの価格だそうです。そこで、一般の若者は日本のように、親指文化に馴染んでいるそうです。つまり、テンキーか らピンイン(上記の括弧書きのような音を表すアルファベット)を入力し、漢字変換してショートメッセージ(SMS)を送ったりしているそうです。

では、手写筆付きの端末を使う人はどういう人か? 一言でいえば、若者を含め「お金持ち」だろうとのことです。

中国イチゴ族の分類(ターゲティング)

私は、以前このブログの『中国「イチゴ族」―中国の未来は彼らのもの』で中国のイチゴ族=80後世代(80年代に生まれた若者の世代)に関して、これらをひとくくりにするのではなく、三つの層に分類してみました。それを以下に簡単に記します。

■メインターゲット-ゼリー層(推計人口2000万人以下)
まずは、少なくとも日本の一般世帯収入の数分の一以上の世帯収入がある家の出身である こと。高学歴であること、北京大学などやそれに順ずる大学の大学生、大学院生で、卒業生であること。海外の有名大学院の院生や卒業者を含みます。卒業生の 場合では、官僚になっているか、有名企業などに就職しているか、家業をついでいます。

■サブ・ターゲット-イチゴ層(推計人口5000万人前後)
さ て、この層は、メイン・ターゲットには近いですが、いわゆる有名大学出身ではないですが、大学行っているかその卒業生です。いわゆる、知識層ではありませ ん。長野オリンピックなどで騒いでいた連中はこの層です。経済的には比較的恵まれていて、ゼリー層より少し下のレベルです。知的能力は低いですが、さりと て、韓国に留学するほどの頭の悪さではありません。

■ボリューム・ターゲット-80後世代多数層(推定人口1億3000万人前後)
経済的にも、 知的にも一昔前の中国人とあまり変わりない層です。ただし、インターネットを使ったり、若いことから、通常の中国人からみれば、変わって見えますが。思考 も行動様式も以前の中国人とほとんど変わりませ。彼らが変わって見えるとすれば、彼らの特性ではなく世の中の変化です。

中国は携帯電話がかなり、普及しつつあり2006年の集計結果によると、3人に1台の割合で普及しているそうです。

おそらく、若者ならば、ほとんどの人が携帯電話を持っているのだと思います。さて、この分類をしやすくするために「手写筆携帯」がひとつのメルクマール(目印)として使えるかもしれません。

手写筆携帯をメルクマールとする?
そうです、メインターゲットのゼリー層は、ほとんどの人が携帯電話を持っていて、しかもほとんどの人がこの「手写筆携帯」を持っていると思います。サブターゲットのイチゴ層は、ほぼすべての人が携帯電話を持っているが、「手写筆携帯」を持っている人は少ない。次に、ボリュームターゲットの80後世代多数層は、携帯電話を持っているはいるがすべての人が持っているとは限らない、「手写筆携帯」など持っている人はいない。持とうとも思っていない。このような分類です。

3月に北京で開かれた「80後」芸術祭の出展作品

これって、なかなかいい方法だと思います。中国でフィールドワークするときに、ただ若者層というのではなく、「携帯電話」を見せてもらい、さらに少し話しをすれば、どの層に属するのか大体目星がつきます。これが、日本なら携帯電話などでは目星はつけられません。とても、便利だと思います。

先の分類では、何か他にわかりやすいメルクマールはないかと考えていましたが、この分類は本当に便利でわかりやすいと思います。

中国では、四川大地震で今は当然地震に目がいきがちです、被災なさった方々は本当にお気の毒だと思います。これから復旧作業が早く進展することを期待します。そうして、中国は広い国ですから、大連、北京、上海など被災しなかった都市も数多くあります。日本ではほとんど報道されていませんが、これらの都市からいわゆる80後世代の多くの若者が被災地に救援活動にボランティアとして向かったそうです。現代中国は大きな問題を抱えていますが、いずれにせよ、中国の未来はこの80後世代に掛かっていると思います。彼らが中核になる時代にこそ、民主中国ができあがることを期待します。

このブログでは、これからも「中国80後世代」に関して、追いかけ行きます。さらには、何かのビジネスを具体的に例にとって、新規事業のコンセプトなど形成できたらと思っています。これからも、よろしくお願いします。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

■中国四川省大地震―各施設、ダムは大丈夫か?

■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋

■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの

■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?

■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水

■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?

■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?

■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?

■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄

■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?

■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択

■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権

■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々

■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?

■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩

■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実

■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない

■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史

■中国"義歯"から鉛「安全に問題」

■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名

■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?

■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情


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2008年5月22日木曜日

結局カンガルーを殺すオーストラリア―成熟した大人の思考が必要か?

結局カンガルーを殺すオーストラリア


カンガルーの一斉駆除ついに始まる
オーストラリア・キャンベラで、カンガルーの一斉駆除がついに始まった。政府の強行策に対して、反対派が集結し、現場は騒然となっている。

反対派や報道陣が取り囲む中、オーストラリア政府がカンガルー400頭の駆除を強行した。
今回の駆除の理由は、軍用地内で過剰繁殖し、生態系に悪影響を及ぼすというのがその理由で、これまでに50頭ほどが駆除されたという。

21日、現場では、抗議のため無断で敷地内に入った8人が身柄を拘束された。オーストラリアでは、カンガルーは昔から食肉として食べられ、革製品としても利用されてきた。

しかし、時には住宅地に出没し、警察官が出勤しての大捕物になることもあった。また、作物を食い荒らす被害もあるため、毎年360万頭ほどのカンガルーが駆除されるという。

一方で、反捕鯨運動も盛んな実態も明らかとなった。ロック歌手時代から環境保護活動を行い、現在は環境相を務めるピーター・ギャレット氏は「駆除はひどい方法かもしれないが、現状では適切な処置だと思う」と述べた。

今回の駆除は、ポール・マッカートニー氏らの反対を機に起きた世論の高まりや、反捕鯨を訴える外交姿勢との矛盾を突かれるとして、3月末に一度は駆除を撤回した。他地域への移動が検討されたものの、場所の選定に時間がかかるうえ、日本円でおよそ3億5,000万円かかるコストが問題で、再び駆除の方針を打ち出した。

駆除反対派は「わたしが見たのは虐殺よ。政府の役人たちは、ここに来て、何が行われているのか見るべき」と話した。一方、駆除賛成派は「オーストラリアには、カンガルーがあふれている。いずれどうにかしなくてはいけないからね」と話した。
(以上FNN05/21 19:34)

カンガルー駆除は当然のこと
私は、カンガルーの駆除に関しては、現状では賛成でも反対でもありません。しかし、もしオーストラリアの生態系を調べていて、明らかに生態系に悪い影響を与えているなら積極的に賛成するでしょう。そうして、「カンガルー駆除=悪」という反射神経的な考えはもうとうありません。カンガルーを食用とすることにも、敢えて反対もしません。カンガルーの駆除や、カンガルーを食肉用にするなどということは、場合によっては、悪であり、また違う場合によっては善にもなりうるという考え方をします。これが、一般的な成熟した大人の考え方だと思います。ただし、このような考え方を必ずしもできない人たちがいます。

たとえば、まともな会社の経営などにおいても、経営者は、従業員に関して「会社は人で成り立っている、人材は大事だから大切に育てていく必要がある」と一方でいいながら、他方では「会社にとって役に立たない人材は、辞めてもらうか、見合った給料で甘んじてもらわなければならない」と考えなければなりません。両方のバランスをとって日々運営をしていく必要があります。このバランス感覚を欠く人は、まともな会社の経営者にはなれません。どちらか、一方かだけであれば、いずれ会社という組織そのものが滅びてしまいます。このバランス感覚が重要です。


オーストラリアの一般の人(全部ではないでしょうがかなり多くの人)はこうした成熟した大人のバランスを欠いた思考法で、「捕鯨=悪」という反射神経的な考え方をしているのではないと思います。どんな場合においても、「捕鯨=悪」としているのではないでしょうか。このような、考え方をしてい
ると、やはりどこかで矛盾が出てくるのだと思います。

だからこそ、このように日本でもテレビで報道されたり、世界各地から反対の声が上がったりするのだと思います。もしそうでなければ、これほどの騒動にはならないと思います。

カンガルー駆除反対派の人々も「カンガルー駆除=悪」という反射神経的な考えを持っているので、いっそう問題が複雑化しているのだと思います。あの、ポール・マッカートニー、かなりの年のはずなのに、容貌がいわゆる「とっちゃん坊や」みたいですね。彼も反射神経的ものの考え方しかできないのだと思います。その幼児性が容貌にも出てきているのだと思います。

ポール・マッカートニー

ピーター・ギャレット

環境相のピーター・ギャレット氏は、鯨には「捕鯨=悪」、カンガルーに関しては、成熟した大人の考えでという矛盾した思考 形態の持ち主なのだと思います。この人に関しては、もともと売れないロックバンドのボーカルということで、現労働党は極度に人材不足だそうですから、たい した能力もないのに政治力学でたまたま環境相になっただけの人で、今期限りで政界とは関係なくなる人だと思います。それにしても、容貌も妙に縦長でバラン スには欠けています。やはり、思考形態なと容貌に現れるのでしようか?

環境問題、イデオロギー問題との共通性

私は、前回のブログ「日本の森林問題の特殊性―環境問題は教条主義的には対処できない」の中で、日本の森林問題の特殊性から「環境問題はその場、その時で異なるということがお分かりになったと思います」と書いたが、捕鯨やカンガルーの問題に関しても同じことがいえると思います。

私達、人類は最近壮大なスケールでの実験を行い、大失敗をしています。それは、「マルクス・レーニン主義」です。この主義は、本来はドイツの一地方の一時期にあてはまる原理を普遍的なものとしたものです。この主義は、共産主義とし世界各地で取り入れられ、結果は皆さんご存知のように大失敗しました。このように、教条主義は一時鉄壁のようにみえてもいずれ破綻します。

国籍、人種、宗教を乗り越えて、こうした教条主義の呪縛から解き放たれて、もっとまともな成熟した大人の考え方になれば、世の中も少しは変わってくるかもしれません。

下に私がいままでに掲載した環境問題に関する記事を掲載します。反転文字をクリックしていただければ、当該記事に飛ぶことができます。まだご覧になっていない方は是非ご覧になってください。

■日本の森林の特殊性―環境問題は教条主義的には対応できない

■フードマイレージやバーチャルウォーターだけが環境負荷指標か?-バーチャルCO2はどうなのか?

■昨年のEUの二酸化炭素取引の失敗―削減どころか増加?!

■カップヌードルが紙容器に―ピザテンフォーでは紙すらなくす?

■ピザテンフォー4月のお知らせ―業界初!!宅配皿 あつエコプレートで 熱さ+美味しさ

■IT機器「電源対策だけでCO2は大幅減」

■あつエコ宅配 ―ピザ・テンフォーが世に問う環境対策とは?

■割り箸は日本の文化-割り箸を使ってエコをしょう

■セブンイレブン:弁当の包装簡易化でコスト削減-コスト削減につながらないものは環境問題に寄与しない?

■ピザボックスをなくすとどのくらいCO2が削減できるの?

■ピザテンフォーの陶器のお皿による配達

■地球寒冷化の危機?-環境問題の落とし穴

■環境危機時計

■今日は何があったかご存知ですか(9月18日)

■グーグル環境問題に総額1千億ドルを拠出-エコな交通を目指す企業対象?

■エコ・環境問題の虚実-虚実皮膜の間???

■私が環境問題に興味を持ったきっかけ-マスコミの危険を教えてくれた恩師

■環境映画:Koyanisquatsi(コヤニスカッツィ):Life Out Of Balance

■エコ意識の高揚?-トリンプ レジ袋ブラとは何か?

■北海道新聞に掲載された紙のピザボックス廃止の内容

■ピザ・テンフォーも実践する函館地区先行の「MOTTAINAI」-ルー大柴が歌うこの意味は?

■ピザテンフォーからピザボックスが消える日??


以下に、当ブログで掲載した、反捕鯨関連の記事を紹介します。反転文字をクリックすると当該記事に飛びます。

■調査捕鯨にまた薬入り瓶―抗議船妨害、警告弾で応酬

■鯨の肉は牛肉より環境に優しい―ロイターニュースから確信したパクスマリーナの正当性

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(5)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(4)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(3)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(2)

■オーストラリアが捕鯨に反対する理由(1)

■IWC総会反捕鯨国の偽善―昨年のニューズ・ウィークの記事(昨年6月13日号)

■アーサー C. クラークの海底牧場―21世紀は鯨の時代?

■反捕鯨の背景―世界への指針

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2008年5月21日水曜日

日本の森林問題の特殊性-環境問題は教条主義的には対処できない

昨日のWBSで木造住宅に関して面白いトピックスがあったのでそのまま下に掲載します。

住宅に国産木材を用いる[08/5/20放送WBS]

目に見えない箇所も国産100%にこだわっています。

価格は一坪あたり72万円から。高級ブランドとして売り出しています。外国産の木材価格が高騰していることや、風通しや肌触りに優れていることなどから、コストや環境面でも国産木材の有用性が見直されています。

「一棟でも多く国産材住宅を建てることで、国の森林を守ることに。国民全体で環境意識を高めていくことが大事」(中嶋一郎 商品開発部長/住友林業)

注目を集め始めた国産の木材ですが、自給率はおよそ20%と言われています。いかにこの自給率を上げるのか、新たな試みが始まろうとしています。

「”食べ物”と”住宅”は国産比率を高めないといけない」(青木宏之 会長/全国中小建築工事業団体連合会)

住宅問題を食糧問題になぞらえながら始まったこの会見。一同に介したのは、中小の工務店のトップ達です。国産材を使った新たな住宅造りを訴えかけました。その内容は、福田総理が提唱している”200年住宅”の木材を100%国産で賄おうという計画。コスト面など、将来、外国産に比べて国産の方が割安になる可能性に言及しています。

200年住宅の骨格

「構造的にしっかりした家造りをすればコストはかからない」(青木宏之 会長/全国中小建築工事業団体連合会)

木材流通の業界団体も研究会を立ち上げ、国産材を広めようと力を注ぎます。

「日本の木材の自給率は20%だが、実際はもっとストックがあるので、それを活用すれば日本の森林にも良い」(落合祐二/日本木青連 国産材住宅振興研究会)

日本の森林の実体
さて、この最後に書かれている「それを活用すれば日本の森林にも良い」という意味は皆さんお分かりでしょうか? 日本の森林は、環境の問題を考えるにしても、その場、その時でいろいろ変わっることを知るための格好の素材だと思います。

それを活用するとは、当然伐採することを意味します。しかし、世界の常識でいうと、「伐採=悪」です。最近では、よくアマゾンの森林が伐採されて畑に転用されたなどというニュースが流れてきます。日本国内では、いまだに植樹祭などが行われてまいます。また、また、森林はco2を吸いこみ、o2を吐き出すため環境に良いなどとされています。

日本の森林

しかし、日本の場合は少し事情が違います。まず、日本においては大抵の場合伐採は悪ではなく、善です。伐採したほうが、環境問題に寄与することになります。実は日本の森林の多くが、遠くから見ると青々としているのですが、実際に中に踏み入ってみると、森林が生い茂り、枝が広がり天井を覆ってしまい、中は薄暗く林床には、叢(くさむら)も何もなく、叢がないために、小動物も住まず、林床には何もなくまるで砂漠のようになっています。間伐や伐採が全くなされていない、下の写真の左側のよな森では、森林から恵まれるマツタケのようなキノコ類や、その他山菜なども全く育ちません。こういうところでは、伐採して林床に光を当ててやる必要があります。無論伐採するにしても、間伐をすることは無論、資源として伐採するにも計画的に実施する必要があります。しかし、最近日本の木材の高騰のため、海外産が使われ日本の森林はほとんど伐採されなくなりました。これが、日本の森林の状況を悪化させてました。

間伐前後の林内の比較
写真
間伐前の林内林内に陽光が入らないと下層植生が衰退し、土砂が流出してしまいます。
写真
間伐後の林内間伐によって林内に十分な陽光が入ると、下層植生が繁茂し、土砂の流出が抑制されます。

木材200年住宅で住居を森に
上記の説明で、適度な伐採や間伐などは実施しなければ、かえって森林の環境は悪化することがお分かりになったと思います。だからこそ、日本の森の木材を使うことにより、森林の環境が良くなるので、木材の住宅は環境に良いということになります。
しかし、それだけではありません。実は、森林はco2を吸いこみ、o2を吐き出すため環境に良いというのは、すべての森林にあてはまることではありません。成長期の森林は、体を成長させるために、多くの炭素(C)を必要とします。どんどんco2を吸い込み、炭素を同化して、酸素を吐き出します。ところが、ほとんど成長が済んでしまった森林においては、体を成長させる必要もなく、体を維持させていくためだの炭素(C)がありさえすれば、良いのであまりco2は吸い込まないどころか、酸素を吸い込み炭素を排出するようになります。古い森林では、co2を吸いこみ、O2を吐き出すという図式はなりたちません。

だからこそ、こうした古い森林は適度に伐採していく必要があります。さらに、伐採された木材のことを考えてみてください。木材は炭素できています。木材のほとんどは、成長しきった木からつくられています。もしこの木が木材にならないとしたら、いつの日か朽ち果てるまでco2を排出し続けます。木材になればそのようなことはありません。木材の200年住宅を数多く作ったとすれば、その住宅はco2を出すことはなく、成長しきる前の森林を多くつくったのと同じ効果があるわけです。まさに、木材200年住宅で住居を森林にしているのと同じ効果があるのです。

新たな産業としての期待
日本では、終戦直後には禿山も多く、そのため植林が熱心に行われ続けてきました。最近その成果として、日本は世界でも稀にみる森林大国となりました。しかも、外国産木材が値上がり基調にあるため、国内木材は見直されつつあります。しかも、最近では環境問題の立場から、原始林などを大量に伐採することは国際的に非難を浴びるようになってきました。

日本の森林は、しばらく安い外国産の木材におされて、省みられることがなく長い間放置されてきましたが、いまこそ日の目を見る時期がやってきたのだと思います。木材200年住宅によって、住環境も環境問題も解決できます。むろんシックハウス症候群など一掃されると思います。日本の森林、新たな産業として活躍することが期待されています。この政策素晴らしいと思います。

環境問題はその場、その時で異なる
さて、ここまで読んでいただき誠に有難うございます。最後の結論となりますが、やはり、日本の森林の問題の特殊性から、環境問題はその場、その時で異なるということがお分かりになったと思います。もし、このまま日本で、植林ばかり行って、伐採を全くしなかったとしたら、日本の森林は崩壊してしまいます。適度な間伐や、計画的な伐採を行っていく必要があります。これが、中国のような場合は全く別次元の問題があります。森林を伐採しすぎたために、各地で砂漠化の被害が相次いでいます。もう一度、植林を徹底的に行い、これらの被害を防止したり予防する必要があります。

まさに、環境問題に教条主義のような、これだけが絶対に正しいとか、これは、絶対に間違いなどということはなく、その場、その時で対処の仕方は違ってこなければならないということです。

下に私がいままでに掲載した環境問題に関する記事を掲載します。反転文字をクリックしていただければ、当該記事に飛ぶことができます。まだご覧になっていない方は是非ご覧になってください。

■フードマイレージやバーチャルウォーターだけが環境負荷指標か?-バーチャルCO2はどうなのか?

■昨年のEUの二酸化炭素取引の失敗―削減どころか増加?!

■カップヌードルが紙容器に―ピザテンフォーでは紙すらなくす?

■ピザテンフォー4月のお知らせ―業界初!!宅配皿 あつエコプレートで 熱さ+美味しさ

■IT機器「電源対策だけでCO2は大幅減」

■あつエコ宅配 ―ピザ・テンフォーが世に問う環境対策とは?

■割り箸は日本の文化-割り箸を使ってエコをしょう

■セブンイレブン:弁当の包装簡易化でコスト削減-コスト削減につながらないものは環境問題に寄与しない?

■ピザボックスをなくすとどのくらいCO2が削減できるの?

■ピザテンフォーの陶器のお皿による配達

■地球寒冷化の危機?-環境問題の落とし穴

■環境危機時計

■今日は何があったかご存知ですか(9月18日)

■グーグル環境問題に総額1千億ドルを拠出-エコな交通を目指す企業対象?

■エコ・環境問題の虚実-虚実皮膜の間???

■私が環境問題に興味を持ったきっかけ-マスコミの危険を教えてくれた恩師

■環境映画:Koyanisquatsi(コヤニスカッツィ):Life Out Of Balance

■エコ意識の高揚?-トリンプ レジ袋ブラとは何か?

■北海道新聞に掲載された紙のピザボックス廃止の内容

■ピザ・テンフォーも実践する函館地区先行の「MOTTAINAI」-ルー大柴が歌うこの意味は?

■ピザテンフォーからピザボックスが消える日??


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2008年5月20日火曜日

格安パソコンを買おう-特にデルがおすすめ

なぜ初心者だけでなくパソコンを選ぶ全ての人にデルコンピューターがおすすめなのか?

DELLのパソコンは。価格が安くてそこそこ安定しています。付属ソフトが少ないのですが、ネットサーフィン用であれば問題無いでしょう。

ただし、DELLのパソコンは全体にメインメモリーが少なめです。増設したものを購入するか、購入後、サードパーティのメモリーを増設することをお勧めします。

・DELL
・レノボ(旧Thinkpad:IBM)
・ソーテック
・エーサー(ドスパラ)
・ヤマダ電機(メーカー忘れました8万円くらいのがある)
・価格.com で探す

上記の安価品、型落品で 探せば8万円程度で見付かります。

ある程度パソコンの知識があるなら7万円くらいの直販ノートかショップブランド(DELLとかツクモ・ドスパラなど)、知識が無いなら10万円くらいの大手メーカー品(NEC、富士通など)、
詳しいなら3万円くらいの中古ノートでいいんじゃないでしょうか。
これくらいのカテゴリに分ければ、価格が同程度ならどれを買っても性能も同程度です。今や、パソコンは10万を切るのが当たり前になってきました。デスクトップ型なら、ディスプレイ、キーボード抜きなら3万くらいでも買えるようになってきています。

上記の記事は「教えて!goo」より一部抜粋しております。

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2008年5月19日月曜日

Invitation For Jazz - Taylor Eigsti

Fractal Slide Show Featuring Taylor Eigsti


テイラー・アイグスティー。懐かしい名前です。2001年にDIWから『 Tay’s Groove 』や『 Taylor’s Dream 』が発売された当時は,DUあたりではかなりプッシュしていた新人だったと記憶しています。寺島氏も絶賛していて,後に彼の著書『新しいJAZZを聴け 』でも紹介していましたし,彼の最新作『JAZZピアノ・トリオ名盤500』でも『 Tay’s Groove 』が選定されていました。私も当時『 Tayler's Groove 』を愛聴したものです。


デビュー当時は確か14歳か15歳であったと思いますが,現在は23歳になり,ジャケット写真などからも分かるようにブラッド・ビット似のかなりのナイスガイに成長したようです。元々非常に巧い人でしたが,ピアニストとしての腕も更に磨きがかかり,緩急自在にオリジナルからスタンダード,クラシックの名曲のジャズ・アレンジ物まで,難なくこなす素晴らしいピアニストに成長しました。本当天才ってどの世界でもすごいですね。どのアルバムを聴いても本当に彼の天才ぶりが、わかります。将来が楽しみなJazz界の逸材です。彼の最新作を聴いてみましたが、円熟味もあり年齢を感じさせません、その中にも若さでしょうか、創造性が発揮されています。皆さんも是非聴いてみて下さい!!

このブログで取り上げた過去のInvitation。反転文字列をクリックすれば、当該記事に飛びます。

■Frank Sinatra-フランク・シナトラ
■TAIHEI ASAKAWA-淺川 太平
■NARUAKI KIKUCHI-菊地 成孔
■TOROPICAL JAZZ BIG BAND-熱帯ジャズ楽団
■Quincy Jones-クインシー・ジョーンズ
■DAVID SANBORN-デビッド・サンボーン
■JOHN PIZZARELLI-ジョン・ピザレリ
■BERARDI JAZZ CONNECTION-ベラルディ・ジャズ・コネクション
■HARVIE HANCOCK -ハービー・ハンコック
■TOKYO ZAWINUL BACH-東京ザビヌルバッハ
■SADAO WATANABE-渡辺 貞夫
■TOM SCOTT-トム・スコット
■LOIS ARMSTRONG-ルイ・アームストロング
■JOHN COLTRAIN-ジョン・コルトレーン
■THE JAZZ INVADERS-ザ・ジャズ・インベーダーズ
■KEITH JARRET-キース・ジャレット
■ELECTRO DELUXE-エレクトロ・デラックス
■TRIBAL TECH-トライバル・テック
■MARK MURPY-マーク・マーフィー
■NORMAN BROWN-ノーマン・ブラウン
■TONY MONACO-トニー・モナコ
■DAVE KOZ-デエィブ・コズ
■ROOM ELEVEN-ルーム・イレブン

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ピザテンフォー今月の企画

2008年5月18日日曜日

中国四川省大地震―核施設、ダムは大丈夫か?

震源地近くにある核施設プラント821の位置

大きな地図で見る

震源地近くにある各施設プラント821の航空写真

大きな地図で見る

私は、前から今回の大地震による核施設の倒壊などによる放射能漏れを危惧しており、第二のチェルノブイリが起こらないにと願うばかりです。

2008/05/17-09:20 スパイ衛星で核施設監視=中国地震の影響警戒-米紙 【ワシントン16日時事】16日付の米紙ニューヨーク・タイムズは、中国四川省で起きた大地震で、米国がスパイ衛星を使って、地震による影響で同省の核兵 器製造施設から放射能が漏れている兆候がないかどうか監視していると報じた。米政府当局者の話として、現時点では懸念される兆候はないとしている。
同紙などによると、震源地の北東約270キロには、プルトニウム製造用の原子炉を持つ「プラント821」と名付けられた核兵器製造施設がある。上の写真は、その航空写真である。位置関係は、上の航空写真を操作して写真を縮小したり、移動したりみて確認していただきたいと思います。

軍事用プルトニウム生産炉「プラント821」は1974年稼動開始したといいます。建造から既に30年以上経過している、そしてなによりも・・・中国が混乱の極みにある文化大革命後半期に建造された施設です(文化大革命:1966年~1976年)。この時期には、既に中ソ国交は険悪化していて技術指導は無かったはずだと思います(中ソ国境での軍事衝突:1969年3月~8月)。

さらに、以下のサイトでは、同じような核施設で働いていた女性の証言があり、核漏れ危機と、核廃棄物疑惑などが生々しく語られています。

大紀元時報-中国四川省:大地震で発覚した核漏れ危機と核廃棄物疑惑(5/17)

http://jp.epochtimes.com/jp/2008/05/html/d86315.html

本当に心配です。本日づけの日経新聞には、湖、ダム決壊の恐れという記事も掲載されています。
このプラント821は、川のそばに立地していて、上流にはかなり大きなダムと河川があることが、航空写真からもわかります。このダムが決壊すると、どういうことになるのでしょう。まさか、プラント821が水没などということにならなければ、良いのですが・・・・。

中国中央政府は、これらの情報を開示し、安全性が確保されているのかどうかをはっきりさせるべきだと思います。さらに、安全性が確保されていないなら、素直に外国からの技術者も受け入れて確保する方向に努力すべきです。この施設当時のソビエトが関わったようですが、ロシアからの技術者派遣も視野にいれるべきと思います。

以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。

■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋

■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの

■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?

■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水

■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?

■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?

■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?

■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄

■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?

■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択

■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権

■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々

■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?

■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩

■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実

■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない

■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史

■中国"義歯"から鉛「安全に問題」

■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名

■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?

■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情


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ついに日本政府からゴーサイン出た! 豪州の将来軍艦プロジェクト、日本から輸出「問題ありません!」 気になる提案内容も明らかに―【私の論評】安倍政権から始まった日豪関係の深化を象徴する出来事

  ついに日本政府からゴーサイン出た! 豪州の将来軍艦プロジェクト、日本から輸出「問題ありません!」 気になる提案内容も明らかに まとめ オーストラリアの将来汎用フリゲート選定計画で、日本の提案が最終候補に選ばれ、国家安全保障会議で海外移転が認められることが確認された。 提案され...