2011年5月31日火曜日

南シナ海:ベトナムが中国批判 探査船妨害され―【私の論評】日本が標的にされないのは、日本自衛隊の粋と知れ!!

南シナ海:ベトナムが中国批判 探査船妨害され

南シナ海でベトナムの探査船の妨害活動をした、
中国の監視船(ベトナム国営石油会社ペトロベトナム提供・共同)
【バンコク西尾英之】ベトナム外務省によると、南シナ海の同国の排他的経済水域(EEZ)内で5月26日、調査活動を行っていたベトナムの探査船が中国監視船の妨害を受け、調査用ケーブルを切断された。ベトナムは「重大な主権侵害」と強く非難し、南シナ海領有をめぐり対立する中国とベトナムの緊張が高まっている。

ベトナム側によると現場は、同国中部フーイエン省沖約220キロの地点。資源探査活動中の国営石油会社の探査船が中国の監視船3隻の妨害を受けた。現場は中国とベトナムなど東南アジア各国との間で領有争いが起きている南沙、西沙諸島の中間に当たる海域。

中国の梁光烈国防相は5月23日、フィリピンのアキノ大統領との会談で南シナ海問題の平和的解決を確認したばかり。ベトナム外務省のグエン・フオン・ガー報道官は29日に緊急に記者会見し、事件が起きたのは中国と領有を争う海域ではなく、完全にベトナムのEEZ内だと強調。「中国は平和的解決を訴えながら、(自身の行動で)状況を複雑化させている。ベトナム海軍は領土保全のためあらゆる手を尽くす」と警告した。

◇中国「正常な監視活動」

【北京・成沢健一】ベトナム外務省が南シナ海で同国の探査船が中国監視船に妨害されたと発表したことについて、中国外務省の姜瑜副報道局長は31日、「正常な監視活動であり、ベトナム側は直ちに侵犯行為をやめるべきだ」と反論した。
【読売オンライン】

【私の論評】日本が標的にされないのは、日本自衛隊の粋と知れ!!
本日は、他のことを掲載しようと思っていたのですが、本日たとえば、NHKのクローズアップ現代では、将棋の報道をしており、最近中国で、日本の将棋が見直されているというような、現在の時局には、全く馴染まない、スットンキョウな報道をするなど、特に、最近中国に関するこのような報道があまりに目につきますので、私のブログでは、この問題を掲載することにしました。


中国の侵略は、今に始まったことではありません。その中でも、チュオンサ諸島(英語名:スプラトリー諸島)における中国によるベトナム人の惨殺(1988年中国のドキュメンタリーフィルム)を忘れるわけにはいきません。

これは、スプラトリー諸島(中国名:南沙諸島)の­一部であるシントン島で1988年3月14日に起こりました。ベトナム海兵隊と中国海軍の紛争てす。ベトナム領内に侵攻した中国海軍に対してベトナム海兵隊は3隻の輸送艦で籠城した­ものの、無防備なベトナム軍輸送艦にたいして、重武装の中国海軍艦艇は集中攻撃、輸送艦を撃沈、また海兵隊の救出活動を中国軍は妨害した。そして今もなお、シントン島は中­国の占領下にあります。

中越といえば、中越戦争を忘れるわけにはいきません。中越戦争(ちゅうえつせんそう、越:Chiến tranh biên giới Việt-Trung/戰爭邊界越-中?、Sino-Vietnamese War)または第三次インドシナ戦争は、中華人民共和国とベトナム社会主義共和国 の間で1979年に行われた戦争です。

中国が支援していたポル・ポトのクメール・ルージュ政権は、カンボジアで大量虐殺を行っていましたが、ベトナムによるカンボジアへの大規模な侵入と占領 (Cambodian-Vietnamese War) はこれを終わらせました。この占領に、カンボジアの友好国だった中国は、ベトナムへの「懲罰行為」と称し、侵攻を開始しました。中国軍は人海戦術によりベトナムを圧倒しようとしましたが、長期のベトナム戦争により戦闘慣れしており、更にソビエト連邦から最新鋭の兵器を支援されていたベトナム軍相手に多大な損害を出し、一ヶ月足らずで撤退しました。


このようなことを掲載すると、何か、ベトナムと、中国だけが、特殊な関係にあるように、思われるかもしれませんが、そんなことはありません。中国と、ベトナムは、国境を接した隣国同士です。隣国同士というのは、どこの国々であっても、昔から仲が悪いのが普通です。中国とロシアもそうです。長年、国境紛争が絶えなかったのですが、最近中国の一方的な譲歩によって、解決しました。しかし、これは、どこの国でも同じことです。陸地でも、海でも、国境接している隣国とは仲が悪いというのは、普通のことです。

世界中が隣国との関係では、悩んでいるというのが事実です。ただし、長い間悶着した上で、ようやっと落ち着いているというのが事実です。イギリスとフランスだってそうです。フランスが、ヨーロッパ大陸のほとんどを占拠していた時代もあります。ドイツが、ほとんどを占拠していた時代もあります。このバランス、今は落ち着いていますが、いつ崩れるかなどは、判ったものではありません。

ドイツとフランスの国境もそうです。長い間の争いで、ある地域などは、あるときは、フランスに、あるときは、ドイツ領になっていた地域もあります。だから、今でも、両国の国境地帯には、フランス語、ドイツ語の両方を話せる人は珍しくありません。

イギリスは、島国で陸続きではなかっので、そのようなことはありませんでしたが、それにしても、第二次世界大戦中には、航空決戦で勝利したため、そのようなことにはなりませんでしたが、もし負けていたらどうなっていたかわかったものではありません。今は、ヨーロッパは、EUとして一つとしてまとまっているので、あまり極端なことはないでしょうが、そうはいっても、いつまで続くかなんてわかったものではありません。アフリカなんぞみてください。国境紛争など当たり前です。アジアだってそうです。

このように、隣国とは、仲が悪いというのが世界常識です。だから、中国と、日本の仲が良くないというのは、世界の常識から見れば当たり前のことです。平和ボケニッポン人だけが、中国ともいつも仲良く出来ると幻想を抱いているだけです。

中国は、日本の尖閣列島などに対する領土的野心はいまだに捨てていません。それどころか、いずれ、沖縄、日本本土まで視野に入れていることは、中国の長期国家戦略の地図を掲載したこのブログでも、以前に掲載したことがあります。現在震災にあっている日本、それに、米軍の存在もありますので、遠慮しているというところでしょぅか?

中国長期国家戦略を示す地図

それと、多くの日本人は、良く知らないですが、日本の軍事力の知られざる実力というものもあります。今のところ、日本の軍事力で中国の侵攻はなんとか防ぐことは可能です。それは、日本の対潜哨戒能力が世界一であるということと、潜水艦の能力と、運用能力が優れているからです。

これに関しては、私のブログで以前にも紹介しました。
海上自衛隊は、強大化する中国海軍に対抗すべく、現有16隻の潜水艦を20隻に増強する計画だ。その中心を担う世界最大の通常型潜水艦「そうりゅう」型は、間違いなく中国海軍にとって最大の脅威となる。現時点では中国海軍の対潜能力が低く、海自潜水艦に対抗することができない。海自潜水艦が東シナ海を遊弋するだけで中国艦隊は港に足止めを食らうことになる。
これに関しては、日本の潜水艦の造艦技術がかなり進んでいることに注目すべきです。日本には残念ながら、原潜は存在しませんが、通常型潜水艦でも、優れているところがあります。それは、日本の工作技術が飛び抜けて、優れているため、スクリュー音がほとんど感知されないという特性です。この静音性を活用すれば、日本の潜水艦は、中国海軍に居所を知られることなく 縦横無尽に活動できます。本気になれば、中国の船が日本の領海内に入ったとたん、中国側には、全く気づかれることなく、すべて撃沈などという芸当も可能です。

これに関しては、もっと詳しいく知りたい方、是非とも東芝機械ココム違反事件をお調べください。これは、1987年の出来事ですが、日本の潜水艦の造艦技術は、現在ではさらにかなり進んでいます。今では、スクリュー音をほとんど補足できないまでになっています。

この事件は、当時ソ連は、日本からの技術提供により、潜水艦の探知、識別、追跡の手がかりとなるスクリュー音を小さくするのに成功し、米海軍にとってソ連潜水艦の追尾を困難にする恐れがあるという米国防総省の見解が発端となっています。この潜水艦は、アメリカ映画、「レッドオクトーバーを追え」のモデルにもなっています。
そして忘れてはならないのが海自航空部隊だ。その主力が「P3C哨戒機」である。
海自は、哨戒・対潜能力では世界最高性能を誇るP3Cを90機も保有し、しかもその海自自衛官の練度は、米海軍を上回っている。
なぜ、これほどまでに、日本の哨戒・対潜能力が増したかといえば、米ソ冷戦期には、海自P3C部隊の主要任務の一つが、ソ連太平洋艦隊を日本周辺海域で殲滅することだったことに起因します。ソ連の潜水艦隊を相手に対潜能力の向上に努めた結果、世界一の対潜能力を持つに至ったのです。

この日本の飛び抜けた、哨戒能力は意外なところでも役に立っており、世界の平和に貢献しています。それは、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策です。ここへは、自衛隊のP3C哨戒機機が派遣されており、P3Cはジブチを拠点に上空からの警戒監視を行い、海上自衛隊の護衛艦とともに日本関係船舶の護衛任務に当たっていますが、無論のこと、この哨戒情報は、世界各国の船舶にも流されています。この地で、最近あまり海賊さわぎが報道されないのは、このような背景があるからです。


現在、後継機となる国産の「P1哨戒機」の配備が始まっています。この新鋭哨戒機は、ターボファンエンジンを4発搭載しており、いち早く哨戒海域に到達し、広域の哨戒を行なうことができます。またP3Cに比べて高性能の搭載電子機器を搭載するなど、その哨戒・対潜能力は向上しており、中国潜水艦部隊は丸裸にされることになるでしょう。

対潜能力が優れているということは、通常の艦船などの監視能力、攻撃能力も優れているということです。この対潜能力と、イージス艦などが連携した場合、もし中国艦隊が攻めてこたとしても、中国の艦船は何もできないうちに、海の藻屑として消え去ることになります。

ただし、現在中国の軍事力も増強されてきていますから、ここ5年くらいは、日本の優位は崩れないでしょうが、10年後はどうなるかわかりません。やはり、中国への備えとして、日本は、今の潜水艦に加えて、原潜4艦ほどは持つべきでしょう。

ところで、このような軍事力差異を一番、熟知しているのは、他ならぬ中国です。中国の艦船や、航空機などが、わざわざ、越境したりして、挑発するような行動をするのは、日本の軍事力を試しているという側面もあります。

それに、最近、中国に対して、日本の軍事力をあらためて、思い知らせるような出来事がありました。それは、震災の時の自衛隊の展開能力です。日本国内では、あまり報道されていないのですが、今回の自衛隊の展開は、阪神淡路大震災のときの反省もあり、可及的かつ速やかに実施されました。この展開能力には、米軍も舌を巻いたそうです。

それに、震災には、中国からも救援隊が来ましたが、連中のもう一つの隠れた使命は、無論、日本がこのような災害にあったときの救助体制、特に軍隊による体制を観察するという目的もありました。そうして、彼らも、自衛隊などの動きに目を見張ったようです。さらに、日本は、スパイ防止法がないので、日本全国各地、無論、震災地にも中国スパイがいますから、当然、現地での、日本の自衛隊の展開速度なども、報告されていると思います。

そんなところから、やはり、ここしばらくは、日本はあまり相手にすべきでないと悟ったのかもしれません。だからこそ、軍事的に弱い、ベトナム領などに侵略の矛先を変えたのかもしれません。

上で、述べたようなこと、平和ぽけニッポン人は、知らないだろうし、知ろうともしないのかもしれません。しかし、これが、世界の常識であり。呑気に中国の将棋をする少女のことを報道しているような時局ではないです。



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2011年5月30日月曜日

君が代起立命令は合憲=元教員の敗訴確定-再雇用拒否訴訟・最高裁―【私の論評】日本国民として、国歌斉唱は当たり前、それが嫌なら日本国民を辞めるしかない!!

君が代起立命令は合憲=元教員の敗訴確定-再雇用拒否訴訟・最高裁





卒業式の君が代斉唱で起立しなかったことを理由に定年後の再雇用を拒否されたのは不当だとして、都立高校元教諭(64)が東京都に損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(須藤正彦裁判長)は30日、「起立や斉唱を命じた校長の職務命令は合憲」として、元教諭側の上告を棄却した。請求を退けた二審判決が確定した。

君が代をめぐる職務命令について最高裁が憲法判断するのは、ピアノ伴奏命令を合憲と判断した2007年以来2回目で、起立命令では初めて。都教委によると、係争中の同様の訴訟は23件あり、影響を与えそうだ。

職務命令が憲法の定める思想良心の自由に反するかが最大の争点だった。判決は命令に基づく起立斉唱について、特定の思想を強制するものではないものの、個人の歴史観とは異なる行動を求められることで、間接的に思想良心の自由を制限していると判断した。

その上で、入学式や卒業式は教育上重要な行事で秩序の確保が必要なことや、法律で国旗国歌が定められていること、全体の奉仕者としての公務員の地位などを踏まえると、命令には自由の制限が許されるだけの必要性や合理性が認められ、憲法に違反しないと結論付けた。

判決は4裁判官全員一致の意見。須藤裁判長は「強制や不利益処分はできる限り抑制的であるべきだ」とし、千葉勝美裁判官は「国旗、国歌の問題は、強制的ではなく自発的な敬愛対象となるよう環境を整えることが重要」とする補足意見を、それぞれ述べた。

元教諭は04年の卒業式で起立を拒否して戒告処分を受け、定年後に再雇用を申請したが、07年に不合格とされた。一審では原告の主張が一部認められたが、二審で逆転敗訴していた。

【私の論評】日本国民として、国歌斉唱は当たり前、それが嫌なら日本国民を辞めるしかない!!
「入学式や卒業式は教育上重要な行事で秩序の確保が必要なことや、法律で国旗国歌が定められていること、全体の奉仕者としての公務員の地位などを踏まえると、命令には自由の制限が許されるだけの必要性や合理性が認められ、憲法に違反しない」これは、本当にまともな判断です。


このようなことが係争になる事自体が、遺憾なことです。上は、バンクーバーオリンピックのひとこまですが、日本の人が、日本の国旗を尊敬し、国家を斉唱するのは当然のことです。これは、外国でも同じことです。韓国の人が、韓国の国旗を尊敬し、韓国国家を斉唱する。カナダの人が、カナダの国旗を尊敬し、カナダ国家を斉唱する。

この当たり前の行為ができない、高校教師がいたということ自体が本当に残念なことです。

私は、人が、国旗や、国家を尊敬したり、斉唱しない権利なるものは、存在すると思います。しかし、人には、自由とともに、それに対応した責任というものがあります。それなしの自由などありません。では、国旗や、国家に関する自由とは何なのでしょうか?そうです。日本に限らず、およそ、どこの国でも、その国の国旗に敬意を評したくない、国歌も歌いたくない自由を謳歌したいなら、その国の国民を辞めるべきです。その国から、いっさい、恩恵など受けないようにしてから、そうした主張をすべきです。

これは、あまりに簡単な理屈です。こんな、簡単な理屈がときおり、通らなくなる今の日本。本当に情けないです。

会社に入れば、その会社の社歌を歌う、社旗があれば、それを尊敬する。学校に入れば、その学校の校歌を歌い、校旗を尊敬するというのは当たり前です。それが嫌なら、最初から、そのような会社に入社しなければ良いし、そのような学校に入学しなければ良いというだけの話です。

国家だって、同じです。日本という国の国旗を愛せない、国家も歌えないというのであれば、何も無理して日本国民である必要はありません。日本国民をやめて、他国民になれば良いことです。

こんなことは、海外では聴いたことがありません。どうして、日本だけがこんなことになってしまったのでしょう。本当に困ったものです。こんなことを許しておけば、社会の規範も緩み、ジャングルのようになってしまいます。私たちは、文明人であり、日本は、文明国です。このような、未開人のような元、高校教師が日本に存在する事自体が情けないです。国民国家の意味や、歴史すら、真の意味で理解していないものなど、今後、教師などの責任のある職業につけるべきではないと思います。

まったく、本当に不愉快な本日のエントリーでした!!

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2011年5月29日日曜日

自民、公明が共同提出へ 内閣不信任案めぐり攻防―【私の論評】地震で延命した内閣に存在意義はなし、早々に退陣を!!

自民、公明が共同提出へ 内閣不信任案めぐり攻防


G8サミット出席など外交ウイークを終えた菅総理大臣が帰国しました。自民党と公明党は、週明けにも内閣不信任決議案を提出する予定で、政局は一気に緊迫します。

29日午前11時前に帰国した菅総理は、野党に加えて与党内から不信任案に同調する動きが出ているなか、早速、厳しい対応を迫られることになります。

民主党・安住国会対策委員長:「(民主党議員が不信任案に賛成すれば)有権者への裏切りになる。また、与党議員として自ら与党を否定する話になる」

菅総理は外遊中、「民主党は一致団結した行動を取ってくれると信じている」と述べ、党内をけん制するとともに、批判を強めている小沢元代表や鳩山前総理大臣ら代表経験者と会談する意向を示しました。しかし、会談が実現したとしても党内を収めることができるかどうかは不透明です。原発や震災対応に一時も猶予がないなかで、菅降ろしとその阻止に向けた攻防が激しくなります。

【私の論評】地震で延命した内閣に存在意義はなし、早々に退陣を!!


菅内閣への不信任決議案が週明けにも提出されるなか、民主党議員に同調を呼びかけている小沢元代表が、米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューで菅総理大臣に退陣を求めました。

民主党・小沢元代表:「一日でも早く、(菅総理は)代わったほうが良いと僕は思っています」

小沢元代表は菅総理の原発対応を批判し、「政策の実行ができないのなら、総理をやっている意味がない」と思いをぶちまけました。

その菅総理は、訪問しているブリュッセルで「民主党内は一致結束した行動を取って頂けると信じている」と記者団に述べ、不信任決議案は可決されないという自信を示しました。また、小沢元代表の造反行動については「今はコメントしないほうが良い」と述べました。菅総理は帰国後、機会があれば小沢元代表と会談したい考えを示しました。

http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_242207

アメリカの有力紙は、アメリカの国益を代表しますから、この記事の内容から見て、少なくとも、菅政権はアメリカにとっても、国益を損なう存在であるとみなしているのだと思います。

もう菅さん、むちゃくちゃですから、今回のG8で示した、日本の新エネルギー政策に関して菅さんが発表した内容、岡田さんもニュースで知ったというくらいですから、もう、問題外というべきです。

もともと、菅さんは、地震が発生していなかったら、とっくに辞任していたと思います。これは、代表選の頃から私も予測していたことです。これは、代表選が終わってから間もなくのように、このブログでも以下のように掲載しました。以下にその一部をコピペします。
菅さんが勝てば、小沢さんは民主党を飛び出るということも考えられますが、おそらく、そのまま残り、3月を目指すのではないかと思います。3月とは、どういうことかといえば、おそらく、総理としては全く無能であることが明らかになった菅さんでは、おそらく、3月まで持たないということで、何か新しい動きが必ずでてくるということです。
民主党に関しては、昨年夏ころから、11月危機説と、3月危機説が昨年の夏から囁かれていました。それに関しては、このブログに昨年掲載しています。これも、以下に一部をコピペします。
「3月危機説」は、来年1月召集の次期通常国会で立ち往生するシナリオです。来年度予算案を巡る与野党の審議が折り合わない場合、税制改正などの予算関連法案の扱いが焦点になります。 
予算案は憲法の規定で、衆院で可決し、参院送付後30日が経過すれば自然成立します。予算関連法案は一般の法案と同じ扱いとなり、衆院可決後に参院で否決されると、衆院の3分の2以上の多数での再可決が必要です。 
ところが、与党は現状では衆院で3分の2の議席がない。追い込まれた政権は、予算案成立と引き換えの「話し合い解散」に応じるしかない、というストーリーです。
これに関しては、実際年があけてから、このストーリーに近い展開がありました。 そうして、3月11日の前までには、このストーリーが実現しそうな勢いでした。なぜかといえば、あの外国人献金問題による当時の外務大臣辞任劇の後に、菅さんにも、外国人献金問題が発覚しました。これは、予想外のことだったのか、それとも、この時期にあわせて、野党などが、攻勢を強めるために意図的にこの時期に暴露したのかは、今となっては定かではありません。

これに関しても、3月12日にこのブログにも掲載しています。以下にその一分をコピペします。
地震のわずか、2、3時間前、菅直人首相は過去2年間に辞任する5人目の首相になるとみられていました。原因は、またしても政治献金をめぐるスキャンダルでした。 
相撲の八百長、優等生のカンニング、検察官の証拠ねつ造など、日本は次々と襲うスキャンダルに翻弄(ほんろう)されていました。先日は前原誠司外相が政治献金問題で辞任したばかりです。
この内閣、実は、代表選の頃から、問題だらけです。代表選に関しては、民主党で少し前から、外国人の投票を認めていました。まあ、それが党の方針というのであれば、ある面仕方ないのかもしれませんが、民主党が与党になってからの、初の代表選でもある、菅さんが代表(事実上の日本の総理大臣)になった代表選では、民主党員ではない日本国国民が選挙権もないにも関わらず、外国人サポータが選挙をしています。これは、明らかに憲法違反です。まさに、国民を愚弄する選挙でした。

最初から、正当性のない、総理大臣、内閣というわけです。それに、輪をかけて、これは、小沢さんへの嫌疑などとは、全く異なり、はっきり政治資金規制法に定められた事柄に違反する、外国人からの献金が発覚した総理大臣です。小沢さんは、復帰したといえ、民主党員としての資格も一時停止されました。実際、検察は小沢氏を立件できませんでした。

私は、民主党が政権の座から去るのが当然と思いますが、その前に、このような正当性のない、総理がまず辞任することが全く当たり前で、当然のことのように思います。 そうならないことは、全く理不尽としかいいようがありません。いくら地震があったからといって、これ以上の延命は許されるべきではありません。

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2011年5月28日土曜日

楽天・三木谷会長「経団連を脱退しようかと思う」―【私の論評】経団連は、もともと戦中の統制経済を実施するために生まれた組織!!

楽天・三木谷会長「経団連を脱退しようかと思う」

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楽天の三木谷浩史会長兼社長は2011年5月27日夜、自身のツイッターで「そろそろ経団連を脱退しようかと思いますが、皆さんどう思いますか?」と、日本経団連を脱退する意向を表明した。その理由については「電力業界を保護しようとする態度がゆるせない」としている。

三木谷氏の突然の経団連脱退宣言に対して、多くのツイッターユーザーが反応。三木谷氏もそのいくつかに回答した。あるユーザーの「一度入った以上は中から破壊して下さい」という要望に対しては、「無理っぽい」と返答。「楽天において、そもそも利益ありましたか? 経団連」と聞かれると、「ない」とメリットを否定した。

さらに「新日本経団連を立ち上げましょう」に提案に対して、「I agree!」と同意する姿勢を示した。新団体設立の意図について「本格的な世代交代が必要なんですね」と、あるユーザーがたずねると、三木谷氏は「I think so!」と肯定した。

日本経団連は、日本商工会議所、経済同友会と並ぶ「経済三団体」の一つで、東証一部上場企業を中心に、日本を代表するメーカーや銀行、商社などの有力企業で構成されている。財界だけでなく、政界にも大きな影響力をもっている。

楽天は2004年11月に経団連に入会。同時期に東北楽天ゴールデンイーグルスでプロ野球への参入を果たした。ネット業界を牽引する企業のトップの突然の「経団連脱退表明」は、ネットだけでなく経済界に大きな波紋を巻き起こしそうだ。

【私の論評】経団連は、もともと戦中の統制経済を実施するために生まれた組織!!
経団連というと、何か、多くの人々に、まともな資本主義経済の中の、企業組織であり、企業組織の中の代表のように思われている節がありますが、実は必ずしもそうではありません。

事務局があった旧経団連会館
本日は、昨今の電力需給の問題とも絡めて、そのあたりを掲載します。なお、経団連と現在の電気などのことに関連付けて、野口悠紀雄氏が、ダイヤモンドオンラインに非常に解りやすい記事を書いていましたので、それを以下に抜粋コピペさせていただきます(URL:http://diamond.jp/articles/-/11707)。こちらのほうが、私の記憶の範囲にあるより、よほど正確であり、理解しやすいものと思います。私は、他のことでは、野口氏の言われてることが必ずしも、正しいとは思えないこともあるのですが、こと、経団連と、電気に関することでは、正しいと思います。
戦前の日本では、数多くの民間企業によって電気事業が運営されていた。しかし、1939年、各地の電力会社を統合して国策会社である「日本発送電」が設立され、自由な電力産業は消滅した。さらに、既存の電力会社を解散させて9つの配電会社が作られ、これが戦後の9電力体制の原点になった。「役所より役所的」と言われる日本の電力会社は、かくして設立されたのである。 
戦後、1950年代前半までは、通産省による外貨割り当てが行なわれ、これが企業に対して強い影響力を持った。特に、原材料を輸入に頼らざるをえない鉄鋼や石油化学などに対してそうであった。これらの企業の人々が割り当てを獲得するために並んだ通産省の廊下は、「虎ノ門銀座」と呼ばれた。 
電力制約は今年の夏だけで終わるものではない。原子力発電の新設が難しくなったため、長期にわたると考えざるをえない。電力割り当てが恒常化すれば、21世紀の日本に「虎ノ門銀座」が復活するだろう。 
戦時経済統制のために作られた「統制会」は、戦後、業界団体となった。そして、統制会の上部機構である「重要産業協議会」が、戦後の「経済団体連合会」になった。だから、業界団体や経団連は、商工省を中核とする統制経済体制の一部である。 
1960年代、「特振法」(特定産業振興臨時措置法)を提案した通商産業省に対して、石坂泰三によって率いられる経団連は刃向った。しかし、いまにして思えば、これは通産省と経団連が対立した唯一のケースだった。 
 「総力をあげて」「官民一体となって」「国家存亡の危機を乗り切る」といった言葉が、いま日本の新聞に、ゾンビのごとく復活している。 
これこそが40年体制の基本思想なのである。それは、1942年に制定され、1998年まで存続していた旧日銀法の第1条と第2条「日本銀行ハ国家経済総力ノ適切ナル発揮ヲ図ル為……」「日本銀行ハ専ラ国家目的ノ達成ヲ使命トシテ運営セラルベシ」に明瞭に示されている。被災地の救援や原発事故に対処するために、官民一体となり、総力を挙げて国難に当たるのは当然のことだ。しかし、それをその後の経済運営に延長しようというのは、危険な思想だ。 
いま本当に必要なことは、価格メカニズムを働かせて、日本の産業構造を省電力型のものに変えてゆくことだ。しかし、統制割り当て経済が続けば、日本の産業構造は、これまでのまま継続する。そして、電力コストの上昇によって疲弊してゆくだろう。 
いまわれわれが選択する方向は、日本経済の重大なターニングポイントを決める。
皆さん、経団連の前身がどのような組織であったかお分かりになったと思います。経団連は、戦中に日本が、戦争遂行のために、今でいえば、中国やインドのような国家資本主義体制を敷き、それを企業側から、推進する役割をになった組織なのです。

だから、現在の形の電力会社を保護しようとするのは、当然といえば、当然なのです。それに、統制経済を推進するというのが、当初の目的なので、やはり、それを引きずっているせいでしょうが、経団連の発言内容など、自由主義経済の立場からみると首を撚るようようなものが多いです。もともと、三木谷社長のような、良くも悪くも、自由主義経済の申し子的な人には、あわない組織なのです。

特に私が、経団連の発言としておかしいといつも思うのは、あたかも、日本が、輸出立国の国であるようなものいいであり、また、そのような企業ばかりが、経団連の中で幅をきかせているということです。

日本が、輸出大国でもなく、輸出立国の国でもないことは、このブログにも何回も書いてきたことなので、このブログを長年読んでいただいている皆様はご存じだと思いますが、そうでない人もいらっしゃると思いますので、このあたりのからくりを下に掲載しておきます。

日本は、輸出大国でも、輸出立国でもありません。それは、日本政府が出している統計数値をみても、はっきりしています。実は、日本のGDPに占める、輸出の割合は、16%程度に過ぎないのです。これが、他国で特に、輸出大国、輸出立国などといわれれている国では、40%を超えています。中国も、ドイツもそうです。その他、EU諸国も特に先進的な国では、そのようなところが多いです。これに関しては、皆さん気になるようであれば、サイトを検索してください。すぐに、その事実を確認できます。

日本は、10年以上前までは、GDPに占める輸出の割合はさらに低く、8%程度に過ぎませんでした。また、現在世界で、日本よりも、GDPに占める輸出の割合低い国は、アメリカくらいなものです。これでは、どう考えても、日本は、輸出大国でもないし、輸出立国でもないですね。正しく形容すれば、内需大国ということです。これは、数字上からみて、明々白々です。

しかし、馬鹿なマスコミは、今でも、日本が輸出大国であり、輸出立国であるとの情報操作をやめていません。あくまで、輸出立国日本を主張しています。要するに、輸出が駄目になれば、日本はどうしようもなくなるというような論調で、報道をしています。円高になれば、輸出がだめになる、よって、即日本がだめになるとうような論調です。挙句の果ては、政治家まで、そのような発言をする人がほとんどです。

円高になって、日本の多数派である、電気・水道・ガス・パルプやその他などの内需型産業が潤うことは決して報道しません。また、輸出企業であることを前面に打ち出す企業であっても、国内での販売が大きくて、これも潤っていることなど報道しません。リーマンショックの直前のいわゆる「実感なき経済成長」のときは、国内少数派の輸出型産業のみが潤って、他の多数派の内需型産業が振るわなかったため、多数派の人が「実感」できなったことも、あまり詳しく報道しません。

これは、一体どういうことなのか、いつも首をかしげます。そうして、経団連の出す資料や、発表など、これまた、まるで、少数派の輸出産業が日本のすべてのような論調、それこそが日本の中心であり代表のような論調です。マスコミなども、良く、経団連の会長の発言など引用して報道したりして、この少数派が多数派であるかのような報道をします。

経団連が時の政府への申し入れなどすることが時々ありますが、これも、本当に資本主義経済的な観点からすると、疑問符を投げかけたくなるようなものが多いです。特に、気になるのは、マクロ経済の原則をほとんど無視しているような発言もしばしば見られることがあります。

このような観点から、三木谷さんの楽天が、経団連から抜けることは、特に不自然でもなんでもなく、自然なことだと思います。また、楽天が経団連に入っていたとしても、さほどメリットはないと思います。抜けるのが正解でしょう。

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2011年5月27日金曜日

「中央新幹線計画」正式決定 - 超電導磁気浮上式、赤石山脈経由で―【私の論評】次世代イノベーションが始動!!

「中央新幹線計画」正式決定 - 超電導磁気浮上式、赤石山脈経由で


http://journal.mycom.co.jp/news/2011/05/27/078/index.html


【私の論評】次世代の本格的イノベーションが始動!!


いよいよ、新幹線も従来のものとは一線を画した、新しいイノベーションが実現される運びとなりました。走行方式は超電導磁気浮上式(マグレブ式リニアモーターカー)で、最高設計速度は時速505km、とはすごいですね。

車両製造費用を含む建設費用の概算額は9兆300億円というのもすごいです。何か、このような規模のイノベーション最近は、なかなかなかったので、本当に嬉しくなってしまいます。

やはり、日本の鉄道技術は世界一だということです。中国など、新幹線の技術を日本から盗用して、他国に売り込むとか、軍事技術への対応などということで、このブログにも掲載しましたが、もう、中国などが盗用した技術など時代遅れということです。中国、いつまでたっても、追い越せないですね。

やはり、新しい技術などを開発して、社会を変えようという気がないような国では、いくら技術を安易に盗んだとしても、いつまでたっても無理だという事だと思います。おぞらく、中国は、これから50年もすれば、リニアモーターカーを作れるようになるかもしれませんが、そのときには、日本はさらに先を行くことになるのだと思います。

それから、鉄道レール関する技術は、日本が最高峰で、他の国にはつくれないことを以前このブログに掲載ました。無論、つくることはできるでしょうが、日本のものと比較するとなまくらで、すぐにすり減ってしまい使い物にならなくなるのなら作れますが、日本のように耐久性に優れて、長持ちするものは日本の独壇場です。

そのような技術、日本がたくさん持っていることは以前のこのブログに掲載しました。しかし、今度はリニアモーターカーでそのレールすら必要のない新幹線ができあがるということです。レールが必要なくなるということですから、省資源にもなるわけですが、日本が売りとするものが必要がなくなるということですから、ある一面では残念なような気もしますが、今度は、それ以上に付加価値の高い技術が世界になくてはならないものになるということになります。

さて、失われた20年に関しては、このブログでは再三にわたって掲載してきました。本日、この新しい新幹線が実際に、着工の運びとなったことを聴きおよび、この20年間は、あまりに長い停滞でしたが、その間も、日本は、こうした新たなイノベーションの芽を育て続けてきたのだと思います。人間が、跳躍するときには、体をかがめなければ、大きくは飛び上がれません。過去の日本は、こうした体をかがめている状態だったのではないかと思います。


これから、新型新幹線など停滞時期の、かがみ状態から大きく、跳躍するイノベーションが花開いていく時期ではないかと思います。

経済なども、この20年間、ほとんど成長することもなく、相変わらず、デフレの状況が続いています。多くの人は、景気が良いと、その良さは永遠につづくものと勘違いします。また、逆に、経済が悪いとその悪さが永遠に続くものと考えます。

しかし、経済というものは、どこの国でも循環するもので、良いときがあれば、悪いときもあります。そうして、国の実力である、実体経済というものがあります。一国の経済は、短期間では、政府がいろいろ手を打って、支えたりあるいは、意図的に停滞されることなど可能です。しかし、それは、短期間のことです。いつまでも、人為的に操作することはできません。そうした中で、日本だけが、過去20年間にわたり停滞を続けてきたことは異常なことです。

私は、やはり、例外もありましたが、歴代の政府の経済対策が間違えてきたという面は否めないと思います。しかし、これだって、いくら政府が無能でも、停滞し続けさせることなど難しいと思います。いくら、菅さんや、谷垣さんあたりが、日本のデフレ化に尽力したとしても、限りがあります。いずれ、彼らのデフレ化努力も実らなくなって、インフレ傾向となり、経済も上向くと思います。そうして、その結果として、国民の所得が全体的に増える(過去20年間、先進国では、賃金が倍増しているなか、日本だけが停滞していた)などのことが、おこり事態は黙っていても改善されていくと思います。与謝野さんあたりが、躍起になって、金科玉条のようにインフレを退け、何が何でもデフレ化を進めることに奔走たとしても、いつまでも、それを維持することは困難です。

そうして、その時期は、この新しい、新幹線の着工とともに、明らかになっていくでのはないかと、期待しています。

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2011年5月26日木曜日

実際は海水注入停止せず 「注入継続が何より重要」 第1原発所長が独自判断―【私の論評】ブラックホーク・ダウンの事例は現場の指揮官が意思決定できることの重要性を示している!!

実際は海水注入停止せず 「注入継続が何より重要」 第1原発所長が独自判断



3月12日爆発後の1号機

東京電力福島第1原発1号機への海水注入が一時中断したとされた問題で、東京電力は26日、実際には海水注入の停止は行われていなかったと発表した。同原発の吉田昌郎所長が「事故の進展を防止するためには、原子炉への注水の継続が何よりも重要」と判断し、実際に停止は行わなかったという。本店の指示に反し、現場が独自の判断をしていた。指示系統のあり方が問題となるとともに、事故対応をめぐる連携の悪さが改めて浮き彫りとなった。

会見した東電の武藤栄副社長は「これまで、説明してきた中身が、現場が錯(さく)綜(そう)する中で事実と違い、申し訳ない。コミュニケーションの行き違いがあった」と謝罪した。

吉田所長の判断については「技術的には妥当だった」(武藤副社長)とした。吉田所長の処分については今後検討するという。

東電によると、海水注入は3月12日午後7時4分に開始。21分後の午後7時25分に、首相官邸に派遣した東電社員から「首相の了解が得られていない」との連絡が東電本店にあったため、本店と原発でテレビ会議を行い、注入の停止を決定した。しかし、吉田所長はその決定に従わず、独自の判断で注入を続けたという。

東電本店の社員が24日から25日にかけて、状況を再確認するため同原発で吉田所長から事情を聴取し、事実が判明した。吉田所長は「新聞や国会で話題になっており、IAEA(国際原子力機関)の調査団も来ていることから、事故の評価解析は正しい事実に基づいて行われるべきだと考えた」と説明し、事実を明らかにしたという。

東電は21日に同問題の経緯を初めて明らかにした際、12日午後8時20分に海水注入を再開したと説明していた。この点について東電は「当時、発電所からそういった報告があったが、適切な報告ではなかった」と発表内容を訂正した。東電は21日に問題の経緯を明らかにした時点で、吉田所長からの事情聴取は行っていなかったという。

同問題をめぐっては、海水注入が原子炉を冷却するための唯一の方法だったため、菅直人首相の言動を受け、東電が海水注入を停止した点などが、国会でも問題視されていた。

【私の論評】ブラックホーク・ダウンの事例は現場の指揮官が意思決定できることの重要性を示している!!



私は、今回のような、原発に限らす、とにかく、戦争の異常な状況下での現場主導での判断についての問題になるといつも思い出すのが、映画「ブラックホーク・ダウン」のモデルともなった、モガディシュの戦闘です。

さて、モガディシュの戦闘について、以下に簡単に掲載します。

アメリカはソマリア内戦の一方に肩入れし、特殊部隊を使って敵側指導者の拉致を試みましたが、特殊部隊の乗ってきたヘリがソマリア民兵に撃墜されました。 ヘリを失った特殊部隊は敵に包囲されたましたが、翌朝国連軍に助けられました。

予想外の被害がでたものの、作戦は成功。 死者は米兵18名、国連兵1名、ソマリア民兵&市民350~1,000名以上とされています。

モハメッド・ファッラ・アイディードの副官たち(所在地はモガディシュのバッカラ市場) アイディードの外務大臣 オマール・サラッド アイディードの最高政治顧問 モハメッド・ハッサン・アウレを捕らえること目的とし 1993年10月の3から4日にかけての15時間の間(当初は30分の予定) ソマリアの首都モガディシュにおいて行われたもので 前段階として希望の回復作戦が行われていました。

司令官および司令部は ウィリアム・ガリソン将軍、統合タスクフォース指令センター 。民兵のほうは不明参加人数および死者数は先の通り。参加人数は、アメリカ側180名、ソマリア民兵2000人以上とされています。

結果を箇条書きで簡潔にまとめると、以下のようになります。

ハブル・ジェディド派の指導者たちの捕縛に成功、作戦目標は達成。タスク・フォースの敗北、ブラックホークヘリ2機の大破、アメリカ軍兵士18人が死亡、73人が負傷。捕虜も1名殺害されるがその十倍以上は民兵が死んだとされています。

The True Story Of Black Hawk Down

ちなみにこの作戦は、国連主導のものではなく ビル・クリントン大統領率いる米国の単独で 米軍以外の兵力は一切投入されていません。ただし、収集がつかなくなって、どうしようもなくなってから、国連軍が応援に出ています。これは、確か、パキスタン軍で、米軍にはなかった、戦車など投入しました。

この話では、いつも、ヘリコプターが撃墜されたことが、強調されますが、映画の中でも、かなり長い距離をあちらこちらと、市内を車両であちこと動きまわり、結局、敵の銃弾にさらされて、出さなくて良い死者や、負傷者を多数出してしまったことが良くわかります。これは、現実の戦闘でもそうだったといわれています。とにかく、本土からの指示のももと、市内をあちこち翻弄されるように長い距離を走りまくりました。作戦の目的が達せられても、死者や、負傷者がこれだけ大きければ、失敗したといわれても仕方ないと思います。

これに関しては、戦闘中にいちいち、アメリカ本国と連絡をとり、命令などを聴いていたため、対処が遅れ、想像以上に死者、負傷者を出してしまったという反省があり、それ以降、アメリカ軍では、現地指揮官の権限の幅を大きく広げたり、兵士の権限も大幅に広げています。

しかし、これなど、実は、第二次世界大戦中などでは、普通に行われていたことだと思います。第一、あのころは、通信設備も今と比較すれば、整っていませんでしたし、戦争のほとんどは実質現場の最高指揮官が判断して行っていました。

皆さんも、アメリカ映画などみていれば、現場の第一線の兵士が、通信機で、敵の座標を指示して、遠隔地の大砲群や、複数艦船などから、砲撃させるのをみたことはないですか。あのようなときに、いちいち、本国や、かなり上の層にまで、指示をあおいでいたら、戦闘や、戦争そのものに負けてしまいます。

原発も、平時はそんなことはありませんが、津波におそわれた後では戦闘と同じことだと思います。津波に限らず、他でも、想定外の事故や、攻撃などあると思うのが当たり前だと思います。

菅さんが、なぜ、注水に関して、了解しなかったのか、あるいは、吉田所長がなぜ了解なしに、注水を継続したのか、それらを追求して真実を明らかにすることも必要だとは思いますが、上記のアメリカ軍でも、意思決定方式を変えているわけですから、今までの意思決定の不備など今回の事例を参考にして、変更していくべきだと思います。

それなしに、菅総理がどうの、吉田所長がどうの、東電がどうのということばかり論議していては、全く埒があかないと思います。

今回の原発事故は、国のエネルギー政策という大きな問題、課題への対応もさることながら、類似もしくは、予想もしないような危機に瀕したとき、どのような意思決定をすべきかなどを含めて、危機管理システムの必要性を訴えかけているよう思えます。

ドラッカーもいっています、頻々として類似の問題が発生する場合は、最早、人の問題ではない、システムの問題であり、すみやかにシステムを変更すべきだと主張しています。まさに、その通だと思います。菅さん、いろいろと非難されていますが、これから、どのように対処するかで、菅さんに対する歴史的評価も変わって来ると思います。クリントン氏は、上記の失敗の後、真摯に反省して、軍隊の意思決定方式を変更したり、現在も引き続き行われている、無人偵察機やそれによる攻撃などへのシフトを最初に意思決定しました。だから、それなりの歴史的評価があります。それをしなかったとしたら、ただの馬鹿でど助平な元大統領となってしまったかもしれません。

菅さんも、このまま何もしなければ、ただの、馬鹿で無能な、空き缶首相ということになるでしょうし。システムを変更すれば、変更したという功績は残ります。さて、これから、菅さんは、どちらの道を選ぶのでしょうか?私は、危機管理システムの構築と、原子力行政の抜本的見直しなどすれば、それなりに評価されることになると思いますが、それは、誰の意見にも左右されない、菅さん自身の意思決定が必要不可欠と思います。

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2011年5月25日水曜日

日本からしか生まれ得ないウェブサービスもある「日本発」の可能性―【私の論評】国内課題を解決することが、日本のチャンスにつながる!!

日本からしか生まれ得ないウェブサービスもある「日本発」の可能性

最近、日本発の可能性ということで、面白い記事をみつけました。本日は、まずはその要約を下に掲載します。詳細は、以下のURLをご覧になってください。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/5811

EvernoteのCEO、フィル・リービン氏
先日、全世界で600万人以上が利用しているデータ保管サービスEvernoteのCEO、フィル・リービン氏が日本の今後についてポジティブな意見を述べたことがウェブ業界で話題になりました(参考:シリコンバレーで最もイケてる起業家 エバーノートCEOが日本をベタ褒め 「中国・インドより日本だ! 東京はベンチャーの宝庫になる」ダイヤモンド・オンライン)。 
フィル・リービン氏は、日本の人口密度、テクノロジーの普及度合い、独自の文化の存在などを指摘し、日本発スタートアップについて希望的な観測を述べています。彼の言葉は、日本から挑戦するプレーヤーを奮起させる大変力強いものです。 
「ガラパゴス」と評されることも多い日本ですが、本当に日本発で世界に挑戦できるウェブサービスは生まれてくるのでしょうか? 私はこの点についてフィル・リービン氏と同様、ポジティブな未来を感じています。「日本発」のプロダクトが世界を驚かせることは、十分に考えられます。 
今回の記事では、日本発で世界に挑戦する、独自性のあるサービスを2つご紹介したいと思います。 
日本のプロダクトを世界に!「FlutterScape」 
日本では当たり前の製品が、外国に住む方からすると意外なほど魅力的であることがあります。例えばウォシュレット、マンガなどはその代表格でしょう。 
そうした日本の優れたプロダクトを世界に販売することができるマーケットプレイスが「FlutterScape(フラッタースケープ)」です。 
特に人気があるのはアニメ、マンガ系の製品であり、漫画「ワンピース」を題材にしたiPhoneケース、となりのトトロのタオルセットなどが出品/落札されています。皆さんのご自宅に外国の方が魅力を感じてくれそうな商品があれば、ぜひ出品してみてください。
プリクラ×写真共有「Snapeee」 
日本独自の文化の一つに「プリクラ」があります。今では日本に留まらず、米国、アジアでもプリクラ撮影機を見かけるようになってきています。 
一方で、スマートフォンの普及は「写真を共有する」という体験を浸透させました。iPhoneで撮った写真を、手軽に加工し友達と共有できるアプリケーション「Instargram」は、全世界で200万人以上のユーザーに利用され、毎日30万枚以上の写真がアップロードされています。 
そんな「写真共有」と「プリクラ」を掛け合わせたようなサービスが「Snapeee」です。Snapeeeを使えば、iPhoneで撮影した写真の中に文字やアイコンを書き込むことができ、ごく簡単にソーシャルウェブ上の友人と共有することができます。 
既にアジア圏を中心に高い人気を獲得しており、ローンチから一週間で5万ダウンドロード達成という快挙を成し遂げました。 
日本独自の「プリクラ」の要素を、写真共有という最先端のテクノロジーに組み合わせた点で、Snapeeeもまた「日本でしか生まれ得ないサービス」の一つです。 
「課題先進国」日本だから生まれるソリューション 
日本は「課題先進国」と言われますが、私はこの点はむしろアドバンテージであり、日本には世界を変えるサービスが登場する良い土壌がある、とすら考えています。「必要は発明の母」ということわざもありますが、世の中に対応すべき課題が存在すれば、何らかの解決策が生まれるものです。 
例えば、若年層の自殺が問題になれば、それを解決しようとするプレーヤーが出てくるでしょう。高齢者の孤独死が問題になれば、やはり同様に課題解決を志す人が出てきます。 
世界の課題を先取りしてしまっている、と言われる日本だからこそ、世界に先んじるソリューションが生まれる可能性があるはずです。今回ご紹介した2つのサービスも、そうした観点から捉えられるものかも知れません。 
独特なカルチャー、ITの普及、高い人口密度、そして様々な課題の存在。私たちの住む日本は、世界の問題を解決する優れたプロダクトが生まれる土壌を有しているのです。ようやく日本のスタートアップ市場も盛り上がってきました。今後数年間をかけて、日本発で世界に挑戦し、価値を提供するプレーヤーが続々と登場していくと、私は予感しています。
【私の論評】国内課題を解決することが、日本のチャンスにつながる!!

イケダハヤト氏
まず、イケダハヤト氏については、ご存じないかたもいらっしゃると思うので、以下に経歴など掲載しておきます。
◆過去の仕事1999~2000 ソフトバンククリエイティブ「ネットランナー」で「hayatoのデリNuBoNBa」を毎月連載
2005~2006ソフトバンククリエイティブ「ネットランナー」で隔月連載。

2010/2 WEBマガジン「Who's real is it?」にインタビュー掲載

2010/3 ネットスクエアード東京のセミナーに登壇。テーマは「ソーシャルメディア×社会貢献」。

2010/4 ノマド×セルフブランディング勉強会に講師として参加

2010/4~ 田村耕太郎議員のソーシャルメディア戦略を支援

2010/4~ Ust番組「そめけん!(ソーシャルメディア研究会)」に出演

2010/5 宣伝会議5月号に記事掲載

2010/5 PLASチャリティパーティにてスピーチ
2010/5 ソーシャルメディア×社会貢献セミナーに登壇

2010/6 日経BPオンラインで「ソーシャルウェブと選挙」の連載

2010/6 アスキー総研セミナーにて登壇

2010/6 社会貢献キャンペーン「1 tweet, 1 SMILE」実施のサポート

2010/6 フィランソロピー協会様にて社会貢献×ソーシャルメディアの事例紹介

2010/7 広報会議に「ソーシャルメディア×選挙」をテーマの取材記事掲載

2010/7~ 講談社現代ビジネス内「ソーシャライズ!」に「ソーシャルウェブが未来を創る!」を連載

2010/8 NHKワールド(外語放送)にて日本のソーシャルメディアの概況についてインタビュー

2010/8 「アイ・エム・プレス」に数行出現(そめけん関連)
2010/8 日経BPコンサルティング「ソーシャルメディア利用実態調査」に企画協力


2010/8 「ソーシャルメディア×社会貢献」をテーマにしたMeetupを自主開催(15名集客)。


職業

会社員

勤務先

  • トライバルメディアハウス
    会社員, 在籍中
  • ルネサステクノロジ

学歴

  • 早稲田大学
  • 横浜市立戸塚高校
  • 横浜市立名瀬中学校
  • 横浜市立名瀬小学校

住んだことのある場所

このユーザーが住んだことのある場所の地図
私は、エバーノートのCEOのいうことも、イケダハヤト氏が言う事も、真理をついていると思います。私自身も、切り口は両者と全く異なりますが、似たようなことをこのブログに掲載したこともあります。

私のブログでは、過去に日本の伝統文化について、何度も掲載してきました。このようなユニークな伝統文化が維持され、最近は薄れつつあるといいながらも、生活の隅々にまで息づいている国は他にはありません。

私たちが、あたりえに思っている日々の生活そのものが、私たちがほとんど意識しなくても、実は、日本独特のものであり、非常にユニークです。そうして、世界の人々に訴えかけるものがあります。それに関しては、何も伝統文化だけではなく、そうした文化背景から生まれてきたものである、最近のアニメなどでも同じことです。

しかし、フィル・リービン氏や、イケダハヤト氏のいう、日本の優位性はこれだけではありません。それは、何かといえば、日本の社会が、いわゆるインフラが整備されつくしているということがあります。確かに、まだまだ整っていない部分もあるのですが、いわゆる、公共的水道・電気・道路・港に関してはかなり整備されています。これだけ整備されている国である日本は、もう次の段階に進まなければならないということがあります。

最近、津波による被害で電気の供給の面で脆弱性もあることが、認識されるようになりましたし、さらには、ここ20年間公共工事がないがしろにされてきたという経緯はありますが、それにしても、かなり整備されている部類です。いわゆる、20世紀型の公共投資は一巡しています。これからは、新しいことに挑戦しなければなりません。

以下は、以前このブログに掲載した内容を多少改変したものです。本日の趣旨に沿っていると思うので、再掲させていただきます。


また、日本の産業界の新興国の内需頼みの姿勢にも問題があります。現在の新興国の現状は、1960年代の日本のようなものであって、確かにテレビや洗濯機、冷蔵庫など当時三種の神器がこれからかなり売れることはわかりきっていることです。さらに、それに続く車も同様です。しかし、日本のことを思い返せば、日本はこれらの需要の日本国内の産業でまかないました。そうして、それが日本の発展の原動力となり、日本が発展する基盤ともなりました。

1960年代の日本の三種の神器、現代の新興国でも、これらは、現代
の技術でつくられているというだけで、日本の1960年代と同じことだ
新興国でも同じことです。新興国でもこれらの需要は、いずれ国内産業でまかなうと思います。また、そのほうが、海外製品を輸入するよりも、安くて良い製品ができあがります。だからこそ、日本はこれらの新興国の需要など本格的にあてにはできないと思います。

では、日本は、どうしたら良いのかということになります。やはり、日本は新たな社会変革が必要になると思います。もう、物資的には恵まれているのですから、次の段階では、心の豊かさや、知性、知恵などに向かっていくべきです。私たちの物質的な豊さに関しては、はるかに恵まれるようになってきました。しかし、それ以外にはまだまだです。まずは、年金、少子高齢化、医療などの社会の基盤を整備しなおし、さらに新しい次元の社会に突入するべく、努力の方向を定めるべきです。

1960年代の日本を振り返ってみると、確かに経済、物質的豊さを求めていました。しかし、別な見方をすると、当時の西欧の先進国の社会に追いつけ追い越せをしていたのだと思います。

新たな次元の社会での心の豊かさ、知性、知恵とはどのようなものでしょうか?いろいろありすぎていちいち掲載していると大変なことになりそうですが、非常に判りやすい一例として、日本の国民のほとんどが英語を無理なく使えて世界に通用するコミュニケーションができるようになるというのはどうでしょうか?これは、あくまでたとえです。ほかにもたくさんあります。

現在、日本では、中学・高校だけでも、6年間も英語を勉強します。しかし、多くの人が6年間も勉強しているのにほとんど英語でのコミュニケーションができません。これを誰にでもできるようにするのです。無論その人の社会的地位に応じてできるようにするのです。世界の最先端のコミュニケーションから、お年寄りの井戸端会議程度まで、ニーズは様々だと思います。そのためには、学校の教育を抜本的にかえなければなりません。さらに、成人のための教育も必要となります。こんなことすら、今の日本ではできていないのです。これは、一例にすぎず、まだまだできていそうで、できていないことは山積しています。

これを抜本的に変えて本当に実行するためには、相当の投資も必要になります。しかし、多くの人がこれを身につければ、目にはみえないですがかなりの資産価値となると思います。新たな富を生み出すきっかけとなりますし、個人生活もかなり充実したものになると思います。中小零細企業が海外の仕事を受注できる可能性が高まります。日本が、国際社会で英語ができないという理由で受けてい様々な不利益を解消することができます。

おわかりでしょうか?もう日本は、新興国の社会などとは異なる上の次元に進みつつあるのです。

もう日本は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの時代ではないのです。それに、車の時代でもないのです。日本は、こうした、目に見えない、知識・知恵・絆などを充実させていく社会を目指すべきなのです。そうでなければ、日本国内の内需などを喚起することなどできません。いまさら、日本企業が新興国の内需などに期待していれば、新興国にとっても迷惑でしょうし、日本もジリ貧になるだけです。日本の未来、将来がなくなります。

さて、こうしたこと、たとえば、英語を学ぶためのシステムなど、日本独自のものはいくらでも作れると思います。それこそ、日本の伝統文化に根ざしたようなユニークなつくり込みなどいろいろ出来ると思います。特に、日本人独特の"知覚"的アプローチは、欧米人得意の分析的アプローチとは全くことなります。女の子たちが連発する、あの「かわいい」だって分析にはなじまないものです。あくまで、知覚の全開です。これは、もう日本人の独壇場です。

こうした課題を日本流に解決すれば、おそらく、それは、海外にももっていけるようになるのではないかと思います。そうして、それこそが、世界の次世代の課題解決にもつながるのです。このように、今日本国内で、課題となっていることで、なかなかできないことに挑戦して、解決するという姿勢が今に本に求められているのだし、それこそが、日本のチャンスであり、これから、そのようなことがおこるであろとう、フィル・リービン氏や、イケダハヤト氏も期待しているのではないかと思います。

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2011年5月24日火曜日

衛藤晟一議員、外務省幹部に激怒 コップの水掛ける―【私の論評】気持は痛いほど判る!!

衛藤晟一議員、外務省幹部に激怒 コップの水掛ける 






自民党の衛藤晟一参院議員が24日、党本部で開かれた外交部会で、説明のため出席していた外務省幹部の態度が悪いと憤り、コップの水を掛ける騒動があった。出席者によると、衛藤氏らが韓国国会議員の北方領土訪問に際して中止を働きかけたかたずねていた際、この幹部が答えず横を向いたことに激怒、水を掛けたという。

衛藤氏は記者団に「質問に対し調査中で遺憾だというばかりだった。外交だから報告できないというのはおかしいというと、(同僚に向かって)ニヤニヤ笑っていて『何バカなことをいっているんだ』みたいな感じだったからだ」と説明。ただ、直後に幹部から「大変申し訳なかった」と謝罪があったといい、「(距離が離れていたため)水は掛かっていないと思う」と話した。

一方、松本剛明外相は同日の記者会見で「物理的な力の行使ということは遺憾だ。自民党側には何らかの形ではしっかり申し入れをさせてもらいたい」と述べた。

自民党の石破茂政調会長は国会内で記者団に「物理的な力を加えることはあってはならないことだが、(外務省側が)これまで適切な説明をしてこなかったことに憤りを感じている」とコメント。逢沢一郎国対委員長は「わが党の正式な会議で適切でない行為があったとすれば、大変残念で遺憾なことだ」と述べた。(産経ニュース)

【私の論評】気持は痛いほど判る!!
衛藤氏のことを知らない人も多いと思いますので、下に略歴など掲載しておきます。

日本の旗参議院議員 衛藤 晟一
生年月日1947年10月1日(63歳)
出身地大分県大分市
出身校大分大学
学位・資格経済学士
前職大分県議会議員
所属委員会予算委員会
世襲
選出選挙区比例区
当選回数1回(衆4回)
所属党派自由民主党伊吹派
会館部屋番号参議院議員会館1216号室
ウェブサイト公式ウェブサイト


大分大学在学中、別府大学の井脇ノブ子と共に全国学生自治体連絡協議会を結成。自身も大分大で右派の「学生協議会」を率いた。“学園の正常化”を掲げて全日本学生自治会総連合と対峙。



政治家としての活動 [編集]
1973年、大分市議会議員に当選。1979年には大分県議会議員に当選し、障害者の自立を促す福祉政策や、家族と地域社会を護る政策を推進する。また、子供の教育政策にも取り組んだ。   
1986年7月、第38回衆議院議員総選挙に出馬するも落選。
1990年2月、第39回衆議院議員総選挙に初当選。3期連続当選するが、2000年6月の第42回衆議院議員総選挙では民主党の釘宮磐に敗れ落選。 
2003年11月の第43回衆議院議員総選挙では小選挙区で落選するも重複立候補制度の適用により1996年同様に復活当選。 
国政においても、障害者自立支援、家族政策、教育政策、教育政策の延長としての歴史問題、拉致問題に取り組む。夫婦別姓法案には、「家族の解体を進める法案」だとして反対運動に立ち、与党による国会提出を複数回に渡って阻止した。人権擁護法案に対しても、人権の名の下に言論の自由や表現の自由を抑圧し、ひいては「人権ファシズム」を惹き起す恐れがあるとして、古賀誠元自由民主党幹事長ら推進派に激しく対峙し、国会提出を阻止した。拉致問題にも、重大な人権侵害であるとともに日本の国の主権侵害であるとし、2004年4月に結成された「拉致議連」にも結成と同時に加入する。拉致議連では事務局長を努め、関係省庁や家族会をはじめとした各種団体とのやりとりや、政府による対北朝鮮政策の策定に裏方として関わった。教育問題では、2004年10月、イギリスでの歴史教科書問題を時のサッチャー政権が教育基本法を改正することで「自虐偏向」を「正常化」したとされる事例を現地調査するための、与野党合同の「イギリス教育改革調査団」を設立。 
2005年4月に、PHP研究所から中西輝政監修、安倍晋三幹事長代理らと共著で『サッチャー改革に学ぶ教育正常化への道』を上梓する。教育問題の一環として、教科書問題にも取り組み、従軍慰安婦に関しては、1997年に中学校の教科書に掲載されることからその存在の是非に疑問を抱き、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」を結成し(同会・幹事長に就任)、存在肯定派と否定派の両派の有識者を招いて意見を聞く勉強会を主催し、その成果を1997年12月に『歴史教科書への疑問』(展転社)を発刊した。 
2005年7月5日の郵政国会では反対票を投じたため副大臣を罷免される。2005年9月11日の第44回衆議院議員総選挙では自民党の公認を得られず無所属で大分1区から出馬したが民主党の吉良州司に3927票差で落選。 
2007年7月の第21回参議院議員通常選挙で比例区からの立候補を希望し、自民党に公認を申請したことが引き金となって前年末に続く郵政造反組復党問題が起こる。党内では前年末の「造反組議員」復党で内閣の支持率が下がったことなどから根強い反対意見も有ったが、かつての盟友安倍晋三総裁(内閣総理大臣)が自民党の総裁推薦候補(自民党には比例代表選挙に際して総裁が自らの推薦候補を1名だけ指名できる慣例がある)を衛藤にすることに強い意志を表明した。 
自民党党紀委員会では賛成10票、反対7票という異例の多数決となったが、復党が実現して比例代表候補となった。元々地盤が狭い元衆院議員が参議院比例区に立候補する場合、通常は地元の票固めをするのが常道であるが、衛藤の地元大分では衛藤への支持層を比例区で取り込もうと考えていた公明党から反発の声があがった。選挙区と比例代表のバーターによる自公協力を維持するため、自民党本部は復党にあたって地元大分での選挙活動を認めないなどの厳しい制約を課した。衛藤は大分の選挙事務所を閉鎖し、福岡県に選挙事務所を置こうとしたが、公明党はそれについても「九州内では意味がない」と反発したため、最終的に東京・渋谷に選挙事務所を置くことになった。大分では、長年の支援者が地元での選挙活動を容認するように自民党本部に働きかける。 
また衛藤事務所も「大分を捨てたわけではない」というメッセージを伝えるべく、地元の約300人の支持者が福岡市で開催した決起集会に衛藤本人の出席を予定していたが、「九州内での活動禁止」と自公協力の優先により取り止めとなった。衛藤は「本当に予想外の制約であった。全国を回ってカバーするしかない」と述べ、九州を除く全国の支持者回りをして当選を目指すことになった。一方、6月11日に東京で開かれた「えとうせいいち君を激励する会」では、伊吹文明文部科学大臣や自民党の中川秀直幹事長、中川昭一政調会長なども駆けつけ、それぞれ、「逆風の中の厳しい選挙だが、なんとしても衛藤氏を国会に復帰させていただきたい」(伊吹文明)、「安倍総理が必要としている政治家、それが衛藤氏だ」(中川秀直)、「安倍総理と衛藤氏とは、教科書問題でともに活動してきた仲間同士、衛藤氏が国政に復帰すればこんなに心強いことはない」(中川昭一)などの支援を表明している。 
また、家族会の横田夫妻も駆けつけ「衛藤先生は、まるで自分ごとのように親身に、誠実に、拉致問題に取り組んでいただいてきた。皆で応援してください」とのメッセージを送っている[要出典]。また、ソプラノ歌手の森敬惠が「衛藤晟一応援歌」を作詞・作曲している。12月12日、参議院本会議において野党提出の郵政民営化凍結法案の採決では棄権した。そのため、自民党参議院議員会長である尾辻秀久から厳重注意処分を受けた。 
2008年4月14日、自民党大分県連により、県連復帰が承認された。これに対して、公明党大分県本部の竹中万寿夫代表が同日の自民党県連年次大会出席を急遽取り止めた。竹中は衛藤の県連復帰により、「自公の信頼関係が崩れ、今後の自公協力が厳しくなる」と述べた。 
2010年1月、議員グループのぞみに参加。現在、自民党障害者特別委員長を務めている。
さて、こうした経歴の人です。韓国国会議員の北方領土訪問に関しては、いくら野党の議員だからといって、菅さんは、李明博大統領が、日本を訪れた際にそのことにやんわれとでも、苦言を呈さなかったことは全くおかしなことです。

それに、中国の温家宝首相に対しても、尖閣問題に対しても、苦言を呈すべきでした。特に、外交としては、はっきりけじめをつけなければ、これからの領土問題に関して、不利益になるのは眼に見えています。

このような時期に、外務省の官僚がニヤニヤでは、その見識を疑います。私でも、この議員と同じ立場におかれれば、似た様なことしたと思います。少なくとも、罵倒くらいはしたでしょう。特に、今の政治家と、マスコミなど、あまりにマクロ経済に反したことを信じこんで、とんでもない発言ばかりするので、そのような場面に接したら、私も罵倒以上のことをするかもしれません。このことについては、以前ありもしない「国の借金」という言葉の使い方をめぐって、このブログにも掲載したことがあります。

これに関しては、マスコミの経済関連や、政治家などが、平気で「国の借金」などという表現を私の目の前でした場合には、私もこれらを罵倒することでしょう。一般の人がこんなことを言ったり、いわゆる金儲けだけしたい金融馬鹿などがいうのならまだしも、マスコミの経済関連の者や、政治家、財務関連の官僚がこのようなことをいうことだけは断じて許すことはできません。

さて、この議員、実は、今月の3日も、姑息な菅首相の延命策に対して、首相に向かって直接厳しい発言をしています。その内容の産経ニュースの内容を下にコピペしておきます。
首相が姑息な延命策 6・22閉会を画策 与野党の不信ますます
そもそも自民、公明両党が1次補正への賛成に転じた契機は、民主党が29日に子ども手当などマニフェスト(政権公約)の見直しに着手することで3党合意に応じたからだ。
ところが、これが罠(わな)だった。合意文には年金財源の欠損に関し「2次補正予算案編成の際、見直しも含め検討する」との文言が練り込まれていた。つまり2次補正の財源に関する与野党協議は「合意済み」とも読み取れるのだ。 
首相はもともと、今国会を大幅延長し、2次補正まで成立させる算段だった。10兆円規模の復興策をちらつかせれば自公両党は与野党協議のテーブルにつくと考えたからだ。 
ところが、東京電力福島第1原発事故対応での迷走を受け、自公両党で「2次補正編成は『菅抜き』が前提」との声が高まった。 
「このままでは連休明けにも退陣を迫られかねない」。そう考えた首相は、2次補正を先送りし、財源に関する与野党協議で時間稼ぎを画策した。その最中に国会を閉じてしまえば内閣不信任案を回避できると考えたわけだ。 
だが、この姑息さが野党の反発を強めた。 
「政府が責任を果たさないまま会期を終え、2次補正を出さないことは許されない。会期中に出すかが一つの試金石になる」 
国会閉会シナリオを知った公明党の山口那津男代表は2日、記者団を前に語気を強めた。自民党の衛藤晟一(せいいち)参院議員は参院本会議で首相にこう迫った。
「あなたは復興にとり有害無益だ。一刻も早く退場してもらいたい。首相退陣が復興の第一歩だ!」
それにしても、このような記事をみると、以前私がこのブログに書いた台湾議会のことを思い出してしまいます。台湾の議会は、しばしば、下の写真のように荒れることがあります。与野党入り乱れて、大乱闘になることもあります。このような状況をみて、私は、やはり、台湾は遅れているのかなどとも思っていましたが、最近は、この大乱闘も悪くはないのではないかと思っています。


それに関しては、以前のブログにも書いていますので、詳細は、元記事を読んでいただくこととして、その一部分だけ、以下にコピペしておきます。
それにしても、台湾の国会は活気がありますね、あの暴力沙汰すごいですね。でも、見方を変えれば、それだけ熱いものを持っているという事だと思います。日本の政治家、政局ばかり追いかけて、台湾の政治家のような熱いものを見失っていると思います。 
暴力はいただけませんが、政治家など人の上にたつ立場の人は、熱い心を持っていないものには勤まらないと思います。そういう意味では、日本の政治家も台湾を見習うべきと思います。
少なくとも、衛藤氏は熱いものを持っている政治家なのだと思います。だからこそ、水をかけるなどのことをしたのだと思います。

コップの水といえば、あの池田勇人が1952年(昭和27年)に京都での演説会に参加した際、カメラマンのしつこい写真撮影に激怒し、カメラマンにコップの水を浴びせ「人間の尊厳を知らないか」と大見得を切り、会場の拍手を浴びたのは有名です。

演説する池田勇人
このエピソードの背景にはある事情がある。吉田は妻の雪子を1941年(昭和16年)に亡くしていたが、まもなく愛人の芸者で花柳流の名取でもあった小りん(本名:坂本喜代)を大磯の自邸に招き入れて生活を共にし始めていました。ただし岳父・牧野伸顕の手前もあり、世間体をはばかってこのことは極秘にしていたのですが、10日と経たないうちに新聞記者に嗅ぎつかれて垣根越しにスクープ写真を撮られてしまいました。

吉田はこの時の恥辱を後々まで根に持って、カメラマンには良い感情を持っていなかったのでした。ただし小りんとの関係が公表されてしまったおかげでかえって世間体を気にする必要もなくなり、1944年(昭和19年)には晴れて彼女と再婚しています。

先日は、台湾の政治家が、とんでもない悪女と結婚し、議員をやめてアメリカにその女性と逃避行をしたという内容がテレビで報道されていました。この議員結局、その女性とはわかれて、元の鞘に収まり、台湾に戻り、また政治家として復帰しました。なんと、この悪女、その政治家に抗議しようとして、国会に乱入しようとしたというではありませんか。酷い話です。

しかし、いずれにせよ、人の上に立つ人は、頭が良いとか、論理的とか、それだけではつとまらないと思います。とにかく、上の例では、仕事も、私生活も懸命に頑張っていますね。そうして、本当に熱い心があるようです。

衛藤晟さんは、コップの水を投げつけたり、本音を言っただけです。つい熱くなったという事だと思います。この程度のことで、咎められたり、他の人から非難されたりするようなことはしていないと思います。そんなことより、本当に国政に真摯に取り組んでいただきたいです。今の国政をみていると、ほとんどの議員が、政局ばかりに翻弄されているようで、本来の国政など二の次のようです。多くの、議員が、熱い心で、本当に日本という国が良くなるように粉骨砕身して欲しいと思うのは、私だけでしょうか?

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