2015年2月13日金曜日

やはり「ISILも“普通”のイスラム教徒も根本は同じ」なのだろうか―【私の論評】中東やイスラムの問題を日本人の感覚で語るのは間違っているどころか、百害あって一利なしと心得よ(゚д゚)!

やはり「ISILも“普通”のイスラム教徒も根本は同じ」なのだろうか


やはり「ISILも“普通”のイスラム教徒も根本は同じ」なのだろうか。

在日イスラム教団体『日本アハマディア・ムスリム協会』が、『シャルリー・エブド』の風刺画を転載した本を出版した出版社に対し、「宗教を侮辱する行為を断固として非難する」とするコメントを発表した。
『日本アハマディア・ムスリム協会』の声明(抜粋) 
今回、第三書館が出版する本について知った時はすごく心が痛みました。私達は、全ての宗教、全ての預言者たちを尊敬するべきであり、お互いの感情に気を使うべきであると理解しています。そうしたなかで、宗教を侮辱するような行為に対して私達は、断固として非難します。 
言論の自由は社会を発展させるのに必要だということにはなんの疑う余地もありません。しかしこの「自由」は宗教を侮辱するべきではありません。侮辱することは、道徳的にもいけないことです。
今のところマスメディアでは「“普通”のイスラム教徒まで刺激するのはマズい」という“配慮”からか、件の風刺画やイスラム批判を自主規制する論調が主流となっている。

だが、参考資料として件の風刺画の転載は必要だと考える人もいるネットの自由な言論空間では、この声明を「イスラム教のルールに従わないのは侮辱だから従え」という、在日イスラム教徒の傲慢な意思表示として受け止めた日本人も多かった。何せここはトイレの神様とか貧乏の神様なんてものまでいて、それらすべてが昔から普通に絵に描かれたり、今だと“薄い本”に登場したりもする国である。ある特定の宗教の象徴だけを殊更丁重に扱えと求められても、それは受け入れがたい。幸いと言うべきか、これまで日本人はイスラム教徒との接点がほとんどなかったが、今回の声明を見て、頑なに唯一神を崇め続ける“敬虔”なイスラム教徒と日本人は非常に相性が悪いことに気付いてしまった人が多いのではないだろうか。

そもそも多神教への明確な敵意が記述された『コーラン』を素直に読めば読むほど、イスラム教の教義自体が独善的で異教徒に対する暴力性をはらんでいると思わざるをえない。『コーラン』で多神教徒の扱いについて記された最も有名な章句である9章5節には「多神教徒は見つけ次第殺せ。ただし、イスラム教に改宗し義務を果たすなら許せ」という主旨のことが書かれているが、これが原理主義と結びつくと恐ろしい結果を招くことになるのは明白だ。ISILの支配地域では今まさにヤジディ教徒の虐殺が起こっているし、異教徒を拉致して強制改宗を迫る事件もイスラム国家の各地でしばしば発生している。ISILの構成員には、移民・難民としてヨーロッパ各国に流入し、現地に溶け込まず独自のイスラムコミュニティを形成して“敬虔”かつ“普通”に暮らしていたイスラム教徒の二世・三世が多く合流しているという。イスラム教を擁護する人は「イスラム教は“本来”寛容な宗教だ」と決まり文句のように言うが、“実際”に世界各地で起こっていることを見ると、テロ組織であるISILに限らず、今のところは穏健派とみなされているイスラム教徒も容易に危険な過激派に転びうる恐れがあるのではないかという疑念を拭い去れない。

そこで日本人が「イスラムの教義は多神教徒を侮辱しているから修正しろ」と要求したところで、まず間違いなく彼ら“敬虔”なイスラム教徒は聞く耳を持たないだろう。イスラム教圏の国でイスラム法に基づく生活をしてもらっている分には一向に構わない。しかし、日本にその価値観を持ち込まれても迷惑だ。イスラム教徒全体が押し付けがましく傲慢だと思われても仕方がない。

日本人は宗教に関して無頓着すぎるとよく言われる。かといって虚無主義的な無宗教者でもなく、緩い信仰心を保ちつつ、まずまず社会規範を守って暮らしてきた民族だ。イスラム教に支配された中東・アフリカ諸国よりもおおよそ豊かで治安も良い、民主的な先進国として認められている。

民主国家では、政治や宗教のように人々を強制的・盲目的に従わせる権力の集まる機構こそ常に自由な批判に晒されなければならない。日本国内では自由な宗教批判が可能な一方で、モスクの建設を認めていないわけでもないし、信徒の勧誘を禁じているわけでもないし、コーランの出版をすることもできる。信教の自由は保障されている。それで十分ではないか。己のすべてを委ねて帰依できるほど素晴らしい宗教ならば、無知な不信心者になんと言われようと鷹揚に構えていればよいのだ。

『シャルリー・エブド』の風刺画は確かに下品で低俗かもしれない。だが風刺と侮辱の間の線引きは誰のどんな価値観をもってするのか。あの風刺画を見て、「その通りだ、面白い」と感じる人もいるのだ。「俺が侮辱だと感じるから禁止」という理屈は通らない。高尚で公益に資する言論だけが認められる社会は不自由だ。ロクでもない言論こそ守られなければならないのが言論の自由というものだろう。「鬼神を敬してこれを遠ざく」「触らぬ神に祟りなし」と言うが、また同時に日本は「鰯の頭も信心から」ということわざもあるように、「お前の拝んでいる神様はおかしいよ」と言ってやることもできる、言論の自由がある国なのだ。「シャレにならない反応が起こりそうだからやめておこう」などと“配慮”をする者は、意識・無意識はともかく、テロリストの“抑圧”に手を貸す愚か者である。だいたい、1000年以上も昔に生きていた「ターバンを巻いたおっさん」の絵を描いたからといって、具体的に誰がどんな被害を被るというのか。

あるいはそんな日本人のテキトーな宗教観が気に入らないというイスラム教徒がいるのなら、その人は、多神教を信仰することによって“堕落”した日本社会を批判し、みすぼらしい貧乏神やトイレの神様をバカにした風刺画でも公開してみてはいかがだろう。自由主義者が信奉する「言論の自由」に対する風刺でもいいかもしれない。恐らくほとんどの日本人は笑って“寛容”に受け流すであろうが。くれぐれも暴力に訴えることだけはカンベンしてもらいたい。

画像引用:『日本アハマディア・ムスリム協会』公式サイトより
http://www.ahmadiyya-islam.org/jp/


【私の論評】中東やイスラムの問題を日本人の感覚で語るのは間違っているどころか、百害あって一利なしと心得よ(゚д゚)!

上の記事、日本には表現の自由があるので、これは意見として述べるのは良いとは思いますが、とても賛同できるものではありません。

その理由としてまず、第一に、、韓国の元大統領の李明博の「(天皇陛下が)韓国を訪問したいのなら、 独立運動で亡くなった方々に対し心からの謝罪をする必要があると(日本側に)伝えた」と
発言したという出来事がありましたが、この発言はかなり日本国内でも、不評だったし、実際無礼極まりなく話にも何にもならなかったと思います。この件に関しては、

これは、2012年の出来事ですが、これに関して高崎経済大学教授・八木秀次氏が当事取材を受けて、産経新聞に以下のような記事を掲載していました。

高崎経済大学教授・八木秀次氏
日本人の怒り理解できぬ韓国人

 ≪天皇を最高政治権力者と誤解≫

 東日本大震災の被災地や、被災現地を訪問された天皇皇后両陛下について取材した経験から、李大統領の発言は竹島や慰安婦の問題とは次元の異なる、触れてはならない日本人の 神聖な部分に触れたような思いがする、解説してほしい、という趣旨であった。

 韓国では王室がなくなって久しいこともあって、天皇を政治権力の最上位の存在と 理解している。韓国で天皇を「日王」と呼ぶのはそのためで、李大統領もそのような 認識で発言したはずだ-。記者は、そう問いかけてきた。

 私は、天皇はそうではなく、国家・国民のために「祈る存在」である、と強調した。天皇は実際の政治とは遠いところから、国民生活の安寧や国家の発展、世界平和を祈る宗教的な存在であり、そして、そのような立場からその時々の権力者に対し、その地位を認める存在であると説明した。

 大震災を取材して、記者には思うところがあったようだ。韓国人は古くから外国の 侵略と戦ってきたのに対し、日本人は古来、島国ゆえに外国からの侵略はほとんどなく、 自然災害と戦ってきたのだなと実感したという。そして、絶えず自然災害にさらされている日本では、国民生活の安寧を祈る天皇のような存在が必要なのだと納得するようになった。

日本人にとってはそのような存在である天皇を、大統領発言は侮辱したのではないか。 
だとすれば、これは大変なことをしてしまったのではないかと心配になっている、と。
以上の韓国人記者のはなはだしい認識不足には、愕然とします。まずは、天皇陛下を最高権力者であると勘違いしていることも酷いですが、そんなことはないとは思いますが、もし李明博が、天皇陛下を日本の為政者のトップとみなして、あのような発言をしたのだとすれば、とんでもないぶっ飛び発言であり、韓国は下から上まで、馬鹿の集まりということになると思います。

上の記事で、八木氏は「天皇は実際の政治とは遠いところから、国民生活の安寧や国家の発展、世界平和を祈る宗教的な存在であり、そして、そのような立場からその時々の権力者に対し、その地位を認める存在であると説明した」とありますが、八木氏は、天皇陛下のことを宗教的存在としており、特定の宗教の最高権威者というような言い方はしていませんでした。

実際、天皇陛下はそのような存在ではありません。しかし、日々いろいろとご祈念されていることは間違いありません。元日にも、お祈りの時間が決まっていて、朝はやくからお祈りされていたということも事実です。

実際元旦の未明には、毎年四方拝と歳旦祭という儀式が、行われるため、天皇陛下は仮眠はおとりになる程度で、ほとんど徹夜をなさいます。天皇陛下は黄爐染御袍という、天皇のみが着装を許される古式に則った装束をお召しになり、厳寒のなか防寒具もおつけにならず、ひたすら国民の幸せをお祈りになります。この四方拝をお済ませになると、続けて宮中三殿にお進みになり、歳旦祭をなさいます。

儀式に臨まれる天皇陛下

陛下の元旦は、こうした儀式で始まりますが、その他日々様々な儀式があります。まさに、国家・国民のために「祈る存在」であらせられるのです。しかし、だからといって、天皇陛下が他の宗教のたとえば、バチカンの法王のような存在かといえば、それもまた異なります。だから、韓国人など外国くの人々には天皇陛下の本当の存在の意味などなかなか理解できないと思います。

天皇陛下に対して李明博の行った、発言は天皇陛下のいちづけなどほとんど理解していないから、平気でできたのだと思います。

それと同じように、多くの日本人は、イスラム圏での、預言者の位置づけなどほとんどわかっていないと思います。それは、フランス人も同じことです。そのような感覚で、むやみに他国の預言者などの批判など軽々しく行えば、まるで李明博のように愚かなことになってしまいかねません。

第二に、日本人とイスラム教文化圏と、キリスト教文化圏とでは、全く文化が異なります。日本は特異中の特異です。それに関しては、ジャーナリストの渡邉哲也氏が以下のようなツイートをしています。
私達日本人は、他の国々とは全く異なる環境に生まれ育ったときから慣れ親しんで、体に染み付いてしまっているので、これを特異だとか、変わっているなどとは全く思いません。その感覚で、中東やイスラムの問題を語るのは間違いです。

さらに、渡辺氏は以下のようなツイートもしています。 
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教における、預言者エイブラハムは、「聖典の民」が篤く尊敬し、祝福する預言者で、ヤハウェが選んだ預言者です。


今回の人質事件に関しては、左翼系の人々が上の写真のように、在日韓国人等が「I am not ABE」というプラカードを持ってデモをしていました。これを見たユダヤ教、キリスト教、イスラム教徒はどう思ったでしょうか?ひよっとすると彼らは期せずして、全世界を敵に回した可能性があります。無知を自覚せずに、主張するとは恐ろしいことです。

ちなみに、日本が宗教に関して特異であるということについては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!
式年遷宮「遷御の儀」で現正殿から新正殿に向かう渡御行列。
伊勢神宮は日本人と心のふるさと、未来への道しるべだ
=平成25年10月2日夜、三重県伊勢市の伊勢神宮

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事をご覧いただければ、いかに日本が宗教において、世界で特異な位置を占めているかご理解いただけるものと思います。

日本では、宗教以前に霊性を重んじるという、精神文化が継承されてきて、根付いており、日本人の多くが他国とは全く異なる宗教観を持っています。

このような私達は、韓国人が天皇陛下の存在が理解できないように、他国の宗教や預言者を理解することは容易ではありません。イスラム教に限らず、キリスト教など他の宗教はなかなか理解できません。理解できないという事自体は、特に問題はないですが、宗教関係のことを語るときには、なかなか理解できないことを前提として語るべきです。

その意味では、上の記事は、その配慮に欠けていると思います。日本国内で、日本語で書かれているだけなので、さほど問題にはなりませんが、これが多国語で世界的に配信されるようなメデイアであれば、とても掲載できるような代物ではありません。

この記事では、日本の特異性が、世界の宗教的対立を避けるための大きなヒントになるのではないかということも記載しましが、ここでは特に掲載しません。興味のある方は、是非この記事をご覧になって下さい。

最後に、これは当たり前のど真ん中ですが、ISILと“普通”のイスラム教徒とはどう考えてみても、同じではありません。ISILはテロ集団です。普通のイスラム教徒は、無論例外もいますが、テロリストではありません。これを同列に語ることはできません。

以上3つの点から、上の記事は、一個人の表現の自由としては認めますが、とても承服できる内容ではありません。このような記事が、世界に出回るようなことがあれば、百害あって一利なしという結果になると思います。

上の言説もそうですが、日本では良く理解しないで自分の感覚で、宗教問題を語る人も多いです。このようなことは厳に慎むべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月12日木曜日

“テレビ画面“を奪い合う、戦争が始まる ネットフリックスの衝撃。テレビ局の猶予はあと5年だ テレビの「今、目の前にある危機」―【私の論評】どんなメディアであっても、ユーザーからそっぽを向かれれば、存立の基盤がなくなるという危機感がなければ、容易に腐敗する!その一旦は間違いなく、私達も担っていると心得よ(゚д゚)!


写真はブログ管理人挿入 以下同じ

今年1月に開かれたCES(Consumer Electronics Show)は、IoT(Internet of Things)が中心だったという。全ての「もの」がネットにつながる時代が来るのだ。当然、テレビもネットにつながる。少し前の言葉で言うと「スマートテレビ」だ。

スマートテレビというと、多くのテレビ関係者は「またか」「狼少年か」と感じるかもしれない。

では、なぜユーザーはテレビをネットにつなげなかったのか。

それはネット動画を見るための操作が面倒だったり、ネットにつないでも楽しめるサービスが少なかったりしたからだ。YouTubeやニコニコ動画もあるが、ユーザーが投稿した動画を大画面で見ることに、ユーザーは魅力を感じなかった。テレビ画面で見るのは、テレビ番組や映画、それにプレイステーションやWiiなどのゲームだった。

しかしネットでは、ドラマやアニメなどテレビ番組や映画が着実に増えてきた。日テレに買収されたHuluは豊富な作品を揃えた。さらにアメリカの巨人、ネットフリックスが今秋の日本進出を発表した。このインパクトは、決定的なものになる恐れがある。

技術の進歩で面倒な操作は不要になる。サービスの充実で魅力的なコンテンツが揃ってきた。この二つの変化は、多くの人がテレビをネットにつなぐ契機になるだろう。

日本のテレビ局の脅威、「Netflix」ボタン

それだけでも便利なのに、ネットフリックスは米国の家電メーカーに働きかけ、テレビのリモコンに「Netflix」ボタンを付けた。視聴者がケーブルテレビやテレビ放送を見ていても、このボタンを押しさえすればすぐにネットフリックスの番組が見られるようになる。この影響はとてつもなく大きい。

参考:『ネットフリックス上陸で起きるかもしれない、7つのこと』

今のテレビのリモコンには、BSやCSのボタンが付いている。地デジ化の際につけられるようになったのだが、これを機にBS放送の視聴機会は激増し、放送局系BS局の売上げはここ数年、毎年二桁増を遂げている。リモコンにボタンを付けるというのは、大変なことなのだ。

フリックスにしてもHuluにしても、スマホやタブレットで視聴されている分には、テレビ放送にとってのダメージは限られる。

しかしテレビの大画面で、高画質で、しかも簡単に見られるようになると、テレビ局が放送する番組の視聴時間が直接、奪われることになる。

ネットフリックス普及のカギは、日本のドラマ

それでもネットフリックスが海外コンテンツだけを配信するならまだいい。日本の動画ビジネスのキラーコンテンツは、テレビドラマだからだ。TBSが他局に先駆けVOD事業を黒字化できたのも、豊富なドラマの貢献が大きい。

当然、ネットフリックスも日本のドラマを取り込もうと日本のテレビ各局に積極的に働きかけ、かなりの高額を提示しているという。しかもexclusive(独占)で調達しようとしているとの話も聞く。もしNHKやTBS、テレビ東京がこれに応じれば、Huluからは作品を引き上げることになる。

さらにTBSと同様、ドラマのアーカイブが豊富なフジテレビがネットフリックスに提供するようになると、その威力は強大なものになる。この秋のサービス開始時に、ネットフリックスがどれだけの日本ドラマを確保するかは、重要なポイントだ。

NETFLIXで放映された日本のホラー映画

 
恐るべきネットフリックスのオススメ機能

もう一つ重要なのは、ネットフリックスの高度なオススメ機能が、日本でも提供されるかということだ。ネットフリックスのレコメンドエンジン非常に優秀である。

参考:中谷和世さんのブログ『Netflix視聴の75%を支えるオススメ機能の秘密』

中谷さんの記事にもあるように、ネットフリックスでは番組内容の詳細なメタデータベースを作り、ユーザー一人ひとりの視聴ログデータとクロス解析して、きめ細かな「オススメ」を提供している。ユーザーの視聴動機の75%はこの「オススメ」によるものだという。

テレビの命運を握る、見逃し視聴サービス

テレビ局に残された時間は、次のテレビの大規模な買い替えまでの、あと5年だ。5年後に東京オリンピックが開かれる。

前回のテレビ買い替えは2011年の完全地デジ化だった。それから9年後の2020年は、大規模な買い替えタイミングとなるだろう。ネットにつながるというだけでなく4Kという要素もあるので、買い替えの動機はさらに強くなる。

簡単にネットにつながるスマートテレビや、リモコンに「Netflix」ボタンがついたテレビが一気に普及すると、テレビ放送にとっては大打撃になる。かといってそれを阻止することはできないだろう。ユーザー、消費者の利便性向上に反対するのは難しい。

だがテレビには希望もある。民放連会長が言及している全キー局による見逃し視聴サービスだ。

見逃し視聴サービスだけでなく、各局バラバラにやっている有料VODサービスも、共同でできればなおさらいい。ネットフリックスに作品を提供すれば、強力なレコメンドエンジンで視聴回数が増え、収入も増えるだろう。しかしユーザーの視聴ログデータは手に入らない。

実はユーザーの視聴行動のすべてを記録したログデータは、ネットフリックスのオススメ機能を見てもわかるように、大きな価値を持つ。これをネットフリックスにとられ首根っこを握られるより、テレビ局自らが独占して、メタデータと合わせて価値の高いマーケティングデータを生み出した方が、テレビ局の新たな収入につながる。

スマートテレビが普及しネットフリックスに支配される前に、テレビ局が全局の「いつでも・どこでも見逃し視聴」に乗り出し、できれば有料動画配信も全局共同で行うべきだ。

テレビ局に残された時間は、もう僅かしかない。

この記事は要約です。詳細は、こちらから!

【私の論評】どんなメディアであっても、ユーザーからそっぽを向かれれば、存立の基盤がなくなるという危機感がなければ、容易に腐敗する!そ原因の一旦は間違いなく、私達も担っていると心得よ(゚д゚)!

上の記事、既存のテレビの危機と、その方向性も示しています。ただし、一つ欠けている部分があります。それは、既存のテレビのニュースなどの報道の質が著しく劣っていることです。

これは、最近のテロリスト集団「イスラム国報道」などみていても、まるでテロリスト集団の代弁者のような報道ぶりであきれかえってしまいます。

テロリストの代弁をした、テロ朝の「報ステ」

かつてソ連共産党が結成したコミンテルンは世界中の共産党を支部と位置づけ、全世界で共産主義革命を起こそうとしていました。テロリスト集団「イスラム国」も同じです。日本にもドイツにも、フランスにもイスラム国の支持者がいます。それが緩やかなネットワークでつながり、それぞれの国内でテロを起こさせ、世界イスラム革命を起こすことが彼らの目的となっています。

このことを理解しない日本のマスコミは、結果としてまるで「テロリスト集団」の代弁者のような報道を繰り返しています。

それ以前に、朝日新聞をはじめとして、日本のマスコミは自虐的歴史観の立場から、日々日本を貶めるような報道に奔走してきました。最近では、随分と少なくなりましたが、数年前まで、日本のテレビはまるで韓国の放送局のように、韓国ドラマやKpopを異常に高い頻度で放送し続けました。

小保方報道のようなサイエンスに関するマスコミの報道も、酷いもので、小保方さんを盛んに持ち上げたかと思えば、今度は手のひらを返したかのように、落とすというありさまで、とてもまともな報道とは思えません。記者会見に参加して、そこで発表された事柄を報道するだけなら、マスコミの存在価値はありません。

本来公共放送であるはずのNHKが、反日の走狗と化し、NHK本社内に、中国電視台東京支局などを設置し、中国にとって、都合の良いような報道を繰り返してきました。

昨日は、建国記念の日だというのに、テレビはこれに関する報道をほとんどしませんでした。

建国記念日の銀座
明治神宮 建国の日 奉納祝賀パレードの準中の様子
建国記念の日のテレビなどの報道に関しては、以下のようなツイートが目立ちました
このような有り様では、テレビの将来はないのは当然のことです。実際、若い世代はほとんどテレビを見ない人が増えてきました。

メディアに関する、アンケートなどみると、"30歳以下の人々が、どれも信頼していないという率"が高いです。下のグラフは、あなたが一番信頼しているメディアは何ですかという趣旨のアンケートの集計結果です。


60代以上の人の一番信頼しているメディアは、新聞だそうですが、それにしても40%台に過ぎません。テレビは、新聞よりもさらに信頼されていません。

このようなアンケート10年くらい前にとれば、もっとメディアを信用していた人が多かったと思います。ただし、他国に比較すると、日本ではまだまだメディアを信用する人も多いことは事実です。たとえば、イギリスでアンケートをとると、メディアを信じるという人は10%程度です。ということは、メディアを信用しない人が90%近くいるということです。

円安倒産はもともと少なく、少ないものが増えたにしてもさほどのことはないのに・・・・・・

私は自身は、メディアを鵜呑みにしないということは良いことだと思うので、日本でもイギリスなみにメディアを信用しないようになれば、良いと思っています。

このような状況でNETFLIXが上陸し、上記の記事で掲載されているように、様々な番組を提供するようになり、それだけではなく、まともな報道番組など提供するようになれば、日本のテレビなどひとたまりもないと思います。

それにしても、NETLIXはアメリカの企業です。やはり、アメリカの国益に沿ったような報道をするメディアを優先的に選ぶのは当然のことと思います。

しかし、ニュースなどの報道は、それを前提として見れば、かなり役に立ちます。たとえば、中国のメディアであったにしても、それが中国が提供しているものであることを認識して、他の情報ともあわせて、見れば中国の報道は中国の国益に完璧に合致した報道をしますから、より真実に近づくことができます。

だから、中国のメディアが例えば、日本に非があると報道しても、そうではないということが理解できます。しかし、テレビや新聞などで情報源が限られる人には、そんなことはできませんが、それにしても、情報源が複数ある人にとっては役に立ちます。

しかし、日本のメディアは、立場がはっりせず、フラフラしていて、首尾一貫していないため、現状では残念ながら中国のメデイアよりも役に立ちません。

NETFLIXあたりが、アメリカの国益に沿った立場でブレないで、上質な報道をするようになれば、そちらを見るユーザーもかなり増えることが予想されます。そうなると、今のテレビには太刀打ちできないことになると思いまます。

中国メディア中国の国益を代弁するという立場からブレな
いので複数の情報源のある人には役に立つ場合がある

一番良いのは、日本のテレビ局も目覚めて、自らの立場をはっきりさせて、スマートテレビが普及しネットフリックスに支配される前に、テレビ局が全局が共同でニュース報道に乗り出し、できれば有料ニュースも全局共同で行うべきです。

しかし、既存のテレビがおいそれと、体質を改善することはできません。

考えてみると、一般大衆に情報発信するジャーナリストなど、教員や医師のように免許がいるわけでもなく、何の資格も必要としない職業であり、本来社会の誰でも情報発信可能なものである性質だったのが、新聞・ラジオ・TVと既存のマスメディアは、放送電波の免許や独禁法例外の新聞再販制度などで、幾重にも法により守られた選ばれた「特権階級」として情報発信を独占してきたわけです。

旧来のメディアは限られた情報発信手段を独占し、新聞は「大衆」に情報を一方的に発信、TV・ラジオは「大衆」に情報を一方的に垂れ流し、情報は「特権階級」であるメディアから一般大衆に一方通行に発信されるものでありました。

しかし、インターネットは電波ではないし、誰でも利用できかつ発信できるものです。電波法などとは全く関係ありません。今でも、誰もが自由に動画などを配信できます。

横浜開港資料館に保存されている横浜開港直前の瓦版


これが、最初からテレビや、テレビのリモコンに組み込まれて簡単に操作できるテレビが普及すれば、既得権益を享受して、変革の意図も意識も全くないマスコミは、体質を変えることができず、いずれ瓦版のように消えていく運命と思います。

そうして、そのほうが、日本にとっては良いことだと思います。

NETFLIXなどが上陸すれば、日本でもテレビのドラマなどが配信されるようになるどころか、最初からNETFLIXに載せることを意識した、ドラマやバラエティー番組を作成するプロダクションも出てくるようになると思います。

テレビのありかたは間違いなく変わる

その時に、既存のテレビ局などが、インターネットによる配信方法に変更したとしても体質を変えることができないので、凋落します。

しかし、ニュースなどの報道番組に関しては、良質でまともなものを作成して配信すれば、これだけはなかなか外国勢にはできません。そこから、日本の新しいメディアが生まれてくる可能性が高いと思います。

いずれにせよ、今後10年以内に、インターネットはますます発展して、いずれ電波で動画を配信するより、インターネットで配信したほうが、はるかに安上がりで、発信する側にも、ユーザーにとっても便利な時代がきます。そうなれば、テレビは今のラジオ並みのメディアになります。

日本の既存メディアが凋落するというのなら、新しいメディアをつくるしかありません。いずれ、日本国内はもとより、世界ともつながるインターネット配信をするメデイアが幅をきかせ、まともな報道をするようになると思います。しかし、その時代がきても、わたしたちはメディアを鵜呑みにすることなく、常に批判的でなければ、また同じ愚を繰り返すことになると思います。

要は、どんなメディアであっても、ユーザーからそっぽを向かれれば、存立の基盤がなくなるという危機感がなければ、マスコミは容易に腐敗するのです。日本では、法律の縛りがきつく、その結果として、マスコミを守っているようなものです。

低劣なメディアを購読したり、視聴する人がまだ大勢いるからメディアはのさばる

しかし、そうとはいっても、メディアがしぶとく姿勢を改めないのは、まだまだ、視聴したり、購読したりする人がいるからです。

そうです。日本のメディアを腐らせたのは、私達の責任でもあります。腐ったメディアは、視聴したり購読しなければ良いのです。そうして、若い世代にはそういう人が着実に増えています。若い世代に見向きされなくありつつある日本のメディアに将来はありません。

今は、特権階級になっている日本のテレビ局も、テレビのリモコンにインターネットのボタンができて、簡単に見ることができるようになったり、NETFlXが日本に上陸したりすれば、変化においつくことができず、破綻します。そうして、それは日本にとって良いことです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月11日水曜日

建国記念の日を知らない日本人―【私の論評】1000年以上の悠久の歴史を持つ日本の建国ははるか昔のこと、新参者のアメリカ、中国、韓国などとは異なる日本独自の歴史と文化(゚д゚)!




以前、建国記念日に関する記事を書かせて頂きましたが、日本青年会議所(JC)が行った調査によると、日本が建国された日を知っている日本人は2割未満しかいないという結果が出たそうです。

それに対して、日本在住の中国人は100%、米国人は90%以上が自国の建国・独立の日を正しく答えられたとのこと。

これはかなりショッキングな数字ですが、反面、「日本が好きか」という調査には、日本は比較的高い結果が出ています。

文科省所管の党系数理研究所が発表した国民性調査では83%の方が、「生まれ変わるなら日本に」という結果が出ており、また、Benesseが小学校1年生から高校3年生を対象に実施したアンケートでは、96.9%の子どもが今の日本を「好き」、93%が「幸せ」と回答しています。

「日本が好き」しかし「歴史や記念日などは良く知らない」というかい離。これがどういう意味なのか。日本は今後どのような道を進むべきかのヒントが色々と隠されているような気がします。それを考えながら今日は過ごしたいと思います。

皆さんはどう思われますか?


【私の論評】1000年以上の悠久の歴史を持つ日本の建国ははるか昔のこと、新参者のアメリカ、中国、韓国などとは異なる日本独自の歴史と文化(゚д゚)!

日本の、建国記念の日(けんこくきねんのひ)は、日本国民の祝日の一つ。2月11日神武天皇が即位した日を日本の建国された日として祝うこと(紀元節〔きげんせつ〕)は、戦後占領軍 (GHQ) の意向で祝日から削除されました。

しかしその後、紀元節を復活させようという動きが高まり、反対する動きを抑え建国を記念するための祝日を設けることになりました。その際「紀元節」から「建国記念の日」に改正され、1966年に国民の祝日に認められ翌年から適用されました。

そうして、神武天皇即位紀元(じんむてんのうそくいきげん)は、神武天皇(日本の初代天皇)即位した年を元年(紀元)とする、日本紀年法です。略称は皇紀(こうき)。他にも、即位紀元、皇暦(すめらぎれき、こうれき)、神武暦(じんむれき)、神武紀元(じんむきげん)、日紀(にっき)などともいいます。

神武天皇

この紀年法によれば、平成二十七年、西暦では、二〇一五年の、今年は、皇紀二六七五年です。要するに、日本という国ができてから、2675年になるということです。

なぜなら、日本の建国はあまりにも古いことだからです。キリストの誕生日とされる、年よりもさらに日本の建国は古いということになります。

この建国記念日について、学者の中には、神話から定められたものであり、根拠がないとするものもいます。しかし、日本という国という概念ができあがったのは、かなり古く、はっきりしないというのが実体です。しかし、日本という国の建国の時期がはっきりしないほど、古いということに私達は、誇りを持つべきです。

アメリカの建国は、イギリスから独立した日であり、独立記念日としてアメリカ国内で祝われています。アメリカの独立、すなわち建国は、1776年7月4日です。独立してから、今年で239年目ということで、日本の建国から比べると本当に新しい国です。

現在の中国である、中華人民共和国の建国は、1949年10月1日に建国されました。建国されてから、今年で66年目です。中国には、何千年もの歴史があるではないかという人もいるかもしれませんが、中国の歴史を遡ると、大帝国ができあがり、それが分裂して、また大帝国をつくり、また分裂ということで、集合と離散を何回も繰り返していて、それぞれの大帝国には歴史的なつながりはなく、分断されています。

だから、中国とひとくくりに語ることはできません。だから、現中国の建国は1949年とするのが妥当です。

ちなみに、韓国、正式名称大韓民国のの建国は、1948年であり、現中国の建国よりも、1年はやく今年で建国67年目になります。韓国の場合も、中国と同じで、過去の国と連続性はなく、やはり建国は1948年とするのが妥当です。

しかし、なぜ日本だけが、1000年以上もの歴史を持つかといえば、やはり日本という概念がはやくから確立され、文化的にもそれを裏付けるものがあるからです。

たとえば、神宮式年遷宮という儀式があります。これは、神宮(伊勢神宮)において行われる式年遷宮(定期的に行われる遷宮)です。神宮では、原則として20年ごとに、内宮(皇大神宮)外宮(豊受大神宮)の二つの正宮の正殿、14の別宮の全ての社殿を造り替えて神座を遷します。このとき、宝殿外幣殿、鳥居、御垣、御饌殿など計65棟の殿舎のほか、装束・神宝、宇治橋なども造り替えられます。

記録によれば神宮式年遷宮は、飛鳥時代天武天皇が定め、持統天皇の治世の690年(持統天皇4年)に第1回が行われまし。その後、戦国時代の120年以上に及ぶ中断や幾度かの延期などはあったものの、1993年平成5年)の第61回式年遷宮まで、およそ1300年にわたって行われています。


2005年(平成17年)から第62回式年遷宮の各行事が進行し、2009年(平成21年)に主要な行事である内宮に係る「宇治渡始式」が、2013年(平成25年)には正遷宮(神体の渡御)が斎行されました。

神宮司庁によると、8年前から始まる2013年(平成25年)の第62回式年遷宮全体の費用は、建築、衣服、宝物の製作を含め約550億円と公表されています。

これについては、このブログでも紹介したことがあります。その記事URLを以下に掲載します。
「中韓」とは異質な日本人の「精神世界」…仏作家は「21世紀は霊性の時代。日本は神話が生きる唯一の国」と予言した―【私の論評】日本は特異な国だが、その特異さが本当に世界の人々に認められ理解されたとき世界は変る。いや、変わらざるをえない(゚д゚)!
最近ではパワースポットとして、女性にも人気の伊勢神宮
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に結論部分だけコピペさせていただきます。
このように、神話が現代なお生きているのが日本であり、日本それ自体が、神話そのものの国で、他国の影響を吸収し切って、連綿たる一個の超越性を保つ国が日本であり、霊性の根源に万世一系の天皇制がある国が日本なのです。そうして、マルローが指摘したかどうかは、わかりませんが、日本では、過去が現在に現在が未来につながっているのです。そうなのです。霊的に時間を超越してつながっているのです。私たちの霊は、この悠久の流れにつながっているのです。こんなことは、当然であり、だからこそ、マルローも指摘しなかったのかもしれません。
京都府神道青年会が主催したバスツアー「神主さんと行く 
伊勢参宮」。女子大生107人が応募に殺到したといわれます。
私たち日本人は、このような国日本に誇りを持ち、自信を持ち、世界に日本の素晴らしさを伝えてていくべきです。日本のやり方が、世界伝わりそれが理解されれば、世界は変わります。 
あのどうしようもない、民主党政権など、歴史の悠久の流れの中に咲いた一時の徒花に過ぎなかったことが明らかになりました。1,000年に一度の震災も、ほんの一時のことに過ぎません。このようなな災厄からも日本は再び力強くたちあがることでしょう。朝廷をはじめとする私たち日本人の日本の伝統文化は、これからも悠久の歴史の中に燦然として輝き続けるどころか、さらに輝きを増すことでしょう。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

20年に一回このようなことが、1000年以上にわたって、繰り返されている国など日本をおいて他には存在しません。このような継続される文化が過去から現代に至るまで、綿々とくりかえされてきたからこそ、日本という国は1000年以上もの歴史を持つと胸をはって世界に向かって言うことができるのです。

さて、このような古い歴史を持つ日本、建国されたのが、いつなのかあまりに古くて多くの人々が良くわからない国日本、それに対して、アメリカ、中国、韓国などの新興の国では、かなりのことが詳細に、歴史として残されています。しかし、古くから継続されてきた文化など存在しません。

こうした日本で、建国記念日の日付そのものは、そんなに大きな意味を持ちません。しかし、アメリカや中国、韓国のような新しい国では、国としてまとまるためにも、建国記念日などをしっかりと国民に根付けて、結束を促す必要があります。

私達日本人は、こうした稀有の歴史と継続性を持つ日本に対して、誇りを持ち、この国をさらにより良い国として継続できるように努力しようではありませんか!

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年2月10日火曜日

オバマ大統領「全ての宗教は暴力的だ」と発言! キリスト教が大激怒!―【私の論評】オバマのレームダック化を感じさせる発言! リベラルな個人の話としても、解決策は示していない無責任な発言! 解決策はこれだ(゚д゚)!


オバマ大統領のとんでも発言が飛び出したスピーチ

2月5日にワシントンで開かれたNational Prayer Breakfast(毎年2月の第1木曜に実施される祈祷集会)にて、オバマ大統領が「歴史上、全ての宗教団体は暴力的な活動を展開してきた」と宗教批判ともとれる意見を述べた。このコメントに対し、キリスト教の関係者が大激怒。イスラム過激派に続いて、キリスト教保守派への警戒も強まっている。

十字軍の兵士 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

オバマ大統領は演説の際、十字軍による異教徒弾圧を引き合いに出し、「人類は過去の歴史の中で、神の名のもとに多くの非道な行為を繰り広げてきた」と陳述。さらに、「我々は謙虚な気持ちを持ち続けるために、奴隷制度や黒人差別を容認するジム・クロウ法などの風習がキリストの名のもとに正当化されてきた罪深い事実を忘れないようにすべきだ」と自身の歴史認識を展開した。

この発言を聞いたカトリック同盟会長のビル・ドノヒュー氏は、大統領のコメントを「宗教徒に対して極めて侮辱的で悪質だ」と批判。2016年大統領選挙の候補党員らも、次々に「大統領の歴史認識は間違っている」と声を荒げている。

2012年の大統領選挙にて当選まであと一歩という所まで存在感を見せつけたリック・サントラム氏は、熱心なカトリック信者としても有名だ。サントラム氏はオバマ大統領の発言を、「ISISの卑劣なテロ行為を正当化する考えだ」と厳しく批判。近頃、残忍な手法で次々と人質を殺害するISISの脅威が国際的に問題視されているが、大半のイスラム教徒は彼らを敵視しているのが実情であり、全ての宗教徒を危険だと一括りにすべきではないと持論を展開している。

今回の件が次回の大統領選挙の争点になることは間違いないが、何よりもISIS打倒に向けて世界が一つにならなければならない今、肝心のアメリカ国内で足並みが乱れているのは極めて由々しき問題である。はたしてオバマ大統領は関係者の信頼を取り戻せるのだろうか。

―海外の反応
・キリスト教徒は真実から目を背けるのが好きらしいな。
・信仰と真実は真逆だからね。
・実際キリスト教はイスラム教と同じくらいひどいことをしてきただろ。痛い所を突かれたからって逆ギレするなよ。
・こいつら、そんなに過去の歴史を正当化したいのか?やっぱり宗教徒は異常だ。
・オバマ大統領は「全ての宗教徒はアホだ」と発言するべきだったな。
・真実を認めようとしない保守派の存在は、アメリカにとって本当に懸念材料だよ。
・共和党はいつもこうやって戦争を始めやがる。
・人間を生きたまま焼き殺す行為が許されていいはずがない。何故人は宗教なんかに固執するんだろうな。
・オバマ大統領、どうか今はISISの問題に専念していただけませんか?
・心配することないよ。キリスト教の保守派共はオバマ大統領が何を言っても怒り出すから。
掲載元
http://www.reddit.com/2v0dzy/

【私の論評】オバマのレームダック化を感じさせる発言! リベラルな個人の話としても、解決策は示していない無責任な発言! 解決策はこれだ(゚д゚)!

上の記事に関しては、藤岡信勝氏がフェイスブックにコメントを掲載していましので、そのコメントの内容を以下に掲載します。

アメリカのオバマ大統領がイスラム教徒を名乗るテロリストについて語る際、キリスト教徒による十字軍を引き合いに出した発言をしたことについて強い反発が起こっています。久しぶりに、ケネディ日砂恵さんの投稿をシェアーします。なお、ケネディさんの文章はまず英文で書かれ、次にご自身の日本語訳が添えられています。引用するのは日本語訳のみですが、元の英文も見事なら、翻訳の日本語も素晴らしく、英文和訳(もしくはその逆)の教材に使えると思います。(以下、引用) 
ケネディ日砂恵さん
【イスラム教テロリスト達による殺戮と、何世紀も前のクリスチャンの行ないを同列化した、木曜日の大統領朝食会に於いてのオバマ大統領の発言は、強い反撃にあっています。 
『我々はこれが全く他では行なわれた事が無いかのような傲慢な態度でいてはならない。十字軍や宗教裁判が行われていた頃には、人々はキリストの名によって酷い行ないをしていた事を思い出すべきだ。我々の国では、奴隷制度やジム・クロウ(人種差別主義の代名詞)がしばしキリストの名前で許されていたではないか。』

この大統領の発言について、スタンド・アメリカの創始者であるE.W.ジャクソン司教が金曜日、フォックステレビのエリザベス・八セルバックに、オバマ大統領へのメッセージを託しました。 
「私は、オバマ大統領と彼のオフィスに宛てて、尊敬を込めて次のメッセージを送ります。 
『大統領閣下、もしあなたがテロリスト達に対して、新メンバー募集の動機を与えるつもりがないならば、グアンタナモ収容所を閉鎖するより、あけすけに申し上げて宜しいなら、ご自身の口を閉じられた方が良いでしょう。何故なら、あなたはたった今、彼らの為のプロパガンダの道具を与えてしまわれましたから。彼らは我々を十字軍と呼び、あなたはそれを認めてしまわれたのですから。 
司教は続けてオバマ大統領がアメリカのクリスチャンではなくイスラム教徒を援護した事を非難して続けました。 
『大統領閣下、我々は"傲慢"なのではありません。我々は警戒をせざるを得ないのです。そしてアメリカ人は、ただの一度でも、あなたがイスラムを援護するのではなく、キリスト教徒とアメリカを守る覚悟がある事を確かめたいのです。 
元海兵隊であった司教は、何故十字軍が行なわれたのかについても述べました。 
『私は大統領閣下に思い出して頂きたいのですが、十字軍は1096年、聖地を侵略して東方のクリスチャンたちを迫害していたイスラム教徒の暴行に対抗して行なわれたのであり、それについての反撃もありました。ですから大統領が十字軍を例えとして引用されるなら、歴史をキチンと学んでからにして頂きたい』 
オバマ大統領が"イスラム教過激派"という言葉を使わない事に関して、ジャクソン師は断言しました。 
『この大統領はイスラムを擁護する事であったら、どんな事でもやってのけるが、この国の名誉を守る事の為には全く何もしないと言って良いでしょう。そして、彼は、奴らが望んでいる事、そのものを与えてしまっているんです。エリザベス、ご存じのように、奴らは我々に対して笑っているんですよ。何故なら、奴らが目にしているのは我々が弱いという印しですから。アメリカは今、力を持って立ち向かわなければなりません。』
ジャクソン師は彼のコメントをクリスチャンへのメッセージで締めくくりました。 
『大統領の為に祈って欲しい。私は彼が心底騙され、混乱しているのだと思う。我々の国の為に祈って欲しい。我々が必要としているのは我々の国の威儀を守る指導者なのだから。』 
---------------- 
この司教の仰った事にはすべて同意致します。 
オバマはキリストの名に於いて人々が酷い行ないをした時期があったと言いました。悲しい事ですがその通りです。けれど、キリストの名に於いてそれらの酷い行ないを正そうとした人々があった事も確かです。 
不思議な事に、オバマが行なっているのは今日行なわれている悪業を止めようと声をあげている人々を非難する事なのです。 
オバマが十字軍の時代に生きていたら、十字軍に抵抗して戦っていたイスラム教徒に対して、「カルディアのネブカデネツァル大王の時代の事を覚えている?あなた方はあの時代に酷い事を行なっていたよね」とでも言うつもりでしょうか。 
そんな理屈が通る筈はありません。 
過去を引き合いに出して責めるやり方は、今日行なわれている犯罪を止めようとする我々の注意を逸らすだけです。 
けれど、今日の犯罪は今日止めなければなりません。
私自身は、ケネディ日砂恵の主張は、正しいと思います。オバマ大統領に関しては、米国大統領としての立場としては、とんでもない発言だったと思います。すでに、レームダック化しているので、あまり発言に責任を持っていないのではとさえ、感じてしまいます。

それにしても、上のケネディ日砂恵さんの記事の中にもあったように、「オバマはキリストの名に於いて人々が酷い行ないをした時期があったと言いました。悲しい事ですがその通りです」と述べています。

これは、厳然たる事実です。たとえば、十字軍の遠征もかなり残虐であったことは史実として残っています。

十字軍(じゅうじぐん、ラテン語: cruciata、英語: crusade)とは、中世に西ヨーロッパのキリスト教、主にカトリック教会の諸国が、聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還することを目的に派遣した遠征軍のことです。みに、この時代にはヨーロパは文化的にも後進地帯でした。中東のほうが、数段文化的に進歩していました。

この十字軍ですが身の毛もよだつ蛮行を犯しています。戦いによってイスラム教徒を討ち取れば、その首を砲弾代わりに相手の軍勢へ撃ち込みました。

食糧が尽きれば殺した相手の肉を調理して食べました。

「大人の肉は薄くそぎ取って鍋に、子供の肉は串刺しにしてそのままあぶった。孔雀の肉に独特の役身を加えたような風味が美味だった」と、人肉の味を詳細に記録した書物もあります。

200年あまり続いた十字軍の遠征は、時が経つごとに残虐なものになっていきました。 金品を奪う。女子供を凌辱する。 そういうことは当たり前になっていきました。

そのためオバマ氏のこの発言も、リベラルな一個人の話としてはうなずける部分もあるのですが、それにしても解決策を示していないという点では、全く無責任だし、無駄な発言だと思います。

ただし、ここでは厳然たる区別をつけないといけないところがあります。現状のテロリスト集団「イスラム国」は国を名乗っているものの、テロリスト集団であり、これには断固として反対していく必要があります。

しかし、テロリス集団「イスラム国」が生じた、背景にある宗教的対立については、解決の処方箋があります。宗教的対立を最小限にとどめる方法はあります。

さて、解決方法ですが、以前のこのブログにも掲載したことがあります。

その記事のURLを以下に掲載します。
【イスラム国殺害脅迫】後藤さん殺害か 「イスラム国」がネットに映像公開―【私の論評】宗教を信奉しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、その精神界においてはどのような宗教の人々とも理解し合える、そんな世界を目指せ!!
日本の巫女

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では、以下のように結びました。
世界から、宗教的な対立をなくすためには、今一度人類は、霊性を取戻す必要があります。そうならなければ、これからますます、宗教的対立が世界を覆い、収拾がつかなくなり、人々は閉塞感にさいなまされ、自分たちの未来を信じることができなくなります。だからこそ、マルローや、ユングは今世紀は、霊性の時代になると予言したのだと思います。

こういうことを考えると、私は、今回の「いわゆるイスラーム国」による人質殺害事件は、宗教のみによる世界観では限界があることを象徴しているように思えます。そうして、霊性の精神世界を忘れた世界への警鐘であると思えてなりません。

そうして、世界がもう一度霊性を取戻すことにより、今回の人質事件を含む、宗教的な対立はこの世から消えいくのではないかと思います。

日本のように、宗教を信仰しつつも、その根底には霊性を重んじる精神があり、そのことにより多くの宗教を鷹揚に受け入れ、対立することもない世界。その精神界においてはどのような宗教の人とも理解し合える。そんな世界になることを願います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
霊性の世界とは、日本に、古くからある神道の世界です。神道では、人は無論のことあらゆるものに霊が宿るとされます。 そうして、世界中のあらゆる民族でも、キリスト教やイスラム教が支配する前には、アニミズムやシャーマニズムという形で、霊を重んずるということが行われてきました。

しかし、キリスト教、イスラム教、仏教などの宗教が世界に根付くとこの霊性の世界は忘れ去られてしまいました。日本だけが、神道という形で、現在にいたるまで、その精神を継続し、昇華させてきました。

どの宗教を信奉したにしても、日本人の精神の根底には、「霊性」の世界が今なお息づいています。しかも、それはほとんど意識しなくても、多くの人々が知らず知らずのうちに、無意識にでも想起させるような仕組みが日本人の生活に組み込まれています。

日本人には、宗教のさらに根底に「霊性の世界」が息づいています。日本独特の宗教共存を可能にしたのは、八百万の神々を崇拝する神道が基盤になったからです。神道には、もともと包容性があり、客人(まれびと)を大切にして、異文化との接触による文化変容を可能にする素地がありました。

だから、世界の人々が、現在信奉している宗教を捨て去ることなく、霊性の世界に戻ることができれば、宗教による対立は少なくなると思います。

そうして、それはここ日本で実現されています。架空の話や、理想論ではありません。

ただし、これは無論のこと長期的な話です。世界が霊性の世界を取り戻すには、かなり時間がかかると思います。短期的には、様々なことに取り組んでいかなければならないでしょう。

しかし、短期的なことがらにだけ、着目していれば、宗教的対立がますます深まり、混沌とした無秩序な世界になることは明らかです。完璧にそうなってしまってからでは手遅れです。今世紀を霊性の時代にすることは、難しいことだと思いますが、人類のあり方を大変革する、挑戦になると思います。

私は、そう思います、皆さんはどう思われますか?

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2015年2月9日月曜日

中国:1月の貿易黒字は過去最高-内需の弱さ浮き彫りに―【私の論評】安倍政権批判のためには何でもする日本の敵マスコミ諸氏! 中国は貿易黒字で大躍進ではないのですか! 嘘つき日本マスコミの実体が良く理解できる記事(゚д゚)!



税関総署が8日発表した1月の輸入は前年同月比19.9%減少し、約5年ぶりの大幅減。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリストの予想は3.2%減だった。輸出は3.3%減少(予想中央値5.9%増加)し、貿易黒字は600億ドルに達した。

原油や鉄鉱石など商品への国内需要が減少する中で、不動産価格下落と製造業の活動縮小は中国政府が景気刺激策を強化する必要がある可能性を示している。また、輸出と輸入が減少し、貿易黒字が過去最高となったことは、政府の為替レート管理を複雑にする。

ブルームバーグのエコノミスト、トム・オーリック氏はリポートで輸出減少に関して、「競争力の低下と外需の弱さへの懸念を浮き彫りにするものだ」と指摘。同氏は輸出入ともに驚くべき数字で「刺激策へのさらなる動きを強めるものだ」と述べた。同氏は1-3月に政策金利が1度引き下げられると予想する。

同氏はまた、予想外の弱いデータは注意して解釈する必要があり、中国の春節(旧正月)の季節要因や昨年のベースが高いこと、さらに価格低下で弱さが誇張されている恐れがあると語った。

中国の輸出は対EUが4.4%、香港が10.9%、日本が20.4%それぞれ減少。ロシアへの輸出は42.1%減と大きく落ち込んだ。

原題:China’s Record Trade Surplus Highlights Weak Domestic Demand(抜粋)

この記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】安倍政権批判のためには何でもする日本の敵マスコミ諸氏! 中国は貿易黒字で大躍進ではないのですか! 嘘つき日本マスコミの実体が良く理解できる記事(゚д゚)!


中国経済が、過去最大の貿易黒字であるにもかかわらず大変なことになっているとは驚き!

上の記事によれば、中国は輸出・輸入ともに減っているのですが、とにかくとてつもなく、国内需要が減っているため、輸入が激減しているため、結果としては大幅な貿易黒字超過になっているということです。

それにしても、とんでもないことになっていますね。でも、日本のマスコミ諸氏の方々は、この現象をどうやってご説明遊ばすのでしょうか。彼らの多くは、貿易黒字=良いこと、貿易赤字=悪いこと、と認識されているようで、特に日本のことを報道するにおいてはそのように報道しています。

そうではないということは、無論私もわかっていますが、それにしても、これは全くの間違いである事例はないものか、それも架空の話ではなく、現実の本当の例はないかと思っていましたが、まさに上の記事はその典型例になると思い、掲載させていたたきました。

確かに、現在の中国のように、国内需要が冷え込み、輸入が激減して、輸出も減少気味というような厳しい状況では、大幅な貿易黒字であっても、それ自体は何も良いことはなく、むしろかなり悪いということです。

それについては、高橋洋一氏もその間違いを指摘しています。それに関する記事をこのブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
中国の輸入は激減して、それが過去最高の貿易黒字になっているという
アベノミクスで改善スピード5割増し!マスコミは「貿易収支赤字」で騒ぐより「失業率低下」に注目せよ―【私の論評】学問や議論の基礎ができていない人間が平気で経済評論家を名乗れてしまう風潮をおちょくろう!正統リフレ派のいうことに耳を傾けよう(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事において、高橋洋一氏は貿易赤字について以下のように語っています。
しかし、やや中期的な話になって、経済統計を使うなど抽象度が少し高まると、マスコミ報道は急につまらなくなる。

多少の貿易赤字は健全ですらある

その典型が、貿易収支赤字で日本経済は危ないという類いの報道だ。もともと、マスコミは学問の不勉強な人が多く、経済統計などはあまりみていない。実際、経済統計の原典など読んでおらず、誰か(官僚が多い)の請け売りで、データを教えてもらって記事を書く人が多い。マスコミの記事ではほとんど図がないことからわかるが、原典データを図表にできる人はほとんどいない。まして、その統計を分析できるはずない。

2014年02月17日付け本コラムでも、そうした俗論を批判した。

消費税増税の経済への悪影響から目をそらすために、貿易収支赤字(経常収支赤字)が大変だというわけだ。この種のトリックは、「重商主義の誤り」という一言で終わる議論だ。これは、経済学をまじめに勉強した人なら誰でも知っていることだが、マスコミや一般経営者でもその水準に達していない人がいかに多いかが、いまだにこの種の妄説がまかり通っていることからもよくわかる。

2014年02月17日付けコラムの図ですぐにわかるように、世界全体を見ても経常収支赤字国は多いが、それらの国で成長率が低かったり、金利が高かったりということはない。経常収支赤字や黒字は、経済成長や金利にほとんど無関係なのだ。それでも、こうした海外の事情を全く知らないマスコミは、金融緩和で円安になっても貿易は増えていない、貿易赤字は○○ヶ月連続で大変だという。
とにかく、マスコミの報道では、貿易収支は無論のこと、経常収支黒字=日本経済にプラス、経常収支赤字=日本経済にマイナスというような、短絡的な報道が目立ちます。

貿易収支が赤字だろうが、経常収支が赤字だろうが、それだけをもって、日本経済にマイナスであるとか、日本経済にプラスであるなどということは、全くいえません。

8%増税の前の、日本は貿易赤字でしたが、それは国内景気がよくなって、国内需要が増して、輸入が増え、マイナスになっていたということであり、貿易赤字だからといって、それが何も日本の経済が悪いということを示しているわけではありません。

経常収支赤字の場合、そもそも国の「収益」とは無関係です。経常収支赤字になると金利が高騰するという人もいますが、データで見れば、経常収支と金利も無関係です。

とはいっても、経常収支赤字が「永遠」に続くと問題になることでしょう。経常収支赤字は、国際収支会計上の定義といっても同じなのですが、国の対外資産を減少させるからです。

しかし、日本の対外純資産は300兆円なので、仮に5兆円の経常収支赤字でも純債務国になるまで60年もかかります。10兆円の経常収支赤字でも30年もかかります。こうした長期になると予測する事自体が馬鹿馬鹿しいです。

経常収支赤字と財政赤字は一緒に話題になることもあります。これには理由があります。会計上の定義でもあるのですが、IS(投資・貯蓄)バランス論があります。民間部門の貯蓄超過が政府の財政赤字と経常収支黒字の合計に事後的に等しくなるというものです。

もっとも、ISバランス論は会計上の事後恒等式であり、その間の因果関係をいうものではありません。このため、経常収支赤字であるからといっても、それが財政赤字をもたらすものではありません。まして、国際収支のリファイナンスに問題がなければ、金利の話にはなりません。

経常収支赤字が問題という人は、金利の上昇を問題にする人が多いようですが、どうもその人たちは、財政赤字で金利が上昇すると言いたい人のようです。このあたりは、ISバランス論や過去のデータからはまったく非論理的なのですが、これがこういう人たちの心情なのでしょう。

貿易統計や、国際収支のみでものを語る愚かな人々?

とにかく、高橋洋一氏の語っているように、経済に関しても、中期的な話になって、経済統計を使うなど抽象度が少し高まると、マスコミ報道は急につまらなくなります。つまらないどころか、デタラメを並べだします。

たとえば、アベノミクスで格差が拡大しているなどという話を何の検証もせずに、報道したりします。しかし、労働市場の需給状況をよりストレートに反映する、アルバイトなど非正規労働者の賃金をみてみると、過去2年で着実に上昇しています。

限界的な賃金上昇も低所得世帯の所得を底上げしており、100万人規模の雇用創出とともに、経済格差を縮小させています。こういうことを無視して、マスコミのエテ公どもは、安倍政権批判のためには、作り話でもなんでもします。

それも自分たちの都合の良いように、安倍政権糾弾に結びつけるようにうまく工夫します。私達はも、これについて十分気をつけて、マスコミの言説には惑わされないようにすべきです。

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マスコミのエテ公どもは、この本でも読んで勉強すれば良いと思います。下の書籍では、付録として国際収支のことも説明しています。この書籍を読むと、現時点での日本経済に関して疑問点はなくなるし、国際収支の勉強までできてしまいます。でも、マスコミのエテ公どもは読まないでしょうね。なにせ、彼らの本当の目的は、正しい報道をすることではなく、安倍政権批判ですから・・・・・


以下の書籍は、実名で反リフレ派のまやかし理論をバッタバッタとなぎ倒しています。

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2015年2月8日日曜日

テレビ朝日、報ステの放送事故で日本政府が世界的テロ組織認定の公安監視対象に?捏造報道に外務省が怒りの申し入れ!―【私の論評】悔しかったろう、無念だっただろう、口惜しかったろう・・・・! 護憲派には永遠に理解できない、後藤さんの今わの際の本当の気持ち(゚д゚)!

テレビ朝日、報ステの放送事故で日本政府が世界的テロ組織認定の公安監視対象に?捏造報道に外務省が怒りの申し入れ!



2月2日放送 テレビ朝日「報道ステーション」の報道(総理中東訪問関連)に関する申し入れ外務省平成27年2月3日
2月3日午後5時頃,テレビ朝日に対し,同社が2日に報道ステーションにおいて,総理の中東訪問やエジプトにおいて行われた政策スピーチが外務省の意に反して行われたかのごとく報じられたことにつき,外務報道官及び中東局長の連名で,以下の内容につき,文書及び口頭で申し入れを行いました。
【文書による申し入れ】 
貴社は,平成27年2月2日放送の「報道ステーション」において,シリアにおける邦人人質殺害事件につき報じる中で,総理の中東訪問に関し,「そもそも外務省関係者によれば,パリのテロ事件もあり,外務省は総理官邸に対し中東訪問自体を見直すよう進言していた」旨報じ,また,エジプトで行われた総理の政策スピーチに関し,「外務省幹部によると,この内容についても総理官邸が主導して作成されたという」と報じるなど,あたかも外務省の意に反して,中東訪問が行われ,スピーチの当該部分が作成されたかのような報道がありました。 
 この報道内容は事実と全く異なるものです。 
 総理の中東訪問については,同2日の参議院予算委員会で総理も述べられているとおり,様々な観点を総合的に判断して決めたものであり,貴社のように社会的に影響力の大きい報道機関が,このように事実に反する報道を行うことは,国民に無用の誤解を与えるのみならず,テロリストを利することにもつながりかねないものであり,極めて遺憾と言わざるを得ません。 
 当該報道に関し強く抗議するとともに,本日の番組の中で速やかに訂正されるよう強く求めます。
 なお,同番組のその他の部分については,申し入れの対象としておりませんが,外務省としてそれらの内容について確認したものではありませんので,念のため申し添えます。

【私の論評】悔しかったろう、無念だっただろう、口惜しかったろう・・・・! 護憲派には永遠に理解できない、後藤さんの今わの際の本当の気持ち(゚д゚)!

上の動画でも解説されていた、佐藤優氏の主張するすでに戦争は始まっているという主張に関する記事のURLを以下に掲載します。
【イスラム国事件】すでに「戦争」始まっている…「敵」国内にも 佐藤優氏
佐藤優氏

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分のみを以下に引用させていただきます。
 日本とイスラム国との戦争はすでに始まっており、敵は日本国内にもいる。昨年にはイスラム国の戦闘員に加わろうとシリア渡航を企てたとして、北海道大学の男子学生らが家宅捜索を受けた。こうした法規違反に関し、日本政府は厳正に対処していくべきだ。 
 日本国民は勝つか、消し去られるかという戦争をしている。この戦争には勝たないといけない。今回の事件にひるむことなく、中東支援を続け、イスラム国の壊滅に向けた行動を続けていくべきだろう。(談)
佐藤優氏の主張にしたがえば、テレビ朝日の「報道ステーション」などは、日本国の敵ということになると思います。

それから、後藤健二さんに関しては、亡くなったこともありキレイ事ばかり報道されているような気がします。もっとまともな報道もされるべきと思います。これについては、週刊文春の記事などがかなり参考になると思いますので、以下にその記事の内容が記されているブログの記事を掲載させていただきます。
週刊文春・「10分300万円」に命を賭けた 後藤健二さん書かれざる数奇な人生

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、「10分300万」という言葉がひとり歩きしているようで、中には、危険地帯に入ると10分間にこれだけのギャラがもらえると勘違いしている人もいるようです。そのため、これに関連する部分についてのみ以下にコピペさせていただきます。
 後藤さんは昨年六月頃の段階では、『イスラム国なんてどうでもいい』と言っていた。 ただ、その後、イスラム国が大きなニュースになっていくのを見て、『でかいネタになる』と考えたのかも知れない。 もし救出できれば世界的なニュースですし、映像が番組で流されれば、10分間で200万円から300万円 ほどのギャラをもらえますから」 
 命の危険も伴う取材だけに、それは相応な対価だろう。 実際、後藤さんはイスラム国に入る直前、「 何が起こっても責任は私自身にあります」という動画のメッセージをガイドに託している。 だが結果として、その決断は人質交換交渉にヨルダン政府も巻き込む外交問題に発展してしまった。
この文面を見ている限りにおいては、映像が流されなければギャラはゼロ、流されれば10分間で200万円から300万円ほどのギャラになるということのようです。

このような映像が1時間も2時間もぶっ続けで流されることもないと思います。それに、実際に放映され部分が10分にしても、この動画を作成するためには、通常は数倍から数十倍の映像を撮影するのが普通です。

それを考えると、決して良い商売ともいえません。まさに命がけで、この程度ですから、こういう危険地帯まで自分の命とひきかえに取材に行く人は滅多にいないということなのだと思います。

それにしても、テレビ朝日の報道ステーションは、上記のような放送にとどまらず、 4日放送で上間明彦氏は、「ISIL周辺国に住む日本人の数」を 地図入りで具体的に示しました。これは、明らかにテロリストへの情報提供といえるのではないかと思います。この件は、現在マスコミ監視委員会で 重大問題として取り上げています。

さて、このような状況なのに、本日は、シリアへの渡航を計画していた人間が、外務省から旅券を取り上げられたという自体も生じています。
「渡航の自由」か「邦人保護」か 写真家の旅券返納命令

シリアで取材活動を続ける意義を話す杉本祐一さん=新潟市中央区 

シリアへの渡航を計画していた新潟市の男性フリーカメラマンが外務省から旅券の返納を命じられ、男性が命令に応じて提出していたことがわかった。邦人の生命保護を理由にした返納命令は初めて。同省は過激派組織「イスラム国」による人質事件を受け、シリア全域に退避勧告を出しているが、「渡航制限」という踏み込んだ対応は論議も呼びそうだ。 
【写真】返納命令の理由を記した旅券返納命令書=7日午後11時21分、新潟市中央区(個人情報保護のためにモザイクをかけています)

過激派組織「イスラム国」による邦人人質事件を受け、外務省や与党内では、邦人保護の観点から危険地域への渡航を制限する必要性を訴える意見が強まっていた。 
 「イスラム国」に殺害されたとみられるフリージャーナリストの後藤健二さんがシリアに渡航する前、外務省は9、10両月、電話と面談で計3回にわたり渡航中止を要請したが、受け入れられなかった経緯がある。このため、同省内では「あれだけ止めてだめなら、ほかの強い手立てが必要になる」(同省幹部)との声が出ていた。
この人は、北海道新聞のウエブによれば、北海道小樽市出身の方だそうです。この人結局何が言いたいのでしょうか。自分が彼の地に赴いて、テロリスト集団「イスラム国」に拉致されたらどういうことになるのか、ほとんど意識が及んでいないようです。拉致されれば、後藤さんのときと同じく、さらに問題を拡大し大きな外交問題などをひきおこしてしまいます。

自由には責任が伴うという大前提を理解しなければ、自分勝手な自由しか頭にない人間が大勢でてきてしまいます。これを平和ボケといいます。

「政府は湯川さんと後藤さんを見殺しにした」と騒いでた連中は、今回は「政府はカメラマンの命を救った」と褒め称えるのでしょうか。
 カレル・フォン・クラウゼヴィッツ曰く、「戦争は外交の手段だ」と。だから、この立場にたてば、しないですむ戦争はしません。しかし、我が国の平和ボケの多くの人々は「外交の失敗が戦争である」と信じ込んでいます。だから誰とも外交ができません。あるいは、自分たちの言動が結局安倍総理に誰とも外交するなと言っているに等しいことに気付きません。だから、安倍総理の安全保障のダイヤモンドの意味するところを理解できません。

このあたり、昨日の産経抄が、非常に良く伝えていたと思います。以下にその記事を掲載します。


後藤さんは、最後の最後に本当に無念と感じたことでしょう。結局テロリストの犯人側のメッセージを伝えなければ、拷問されてとんでもないことになっていたはずです。彼らの拷問は、凄惨そのもので、通常に人間なら耐えられないレベルだと思います。そうして、悔しいかな、自分の死そのものが、テロリストのメッセージにもなっているということです。

さらに、後藤さんも遺族の方々も最初から覚悟してはいたでしょうが、遺体は遺族のもとには戻らないということもあります。それに、多くの日本人は、「葉隠」などにも影響された美意識により死に際を美しくしたいという願望も強いと思います。後藤さんは、このようなこともままならず、テロリストたちに自分の意図とは関係なしに、自分の死を穢されたのです。

これほど、悔しくて、無念な死はないと思います。しかし、悲しいかなこれはこの世の現実です。護憲派は、この現実を目の前にしても、憲法9条を守りぬけと言っているのです。何という不条理でしょう。これは、これからも、テロリストの好き放題にさせろと言っているに等しいです。

産経抄の記事では、「護憲信者のみなさんは、テロリストに"憲法を読んで"とでも言うのだろうか。命の危険にさらされた日本人を救えないような憲法なんて、もういらない」。などと、穏健な言い方をしていますが、私としては護憲派の皆さんを武装は憲法9条のみで、彼の地に赴かせ、テロリストに対して「話し合い」攻撃をさせて、玉砕していただければ良いのではないかと思います。

というより、テロリスト相手に「話し合い」攻撃だけであれば、玉砕するのは目に見えています。それも、すぐに拉致されて、苦しい拷問の末、彼らのメッセージを代弁して、むごたらしい殺されかたをするだけです。

そのとき、後藤さんの今わの際の本当の気持ちが理解できると思います。その程度のことでも、ない限り彼らには、永遠にわからない真実だと思います。ただし、現状では、護憲派が少数派になっていることが、唯一のなぐさめかもしれません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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