八木秀次氏 |
今回の条例案の根拠となるのは自治基本条例だ。国家以前に自治体が存在するとし、自治体外交や『無防備都市宣言』に代表される独自の防衛政策も想定する。法律より上位に位置付けられるとする、革命的な条例だ。
外国人投票権は、あくまで表面上の問題に過ぎない。さまざまな立場の活動家がやってきて街宣活動を繰り広げる中で、反対派の主張がヘイトスピーチ扱いされる状況が生まれてしまった。そもそもの根源である自治基本条例の問題に、土俵を変える必要がある。
自衛隊・米軍の基地や原発がある自治体、国境離島の自治体で同様の条例ができたらどうなるか。今回の条例案は否決されたが、市はこのまま断念すると思えないし、全国に波及する恐れもある。引き続き注視が必要だ。
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「一帯一路」を自国から締め出した豪州―【私の論評】一帯一路で中国は大失敗するが、脆弱な国や地域を大混乱に陥れる可能性が高いことに豪州は気づいた(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
外国人参政権こそまだですが、日本に住んで、その市町村に住民票があれば、外国人でも事実上、政治に参加できるようになりました。「住民投票条例」と「自治基本条例」のためです。
あらかじめ投票方法や有資格者を条例で定め、請求要件さえ満たせばいつでも、どんな些細なことでも実施できるというもので、市町村体位で独自に制定されています。外国人にも投票権が保証されるケースがあり、地方行政に直接参加できるわけです。
北海道内ですでにこうした条例を定めている自治体は、芦別市、北広島市、増毛(ましけ)町、稚内市、安平(あびら)町、むかわ町、猿払(さるふつ)村、美幌町、遠軽(えんがる)町の9自治体で、2015年以降は、新たに北見市、苫小牧市、占冠村が続きました。この2市1村は、いずれも外国人に対して、居住期間など条件付きで投票権を認めています。
これら12の自治体はある意味、地雷を抱えているといえます。条例を根拠に、多数派の居住者(外国人)が首長のリコールを成立させることもできるとなると地方自治が将来、多数派に牛耳られることもあり得ます。そうした懸念を道議会に忠告したのが米国総領事館だったというところに、行政機構の弛緩が窺えます。
やはり、人口という数の力は厳然とした力であり、武力にも匹敵します。
かつて「北海道人口1千万人戦略」という構想が話題になったことがありました。国交省と道開発局が主催する講演会(2005年)において発表されたもので、北海道チャイナワークの張相律代表が提唱しました。
当時は荒唐無稽なプランという受け止め方でしたが、昨今の北海道を見ていると、単なる個人の思いつきレベルではなかったことがわかってきます。「1千万人のうち200万人が中国移民」というのがポイントでした。
5人に1人が中国移民、という「戦略」が14年前に提唱されていたのです。そして土地が次々と買収され、実際に人数も増えています。このことが何を意味するのか、少なくとも政治家や官僚は警戒心を持つべきです。
日本の「不動産価格」がいよいよ下がり始める理由
中国人はしばらく日本には戻ってこない
渡邉哲也氏 |
中国は、海外からの文化輸入をさせたくない。現在の中国は文化的な鎖国状況に近い。習近平が恐れるのはズバリ「自由の味」だ。香港の例を挙げるまでもなく、一度自由の味をしめれば、中国政府に反旗を翻す者が増加するのは当然の成り行きだ。そのため、国民を外国になど自由に行かせたくない。こうした中国政府の姿勢に最も素早い反応をしたのが、いまや中国企業傘下となったラオックスである。
2021年8月、早々と全国13店舗のうち7店舗を閉店してしまった。コロナ禍の影響で外国人が入国できず、売り上げ回復の目処が立たないからとしている。2020年2月に111人が希望退職に応じたのに続き、同年夏には社員、契約社員を対象に250人程度の希望退職者を募っている。かなりあわただしい撤退戦である。
コロナ禍の影響による撤退に擬態しているが、中国企業傘下にあるラオックスが真っ先に逃げ出したことには注目したほうがいい。この先、中国からのインバウンドに未来はないと知る「上からの指示」に違いなく、中国系企業の日本撤退の連鎖は止まらないだろう。
今後中国によるインバウンドは期待できないでしょうし、「 国民を外国になど自由に行かせたくない」というのが習近平政権の方針であれば、今後日本の市町村の土地を買い漁っても無駄になるだけなので、その動きも鈍化するでしょう。
私自身は、東京の不動産価格については、まだはっきり断定はできないとは思っているのですが、中国によるインバウンドは戻って来ないのは確かだと思います。インバウンドに再び期待を寄せるのは間違いだと思います。
そうして、中国による日本の土地などの購入も鈍化することになると思います。そうなれば、「住民投票条例」と「自治基本条例」を活用した、日本の市町村の中国による実質的植民化への動きも鈍化するでしょう。
これにより、当面の脅威はなくなるかもしれません。しかし、潜在的な脅威はいまなお存在し続けているわけであり、中国の情勢が変わった場合は、またその脅威が増大するかもしれません。それに、中国の植民化が鈍化しても、他の国が植民化をすすめるかもしれません。
そもそも、国民国家において地方自治体がまるで憲法のような「自治基本条例」を定め、「住民投票条例」で外国人差政権に道を開くというのは、国民国家の趣旨からしてもまったくおかしなことであり、それを阻止するように、法律を改正するなり、新たな立法すべきと思います。
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