2021年8月8日日曜日

五輪後の「対中包囲網」強化へ 米国務長官「中国による人権侵害に『深刻な懸念』」 北京五輪の是非にも注目 日米外相会談―【私の論評】コロナウイルスの「研究所流出説」が明らかになれば、中国は五輪開催どころではなくなる(゚д゚)!

五輪後の「対中包囲網」強化へ 米国務長官「中国による人権侵害に『深刻な懸念』」 北京五輪の是非にも注目 日米外相会談

アントニー・ブリンケン米国務長官

 アントニー・ブリンケン米国務長官が、東京五輪閉会後の「対中包囲網」強化に向けて動き出した。東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議で、中国の人権弾圧や軍事的覇権拡大を厳しく批判したうえ、日米外相電話会談で、日米同盟の強化や「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携を再確認したという。

 「中国によるチベット自治区や香港、新疆ウイグル自治区での人権侵害に『深刻な懸念』を表明し、南シナ海での挑発行為の停止も求めた」

 米国務省は6日、日米中韓やASEAN、欧州連合(EU)など計27カ国・機構が同日、オンライン形式で開催したARF閣僚会議で、ブリンケン氏が発言した内容をこう発表した。

 「平和の祭典」である東京五輪が終わると、国際社会では、半年後に迫った「北京冬季五輪」の是非が注目される。

 欧米の議会では、中国当局によるウイグルでの人権弾圧を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と認定する決議が相次いで出ており、「外交的ボイコット」や「開催地変更」を求める意見も続出している。

 ASEAN諸国では、ベトナムが中国に厳しい立場であるのに対し、カンボジアなどは親中姿勢が目立つなど、中国への態度は一枚岩ではない。

 ブリンケン氏の発言は、欧米と東南アジア諸国の状況を踏まえて、「対中包囲網」強化を狙ったものとみられる。

 ARF閣僚会議の途中、茂木敏充外相とブリンケン氏による日米外相電話会談が約30分間行われた。日米同盟の強化や、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた連携が再確認された。

 この中で、ブリンケン氏は、日本が「安全で安心な東京五輪・パラリンピックの開催」に取り組んでいるとして「感謝の意」を表明した。

【私の論評】コロナウイルスの「研究所流出説」が明らかになれば、中国は五輪開催どころではなくなる(゚д゚)!

上の記事では、触れられていませんが、「対中包囲」の有力な根拠となるのが、いうまでもなく、コロナです。武漢でコロナ感染の危機を李医師が報告したにもかかわらず、中国共産党はこれを隠蔽しました。

李文亮氏

中国共産党がこれを隠蔽せずに、早い時期に対処していれば、世界はコロナ感染症によるパンデミックには見舞われなかったかもしれません。うまく対処していれば、武漢市内だけの感染ですんだかもしれません。

最悪でも、中国国内の一部の感染で終わったかもしれません。しかし、中国共産党はこれを隠蔽、それがパンデミックのきっかけとなりました。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、新型コロナウイルスの世界の累計感染者数が4日午後(日本時間5日朝)、億人を突破しました。1月下旬に1億人を超えてから半年余りで倍増しました。死者数は約425万人に上ります。

その後各地で変異株がみられていますが、コロナウイルスに限らず、ウイルスそのものが、時とともに変異するものであり、コロナウイルスもその例外ではありません。すべては最初は武漢から伝播したものであることには違いありません。

さらに、最近ではコロナウイルスの「研究所流出説」が有力になりつつあります。これは、昨年は非科学的であるとの批判があり、多くの科学者が口をつぐんでいたのですが、このブログでも掲載したように、「ドラステイック」という素人集団が、「研究所流失説」を否定できない証拠を見出し、これを発表したことがきっかけとなり、各方面で追求が進んでいます。

武漢ウイルス研究所

2日には、米下院外交委員会ナンバー2で共和党のマイケル・マコール議員が報告書を公表した。2019年9月と10月の衛星写真で武漢ウイルス研究所周辺の病院に集まる人が急増している様子や、同年9月12日深夜に研究所のウイルスデータベースが突然削除されたことなどを指摘しており、初症例を「19年12月」とする中国の見解と食い違っています。

この報告書の詳細については、以下のリンクをご覧になってください。
「コロナは武漢研究所から流出」米共和党が衝撃の報告書 ロイター報道 識者「バイデン政権と中国側の“談合”を強く牽制」―【私の論評】Intelligence(諜報活動)はもう、専門家だけの独占領域ではなくなった。変化を起こすチャンスは誰でもある(゚д゚)!
これとは別に、中国の武漢ウイルス研究所が扱っていた膨大なデータを米情報機関が入手、解析を進めているとCNNが報じています。

情報機関は、武漢のウイルス研究所が扱っていたウイルスのサンプルの遺伝子情報を含むデータを入手したとみられます。入手方法や時期は明らかになっていませんが、CNNテレビは、ウイルスの遺伝子情報を解析する機器は通常、外部サーバーとつながっていることが多いことなどから、ハッキングで得た可能性があるとしました。

ウイルスの遺伝情報、特に変異の解析をすれば、かなりのことがわかります。昨年このブログにも掲載したように、遺伝子の変異情報から、各国のコロナ対策の可否までわかる可能性が高いです。「研究所流出」に関しても解析できる可能性が高いです。

武漢ウイルス研究所をめぐっては、世界保健機関(WHO)の調査団が今年になって入ったのですが、まともな成果は得られませんでした。

中国がデータの提供を拒否する中、バイデン政権は5月下旬、新型コロナウイルスについて研究所からの流出説と動物を介した感染説があるとして、追加調査の上で「90日以内」に結果を報告するよう情報機関に指示しました。結果の公表期限が今月24日です。

どのような報告書になるのかはわかりませんが、いずれにしても「研究所流出」を覆すものにはならないでしよう。

トランプ氏は6月5日、東部ノースカロライナ州で開かれた共和党集会で演説し、武漢の研究所流出説が再び真実味を帯びてきていると指摘しました。「中国は彼らがもたらした死と破壊の代償として10兆ドルを、アメリカ、そして世界に対して支払うべきだ」と述べたほか、制裁として中国製品に100%の関税を適用すべきだとの考えを明らかにしました。

トランプ氏

ウイルスの流出は意図的ではなくとも、公表遅れやデータ隠蔽が確認されれば、賠償請求や制裁につながりかねず、五輪ボイコット論もさらに補強されることになるでしょう。米中対立のレベルを超え、『世界vs中国』の構図になってもおかしくないです。

中国は冬季五輪開催どころではなくなるかもしれません。日本では相対的にかなり死者が少なかったため、なかなか想像しにくいことかもしれませんが、死者の多かった国々では、中国に対する恨みつらみは相当なものだと思います。世界中から憤怒のマグマが湧き上がり、中国共産党は、そのマグマをそらすこともできず、まともに浴びることになるかもしれません。

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