2014年12月24日水曜日

強まる習政権の「恐怖政治」 胡錦濤派“粛清” 有力者全滅の可能性も―【私の論評】習近平は、権力を掌握できるか否かの正念場!しかし、掌握したとしても対日本政策は変わらないどころかますます悪化する(゚д゚)!


握手を交わす習近平(左)と胡錦濤(右) 写真はブログ管理人挿入以下同じ

中国の習近平国家主席が「恐怖政治」を強めている。胡錦濤前国家主席の側近、令計画・人民政治協商会議副主席が「重大な規律違反の疑い」で共産党の取り調べを受けたのだ。習氏による腐敗撲滅運動の一環で、その標的は、江沢民元国家主席率いる「上海閥」から、胡氏が率いる中国共産主義青年団(共青団)出身者で構成する「団派」に移ったといえる。識者は「団派全滅もあり得る」と分析している。

中国各紙は23日付で、令氏が規律違反の疑いで調査を受けていることを国営通信、新華社電を掲載して報じた。香港紙、東方日報は同日、令氏一家には計370億元(約7100億円)の預金があるほか、日本の京都に豪邸を所有していると報じた。
令計画氏

令氏は山西省出身。共青団で政治活動を始めて胡氏と懇意になり、胡氏が2003年に国家主席になると、政権の大番頭役である秘書として絶大な権力を握った。ところが、12年3月、息子が北京市内でフェラーリに女友達を乗せたまま死亡事故を起こして左遷されていた。

令氏の失脚には前兆があった。山西省政協副主席だった実兄の令政策氏は6月に拘束された。義兄の王健康・同省運城市副市長は8月から当局の調査対象になり、10月には弟の令完成氏も当局に身柄を拘束された。令氏の外堀はすでに埋められていた。

周永康氏
 共産党指導者が失脚すると、その取り巻きも罪を問われる。周永康前政治局常務委員の事件に絡み、すでに約500人が拘束されたといわれる。

「月刊中国」の発行人である鳴霞(めいか)氏は「習氏は今後、団派に対する大規模な粛清を行う可能性がある。胡氏は大丈夫だろうが、団派の有力者が全滅することもあり得る」といい、こう続けた。

「月刊中国」発行人 鳴霞氏

 「令氏の腐敗情報は以前から、米国の中華系ニュースサイトが報じていた。京都の豪邸の写真や不動産情報まで流れていた。そこには、令氏以外の共産党幹部の腐敗情報も出ている。習氏は独裁権力を強固にするため、強引な形で“政敵”を次々と失脚させている。先日、失脚した薄煕来・元重慶市党委員会書記の海外資産が没収された。令氏など団派の関係者は日本国内にもいる。日本の政財界に知己も多い。みんな戦々恐々としているのではないか」

【私の論評】習近平は、権力を掌握できるか否かの正念場!しかし、掌握したとしても対日本政策は変わらないどころかますます悪化する(゚д゚)!

昨年3月中国人民政治協商会議の開幕式に出席した習近平国家主席(上段右)と令計画氏(下段)

中国や北朝鮮などの国は、やはり恐ろしい国です。いくら権力の中枢に登ったとしても、権力闘争に負けてしまえば、追放されたり、命を奪われたり、財産を没収され、社会的に抹殺などされてしまいます。要するに、失脚という言葉で表現される、こういう独裁体制の国でおこる惨劇です。

まさに、習近平は、権力闘争の真っ最中であり、次々と政敵を葬り去りつつあるのです。

この件に関しては、前々から兆候があり、このブログでもそれについて掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載させていただきます。
中国、高官ら40人超不審死 事実上「粛清」との声も 汚職撲滅キャンペーンで―【私の論評】二種類の亡霊が示す、中国の政治権力闘争は命がけであることと出鱈目さ加減!こんな国に将来はない(゚д゚)!
不審死を遂げた遼寧省高級人民法院(高裁)ナンバー2の女性副裁判長、徐安生氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では中国の高官が相次いで不審死を遂げている事実を掲載しました。そうして、さらに、現在の中国には、二種類の亡霊がいることを掲載しました。

亡霊のうち、一つは、超不審死を遂げた人々の亡霊です。もう一つは、実体のない公務員という幽霊です。中国には、仕事をしていないのに政府から給与を得ていた「幽霊公務員」が16万人もいたことが判明しました。

この記事を書いた時点では、高官が超不審死を遂げていたのでずが、これに関しては当然のことながら、権力闘争の一環であるのは間違いなかったものと思います。

ただし、この時点では、地方政府の幹部が不審死を遂げていたのですが、最近では、さらに上の層が対象になってきています。

いずれ、もっと上の層まで行くことが十分予想されます。そうなると、胡錦濤自身にも追求の手がおよぶことも十分考えられます。

習指導部が発足した2012年11月の共産党大会から先月下旬までに、国家指導者級幹部3人、党指導部の党中央委員3人を含む、少なくとも57人の政府機関や地方政府の指導者級以上の幹部が失脚しました。李東生元公安次官など周永康氏の元側近も10人近く含まれます。

習が反腐敗運動を掲げて周氏ら潜在的な対抗勢力をたたくのをみて、中国政府の官僚は、習氏の怒りを買えばあらぬ腐敗を追及されかねないとすっかり萎縮しているようです。「今は目立たないのが得策だ。どこで虎の尾を踏むか分からない」。習氏の明確な意向が見えない分野では大胆な政策提案をできない状況にある、と政府関係者は漏らしています。

反腐敗運動を逆手に取り、出世競争のライバルを汚職の疑いで密告する例も増えているといます。汚職調査を受けることを苦にした公務員の自殺者も相次いでいます。

次の標的は、習氏がまだ人事を掌握しきれていない中国軍のようです。制服組トップだった徐才厚・前中央軍事委員会副主席は10月末に収賄罪などで起訴されました。その後、軍幹部への取り調べは厳しくなり、11月には取り調べを受けた馬発祥・海軍中将が飛び降り自殺をする事件も起きました。
飛び降り自殺した 馬発祥・海軍中将

軍内では軍の既得権益に切り込む習氏への反発が少なくありません。習氏が思惑通り、反腐敗運動を名目に軍をも掌握できるかは依然予断を許さない状況です。

それにしても、中国は完全に狂っています。習近平は、他の官僚らの不正を追求していますが、習い一族の蓄財など、ニューヨーク・タイムズや、ブルームバーグがすっぱぬいており、その額たるや、天文学的であり、四億ドル弱にものぼるとされています。そうして、その資産は、香港不動産が中心だそうです。

それに、以下のような信じがたい報道もされています。
習氏専用機で象牙密輸 国際環境団体が報告
習近平専用機
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、中国の犯罪集団が、昨年3月の習近平国家主席や中国政財界幹部によるタンザニア公式訪問を利用し、大量の象牙をタンザニアで買い付けて不法に持ち出したとする報告を発表しています。

タンザニアを訪問した習

このニュースでは、習自体は、直接関係ないような報道ぶりですが、そんな馬鹿な話はないと思います。習自身がかかわっていた可能性も十分あると思いますし、もし仮にそうでなかったとしても、このようなこと、もし日本の閣僚以上のような人が、政府専用機で、このような事態が発生したとしたら、とんでもない大騒ぎになるはずです。

そもそも、政府専用機だからといって、まともに管理もしていなければ、専用機で密輸などという不祥事が発生したら、その専用機を利用した閣僚のクビは飛ぶでしょうし、場合によっては、総理大臣の辞任騒ぎにまで発展する可能性があると思います。

本当に、中国は私達日本人からは、常識を逸脱したトンデモ国家であることは間違いありません。

失脚相次ぐ中国の現実から、現状では、習近平が権力を掌握できるか否かの正念場であることがわかります。しかし、権力を掌握してもしなくても対日本政策は変わらないどころかますます悪化することでしょう。

もう年末で、今年も終わりが近いです。2015年の日中関係はどうなるかなど、予め十分予想がつきます。良くなることは、一切ありえません。来年は、「終戦70周年」にあたります。この時にこそ、習政権は「歴史問題」で日本を激しく叩くつもりだからです。

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2014年12月23日火曜日

天皇陛下、きょう81歳 「より良い日本つくる努力が課された義務」―【私の論評】天皇弥栄「すめらみこと いやさか」! 本日は天皇陛下の誕生日! 日本人なら、陛下の権威の意味を知れ(゚д゚)! 


陛下、首相らとの年末恒例の午餐お開きに 皇太子さまもご陪席 2014.12.19 
天皇陛下は23日、81歳の誕生日を迎えられた。これに先立ち皇居・宮殿で宮内記者会と会見し、来年が戦後70年となるのを前に、先の戦争で300万人を超える人々が犠牲になったことを踏まえ、「その人々の死を無にすることがないよう、常により良い日本をつくる努力を続けることが、残された私どもに課された義務であり、後に来る時代への責任である」とのお考えを示された。

8月には昭和天皇の生涯を記録した「昭和天皇実録」が奉呈された。陛下は、那須や葉山の御用邸でともに過ごした思い出を懐かしみながら、父である昭和天皇から学んだことについて「人のことを常に考えることと、人に言われたからするのではなく、自分で責任を持って事に当たるということ」と述べられた。

また、24年余りにわたった編纂(へんさん)作業に携わった関係者をねぎらい、「折にふれ、手にとり、御事蹟(ごじせき)に触れていくことになる」と述べた上で、「大変に困難な時代を歩まれた昭和天皇を、改めておしのびするよすがになろうと思っています」と感想を語られた。

この1年間の印象深い出来事としては、日本人3人のノーベル物理学賞受賞を挙げられた。青色発光ダイオードの実用性を強調し、業績に敬意を表された。

広島市の土砂災害や御嶽山(おんたけさん)噴火の犠牲者に弔意を示し、特に現場を視察した広島市の土砂災害については「暗闇の中で木がなぎ倒され、大きな石が土砂と共に落下してくる状況は想像するだに恐ろしく、人々の恐怖はいかばかりであったか」と振り返られた。高齢者が巻き込まれる雪下ろし中の事故も憂慮された。

【私の論評】天皇弥栄「すめらみこと いやさか」! 本日は天皇陛下の誕生日! 日本人なら、陛下の権威の意味を知れ(゚д゚)! 

今の陛下、人として一番尊敬できる日本人だと思います。三年前の今日は、もううんざりでした。とんでもない世の中になったものと思い暗澹たる気持ちになりました。多くの国民がそのような気持ちであったに違いありません。大げさにいえば、生きる希望もなくなったというような心持ちがしました。

しかしながら、あの暗黒のような民主党政権時代も、日本は立派に国体を維持して、崩れることはありませんでした。やはり、これは日本は他国と異なり、陛下がおわす国だからです。

去年の今日は本当に、生きていてよかったと思えた日でした。これからも山あり谷ありでしょうが、平成の御世に「すめらみこと いやさか」と語りたいです。陛下のおわす日本は、不滅です。

本日は、陛下の誕生日であることから、普段はあまり語られることのない天皇陛下の権威について語りたいと思います。

天皇皇后両陛下

現在の多くの人々は、日本に陛下がおわすことの意味を知らず、「天皇陛下って日頃何をしてるの?税金の無駄じゃないの?」などという無礼なものもいます。これは、今の教育にも問題があり朝廷や現在の陛下の存在の意味を教えていないということに大きな原因があると思います。

まず、陛下は、普段何をされているのかということから始めたいです。それは、無論お祈りをされているということです。

「国民が幸せになるように、日本が平和であるように」と。天皇陛下は神主の総長みたいな方で、例えるなら日本神道の法王のような方であらせられるのです。皇と兼任ですから、陛下は法皇です。祈るのがお仕事なのです。現在の陛下も無論、様々な祈りがあり、ご多忙です。祈りのほかにも、国家元首として、様々な国内外からのお客様に対応されています。

さて、世界で一番偉い人とは一体誰でしょう? 判り易く言えば、世界で最も権威のある人、もっと砕けて言えば、世界で最も地位が高い人とは誰でしょう。

世界では、皇帝が一番偉い、すなわち最も権威がある人です。以下、法王、王様、大統領、首相の順に続きます。

一覧にすると以下のようになります。
皇帝(emperor)≧法王(Pope)>王様(king)> 大統領(president)>首相(premier)
皇帝と法王の間は≧にしましたが、ほぼ=と見て良いです。因みに法皇だと皇帝と法皇兼任ですので、更に権威が高いということになります。

これを現在の現在の世界の位で表現すると、以下のようになります。
天皇陛下(emperor)≧ローマ法王(Pope)> 英国女王(Queen)> アメリカ大統領etc(president)>日本国首相etc(premier)
というわけで、今の世界では天皇陛下が一番権威が高いということになります。世界では、天皇陛下は"Empelor"と訳されており、これは、今上では天皇陛下しか存在しておらず、よって天皇陛下が世界で一番権威の高い人ということになります。

そうて、天皇陛下は、日本神道の法皇でもありますから、軍を抜いて権威が高いとも言えます。ただし、キリスト教徒にとってはキリスト教以外の宗教の権威は、あまり意味を持たないので、世界的に見れば日本の天皇陛下は、皇帝(emperor)扱いということになります。それでも、他に"empelor"という肩書を持つ人は、いませんから、世界で最高権威にあたるということになります。

そんなことから、イギリスのエリザベス女王ですら天皇陛下と同席するときは上座を譲るし、当然アメリカ大統領も晩餐会には、最高儀礼のホワイトタイで出席します。(*注 ホワイトタイの他に、昭和天皇の訪米時には、空港、ホワイトハウスで史上例を見ない米5軍による観閲儀仗も行われた。)

ちなみにアメリカ大統領がこの歓迎の仕方をするのは、天皇陛下とローマ法王と英国君主のみです。アメリカ大統領に最敬礼させられるのはこの3人のみといったほうが判り易いでしょう。

我が国の、天皇陛下は、「現存する最古にして最後の皇帝」であり「文化的にも世界遺産並」と位置づけられます。

天皇皇后両陛下とエリザベス女王

このような権威の高い陛下が国を行き来するものですから、皇室外交は、外交官1000人分の威力があるとか言われるわけです。もし、天皇陛下の存在がなければ、名実共に白人+キリスト教徒が世界の最高権威ということになってしまいます。英国女王やアメリカ大統領でさえ陛下を敬うにもかかわらず、多くの日本人がそうではないということは、誠に残念至極なことです。本当に、日本の戦後の教育は間違っていると思います。

他にも、昔からこの最高権威は天皇陛下が、権力は内閣(議会、為政者)が持つという体制のため、日本では誰も独裁者になれないという「独裁者防止機能」や、明治維新のように政府(当時の幕府)が倒れて権力が宙に浮いた状態でも、一時的に天皇が権力を預かり、新政府発足後、権力を戻すことにより、円滑に次の体制に入ることが出来るという「権力のバックアップ機能」があり、この最高権威の存在は日本という国の国柄にはなくてはならないものとなっています。

日本にもし、天皇陛下のような最高権威が存在していなかったら、今頃日本という国など存在しなかったかもしれません。現代の中国のように、古代から今にいたまで、何回も集合、離散を繰り返したいたかもしれません。

オバマ大統領と天皇陛下

天皇陛下がおわす日本であるからこそ、どんなに無能な為政者が愚かな統治をしても、民が愚かであっても、国そのものは存続でき未来につなげていくことができるのです。こうした国の国民であるからこそ、私達はどんな災厄にでも、昔から乗り越えてきたし、これからも乗り越えていくことができるのです。

あの民主党政権時代の暗鬱さなど、我が国の歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎなかったことが明らかになりました。1,000年に一度といわれたあの震災も、悠久の歴史を持つ我が国の歴史からみれば、ほんの一時のことに過ぎません。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化、それに勤勉で実直な国民性は、古から今に至るまで、継承されてきました。

あの東日本大震災や、その後の災害などの被害は甚大なものでしたが、これによっても、私たち日本の心は、うちひしがれることなく、悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。これは、古からの文化を現在へ、そうして未来へと継承し続ける万世一系の陛下の存在があるからこそ、できることなのです。

天皇誕生である本日は、普段はあまりそうしたことを考えもしない方でも、こうした最高権威の陛下がおわせられる、この日本に生まれて、育ったことの幸せを噛みしめていただきたいと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年12月22日月曜日

【朝日慰安婦報道】第三者委が「国際的影響」認める報告書―【私の論評】植村の義母等が慰安婦問題に深く関与していることを問題にしない、第三者委員会の報告は信ぴょう性に欠けるのでは? もっとまともな組織に報告させるべき(゚д゚)!


第三者委員会の報告書に関する会見を前に、報告書を
受け取りコメントを発表する朝日新聞の渡辺雅隆社長
朝日新聞の慰安婦報道を検証していた第三者委員会は22日、同紙が8月5、6日に掲載した慰安婦問題の特集記事について、「自己弁護の姿勢が目立ち、謙虚な反省の態度も示されなかった」などとする報告書をまとめた。

報告書によると、8月の検証記事は、政府が河野談話の作成経緯を検証する方針を示したことを受け、「過去の報道姿勢が問われる」との危機感から計画されたことが判明。当初は紙面でのおわびも検討していたが、当時の木村伊量(ただかず)社長が反対。ジャーナリストの池上彰氏のコラムも、木村社長が難色を示して掲載見送りが決まったことが明らかになった。

報告書は、慰安婦を「強制連行した」とする吉田清治氏の証言を朝日新聞が報じた際、裏付け取材を行ってこなかったことを指摘。少なくとも平成4年に取材した記者が「怪しい点がある」との心証を抱いていたにも関わらず、その後は証言の扱いを減らすなど、消極的な対応に終始したとして、委員会は「ジャーナリズムのあり方として非難されるべきだ」とした。

また、9年3月の特集記事で「慰安婦の募集などを通して、全体として強制と呼ぶべき実態があったのは明らか」などと、「広義の強制性」を強調し始めた姿勢については、「『狭義の強制性』を大々的に、率先して報道してきたのは朝日新聞」「議論のすりかえ」と断じた。

一方、国際社会への影響については、委員がそれぞれの専門分野に分かれ、3つの検証結果を報告。外交評論家の岡本行夫氏と国際大学学長の北岡伸一氏は、朝日新聞が「日本軍が集団的、暴力的に女性を拉致した」とのイメージを定着させた証拠は決定的でないとしつつ、「韓国における慰安婦問題の過激な言説を、朝日新聞やその他の日本メディアがエンドース(裏書き)し、韓国での批判を過激化させた」と指摘した。

また、筑波大学名誉教授の波多野澄雄氏は、同紙が平成4年1月に「慰安所 軍関与示す資料」との見出しで掲載した独自記事について、「韓国世論の対日批判を真相究明、謝罪、賠償という方向に一挙に向かわせる効果を持った」と分析。当時の宮沢喜一首相の訪韓や首脳会談にも影響を与えたとして、「一定の政治的意図が働いていた、と指摘されても否定はできない」とした。

報告書提出を受け、朝日新聞社役員と社外有識者でつくる「信頼回復と再生のための委員会」が年内にも同社の再生策などをまとめる予定。

【私の論評】植村の義母等が慰安婦問題に深く関与していることを問題にしない、第三者委員会の報告は信ぴょう性に欠けるのでは?もっとまともな組織に報告させるべき(゚д゚)!

北星学園大学構内の植村隆 クリックすると拡大します
第三者委員会の出した、報告書それなりに、朝日新聞の批判をしています。これについては、上の記事では、あまり詳細までは記していないので、詳細を知りたい方は以下の記事をご覧になって下さい。
【朝日慰安婦報道検証会見・詳報】(1)一連の検証報道「自己防衛的な側面強い。果たして読者のための紙面なのか」 朝日の姿勢に厳しい提言
これらを見て、私は非常に気になることが1点だけあります。それは、植村隆元記者に関することです。彼か、事実を良く確かめないで記事にしたことは当然問題であり、それは報告書にも掲載しているようですが、それ以外にも問題点があります。

それは、何かといえば、植村元記者には、利害関係のある親族がいることが周知されていないことです。その親族とは、妻とその母親であり。これら2人は、慰安婦問題に深く関与しています。

植村隆の妻の名前・年齢は公表されていません。この妻は韓国人で、彼女の母親が、詐欺で摘発された「韓国太平洋戦争犠牲者遺族会会長の梁順任」です。


梁 順任(ヤン・スニム)は、1989年に太平洋戦争犠牲者遺族会の会長に就任しました。1991年12月6日から2004年11月29日にかけて、慰安婦に対する賠償を日本政府に求めたアジア太平洋戦争韓国人犠牲者補償請求事件(最高裁判所にて原告の敗訴)として、35人が慰安婦に対する賠償を求めて日本政府を告訴 しました。原告団長は粱順任(ヤン・スニム)、原告代理人は、福島瑞穂、高木健一、林和男などでした。


2010年には、「対日民間請求権訴訟団」を結成し、「1900~30年代に生まれた人の遺族なら補償金を受け取れる」として会員を集め、2011年までに約3万人から弁護士費用などの名目で15億ウォンをだまし取った罪で起訴されましたが、ソウル高等法院は「(遺族をだまそうとしたわけでなく)むしろ(会員)募集担当者に実際の被害者だけを対象に合法的な募集活動をするよう働きかけていた」として無罪判決を下しました。

2014年9月15日、「日本政府が河野談話に関連し真実を歪曲しているため、映像の一部を公開する」として、河野談話成過程で行われた聞き取り調査の様子を収めた映像の一部を公開し、国連に映像を報告し、国際社会に広く知ってもらうと宣言し、残りの映像についても日本政府の態度次第で段階的に公開する方針であると記者会見を通じて発表しました。4月16日、菅義偉官房長官は記者会見で「一部だけを公開したことは理解に苦しむとともに大変遺憾だ」と不快感を示していました。

植村元記者の、義理の母親である梁 順任に関しては、以前から日本でもいろいろ情報が出回っていましたが、妻に関しては実名すら公表されておらず、あまり情報はありませんでした。

しかし、今年週刊文春に間接的ではあるものの、それに関する記事が掲載されていました。それによると、週刊文春の取材班は8月下旬、ソウルにある朝日植村遺族会のオフィスを訪れ、植村の義母こと梁順任を直撃しました。そこで決定的な発言が飛び出しました。

「彼が当時、遺族会の事務所に出入りする中で手伝いをする私の娘と知り合って仲良くなったようです」(週刊文春9月4日号)

これか、植村隆と現在の妻の馴れ初めです。当時とは、捏造記事掲載の1年前にあたる1990年夏頃を指します。単純計算すると交際半年でのスピード結婚をしたことになります。そんなことは、どうでも良いです。

注目は、植村の朝鮮人妻が、遺族会の事務局で働いていたという事実です。つまり、植村の妻も遺族会のメンバーだったのです。捏造スクープの仲介者が植村の朝鮮人妻である可能性が一気に高まりました。

現在の植村隆

植村が、例の捏造記事を書いた頃には、妻もその母親も慰安婦問題に強く関与していたということが非常に問題です。これは、報道倫理に反しており、記者失格であると同時に 倫理違反行為を正当化している時点で大学などの講師としての適正に欠く と考えられます。

警察官や、弁護士なども、自らの身内が事件に絡んでいる場合、その事件の捜査をしたり、弁護したりするようなことはしません。なぜなら、これは後々倫理問題に発展して、捜査や弁護の信ぴょう性が疑われるからです。

それは、メデイアでも同じことです。新聞記者などが、事件に直接関与していなくても、家族などの身内が、当該事件に関与していた場合、その記事は書きませんし、会社側としても、そのような人間に記事を書かせたりしません。

このことに関して、第三者委員会は全く触れていません。植村の母親等が慰安婦問題に深く関与しているのは、間違いのない事実ですし、それに、日本国内でも多くの人が知っている事実です。

この問題は、植村個人の倫理観のみの問題ではありません。植村が、あの捏造記事を欠いた時には、朝日新聞の同僚や上司など植村の身内に慰安婦問題に深く関わっていることは、知っていたはずですし、もし知ないままアノ捏造記事を書かせていたというのなら、それもかなり問題です。

これを問題にしない、第三者委員会の報告は、まったくもって、無責任だし、所詮身びいきの委員会だと言われても仕方ないと思います。



以下に、今回の報告書の骨子だけ掲載しておきます。

■朝日第三者委の報告書骨子 
 一、8月の検証記事で謝罪しなかったことなど、一連の対応は前社長ら経営幹部の判断ミス 
 一、編集に経営側が過剰に介入し、読者のためではなく、社の防衛のための紙面を作った 
 一、吉田清治氏の証言は1992年時点で疑義が共有されていたが、消極的な対応に終始 
 一、報道が国際社会に与えた影響は限定的とする意見も

それにしても、この報告書は朝日新聞社の言い訳に終始しています。これを第三者委員会の報告というのであれば意味がありません。 さらに22ページから「経営と編集の独立」という原則を持ち出し、朝日新聞の責任回避に必死です。これでは、単なる商業出版の倫理に過ぎないわけで、とても日本を代表する新聞のあるべき姿とはいえません。

植村の義母親等が慰安婦問題に深く関与していることを問題にしない、第三者委員会の報告は信ぴょう性に欠けるのではないかと思います。もっとまともな組織に報告させるべきと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年12月21日日曜日

中韓に「親しみ感じない」過去最高 米好印象続く 印は伯仲 内閣府世論調査―【私の論評】われわれ日本人として韓国はどうでも良いが、中国の軍事的脅威論、中米二国間体制論には、気をつけるべき(゚д゚)!




 内閣府が20日に公表した外交に関する世論調査によると、中国に「親しみを感じない」との回答が83・1%、韓国に対しては66・4%となり、昭和53年の調査開始以来、いずれも最高となった。特に対韓国では前年比8・4ポイント急増しており、慰安婦問題や産経新聞前ソウル支局長の訴追などをめぐり反日的な言動を繰り返す朴(パク)槿恵(クネ)政権や韓国社会への不信感が如実に表れたようだ。

 韓国に「親しみを感じる」と答えた人は31・5%で、前年に比べ9・2ポイントも下落した。平成24年8月に当時の李明博大統領が竹島(島根県隠岐の島町)に不法上陸した上、天皇陛下へ謝罪を要求して以降、韓国への好感度は急落。朴政権下でも、この傾向に拍車がかかっている。

 一方、中国への「親しみを感じない」は微増だが、24年調査以降3年連続で8割を超えた。「親しみを感じる」と回答した人は14・8%(同3・3ポイント減)にとどまり、過去最低を更新。日中関係について「良好だと思わない」とした人は84・5%に上った。

 調査は11月の日中首脳会談前に実施されたが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での中国公船による領海侵犯や歴史認識をめぐる対日批判など、一方的な主張を押し通そうとする中国への警戒感が影響したようだ。

 一方、安倍政権が安全保障や経済で関係強化を進める米国には「親しみを感じる」との回答が82・6%となり、23年以来4年連続で8割を超えた。同年3月の東日本大震災で、献身的に被災者を支援した米軍の活動が良い印象を残しているようだ。

 ウクライナ情勢をめぐり、日米欧が経済制裁を発動しているロシアへは「親しみを感じない」人が76・4%と前年に比べ1・6ポイント微増。インドに対しては47・1%が「親しみを感じる」と答え、「親しみを感じない」(45・4%)を上回った。北朝鮮への関心事項を複数回答で尋ねたところ、「日本人拉致問題」が最多の88・3%だった。

 調査は10月16~26日に全国の成人男女3千人を対象に個別面接方式で行った。有効回収率は60%だった。

【私の論評】中国幻想に浸り続けるマスコミ・識者と中韓に親しみを感じない多数の日本国民との感覚の乖離が、アジアから冷戦体制の残りカスを取り除きアジアを変えるきっかけとなる(゚д゚)!

上のアンケート結果、多くの人々が納得のいくところだと思います。今回の衆議院議員選挙では、安倍総理は「増税見送り」を公約として掲げ、大勝しました。これに関して、様々な意見が語られていますが、選挙前にアンケートを採った結果では「増税反対」とする人の数が圧倒的に多く、7割を超えていました。だから、この選挙結果は当然といえば、当然です。

しかし、マスコミをはじめ、識者の多くが、「予定通りに10%増税すべき」としていました。このマスコミと識者と国民との間には、埋めがたい溝があることがはっきりしました。そうして、マスコミや識者にとっては、今回の安倍総理の決断による解散総選挙は、青天の霹靂だったかもしれません。

これは、中韓に対する態度でも同じというか、さらに顕著です。国民の8割方が、中韓に対して「親しみを感じない」としているにもかかわらず、マスコミや多くの識者の中にはどこまでも「親中・韓、媚中・韓」的な報道をするマスコミが多数派であり、識者の中にもそういう人が大勢存在します。

最近では、さすがにあからさまにそのような報道や、発言はしなくなりましたが、何やら、新華社通信などを翻訳したような記事の内容を報道するメディアや、識者が多数存在します。

このままで、いくと、いずれマスコミや識者らは、今回の安倍総理の決断による、「解散・総選挙」のような青天の霹靂のような事態に直面することになると思います。

そのようなことが積み重なり、いずれ大多数の国民からの信任を失い、消えていくことになるかもしれません。というより、これだけ国民の考え、すなわち、民意からかけ離れていれば、そうなるのが自然の成り行きというものです。

未だ中国幻想に取り憑かれているマスコミ・識者は多い

さて、こうした状況にある日本ですが、中韓に関して、私達は以下の三点について留意しなければならないと思います。

まず、1点は、中韓自体が態度を改めて、反日などはとりやめ、まともに日本とつき合う姿勢を観せない限り、中韓に対してノータッチで臨むということです。

安倍総理自身はそのような態度で臨んでいます。APECで習近平との首脳会談は成立しましたが、あの様子を見てもこれから、日中間の関係が発展するとはとても思えません。安倍総理は、これからも日中関係を発展させるとか、深めるという考えはないと思います。

しかし、日本という国の実体を考えれば、中国とは積極的に関係を強化する必要性など全くありません。そもそも、対中国の輸出入など、日本のGDPのほんの数%に過ぎません。

輸入に関しては、レアアースなども代替物質が見つかり、他国からの輸入もできるようになっていますから、中国から輸入できなくても、全く困ることはありません。他の、中国からの輸入品も、他国のもので代替できるものばかりであり、中国からの輸入が全く途絶えても、日本は何も困りません。

輸出に関しても、そもそも日本における輸出は、GDPに占める割合は、15%内外であり、その中でも中国向けということになると、ほんの数%に過ぎません。日本は圧倒的に内需の大きい国であり、対中国輸出がゼロになったとしても、ほとんど影響を受けません。それに、中国輸出がゼロになったとしても、他国への輸出を増やせば良いだけであり、日本の輸出産業はほとんど影響を受けないでしょう。

これに対して、中国のGDPの十数%にも相当する部分が、日中の合弁企業などでつくられているので、日本が中国から引き上げれば困るのは中国のほうです。合弁企業など、大手企業が多いので、そのまま中国にとどまり続けるか、撤退するかは、企業の自己責任で実行すべきものと思います。

中国とは、国交を断絶したとしても、日本側は全く困ることなどありません。中国でもこの有り様ですから、韓国など本当に日本にとってとるに足らない存在です。

そもそも、韓国の場合人口も数千万と日本の約半分で、日本よりはるかに少ないですし、GDPもとるに足りないです。かろうじて、日本の東京都とほぼ同程度のGDPに過ぎません。音楽市場も、日本の1/10以下の規模に過ぎなく、なぜK-POPのスターたちが、日本に足繁く来ていたのかわかるというものです。

これでは、輸出するといっても、そもそも市場があまりに小さすぎて、話にも何にもならないわけです。輸入も特に韓国でなければならないということもありません。

こうしたことから導かれる結論は、中韓が内政干渉まがいのことを言ってきたり、歴史を捏造して、反日活動をしても、全く相手にしないというのが最上の策だということです。

そうはいっても、歴史の捏造などに関しては、きちんと反論すべきはして、後は全く関与セずノータッチで全く関与しないという姿勢が最も良い対処の仕方です。付き合うとすれば、冠婚葬祭程度にして、それ以上のことはしないようにすべきです。

反論に関しても、どこまでやるかという話もありますが、国際的には、二国間で論争がおき、水掛け論になった場合、最初に言い出したほうが負けという厳然たるルールがありますから、中韓が歴史の捏造を行った場合、日本としては、それに対する反証をあげ、水掛け論に持っていけばそれで良いです。余計な深入りはしないことです。これを長期間にわたり押し通すことです。

第二に、中国発信による、中国の軍事的脅威論など信じるべきではありません。以前もこのブログで掲載したように、中国はまだまだ日本と戦争するような力は全くありません。

ただし、日本としては、中国側がつけあがって、尖閣問題をよりいっそう過激にしたり、上陸などの素振りを見せたら、これを排除できるように国内法の整備をしたり、10年後、20年後の脅威に備えて今から準備はしておき、備えるということはしておくべきでしょう。

中国幻想は捨て去るべき


さらに、第三点目として、いわゆる米中二大国体制などの幻想も捨て去るべきです。米国においては、一般国民は、中国に親しみを感じているようですが、これは日本など中国の周辺諸国とは異なり、アメリカから中国は地理的に遠いということもあり、直接領土の侵犯などの被害を被る機会がないためであると思います。

米中2国体制とは、世界を米ソによる冷戦体制、ただし、中国がソ連に肩代わりして、戻るということを意味しており、全く非現実的です。そんなことは成り立ちませんが、そのような中国の妄想に対しては、日本独自の対処方法があります。

それに関しては、このブログでも以前述べたことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
米国議会で日増しに強くなる対中強硬論―【私の論評】世界は複雑だ!米中一体化、G2など中国の妄想にすぎない!しかし、日本にとってはこの妄想につけこむ絶好のタイミングかもしれない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、アメリカ議会は対中強硬論が主流になっていることを掲載しました。そうして、米中2国体制の妄想を抱く中国は、かつてのソ連のように崩壊することや、そうして日本は、中国と国境を接する国々のランドパワーを増すようにうごくべきことを提唱しました。

こうして、日本は中国の近隣諸国のランドパワーを増すような政策をとりながらも、中国自体に対してノータッチの外交を継続すれば、反日活動をしても何もならないことになるので、中韓の反日活動も下火になり、それどころか、反日によって今までは、中国人民や韓国国民の怒りのマグマを政府に向けられるのを日本にそらすことができたのに、それも効き目がなくなって、中韓の現体制は崩壊します。

崩壊して、中国あたりはいくつかの国に分裂することになるでしょうから、その中でまともな国が樹立されれば、そういう国とだけ、国交を回復すれば良いです。そうでなければ、ノータッチを継続すれば良いのです。



韓国に至っては、現体制が崩れれば、北朝鮮か、中国の完璧な属国となるかもしれません。そうなれば、永遠にお付き合いのできない地域になるかもしれません。

マスコミやいわゆる識者といわれる人々は気づいていませんが、安倍総理はもうすでにこの方向で動いています。そうして、上のアンケートに見られる通り、中韓に対して多くの国民は、親しみを感じていないわけですから、国民はこの方針を歓迎すると思います。親しみを感じない国と、無理につき合う必要など全くありません。

私は、安倍総理は、この方針を貫き通し、さらに強化して、日本の国益を毀損しないようにし、そうしてアジアの平和と安定に寄与するように努力を継続していただきたいと思います。

そうして、いずれその時期がくれば、安倍総理は、「増税見送り解散・総選挙」のように、マスコミや識者が、感知できない新たな隠し球によって、完璧に出しぬき驚愕させることになると思います。

私は、未だ中国幻想に浸り続けるマスコミ・識者と中韓に親しみを感じない多数の日本国民との感覚の乖離が、アジアから冷戦体制の残りカスを取り除きアジアを変えるきっかけになるとと確信しています。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年12月20日土曜日

「断固たる反対」中国外務省、米の台湾へのフリゲート艦売却に猛反発 報復措置も示唆―【私の論評】まともにニュースの背景を説明できない、メディアは、もうすでにその社会的使命を終えたか(゚д゚)!


米国がペリー級フリゲート4隻を台湾に売却。写真は4隻のうちの1隻USS Carr。
中国外務省の秦剛報道官は19日の定例記者会見で、オバマ米大統領が米海軍の退役フリゲート艦の台湾への売却を認める法案に署名したことに対し、「強い不満と断固たる反対」を表明し、米側に厳重抗議したことを明らかにした。

秦報道官は「台湾問題は中国の核心的利益に関わり、中米関係で最も重要かつ敏感な問題だ」と強調。1982年に発表された、米国の対台湾武器売却問題に関する共同コミュニケなどに著しく違反すると反発し、米国に台湾との軍事交流、武器の売却を停止するよう求めた。

さらに、「法案は中国の内政に粗暴に干渉し、中国の主権と安全利益を損なう」と述べ、報復措置を示唆した。

【私の論評】中国がらみでも他でも、まともにニュースの背景を報道できないメディアはもうすでにその社会的使命を終えた!もう退場していただく以外にない(゚д゚)!

上の記事にあるように、オバマ政権はフリゲート艦を台湾に売却することを決めました。中国政府はいつものように「厳重抗議」を行って「状況に応じて新たな反応を示す」とも言っていました。上の記事では「中国政府が報復措置を示唆と報じています。

しかし、そんなことはありません。中国政府の言う「報復措置」とは要するに何もしないことを意味しています。

結局のところ、中国政府は「厳重抗議」を口にする以外に何の対抗措置も報復措置もとることができないのです。国民の目を意識して威勢の良いことを言うは後になって忘れたことにするのです。より強い相手の前では、彼らはいつでも張り子の虎なのです。

これは、過去にも幾度となく繰り返されてきたことであり、彼らの「強い不満と断固たる反対」の表明とは、結局こうしたことを意味するのです。本当に報復措置を実行するときには、黙って実行して、示威の効果を最大限にしようと試みます。

それにしても、日本のメディアではこのようなことを報道しないため、このような中国の発言に対しても、国民の中には、中国に対する脅威を感じる人もいるようです。

マスコミは、中国に関しては、結局このような報道しかしないため、多くの人は、中国の行動の本当の意味がなかなか理解できません。あるいは、他国が実行したことの本当の意味が理解しにくいこともあります。たとえば、それが中国がらみであることをメディアもほとんど報道しないため、その本質がほとんど理解されないこともあります。

この例は、その典型的な例ですが、これ以外にも最近、その顕著な事例がありました。

それは、オバマ大統領が、キューバとの国交正常化を発表したことです。これに関しては、このブログにも掲載しようと思いましたが、最近は少しブログの掲載をお休みしていたということもあり、結局掲載しませんでした。

キューバの国旗をデザインした水着をつけた女性

これに関する報道、テレビや新聞その他サイトなどで、各メディアの報道を見ていましたが、どのメディアも、単にオバマ大統領が、国交正常化交渉を開始することのみを報道しており、その背景など全く報道していなかったので、これが中国がらみであることを知る人はほとんどいないと思います。

いままで、ずっと米国とキューバは国交断絶してきたにも関わらず、なにやら急に降って湧いたきたように思う人もいるかもしれませんが、これにはそれなりの背景があります。

実は、習近平は今年の7月に、中国を訪問して経済再建の後ろ盾として中国を頼むキューバに対して、習氏は「断固支える」と強調していました。

そのニュースのURLを以下に掲載します。
習近平主席のキューバ訪問、「3つの良き」関係を打ち固め、3つの「驚喜」 人民網日本語版 2014年07月24日14:54

訪問先のキューバ・ハバナでフィデル・カストロ前国家
評議会議長と会談した中国の習近平国家主席(左)
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より重要なところをいくつかピックアップして以下に掲載させていただきます。
 中国とキューバの関係においては3つの「良き」がしきりに登場する。すなわち「良き友人、良き同志、良き兄弟」だ。中国新聞網が伝えた。 
 中国の習近平国家主席がキューバを公式訪問している。北京のウォッチャーは今回の訪問について、両国が以下に示す「3つの良き」関係を打ち固める助けとなり、戦略、経済・貿易、人的・文化レベルで3つの「驚喜」があったと指摘する。 
(1)キューバは中南米で最も早く中国と国交を樹立した国であり、両国の友情は時間が経つにつれてますます深まっている(2)両国は共に改革と発展の肝要な時期にあり、経験の共有と相互参考の強化を必要としている(3)国際情勢が激変する中、両国は頻繁に協議し、世界平和を共同で維持し、国際関係の新秩序を確立するために努力すべきである。 
今年初め、キューバは外国企業による投資・事業展開を奨励する『新外資法』を可決し、中国企業の対キューバ投資に新たなチャンスをもたらした。習主席の今回の訪問は様々な成果を上げ、両国の経済・貿易協力に新たな活力を注ぎ、新たな『協力ブーム』の到来を促した」と指摘した。 
 人的・文化交流面では、習主席とカストロ議長は数時間の会談や調印式などの日程を終えた後、キューバ国立劇場で両国の芸術家による公演を鑑賞した。両国の最高指導者が文化交流行事にそろって出席したことは、両国関係における第3の「驚喜」となった。
ご存知のように、キューバ危機(キューバを舞台に、1962年10月14日から28日までの14日間に亘って米ソ間の冷戦の緊張が、核戦争寸前まで達した危機的な状況のこと)以降、米国とキューバは国交断絶しています。

冷戦集結前までは、ソ連との関係も強く、ソ連からの経済・軍事援助もあったのですが、ソ連崩壊後のロシアでは、自国のことが精一杯でとてもキューバを経済的にも、軍事的にも支援することもできなくなくなりました。

国交断絶とソ連崩壊のせいで、キューバでは様々な悪影響を被っています。特に、経済への悪影響は大きく、米国との間で輸出入ができないこともありますし、当然のことながら、米国からの経済支援など一切なかったため、かなりキューバ経済に影を落としていました。

キューバを訪れた方なら、すぐに気づかれたと思いますが、アメリカとの国交がないため、車を製造することのできないキューバはアメリカから車を輸入することもできため、何とキューバ危機以前の車が今でも多数使われています。修理に、修理を重ねて今に至るまで大事に使われています。

今でもキューバで大事に使われている50年代の車両
ソ連崩壊以来、キューバにはロシアの支援はほとんどなかったため、キューバは何というか、宙に浮いた形でした。このままでは、衰退し続けてとんでもないことになるのは必定でした。

これに乗じて、習近平は、キューバを訪問して、崩壊したソ連、そうして今やGDPが日本の1/5の小国に成り果て、支援などおぼつかないロシアに肩代わりして中国が経済・軍事支援をし、米国の喉もとのキューバを親中国家に仕立てようとの目論見を企てたのです。

習近平のキューバ訪問では、習は、キューバの経済発展を「断固として支える」と表明しました。キューバを取り入れて米国の「内庭」を荒らす戦略的意図が見え見えです。米国・キューバの関係正常化交渉開始は明らかに、中国の影響力をこの地域から排除する米国の決意に基づくものです。

このような中国の行動を放置しておけば、またキューバ危機の二の舞いになりかねません。オバマ大統領は、外交に消極的で、そのためシリアや、イラク、ウクラナイなどでも、失敗を重ねてきました。これらの地域では、はやめに対処していれば、あまり問題にならなくてすむようなことでも、オバマの優柔不断により、問題をより複雑化させてしまいました。

しかし、これらは、アメリカの権益にかかわることではありますが、それにしても、アメリカ本土から相当離れているため、アメリカの安全保障にはあまり影響はありませんでしたが、キューバと中国が結びつきを強め、中国がここに兵器や、軍隊を送り込んだ場合かなりの脅威となります。

米中関係が、悪くなった場合、米国本土が直接中国の脅威にさらされることになりかねません。これを放置しておけば、場合によっては、第二のキューバ危機に発展するということも考えられます。このような脅威は、アメリカ国民も許容できないと思います。

そんなことは、さすがに及び腰のオバマも許容できなかったのでしょう。それに、オバマが及び腰でも、アメリカ議会もこれを許すことはないでしょう。これを許せば、せっかくソ連が崩壊して、冷戦構造が消え去ったにもかかわらず、今度は中国による新たな冷戦構造が生まれてしまいます。

それにしても、私達日本も、オバマを批判ばかりしてはいられません。何しろ、この問題の根本は日本にもあるからです。世界において冷戦構造は、集結しました。

ミスキューバ

しかし、アジアにおいては、結局何も変わりませんでした。中国や北朝鮮など手付かずのままです。これは、いくら日本が戦後体制の中に組み込まれていたからといっても、過去において日本がこの問題になにもせずに放置してきたからです。

日本もそろそろ、戦後体制から抜け出し、アジアにおける冷戦構造の終焉に向けて動き出す時であると思います。

私は、そう思います。しかし、そのためにも、最初はまずは日本がデフレから脱却し、十分に経済的も余力を持ち、そこから本格的にこれに挑むべきと思います。安倍総理はまさにそのような政策をとっています。とはいいながら、地球儀外交を実行するなど、将来のために着々と準備を重ねています。このようなこと、メディアはほとんど報じません。

とにかく、現状のメディア、国際報道にかぎらず、最近では選挙報道でも、その他の国内や、経済報道や小保方問題なども含めて、かなり劣化しています。まるで、何かの機能障害にみまわれているようでもあります。

本来メディアこそ、単にニュースを流すのみでなく、上で私が行ったように、その背景も含めて報道をしていくべきと思います。

それができないというのなら、もう、日本のメディアはその社会的使命を終えたということで、退場していただき、本当に役に立つ新たなメディアを構築していく以外にありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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