参院予算委員会=20日午前、国会・参院第1委員会室 |
財務省の書き換え不正しかり。安倍政権下で公務員のモラルは瓦解した。「美しい国」の正体がこれ
— 望月衣塑子 (@ISOKO_MOCHIZUKI) December 15, 2021
国交省、基幹統計を無断書き換え 建設受注を二重計上、法違反の恐れ
同じ業者の受注実績を「二重計上」したものも。受注状況が8年前から実態より過大に統計法違反の恐れ。 https://t.co/pZd8UwMU8a
多くの人は、また野党やマスコミにより、この出来事を「政治利用」するのだろうなと考えて憂鬱になったことでしょう。
彼らにとって、この出来事そのものもあまり関心がないでしょう。それよりも「安倍叩き」ができるということでぬか喜びしていたのでしょう。
ただ、「集計方法変更の検討を開始し、決めたのは鳩山由紀夫政権の時期と重なる」わけですから、「アベガー」「アベガー」とばかり叫ぶわけにもいかず、残念というのが正直なところでしょう。
もうそんなことは、多くの国民が見抜いています。上の望月氏のツイートも「このようなことがなくなるよう現政権はきちんと対応してほしい」などの趣旨の発言はありません。
このようなことをしても無駄であることは、 18、19日に実施した朝日新聞社の全国世論調査(電話)で、立憲民主党の新代表に泉健太氏(47)が選ばれたことについて、立憲への期待感を聞いたところ、「期待する」は40%で、「期待しない」は43%だったという結果をみても明らかだと思います。
泉健太立憲民主党代表 |
そんなことよりも、多くの国民は、なぜこのようなことが置きたのか、正しい統計値はどうなのか、このようなことが今後起きないために、政府はどうするつもりなのかということに関心があるでしょう。与党はもとより、野党やマスコミはこのような国民の関心に応えるべきです。
今回の不適切な扱いは、事業者から集めた調査票のうち、期限に間に合わなかった分の受注実績で起きた。書き換えが始まったのが2013年度からという。期限に間に合わなかった分を翌月以降の分と合算して計上するよう都道府県に調査票を書き換えさせていたという。しかも、期限に間にあわなかった分を推計値としていたが、それに実際の受注実績を加えて二重計上しているもののあったという。
通常統計調査にすべての業者が回答してくれることはないので、回収率調整を行うのですが、それは回答しなかった業者の受注額その自体を推計するのではなく、全体の回収結果額について回収率の差で補正すべきものです。いずれにしても、報道では調査票を消しゴムで計していたという報道もありましたが、まともな統計実務者からすればありえないことです。
2019年には、厚生労働省の毎月勤労統計でも統計処理で不適切な問題がありましたが、これもまともな統計の実務者なら簡単に間違いであるとわかるものでした。これは、統計委員会への報告もなしで行われていたことが判明しています。今回もおそらくは報告なしで行われたのてしょうか。
ただ、会計検査院は、2019年11月に国交省に指摘をしていました。その指摘を受け、国交省は20年1月に都道府県に対して書き換えをやめるように指示しました。しかし、書き換えそのものは国交省本省職員が今年3月まで行っていたとされています。2021年4月以降は書き換えやめ、正しい集計になっているとれています。
今後、検事経験者や弁護士などによる第三者委員会を設置し、経緯や原因を究明することとしていますが、しっかり検証すべきです。
統計法では、基幹統計の作成に従事する者は、「基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為」をすれば、統計法60条により6月以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。
ただし、調査票を書き直した上、その保存期間が短く、過去に遡って統計を正しく直すのはかなり難しいです。
さらに悪いことに、厚労省の毎月勤労統計問題が起きた後、2019年7月内閣官房統計改革推進室が作られました。ところが、岸田政権になってから、安倍政権下で作られた他の三つの推進室とともに、先月、看板が下ろさてしまったのです。
あまりに当たり前ですが、経済成長率が毎四半期、これほどまでに一定を維持するなどということは決してあり得ないです。
0 件のコメント:
コメントを投稿