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2020年6月5日金曜日

野党が追及する専門家会議の「議事録未作成」…基準定めたのは民主党政権 意見採用は政治家の役割―【私の論評】専門家の意見を採用する政治家は、本来の意味でのゼネラリスでなければならない(゚д゚)!

野党が追及する専門家会議の「議事録未作成」…基準定めたのは民主党政権 意見採用は政治家の役割だ 

高橋洋一 日本の解き方

立民蓮舫代表




















 新型コロナウイルスの政府専門家会議が議事録を作成していないと報じられた。

 まず、現状がどうなっているのかを見てみよう。新型コロナウイルス感染症対策本部と新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の開催状況、資料、議事概要は、官邸のウェブサイトで公表されている。対策本部は1月30日から5月25日まで36回開催され、専門家会議は2月16日から5月29日まで15回開催されている。

 議事概要について、対策本部は3月1日開催の第16回まで、専門家会議は3月9日開催の第6回までそれぞれ公表されている。なお、対策本部は新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき設置され、メンバーは首相を本部長として閣僚である。専門家会議は医学的な見地からの助言を行うために設置され、座長は脇田隆字・国立感染症研究所所長、副座長は尾身茂・独立行政法人地域医療機能推進機構理事長などとされ、必要に応じ、その他関係者を出席させるとされている。

 議事概要の公表が遅れていることについて、政府は、各会議の参加者の全員に確認してからでないと公開できないので時間がかかっていると説明している。

 筆者が現役の官僚の時には、秘密保持のために議事概要について手間がかかるやり方をしていた。委員のところに直接に出向き、議事概要のコピーを渡さずに、その場でチェックしてもらっていた。今はどのように行っているのか知らないが、コロナによる外出自粛もあったなかで、確認やチェックに時間がかかったのかもしれない。

 「議事録」と「議事概要」の差は、基本的には発言者を特定するかどうかである。専門家会議で議事録が作成されていないと報道されているが、正確にいえば、発言者が特定されない議事概要が作成されているが、その公表が昨今の事情で遅いということになる。

 ここで問題は、なぜ議事録ではなく議事概要なのかに絞られる。官房長官の記者会見によれば、専門家会議は政策の決定や了解に関わらないので発言者を特定しない議事概要にすることとし、初回会合で委員の了解を得たという。この手続きは、東日本大震災後の2011年4月1日に民主党政権で決定された「行政文書の管理に関するガイドライン」に定められたものだ。

 専門家会議は助言するにすぎないので、発言者が特定されない議事概要の作成とすることで問題はない。一部野党が攻めているようなマスコミ報道であるが、そのうち「ブーメラン」になりはしないか。専門家会議ではいろいろな意見が出ても、それらのうち何を採用するかは、政治家の対策本部の役割だ。

政府は批判を受けて、専門家の了解が得られれば、発言者を一部明示するなどの対応を含めて検討に入ったと報じられている。

 ただ、専門家会議での発言者を特定すると、新元号の制定時にあったように、マスコミの取材攻勢が特定の研究者の研究活動に迷惑になりうることもある。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】専門家の意見を採用する政治家は、本来の意味でのゼネラリスでなければならない(゚д゚)!
専門家とは、一体どのような人たちなのでしょう。簡単に言ってしまえば、特定の分野における専門知識を持つ人ということだと思います。
コロナ対策専門家会議

では、専門家と言われる人々の責任とは、どのようなものなのでしょうか。これについては、経営学の大家ドラッカー氏は次のように語っています。
素人は専門家を理解するために努力すべきであるとしたり、専門家はごく少数の専門家仲間と話ができれば十分であるなどとするのは、野卑な傲慢である。大学や研究所の内部においてさえ、残念ながら今日珍しくなくなっているそのような風潮は、彼ら専門家自身を無益な存在とし、彼らの知識を学識から卑しむべき衒学に貶めるものである。
ここでは、知識社会における組織に関してその専門家のあり方を論じてみたいと思います。ドラッカー氏は知識労働のための組織について、以下のように語っています
知識労働のための組織は、今後ますます専門家によって構成されることになる。彼ら専門家は、自らの専門領域については、組織内の誰よりも詳しくなければならない。(『ポスト資本主義社会』)
いまや先進国では、あらゆる組織が、専門家によって構成される知識組織です。

そのため昔と違って、ほとんどの上司が、自分の部下の仕事を知らないのが普通です。そもそも今日の上司には、部下と同じ仕事をした経験がないのです。彼らが若かった頃には、なかったような仕事ばかりです。したがって彼らのうち、部下たる専門家の貢献を評価できるだけの知識を持つ者もいません。

いかなる知識といえども、他の知識よりも上位にあるということはありません。知識の位置づけは、それぞれの知識に特有の優位性ではなく、共通の任務に対する貢献度によって規定されます。


このようにして、現代の組織は、知識の専門家によるフラットな組織です。じつにそれは、同等の者、同僚、僚友による組織なのです。

そしてそのフラットな組織において、彼らの全員が、まさに日常の仕事として、生産手段としての自らの頭脳を用い、組織の命運にかかわる判断と決定を連日行なうのです。

つまり、全員が責任ある意思決定者なのです。

 もっともドラッカーは、自分よりも詳しい者が同じ組織にいるようでは、専門家とはいえないと言います。
現代の組織は、ボスと部下の組織ではない。僚友によるチームである。(『ポスト資本主義社会』)
専門家会議に出ている人たちも、そのような専門家なのです。そうして、知識そのものに関しては、知識自体が重要なのであって、その知識を誰が生み出しのか、ということ自体は重要ではありません。さらに、専門家の知識自体は、他の人はその全貌を理解することはできません。

理解できるなら、そもそも専門家など必要ありません。だからこそ、複数の専門家で話し合い、これが現状では最適であろうということが官邸などの政治家がわかれば、それで良いということになります。

であれば、議事録などなくても、概要があれば良いということになります。


一方官邸の政治家や、他の政治家は、専門家ではないですが、ゼネラリストであることが求めらます。ゼネラリストというと、なんでもできる人と言うイメージがありますが、現代の知識社会においては、それはゼネラリスではなく、何もできない人のことです。

ドラッカー氏によると、ゼネラリストとは「自らの知識を知識の全領域に正しく位置づけられる人」ことであり、そのような人は、ほとんどいないとしています。そういうことができる人か、いずれトップマネジメントになるのです。政治家も本来はそうでなければなりません。

だからこそ、知識社会で働く人々が、自らの仕事の成果を生かしてもらうには、「ほかの人のニーズや方向、限界や認識を知らなければならない」としています。

ドラッカー氏は、「変化はコントロールできない。できるのはその先頭に立つ事だけである」と言っていますが、昨日の専門家(スペシャリスト)は、現代の経営環境では、今日は「無能の人」となるリスクを秘めています。ましてや組織のリーダーにならなければならない人やトップマネジメントは、変化を先回りするぐらいのスピード感が必要としています。

それには、真のゼネラリスト育成に踏み出す努力が欠かせません。専門のない「何でも屋」でなく、「統合力」においてスペシャリティを持ち、スペシャリストを使いこなせるだけの「知識の幅」「論理性」「クリティカル・シンキング」「交渉力」を持った人材の育成には確かに時間が掛か借ります。しかしそれは無意識に、個々の努力に期待していても、偶然を除いてできないことです。意識的な試みは避けて通れないのです。

このようなことを考えると、専門家の意見を採用する政治家は本来の意味でのゼネラリスでなければならず、「議事録がー」と頓珍漢で素っ頓狂な主張をする野党政治家などは、まずはゼルラリストとしての素養を身につけるべきです。

そうして、ゼネラリスになるにしても、政治家もある程度自分の専門分野を持つことが必要です。そのようなことをせずに、国会ではとにかく倒閣のことばかり考え、目先のことで倒閣の材料を探すことばかりに集中したためでしょうが、日本の野党は、日に日に衰弱するばかりです。

野党の存在は、政治の世界には、不可欠なはずです。しかし、今のままでは、無意味な存在になるだけです。そうして、無能な野党に胡座をかくような与党であっては、与党も野党と同じような運命を辿ってしまいます。

与党の政治家も、真の意味でのゼネラリストの素養を身につけるべきです。

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2019年7月29日月曜日

かんぽ生命の不正販売、背景にある民主党政権「郵政再国有化」の真実―【私の論評】官僚が商売や事業等を直接しても絶対にうまくはいかない(゚д゚)!

かんぽ生命の不正販売、背景にある民主党政権「郵政再国有化」の真実

「ノルマ」に頼る構造はなぜ生まれたか

「民営化の歪み」が原因ではない

かんぽ生命に、顧客に対し新旧契約の保険料を故意に6ヵ月以上二重払いさせるなど、かなり悪質な不正が多数発覚している。

かんぽ生命の顧客数は約2600万人だが、不正契約件数は実に約9万3000件にのぼるという。被害に遭った顧客のほとんどは高齢者層である点も悪質だ。「常套手段」とされていたのが乗換時の不正で、保険の二重契約(2万2000件)、無保険期間を作る(4万7000件)といったものだ。

被害者からは、「80歳代の母が、かんぽ保険の乗換で被害に遭い、30万円の不利益を被った。母は郵便局を信頼していたから、貯めたお金を言われるがままにだまし取られた」との声も上がっている。郵便局というブランドを信じていた人々の心を踏みにじる、詐欺的な行為だ。被害総額の詳細は、まだわかっていない。

この種の話が出ると、「郵政民営化による歪み」のために不正が起こったという、早とちりの意見がすぐに上がる。しかし経緯を調べれば、このような見方がすぐに間違いだとわかる。

マスコミの報道だけしか知らない人は「郵政は民営化された」と思い込んでいるが、実は民主党政権時代に「再国有化」されているのだ。不正の発端も、そこに潜んでいる。どういうことか説明しよう。

筆者は小泉政権時代、郵政民営化の制度設計を担当した。まず、郵政民営化が実行された理由をあらかじめ書いておきたい。マスコミはこの基本を理解していないし、そのせいで国民は郵政民営化の背景を知らなすぎるからだ。

民営化前の郵政は、(1)郵便事業、(2)郵貯事業、(3)簡保事業を営んでいた。しかし、郵便はインターネットの登場によりジリ貧、郵貯は貸出部門がなく、簡保は100年前の不完全保険である「簡易保険」しか商品開発できず、いずれの事業でも経営問題が起こることは時間の問題だった。

こうした経営問題を抱える事業を維持するためには、年間1兆円もの税金補填(ミルク補給)が必要だった。それでも、いずれ郵政が経営破綻するのは確実だった。このあたりの詳細については、拙著『財投改革の経済学』に記してあるのでご覧いただきたい。

小泉政権が成立させた郵政民営化法では、(1)日本郵政という持株会社の下に、郵便会社、郵便局会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命を設けること(4社分社化)、(2)日本郵政への政府株、郵便会社と郵便局会社への日本郵政の株式をいずれも維持しつつ、ゆうちょ銀行とかんぽ生命では、日本郵政の株式をすべて売却する(完全民営化)としていた。



こうした民営化を通じて、郵便会社と郵便局会社には「郵便」以外の事業展開を、ゆうちょ銀行にはまともな貸出を、かんぽ生命には「簡易保険」以外の商品開発を促そうとしたのだ。それと同時に、年間1兆円にのぼる血税からの「ミルク補給」も打ち止めにしようとした。

郵便局会社を作ったのは、そこで簡易保険だけではなく、他の民間生保の商品も販売できるようにしないと、郵政全体の経営が危うくなるからだ。後で詳しく述べるが、郵政民営化の制度設計当時から、簡易保険の商品性はあまりにお粗末であり、経営上簡易保険以外の商品も売る必要に迫られていた。

事実上、また「国有」に

しかし、2009年に政権交代が起こった。民主党政権は、この民営化スキームを変更して、郵政を事実上「再国有化」した。つまり、(1)日本郵政という持株会社の下に郵便会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命を設けること(3社分社化)、(2)日本郵政への政府株、郵便会社、ゆうちょ銀行とかんぽ生命への日本郵政の株式はいずれも維持する(非民営化)としたのだ。


公的事業の民営化のキモは、株式の民有化、経営の民間化である。郵政3事業にはすべてに政府株が係っている。しかも、小泉政権時代の民営化の際、民間から西川善文元住友銀行頭取ら20名程度の民間人が入った。まじめに経営しようとすれば、この程度の人員がいなければ、郵政のような巨大組織は運営できない。この意味で、西川氏は本気で郵政を民営化しようとした。

しかし、上述のように民主党政権で民営化は否定され、「再国有化」された。特に痛かったのは、政府株だけではなく、小泉民営化で馳せ参じてきた民間人もすべて追いだされたことだ。

さすがに、民間人なしではマズイと思ったのか、お飾り程度の人材は来たが、西川氏のように大量に腹心を連れてくるようなことはなく、ほぼ一人で来て、あっという間に元郵政官僚に籠絡されるのがオチだった。

その後民間では、民主党政権時代に、郵政へ送り込まれた民間人が追い出された事実が知れ渡ったから、経営の心得がある人材は誘われても敬遠するようになった。どちらかといえば、小粒な民間人が単発で来るようになったことも、郵政が実質的に「再国有化」されたことを物語っている。

要するに郵政は、小泉政権時代に民営化されたが、民主党時代に再国有化され、事実上、以前の国営とたいして変わりなくなったのだ。今回のかんぽ生命の不祥事を考える上で、この点をおさえておかなければいけない。

激化する競争に勝てるはずもなく

郵政が改革をサボっている間に、保険市場は激変した。

かつて、日本人は生保好きといわれていた。そのため外資系保険会社は日本市場への参入を強く希望していた。たしかに、1990年代の生命保険料のデータを見ると、日本は先進国の中でも高い部類だった。

一方、1990年代まで、日本の保険業界には金融縦割り規制があった。保険業界でも生命保険と損害保険は分離され、銀行、証券とも分離されていた。それが金融自由化の波とともに、業界の垣根が取り除かれていった。特に証券投資信託の販売は、証券会社だけではなく銀行にも広げられた。

実は、保険という金融商品は保障の面ばかりが強調されるが、運用面をあわせて考えると、保障と証券投資信託のハイブリッド商品であるともいえる。掛け捨ての保険なら保障機能だけといえるが、保障機能が弱く満期返礼金が強調される貯蓄型保険は、証券投資信託とほぼ同じなのだ。

かつて保険好きと言われていた時代の日本で主流だったのが、貯蓄型保険だった。それが金融自由化により、証券投資信託の販売が広く銀行などに認められるとともに、外資系保険会社にも参入が認められたので、本邦系生保会社の競争環境は激変した。

その結果、今では日本の生命保険料などは概ね標準的な水準に落ち着いた。もはやデータからは「生命保険好き」と言えない状況だ。日本の保険市場における競争はそれほど激化し、低金利・ゼロ金利環境も保険会社の収益に影響を与えている。

しかし、これらの環境変化が民間生保会社にもかんぽ生命にも等しく影響を与えている中、かんぽ生命では事実上、商品が簡易保険しかないという特殊事情がある。

簡易保険は今からおよそ100年前の1916年にに開発された古い商品だ。その特徴は、健康診断がないという点だ。

民間生命保険の場合、健康診断を要件としてリスク管理を行った上で、保険料率と保険額を決めている。しかし簡易保険の場合は健康診断がないのでリスク管理がうまくできず、それをカバーするために、保険額を低く抑えている。

単純なしくみだが、保険数理からみれば「どんぶり勘定」にも近いものであり、保険商品として保障機能が弱く、運用成績の悪い証券投資信託と同じような商品であるといえる。このため簡易保険は、金融自由化の波をモロに被ってきた。

そして「ノルマ」に頼った

筆者は郵政民営化の制度設計時に、簡易保険という旧来商品だけではまともな生保会社になれるはずもないので、新商品開発とともに、民間生保の特色ある保険も販売できるようにした。しかし、民主党時代の「再国有化」によって、その時間はムダになってしまったようだ。

かんぽ生命は新商品開発を怠り、その代わりに従来通りの「ノルマ」で戦おうとした。民間生命保険会社のような商品は開発能力がなく作れないので、旧来商品を体育会系のノリで、販売員へ「ノルマ」を課すことで乗り切ろうとしたのだ。

民間生保には「生保レディー」という強力な販売部隊がいたので、それを活用する人海戦術も行ったが、さすがにそれには限界もあり、現在では新たなステージに移行し対応している。しかしかんぽ生命は民間生保から見れば「周回遅れ」の状況だ。

ネット上では、かんぽ生命関係者を名乗る人物からのこのような書き込みがある。

「今回の問題は今に始まったことではなく、ずっと以前からあった問題です。お客様を騙してでも保険契約をした職員は評価され、それを指摘した職員は評価されないだけではなく、邪魔者としてパワハラされるのがかんぽ生命です」(元郵便局員)

「会社の上層部は昔から不適切な営業をして数字という結果を残してきた人がほとんどです。優秀成績者と呼ばれる人のほとんどは上から守られるようになっていました」(かんぽ販売員)

こうした営業実態は、10年くらい前から蔓延し始めたという証言もある。ちょうど「再国有化」のタイミングだ。

郵政を「再国有化」すれば元官僚主導の会社になる。新商品開発のための知恵もない。そのため、体育会系の「ノルマ」頼みにならざるを得ない。せめて他の民間生保なみのまともな保険商品であれば、それほどの「ノルマ」を課さなくても、郵便局ブランドである程度販売できただろう。

これで、かんぽ生命は「ノルマ」営業と決別せざるを得ないが、生命保険商品として簡易保険を売ることはもはや不可能だろう。かんぽ生命は経営危機に陥る。

今回発覚した被害の詳細はまだわからないが、現在のかんぽ生命は民間会社ではなく、国の関連企業と言っていい。この詐欺的な営業に、国の責任がないとは言えない。被害者が代表訴訟で訴える可能性もある。そのとき、国はどう対応するのだろうか。

いずれにしても、民営化を逆戻りさせた政策のミスだ。国の責任は免れないだろう。

【私の論評】官僚が商売や事業等を直接しても絶対にうまくはいかない(゚д゚)!

この類の話を聴くと、昔の電電公社の民営化の具体的なとんでもない話を思いだします。電電公社は民営化してNTTとなり、電電公社に所属していた逓信(ていしん)病院はNTT病院と逓信病院に別れました。

この逓信病院は現在でも存在しています。無論NTT病院も存在しています。民営化したばかりのある逓信病院の院長の話として今でもはっきり記憶している話があります。逓信病院にはNTTの職員が多く診断や治療を受けたり、入院したりします。無論、NTT職員意外の人も、逓信病院で普通に診療を受けたり、入院や治療を受けたりすることもできます。

当時ある逓信病院で、その地域のNTT職員でノイローゼになる人が極端に多く出たので、院長が詳しくその原因を調べました。そうするとその原因は、なんと当時まだ売上が伸びていた、テレフォンカードの販売に関係していました。

その地域では、とにかくテレフォンカードの売上を高めることが至上命題となっており、NTTの職員らは、とにかく全員がカードの販売に携わっていました。おそらく、ノルマもあったのでしょう。

懐かしのテレフォンカードは今でもコンビニで普通に売られている

そうして、あろうことが、毎晩9時から10時くらいまで、どうやって売上をあげるのか、議論されていたそうです。それも、営業の人間だけではなく、技術職も事務職もその話し合いに参加していたそうです。強制か、自主的かはわかりませんが、とにかく多くの職場でこの話し合いが行われていたそうです。

普通の感覚であれば、夜遅くまで、論議をしたからといって、それだけで売上が上がるはずもなく、適当なところでやめてしまうのでしょうが、これが数カ月も続いたそうです。そうして、無駄なことを長時間実施したことが、ノイローゼの患者を増やすことにつながったのです。

人は、希望が持てるなら、長時間働いたり、議論をしていてもなんともないですが、徒労としか思えないような話を長時間していれば、おかしくもなります。

そのため、この院長はこの無駄な話し合いをやめさせるように、強くNTTに指導をしたそうです。そのかいもあってか、その後ノイローゼ患者は極端に多くはなくなったそうです。

商売のセンスがない人たちが、追い詰められるとこのようなことになりがちです。結局その当時のNTTも、かんぽ生命のように、売れるテレフォンカード等新商品開発や、テレフォンカードに変わる事業の柱を開発することを怠り、その代わりに「ノルマ」や根性でで戦おうとしたのです。

それは、うまくはいきませんでした。現在のNTTでは、テレフォンカードも存在しているでしょうが、携帯電話やスマホが登場した現在ではそれはもはや主力商品ではありません。

おそらく、現在の郵政でもこのようなことが行われていたのでしょう。

更に驚くべきことかあります。かんぽ生命保険の不適切販売問題をめぐり、日本郵政がかんぽ生命株を国内外の投資家に売却した4月時点で、かんぽ生命の経営陣が不適切な事案を把握していたことが29日、分かったというのです。

同日開かれた政府の郵政民営化委員会の会合で、かんぽ生命幹部が報告しました。重大な経営問題を認識しながら株を売り出し、投資家の不利益を増大させた恐れがあり、経営責任が問われそうです。

29日の民営化委では、不適切販売問題について委員が郵政グループ幹部に聞き取りを実施。同委の岩田一政委員長は会合後に記者会見し、かんぽ生命幹部から「4月の段階で個別の(不適切な事案についての)苦情はある程度把握していた」と報告を受けたことを明かした。事案の規模がどの程度かは把握していなかったといいます。


今月10日の記者会見で、かんぽ生命の植平光彦社長は「不利益が発生している状況は直近の調査で判明した」と説明していました。

郵政民営化法では日本郵政は保有するかんぽ生命株をすべて売却することを目指すと定められています。平成27年にゆうちょ銀行を含めたグループ3社が上場した際に、日本郵政は100%保有していたかんぽ生命株の11%分を売り出し、今年4月の2次売却では89%の保有株を64%程度まで引き下げました。

2次売却の売り出し価格は1株2375円でしたが、その後不適切販売問題が深刻化してかんぽ生命の株価は下落。29日の終値は1797円でした。経営陣が問題を把握しながら株式を売り出したのであれば、市場に対する背任行為として株主代表訴訟も起こりかねないです。

岩田委員長は29日の会見で「契約者に不利益が生じたような事案があった場合は速やかに公表すべきで、透明性が極めて重要だ」と述べ、日本郵政グループの対応を問題視。また、「マーケットが評価しない経営には問題がある」と経営責任にも言及しました。

31日に開催される日本郵政の長門正貢社長らの会見では、かんぽ生命株の2次売却の適正性や経営責任が大きな焦点になります。

やはり、郵政は「再々民営化」が必要です。商売センスのない役人は事業運営にはタッチさせないようにし、民間の保険などのノウハウがある人を入れて、まともにすべきです。でないと、先に掲載したNTTでノイローゼ患者がかなり増えたのと同じことになります。

商売センス・事業センスのない官僚が事業を駄目にするのです。これは、郵政でなくても同じことです。政府は、インフラの整備などに専念して、そのインフラの上で活動するのは、民間に任せるべきなのです。

間違っても、インフラの上で官僚が商売や事業等(福祉事業や社会事業も駄目)を直接しても絶対にうまくはいかないのです。これがうまくいくというのなら、共産主義も成功していたはずです。

共産主義では、頭の良い設計主任が、事業を計画して、あとはその計画通りやれば、すべてはうまくいくはずでした。しかし、それはことごとく失敗して、いまや共産主義は崩壊しました。この基本を忘れると、今回のような事件が起こってしまうのです。

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2019年2月22日金曜日

韓国・文政権と日本の民主党政権は似ている? 無理に最低賃金引き上げた結果…左派なのに雇用創出に失敗 ―【私の論評】文在寅・民主党政権の経済政策は「悪夢」以外の何ものでもない(゚д゚)!


文在寅大統領

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の雇用政策は、驚くほど日本の民主党政権(当時)と共通点がある。その背景は何か。

 先日関西で放送された情報番組『教えて!ニュースライブ 正義のミカタ』で、金明中(キム・ミョンジュン)ニッセイ基礎研究所准主任研究員から興味深いリポートがあった。

 それによれば、韓国の文政権では、最低賃金引き上げと労働時間短縮をやったが、結果として失業率が上がったという。

 この話を聞いていて、筆者は「金融緩和を行って雇用を作る前に、先に賃金を上げてしまうと、結果として雇用が失われる」という典型的な失敗政策だなと思いながら、同時に民主党政権当時の政策を思い出した。

 実は筆者は、アベノミクスの金融政策を説明するため、韓国大使館をしばしば訪問していた時期がある。文政権が誕生する前のことだ。その後、韓国では文政権が誕生した。左派政権である文政権が、民主党政権と同じような失敗をしたのは、きわめて興味深い。

 左派政党の建前は「労働者のための党」というものだ。このため、雇用を重視する。しかし、雇用を作る根本原理が分からないと、目に見えやすい賃金に話が行きがちだ。

金融緩和は一見すると、企業側が有利になるため、短絡的に労働者のためにならないと勘違いする。金利の引き下げは、モノへの設備投資を増やすとともに、人への投資である雇用を増やすことになるのを分からないからだ。その間違いをする人は、金融引き締めで金利を上げることが成長にいいとか言いがちだ。立憲民主党の枝野幸男代表のかつての発言がその典型だ。

 そうした勘違いの末、政策としてやりやすい最低賃金の引き上げになる。

 民主党もこれで失敗した。2010年の最低賃金は引き上げるべきでなかったが、左派政権であることの気負いと経済政策音痴から、前年比で2・4%も最低賃金を引き上げてしまった。前年の失業率が5・1%だったので、それから導かれる無理のない引き上げ率はせいぜい0・3%程度であるのに、民主党はもったいないことをした。

 それが、結果として雇用の悪化につながった。民主党時代、就業者数は30万人程減少したが、第2次安倍晋三政権では300万人以上も増加した。

 大学卒業者の卒業年の就職率について、民主党時代の11年は91%だったが、安倍政権の18年は98%である。社会人になっていない学生は、雇用の既得権もないので、政策による雇用創出の巧拙の影響がもろに出る。

 最近の韓国は、北朝鮮化しており、いわゆる元徴用工判決、レーダー照射事件、慰安婦像問題、天皇陛下への謝罪要求など対日関係はひどすぎる。

 しかし、旧民主党からできた野党はほとんどモノを言わない。似た者同士なので言わないのかと邪推してしまうほどだ。

 野党が政府与党を批判するのは当然だが、2年以上も「モリカケ」をやって結果が出なかった。統計不正問題もまた「モリカケ化」するのではないか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】文在寅・民主党政権の経済政策は「悪夢」以外の何ものでもない(゚д゚)!

2月10日の自民党大会で「悪夢のような民主党政権」と発言した安倍首相に対し、岡田克也元副総理が撤回を求めるなど、激しい論争になっていました。岡田氏にとっては、自分たちの時代を「悪夢」と言われて気のいいものではないことは理解できなくもありません。

一方で、国民にとって民主党政権の3年間は「悪夢」だったのかどうかは、様々な角度から検証されるべきです。

そもそもこの表現は、安倍首相だけが使っているものではありません。1月31日には、日本維新の会の馬場伸幸幹事長が衆議院代表質問を行い、その冒頭で「あの悪夢の3年間といわれた民主党政権」と発言しています。一国の首相と野党の幹事長では影響力が違うという声もあるでしょうが、首相だけの認識ではないということは、確認しておくべきでしょう。

さて、安倍首相が「悪夢のような民主党政権」と批判したのは、経済政策についてです。民主党政権時代は、安全保障分野では「普天間基地は最低でも県外」と掲げて内外の政策に大混乱を招いたこと、「尖閣諸島での中国漁船と日本の巡視船衝突事件」での中国人船長釈放、福島原発事故での「官邸による人災」など、「悪夢」と呼ぶにふさわしい出来事の連続でした。

鳩山元総理大臣

しかし、ここではあくまで安倍首相が指した民主党時代の経済政策、特に雇用に絞って議論します。

先に雇用以外について述べるなら、民主党政権が行った、震災復興増税の導入はまさに「悪夢」です。100年に一度の大災害が起きた場合、復興費用を捻出するために100年国債を発行するのが経済学の教えである。

これを増税で賄おうとしたことで、震災で大ショックを受けた上に、増税という人災で日本経済がダブルショックを受けることになったのです。地震などの自然災害を増税などで、賄うなどという、常軌を逸したことを行ったのは、古今東西日本の復興増税だけです。

私は、経済政策を評価する際、①雇用、②所得を基準に評価を下します。これは一貫して変わっていません。景気が悪くなれば、まず金融緩和(これに財政出動も加えて)によって有効需要を創出し、雇用を作るのがマクロ経済政策の手順です。

この観点から見れば、民主党時代の経済政策は「悪夢」だったと言えます。働きたい人に仕事がある状況を作るのが政治の大きな責任であり、民主党政権と安倍政権の差は、何より「雇用の創出ができたかどうか」です。

この両政権の差は、金融政策です。金融緩和を行わなかった民主党政権と金融緩和を行った安倍政権の差です。

金融政策がどうして雇用に効くかというと、一般物価の変動を通じて実質金利に作用し、モノへの設備投資とともに、ヒトへの雇用の増大へ影響するからです。他の政策では、個別物価に影響を与えても一般物価には影響を与えられません。これは金融政策がもつ、他の政策にない特徴です。

民主党は、この点の理解がまったくできていませんでした。就業者数を増やすべき時に、賃金を引き上げようとしたのですが、これはまったくの経済政策オンチだったといわざるを得ないです。

民主党議員等の中にも、馬渕氏や金子洋一氏のように、「金融政策は雇用政策であり、もっと金融緩和すれば雇用がよくなり自殺率がさらに低下する」ということを理解している人もいますが、これはほとんど例外的であって、民主党の議員のほとんど、そうして幹部は、皆無でした。これは自民党も似たようなものですが、安倍総理とその側近はこれを理解しています。

金子洋一前参議院議員

このような政策が実現しなかったのは、当時執行部にいた、現立憲民主党党首の枝野幸男氏の影響もあるでしょう。というのも、民主党が政権を取る前、あるテレビ番組で枝野氏は「金融引き締めが高成長につながる」との持論を展開していたからです。

安倍首相は政権を取る前から、金融政策のことを話していたので、やはりこれを理解していたのです。

私は、こうした話は、日本だけの話かと思っていたのですが、ブログ冒頭の記事にもあるように、「金融緩和を行って雇用を作る前に、先に賃金を上げてしまうと、結果として雇用が失われる」という典型的な失敗政策を文在寅大統領が実行して大失敗しているのです。これについては、昨年何度かこのブログにも掲載したことがあります。

実は筆者は、韓国の日本大使館にアベノミクスの説明をするためにしばしば訪問していた時期がある。文政権が誕生する前のことだ。その際、金融政策は雇用政策であることを安倍政権にも民主党政権にも説明したが、実行したのは安倍政権で、結果、雇用の確保に成功したということも説明した。

その後、韓国では文政権が誕生しました。文政権は左派政権ですが、金融緩和策を採らなかったために、民主党政権と同じような失敗をしたのは、きわめて興味深いことです。

このような失敗政策の悪影響は、大学新卒者の就職率に表れます。新卒者は限界的な雇用なので、政策による雇用創出の巧拙の影響がもろにでるからです。実際、いまの韓国で、大学の就職率はかなり悪いです。大卒の就職率は67.7%であり、若者の失業率は10.0%といわれています。

日本でも、大学卒者の卒業年の就職率について、民主党時代の2011年は91%でしたが、安倍政権の2018年は98%でした。社会人のスタートにもついていない学生は、雇用の既得権もありません。そうした若者に、将来の安心をいかに与えることができるかは、政治にとって重要なことです。この意味でも、民主党時代は酷かったと言えます。

これは大学関係者や企業の人事部の人なら誰でも知っていることです。少し前には、どの企業にとっても新卒雇用は買い手市場で、かなり楽だったはずです。しかし、今はその全く逆です。

若い人たちも民主党政権時代に就職状況が悪かったことはよく知っています。若い人の安倍政権政権支持が多いのは、右傾化ではなく、就職ができるようになったからでしょう。

経済政策においては「雇用の創出が先決で、賃金は後からついてくる」が正しいです。ただし、最低賃金をどのように設定すべきか、という問題が残るのは事実です。実は、最低賃金は前年の失業率から無理のない水準にし、賃金は後からついてくるという原則を曲げないようにさえすれば良いのです。

この点、安倍政権はかなり、手練たやり方をしています。雇用を作りつつ、失業率が下がるような環境を作っておき、最低賃金は失業率の低下に合わせて、毎年上がっていくように調整しています。

安倍首相は、このメカニズムを「政治的」に上手く利用しています。前の年の失業率低下から、無理のない最低賃金の引き上げを行うのですが、その際、「政労使会議」を利用し、あたかも安倍首相主導で最低賃金を引き上げたように見せ、政治的なプレゼンスを高めているかのようです。

いってみれば、最低賃金の引き上げは、雇用創出の成果であるが、その果実を安倍政権は政治的に上手く利用しているともいえます。

それは、次の図で明らかです。



民主党は、はじめの年の2010年の最低賃金は引き上げるべきでなかったのです。しかし、左派政権であることの気負いと経済政策音痴から、前年比で2.4%も最低賃金を引き上げてしまいました。前年の失業率が5.1%だったので、それから導かれる無理のない引き上げ率はせいぜい0.3程度であるのにです。

こうした失政は、多くの国民が(少なくとも肌感覚で)わかっているのに、元民主党の関係者は、このことについての反省がないようです。それでは、永遠に次の政権交代は起こらないでしょう。政権交代の選択肢がないということは、国民にとって大きな損失です。

最後に、①雇用と②所得(総所得と賃金)について、民主党政権と安倍政権の成果について、念のために図を掲げておきます。



これらをみれば、日本維新の会の馬場伸幸幹事長でなくても、「悪夢」といいたくなる気持ちがお分かりいただけると思います。

さらに、最近国会で、修正後もわずか0.5%とかその程度しか違わないの統計不正に関して、倒閣に利用しようとする民主党の後継である、立憲民主党等が国会での追求をみていると本当にあの「悪夢」を生み出したのは、「悪魔」ではないかと思ってしまいます。

ただし、不正は不正です。しかし、あの不正は官僚側に100%問題があるのであって、安倍政権側の問題ではありません。もし、あれで政権が崩壊するというのなら、どの政権も不正など発見しなくなってしまいます。

そうして、民主党政権のときにもあの不正はあったということを現在の立憲民主党や、国民民主党などの野党はどう考えているのでしょうか。

やはり、文在寅政権と民主党政権の経済政策は「悪夢」以外の何ものでもないです。

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2018年1月19日金曜日

難民認定制度、厳格化の背景に…民主党政権下の就労許可制度 正しいルールで外国人雇用を―【私の論評】また一つ民主党政権の負の遺産が払拭された(゚д゚)!


総務省
 難民認定制度の厳格化が行われている。法務省は、難民認定申請から6カ月後に一律就労を認めている現行の制度を見直し、借金逃れなど明らかに難民に該当しない事情を述べている申請者には就労を認めず、在留期限後に退去強制の手続きを取ることとした。

まず、しばしば引用される数字を示そう。2016年の先進7カ国(G7)諸国と韓国の難民認定者数(認定率)は次の通りである。ドイツが26万3622人(41%)、フランス2万4007人(20%)、米国2万437人(62%)、英国1万3554人(33%)、カナダ1万226人(67%)、イタリア4798人(5%)、韓国57人(1%)、日本28人(0・3%)。

 この数字について、いわゆる「人権派」から、日本の難民認定があまりに厳しすぎると批判の対象になることもある。日本は、難民条約に加入しており、その条約における難民の定義に即しているが、批判者から見れば、難民条約そのものが「政治難民」を主に対象としているため既に時代遅れになっており、難民の範囲が狭すぎるという意見である。

 ちなみに、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、「経済・紛争難民」もやや広い範囲で含みうるガイドラインも作っているが、それは法的拘束力を持っていないので、日本としては難民条約に基づいて法執行しているという立場である。

 このスタンスが人権派から批判されているのだが、あくまで難民条約は遵守している。それは日本の移民政策の反映でもある。難民条約だけなのか、難民条約にガイドラインを加えるのがいいのかはそれぞれの価値判断によるので、政策判断でもある。

 いずれにしても、現在の法務省の難民認定行政では、「難民」と認定できない人が大量に難民申請をしてきたと言わざるを得ない。

 それは、現行の難民申請6カ月後から一律に就労許可が得られる仕組みの影響が大きい。この仕組みは民主党政権において2010年から導入された。この運用方針によって、就労目的で難民申請する人が増えてきたのは事実だろう。

 現状について法務省は、難民申請の多くが出稼ぎを目的とした「偽装難民」とみている。そこで、法務省は1月12日、申請者を分類し「偽装難民」に該当する場合には就労許可を出さない方針を公表したというのが、厳格化の背景である。

 難民申請6カ月後から一律に就労許可が得られるというのは、明らかにおかしい。今回の方針によって「偽装難民」だけに一律の就労許可を与えないだけなので、「難民」には関係のない話である。

 一方、こうした「偽装難民」を生み出すのは、アベノミクスの成果である国内の雇用環境が好転したことも影響している。国内で人手不足になって、海外からの雇用が必要になっていることも一因だ。国内雇用を損なわない形で、正しいルールでの外国人雇用も必要である。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】また一つ民主党政権の負の遺産が払拭された(゚д゚)!

法務省は今月12日、難民申請制度について、申請6カ月後から就労を許可する現在の運用を廃止すると発表しました。就労目的の難民申請が急増していることを受け、「濫用・誤用的な申請を抑制する」としています。15日から適用しました。

上川陽子法相
上川陽子法相は午前の会見で「(難民の)受け入れを消極的にするという趣旨ではない。保護が必要な難民への適正な対応に傾注したい」と述べました。

今回の見直しでは、難民申請後2カ月以内に申請者を、1)難民の可能性が高い人、2)明らかに難民に該当しない人、3)再申請を繰り返している人、4)その他──に分類する。1)には速やかに就労を許可する一方、2)や3)については就労不可として、在留期限終了後に新たな在留資格を付与しないことにしました。

日本では2010年3月から、難民申請を行った6カ月後から認定手続きが完了するまでの間、就労が認められるようになりました。これは、本当に摩訶不思議な制度です。運転免許の資格試験を受けて、まだ合格もしていないのに、合否が決まるまでの間は、運転できるようなものです。

上の記事を読んだだけでは、なかなか理解できない部分があると思います。難民申請は何度できるるし、しかも審査に2年以上かかるというところが肝です。

とにかく外国人が、本当に難民であろうがなかろうが、難民申請をして半年過ぎれば、申請が認可されようがされまいが、審査が終了する2年後までは、日本で働くことができるということです。これでは、申請を何回か繰り返せば、自分の好きなだけ働けることになります。

申請数はその後増加を続け、2016年の申請者は1万0901人と初めて1万人を上回りました。認定数は28人にとどまりました。

2017年1─9月の申請者は1万4043人に上り、前年同期からさらに1.8倍に増加しました。認定数は9人でした。

説明を追加

これをこのまま放置しておけば、この事実が世界中に広まり、世界中から日本に偽装難民が押し寄せることなったかもしれません。それを恐れたからこそ、政府はこの制度をやめて元に戻したのでしょう。

それにしても、民進党も、立憲民主党も希望の党も、このことには一切触れません。自民党安倍政権には何でも反対なのに、なぜでしょう。やはり、そんなことをすれば、逆に自民党側から自分たちの旧悪を暴露されれば、自分たちに不利になると考えているのでしょう。それは、マスコミも右にならえというところなのでしょう。

さらに、高橋洋一氏の記事には掲載されていませんが、日本は難民・移民を受け入れていないし、最近でも受け入れていないという認識が多くあるようですが、それは明らかな間違いです。

日本は、戦後多くの朝鮮半島からの難民・移民を多数受け入れています。これについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。
パリ同時多発テロの根底にある100年の歴史―【私の論評】本当の歴史を知らなければ、今の世界も日本国内の難民・移民問題も見えなくなる(゚д゚)!
パリ同時多発テロがあったレストラン前に集まり、ろうそくに火をともすパリ市民ら
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、現在の中東難民などを多く生み出してしまう原因を作り出した、EU諸国について掲載するとともに、日本ではマスコミも政治家も口を閉ざしていますが、いわゆ在日朝鮮人・韓国人の中にも難民・移民が存在することを掲載しました。

それにしても、場合によっては難民を事実上無制限に受け入れてしまいかねないようなこのような仕組み、それも法律にも基づかないような仕組みを入れた当時の民主党は何を考えていたのでしょうか。

これは、明らかに日本を破壊しようとしていたといわれても、致し方ないでしょう。そうして、民主党政権は他にも日本を破壊しようとしたとしか思えないようなことをしていました。たとえば、外交・経済・安全保障面での衰退です。その他数え上げればきりがないです。

民主党政権が崩壊してから、5年になりますが、この5年間で多くの国民がこの民主党政権の悪辣さを忘れてしまったようです。

民主党政権を率いた菅直人氏始め多くのメンバーは社会主義者であり、社会主義者の本質は破壊主義です。多くの破壊主義者は、まずは自分自身を善人であるとまわりを騙して、その次に自分が属する組織(国家や社会、自分の属する会社や学校、地域社会)を騙し扇動して破壊しようとするのです。このような性質があるからこそ、党の名前を変えたり、挙句の果は分裂するということも平気でできるのです。

最近の心理学では、以前は人間が物事を判断し決定をするのは理性だとされていましたが、実は人間の理性を支配するのは感情であることが判明しています。人は必ずしも合理的には動いていないのです。

破壊主義者は建設精神よりも破壊本能が大きいので、自分勝手に夢想して、建設的であると称して破壊に専念します。ヒトラー、毛沢東、スターリン、ポルポト等がその最も典型的で極端な例です。

このような日本弱体化への推進勢力である、民主党はなくなりましたが、そのDNAは民進党へ、そうして立憲民主党、希望の党へも受け継がれていることを忘れはならないと思います。

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2017年9月28日木曜日

テレビとタッグ、“小池劇場”でダマされる有権者 「悪い既得権者→そのしがらみを壊すため闘う私」―【私の論評】有権者は民主党政権誕生のときのような熱狂を繰り返すのか(゚д゚)!


写真はブログ管理人が挿入 以下同じ
小池百合子都知事は、国政新党「希望の党」(小池新党)を立ち上げ、自ら代表に就任した。この1年間、小池都政を冷静にウオッチしてきた、ジャーナリストの有本香氏が緊急寄稿した。


 国政での「小池新党」なるものが旗揚げされた。小池氏が1人で臨んだ記者会見(25日)は、顔の横にプラカードを掲げて話すやり方から、キャッチフレーズの空疎なところまで、すべてが昨年夏の都知事選出馬時のデジャブであった。

 ただ1点、前回と異なるのは、小池氏の周りに、大義はおろか義理さえも忘れたかのような議員や議員くずれの諸氏が集まっていることだ。だが、記者会見に彼らの姿はなく、今回も「小池劇場」の幕開けは一人芝居であった。

 キャッチフレーズとして「希望の政治、希望の経済…」など、「希望」を連呼していたが、その中身は具体的に語らない。「日本には希望がない」といい、それがあたかも「官僚」や「国」のせいのようにいう。「悪い既得権者がいる→そのしがらみを壊すため闘う私」というシナリオだ。

 景気浮揚の起爆剤となるはずだった2020年東京五輪の準備・工事を遅滞させることで、東京の「希望」を消失させている張本人による、この芝居は、もはやブラックジョークだ。それでも、またダマされる有権者は全国で相当数出るだろう。

 政治家にパフォーマンスは付き物とはいえ、小池氏は度を超えている。だが、多くの有権者がそれに気づかない。この成功を支えている鍵は、メディア、特にテレビとの共犯関係にある。

 1つ例を上げよう。

 昨年10月25日、新聞各紙に「東京五輪 3会場『400億円圧縮可能』…都が試算」(毎日新聞)などと記事が載った。

 水泳、バレー、ボート・カヌーの3会場を見直すと豪語した小池氏が、他の自治体を巻き込んで大騒ぎした揚げ句、元の鞘に収まったことは多くの方がご記憶だろう。ただ、工事内容を見直して400億円も削減したと、小池氏の「成果」が報道されていた。

 だが、今年になって自民党の川松真一朗都議が6月5日の都議会文教委員会で、これは「予算の付け替えに過ぎない」と疑問を投げかけた。

 顛末は、週刊新潮(6月22日号)に「『五輪400億削減はインチキ』に小池都知事が怒髪天 質問議員が語る」と報じられた。400億円削減の内訳は、予算の予備費200億円を減らし、残りの200億円は環境対策を目的とした都債を発行して賄うものだったというのだ。

 同誌は、小池氏の「債権を出す、ということはすなわち借金、ということだけではございません。それをいかに活用してゆくか、このような発想が必要ではないかと考えております」という誤魔化しの答弁も紹介している。

 小池都政はことごとく、この調子だ。

 「立ち止まる」「見直す」とか言って、マスメディアを引きつけ、過去の行政や周囲の誰かを悪者にして騒ぐ。時がたって、皆が忘れたころになってこっそり元に戻す、あるいは騒ぎで空いた穴を埋めるのだが、そのことは決して発表しない。メディアも追わない。

 「安全性に問題あり」として移転を延期した豊洲新市場が、実は安全だと後になって自ら口にし、まるで罪人扱いした石原慎太郎元都知事の「潔白」が明らかになっても素知らぬ顔だ。

 こうした「小池手法」を国政でも通用させるのか。今まさに、日本の政治と、私たち有権者のレベルが測られる重大な場面を迎えている。

 ■有本香(ありもと・かおり) ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『リベラルの中国認識が日本を滅ぼす』(産経新聞出版)、『「小池劇場」が日本を滅ぼす』(幻冬舎)など多数。

【私の論評】有権者は民主党政権誕生のときのような熱狂を繰り返すのか(゚д゚)!

上の記事には掲載されていませんが、これの他にも独特な「小池手法」があります。それは、民進党の政党交付金狙いです。

民進党は事実上、希望の党に合流する方向ですが、少なくとも10月22日投開票の衆院選終了までは、政党としての民進党は存続する見通しです。

その背景には、民進党所属の参院議員(49人)や多数の地方議員がいることに加え、民進、希望双方の選挙資金面の事情があります。

政党助成法は、政党交付金の交付を受けている政党が解散した場合、国庫へ返還しなければならないと規定。2009年8月結党の旧みんなの党が14年11月に解党した際には、保有していた政党交付金約12億円を返納しています。

民進に昨年1年間に交付された政党交付金は総額97億4388万円。もともと資金に不安がある希望の党はもちろん、民進党がすぐに解党すれば、希望公認で出馬する民進党候補の選挙資金もあてがなくなります。

このため、前原氏ら一部と参院議員らが当面残って民進党を形式的に存続させ、政党交付金は事実上、希望の党の選挙活動などにあてるとみられます。民進党が今、解党すれば何十億円も返さなければならなくなります。政党交付金を衆院選で活用した後で、正式に希望と合流すれば良いと考えているのでしょう。

小池氏はこの政党助成金を狙って、民進党との事実上の合流を決めたのです。民進党といえば、安倍政権を倒すために、安保法制反対、改憲反対を主張してきた政党です。

このような民進党と合流を決めた、小池氏自身は、安保法制賛成、改憲反対のバリバリの保守です。いわば水のと油のような関係の小池新党と民進党が合流するというのですから、政治信条などは関係なく、小池氏は政党助成金を求め、民進党は小池選挙互助会を求めて合流するということです。これは、偽善以外の何ものでもありません。

以下に前原氏の提案とみられる、文書を掲載します。


この文章からすると、民進党は事実上「希望の党」に合併されることになりそうです。そうして、政党助成金を確保するため、選挙後までは民進党を残すことを、前原氏も小池氏も了承していると考えられます。

民進党籍残したまま希望公認ということになると、民進党は蓮舫氏の二重国籍の次は全議員の二重党籍ということになります。これを多くの有権者はどう捉えるのでしょうか。

本日の民主党両院議員総会では前原氏から「名を捨てて、実をとる。安倍政権を終わらせる。誰かを排除する提案じゃない」と説明あったそうです。本日の毎日新聞では、民進党は28日午後の両院議員総会で、小池百合子東京都知事が代表を務める新党「希望の党」へ合流するとした前原誠司代表の提案を了承したと報道されています。

民進党前原代表 仙台にて27日
民進党の前原誠司代表が次期衆院選に、自身は無所属で出馬するとの意向を、周辺議員に伝えていることが分かったと報道されていますが、最初この報道を目にしたとき、意味が全くわからなかったのですが、上の事実を知ってやっと理解できました。

これだと、「緑の党」は旧民進党の全員を受け入れざるを得ないことになります。仮に、民進党の誰かを排除するということにでもなれば、かなり悶着がありそうです。ただし、前原氏が代表であるということから、前原氏が排除を受け入れれば、「希望の党」にとって、排除したい議員は排除しつつ、政党交付金も手に入るということになります。


この一点をとっても、とても小池新党の「希望の党」はまともな政党であるとは考えにくいです。

さすがにこの民進党と希望の党のやり方は、「安倍憎し」のマスコミがいかに「希望の党」に援護射撃したところで、国民の大半に総スカンをくうことになるでしょう。

民主党政権に政権交代したときの読売新聞の号外
しかし、過去には多くの有権者が騙されたわけで、民主党政権誕生から2年を迎えたのを前に、2011年9月に読売新聞社が実施した全国世論調査(3〜4日、面接方式)によると、政権交代したことを「良かった」と答えた人は47%でした。これは、今から考えるとかなりの高率だと思います。

現政権が実績が何もないというのなら、「希望の党」に「一度はやらせてみよう」というのも理解できますが、この20数年の歴代政権の中で最も良く経済を立て直し、安全保障や外交面でもきわめて高いレベルで努力した政権を、そもそも最初から何もなかった森友・加計問題でマスコミに煽られ、過去の悪夢を忘れて「新しいから一度はやらせよう」とまた同じことを有権者がしたとしたら、やがて日本は滅びことになることでしょう。

今回は、過去の民主党政権が生まれたときのような熱狂を有権者が繰り返さないことを祈ります。私は、今回は有権者を信じたいです。

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2013年10月3日木曜日

【高橋洋一の俗説を撃つ!】消費税増税決定の過去そして未来―【私の論評】安倍総理は、平成15年度予定10%増税をしない!なぜなら、安倍長期政権を樹立して、最終的には「戦後体制からの脱却」を目指しているからだ(゚д゚)!

【高橋洋一の俗説を撃つ!】消費税増税決定の過去そして未来


安倍首相は、来年4月からの消費税増税を明言した。ツイッターでは、
「増税を行えば、消費は落ち込み、日本経済は、デフレと景気低迷の「深い谷」へと逆戻りしてしまうのではないか。最後の最後まで、考え抜きました。

日本経済の「縮みマインド」が変化しつつある。大胆な経済対策を果断に実行し、この景気回復のチャンスをさらに確実なものとするならば、経済の再生と財政健全化は両立しうる。

国の信認を維持し、社会保障制度を次世代にしっかり引き渡す。経済再生と財政再建を同時に進めていく。これが私の内閣に与えられた責任です。……。

大胆な経済対策と消費税の引き上げ。本日決定した経済パッケージは、この両立のベストシナリオである。これが、熟慮を重ねた上での、私の結論です。」

と書かれている。
つまり、経済成長、財政再建と社会保障の三つを満足させる解として、消費税増税と経済対策を実行するとしたわけだ。

民主党政権の誕生が
消費税増税の伏線

鳩山氏の地元の地方紙室蘭民報が伝えた民主党の圧勝

この論評は後述するが、最近の消費税増税の動きを整理してみよう。

ことの始まりは、麻生政権だ。増税派の与謝野馨氏が、財務大臣、金融担当大臣、経済財政担当大臣の三閣僚を兼務するなど、重要閣僚だったが、2009年3月に成立した税制改正法の付則104条に「消費税を含めた法制上の措置を2011年度までに講じる」という時限爆弾を潜り込ませた。

その後、国民は、「増税しない。シロアリ(天下り官僚)の退治が先」との民主党マニフェストを信じて、民主党に政権交代させた。

ところが、菅政権では、2010年6月突如として消費税10%宣言が飛び出す。その後、2011年1月にはなんと与謝野氏が入閣する。野田政権で、昨年8月とうとう増税法案を成立させた。その因果なのか、昨年12月の総選挙で民主党は大敗し、あっさりと政権からすべり落ちてしまった。

今回の消費税増税は、2009年の政権交代がなければ、起こらなかったかもしれない。というのは、政権交代がなければ、与謝野氏が民主党政権に荷担して増税路線にもっていくこともなかっただろう。また、自民党政権であれば、与謝野氏の増税一本槍の経済政策とは対極になっていた中川秀直氏の経済重視の上げ潮派がいて、両者は競っていたからだ。

上げ潮派不在が
今回の増税を許した


上げ潮派の面々

両者は、ともに財政再建を重視している点は同じであるが、その手法は全く違う。与謝野氏は、経済成長を重視せず、デフレ脱却消極姿勢も容認し、増税による財政再建を目指すが、中川氏は、金融政策を使ってデフレ脱却を図り、経済成長を重視し、その結果として財政再建を達成しようとする。

今の自民党には、中川氏のような経済政策観の政治家はいない。強いていえば、安倍首相の経済成長重視の考え方は中川氏に似ている。さらに、アベノミクスのキモを金融政策に据えたのも、上げ潮と同じだ。それなのに、ここに来て、なぜ与謝野氏の路線になったのだろうか。
その答えは、自民党内に中川氏のような政治家がいないからだろう。もしいれば、安倍首相は、自民党内の与謝野氏のような増税派と中川氏のような経済重視派を競わせて、経済重視の結論を出していただろう。
いくら首相が権限があるといっても、自民党という党を運営していかなければいけない。もし、本当に首相が権限を見せつけるなら、衆院解散・総選挙も辞さない、内閣も党の人事も行うという覚悟でなければいけない。
しかし、衆院が違憲状態になっていてまだ区割り法案も成立していないので、総選挙はやりにくい。内閣改造をやろうにしても、麻生氏を切る覚悟がないとできないが、そこまでの党内基盤は安倍首相にはできていない。というわけで、安倍首相は、政治的に消費税増税を避けられなかったのだろう。増税を止めるためには、法改正をこの秋の国会に提出しなければいけないが、政治的にできなかったというわけだ。

首相の本質がわかるのは
再引き上げ決断のとき

今回の消費税増税が、安倍首相にとっては政治的な解がなく、苦渋の決断としても、経済成長、財政再建と社会保障の三つを満足させる解は、消費税増税と経済対策ではない。
しかも、経済対策では、企業へのてこ入れをそのコアにしているのは、財務省の財政再建至上主義に対抗するためとはいえ、「まずは企業が潤えば、その後に社員の賃金も……」とのいわゆるトリクルダウン説を根拠としており、説得力に欠ける。おそらく財務省に対抗するために経産省に頼ったのだろうが、トリクルダウン説で格差が拡大した韓国の例もあり、一抹の不安を感じざるを得ない。
本コラムで再三指摘しているように、金融政策によって2年後にはデフレ脱却、経済成長が達成できる。その1年後には、基礎的財政収支が改善して、財政再建への道も開ける。と同時に、番号制、歳入庁や消費税インボイスを導入すれば、財政再建を確実にして、社会保障制度の運営も万全にできる(シリーズ日本のアジェンダ第5回も参照)。
今回の消費税増税への表明で、安倍首相の経済政策観が、与謝野氏のような増税派だと決めつけないほうがいい。増税の経済へのマイナス効果を理解しているからこそ、最善の策とは言いがたいが、経済対策を打つのだろう。さらに、本質がわかるのは、2015年10月の8%から10%への再引き上げの時だ。

1日の記者会見では、それを質問されて、安倍首相は「改めて付則第18条にのっとって、経済状況等を総合的に勘案して、判断時期も含めて適切に判断していきたい、決断していきたいと考えています」と述べている。

自民党総裁の任期は3年である。安倍首相は2012年9月に総裁になったので、2015年9月に任期が切れる。総裁選の争点として、消費税増税が浮かぶだろうが、安倍首相が経済成長重視であれば、増税阻止の立場を明確にするだろう。2016年7月に参院選、12月に衆院任期切れになることを考えると、7月にダブル選挙になるだろう。その時には、安倍首相は経済成長重視派の真骨頂がでているだろう。

期待を込めていえば、2014年4月と2015年10月の消費税増税について、①2回ともパス、②2014年4月だけ上げる、③2015年10月だけ上げる、④2回とも上げるという選択肢がある中で、安倍首相は政治的かつ冷静に②を選んだのだと思う。

それまでは、景気の腰を折らないために、財政政策と金融政策をフル稼働させるだろう。先々週の本コラムで述べたように、追加財政政策のための財源はまだ残っている。さらに、3、4日の日銀金融政策決定会合でも、追加金融緩和を行うべきだ。金融政策の効果はすぐには出ずに、本格的な効果発揮までは2年もかかる。その一部はその前に効果が出るが、それでも遅い。その効果ラグを考えると、日銀はすぐに行動すべきである。

【私の論評】安倍総理は、平成15年度予定10%増税をしない!なぜなら、安倍長期政権を樹立して、最終的には「戦後体制からの脱却」を目指しているからだ(゚д゚)!

安倍総理のツイート。

昨日も、増税で、高橋洋一氏の記事を掲載させていただいたのですが、本日も増税関連、そうしてまたまた高橋洋一氏の記事を掲載させていただくことにしました。そうして、いつもなら一部のみ掲載させていただくのですが、本日の記事は重要であり、歴史的にも大きな意味を持つものと判断したことと、このような記事は意外と短期間で削除されしまうことあるので、保存の意味もこめて、全文掲載させていただきました。じっくりご覧になってください。

冒頭の安倍総理のtwitterの内容でもわかるように、やはり、今回の増税は本当はやりたくなかった苦渋の選択だったということです。

もし、今回増税に踏み切れば何が起こったかといえば、国民からの支持は絶大なものになったかもしれませんが、自民党内部は分列することとなり、完璧に反安倍派が台頭することになったことでしょう。そうなれば、次の総裁選では、安部総理が勝てる見込みがなくなります。

増税が見送りになっても、安部長期政権は成立しなかったものと思います。おそらく、今期限りで安部総裁、総理は終わったと思います。

安倍総理は、増税しても、長期政権を狙うか、増税を見送り、短期政権で終わるのか、いずれかの道の選択を迫られたのです。

そうして、結局今回は苦渋の決断で、増税しても、安部長期政権を選んだということです。皆さんは、どう思われたかわかりませんが、私は、あの増税の発表の時に安倍総理は、心の中では泣いていたと思います。国民に対して申し訳ない気持ちでいっぱいだったと思います。

長期政権を狙うためとはいえ、国民に対して増税という形で負担を強いること、さらには、一方では金融緩和を行い、もう一方では、緊縮財政(増税は緊縮の一環です)を行うことの矛盾は安倍総理が一番理解していると思います。



上の記事には、いわゆる上げ潮派のこともでていましたが、残念ながら上げ潮派もマクロ経済を理解していないと思います。不況、ましてやデフレのときには、財政再建などよりも、経済成長のほうがはるかに重要であるというマクロ経済上の常識を、上げ潮派も理解していません。だからこそ、確かに自民党内にいわゆる上げ潮派がいても、今回は結局増税という事にならざるを得な勝ったのだと思います。上げ潮派自体は、増税阻止の勢力とはなり得ないと思います。

安倍総理は、今回は増税して、そのかわりに経済対策を行い、増税の影響を打ち消すという政策で乗り切ろうと考えています。そうして、15年度の10%増税はインフレ期待が、プラスに変化しなければ、阻止という腹です。これをもって、少し遅れても、経済を成長させつつ、安部長期政権を樹立させ、これをもって、まともな経済対策ができる国にすること。そうして、その次には、憲法改正などを実施して、長期政権末期には、「戦後体制からの脱却」もしくは、これに対する道筋をはっきりつけようとしているからです。

私たち日本人は、いつ戦後体制の呪縛から解き放たれるのか(゚д゚)!

そういう意味では、今回の増税もこうした長い道のりへの最初の一里塚という位置づけで考えて、なるべく、経済が落ち込まないようにすることが、安倍総理の考えです。

私たちは、この安倍総理の考えを理解し、まずは、15年度の10%増税は絶対阻止という考えで、またまた、SNS上でも、徹底的に財務省や、マクロ経済音痴の政治家を徹底的に糾弾していこうではありませんか。

私は、そうすべきと思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年4月10日火曜日

さあ増税、新聞だけ特別扱い?大新聞が「野田歓迎」の理由−【私の論評】確実に滅ぶ民主党政権のご機嫌伺いをしていては、裏目にでる確率のほうが高いかも?

さあ増税、新聞だけ特別扱い?大新聞が「野田歓迎」の理由

さて、本日以前にもこのブログもで紹介した、上念氏のツイートをみていたら、上記のようなリツイートをされているのをみたので、当該のサイトをみてみたら、『現代人ビジネス』のサイトでした。このブログでも、似たような内容を掲載したことがあるのですが、この記事は、さらに深く掘り下げて掲載されていたので、本日は、この記事を紹介することにしました。詳細は、以下のURLをご覧になってください。早い話が、大手新聞は、消費税増税になっても、自社だけは、軽減税率を適用してもらいたいがために、野田政権寄りの記事を書いているという内容です。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/18892

【私の論評】確実に滅ぶ民主党政権のご機嫌伺いをしていては、裏目にでる確率のほうが高いかも?

確かに、大手新聞は、こぞって特に、野田さん"増税"論議に関しては、好意的です。デフレから脱却しない限り、日本経済は、浮揚しないし、デフレの最中に増税をしてしまえば、古今東西すべての事例で、税収は増えるどころか、減るという事実も報道もしません。また、これを正当化するための財政破綻に関しても、反論や反証をだすどころか、迎合したような記事ばかり目立ちます。それにしても、わずか数年前まで、民主党は、消費税増税に反対していたというのに、この変貌ぶり全く理解できません。(下は、麻生政権時代の日経新聞)

これに関しては、以前でもこのブログで、アメリカの財政破綻に関連して掲載したことがあります。これは、日本の大手新聞がアメリカの財政破綻を煽ることにより、間接的に日本の財政破綻破綻を煽るというようなものでした。このときは、増税は、アメリカのためにもならないという論陣をはってみました。あれから、しばらくたちましたが、オバマあたりはどのように思っているのでしょうか。

TPPを推進しても、その頃に、日本がさらなるデフレどころか、スタグフレーションになっていれば、アメリカからの輸入もほとんどできないということで、安い農産物でお茶を濁す程度のこ とにしかならないと思うのは、私だけでしょうか?それに、TPPが実施されるまでにはまだ時間があります。最近の、バーナンキの、「悪魔は細部に宿る」という発言が気になるところです。

このような現状の新聞報道は、世界的にみれば、完璧に非常識です。わたしたちは、新聞だけでは、日本の経済は、理解できません。読めば、読むほど事実が見えなくなってきます。

しかし、新聞は、このままこのような報道を続けていれば、念願通り軽減税率を適用されるということを無邪気に信じているのでしようか?そもそも、消費税増税そのもは、もうできないと主張する人もあらわれていて、確かに、真実味を帯びつつあります。



確かに、亀井代表の国民新党離脱という異変が起こりましたが、増税をめぐる、流れというか、大勢には、大きな変わりはなく、現状のままでは、増税はおそらく、頓挫することになると思います。

それに、大新聞は、実際に増税されたとして、そのときに、どのようなことになるか考えていないようです。増税後には、民主党政権が確約しているように、税収があがるということなどはあり得ません。逆にデフレが深化するか、スタグフレーションに陥り税収は減り、また、増税しなくてはならなくなるという、増税スパイラルに陥る可能性が大です。そのときになれば、いくら、時の政権が、再増税の必要性を叫んでも、もう国民の支持は得られないでしょう。というより、民主党や自民党以外の勢力が、政権の座についていれば、そのような愚かな主張はしないでしょう。それに、増税賛成の立場を貫いた大手新聞も、憎しみの対象になるに違いありません。そうなれば、購読者がますます、減ることになります。

破綻したシカゴ・トリビューン

そんなことになれば、増税を主導した、財務省は矢面に立たざるを得なくなります。場合によっては、大蔵省解体以来の、粛清の嵐が吹き荒れるかもしれません。さらに、その頃には、おそらく、野田政権はおろか、民主党政権はなくなっている確率が大です。そんなときに、財務省や、時の政権が、大手新聞だけ守ってくれるという保証などないと思います。弱り目にたたり目で、アメリカのように存続不能になる新聞もでてくるかもしれません。これは、決して絵空事ではないと思います。(上の新聞は、破綻した、シカゴ・トリビューン紙の紙面)


だからこそ、大手新聞は、近視眼的に、現政権に利するような記事ばかり掲載せず、正しい情報を、世界水準での当たり前えの情報を提供し、すべきと思います。そうです。新聞本来の目的を明確にすべきと思います。皆さんは、どう思われますか?

それから、上念さんのツイートで以下のようなものもありました。



いまのタイミングでこのような、政権公約を出してしまうということは、本当に何を考えているのでしょうか。もっと、時間軸や、景気動向を示して、デフレ脱却が明らかになり、インフレ気味になったときに、増税するという公約にすべきだったと思います。野田首相と、谷垣総裁の、財務省のブレーンは同一人物だという話もきいています。これでは、本当に、自民党は、与党の保管勢力に成り下がったということです。このままでは、自民党も、もはや次は、ありません。

財務省に関わる書籍に関しては、以下のURLをクリックしていただければ、お求めになれます。特に、倉山満氏の書籍は、おすすめです。これを読むと、本来の大蔵省主流派は、けっして、デフレ状況時の増税に賛成なわけではないことが理解できます。大蔵省主流派に頑張っていただきたいものです。

財務省




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2012年4月8日日曜日

原発再稼働、6割が「何らかの形で賛成」。ネットリサーチ調査で明らかに。−【私の論評】超低脳民主党政権には、スタグフレーションの危機がみえていない!!

原発再稼働、6割が「何らかの形で賛成」。ネットリサーチ調査で明らかに。:


ネットリサーチ会社の株式会社マーシュは、関東圏だけでなく関西圏も含めた男女500人を対象に「震災後の生活に関するアンケート」を実施した。原子力発電所に関する質問では、回答者の約6割が「なんらかの稼働について賛成」の意向を示しているという結果が出た。

【私の論評】超低脳民主党政権には、スタグフレーションの危機がみえていない!!



上の結果、妥当なものだと思います。多くの国民が、実態をよく理解していると思います。絶対反対という人々は、少数派だということです。少数派の人々は、自分たちが何を言っているのか、よく見えていないのだと思います。(上は、福島原発の航空写真)

私自身は、無論将来的に、代替エネルギーがでてくれば、それに変えるということには、やぶさかではありません。しかし、すぐに原発を全廃ということには、賛成しかねます。上のアンケートで、どんな状況でも原子力発電には絶対反対という意見には、賛同できません。少なくとも、20年くらいみておいて、代替エネルギーに変えて行くべきでしょう。既存の原発の安全性を確保しつつ、稼働させ、古いタイプの原発からじょじょに廃止していくというやりかたが、最も適したやりかただと思います。

すぐに、全廃ということになれば、電力不足になることは明らかであり、そうなると、電気料金が値上がりします。すでに、東電では、電気料金を値上げを予定しています。いずれ他の会社も追随することでしょう。(下の写真は、バイオマスエネルギーによって点灯する街路灯)


そういうことになれば、どういうことになるかといえば、ほとんどすべての製商品をつくったり、物流などでも、電気を使っていますから、すべての製商品の値段があがるということになります。さらに、そうなると、いわゆるコストプッシュインフレという、非常にやっかいなことになります。日本が、さらに大量の原油や天然ガスなど、輸入するということなれば、日本の経済はかなり大きいですし、エネルギーのない国ですから、さらに、原油・天然ガスの値段があがり、これも、様々な製商品の原材料となっていますから、これも、さらにコストプッシュインフレを助長し、さらに、インフレを助長することになります。

そうなると、どういうことになるかといえば、現状では、デフレ状況が続いており、その状況が改善されない限り、インフレで物価は上昇しながら、景気後退というスタグフレーションという状況に陥ってしまいます。

さらに、懸念されるのは、増税です。もし、コストプッシュインフレが起こっているさなかに、増税されると、確実にスタグフレーションに陥ります。そうなると、かなり難しいことになると思います。

何が難しくなるかといえば、スタグフレーションのもとで、景気を浮揚させようとして「金利を下げて通貨供給量を増やす」と、さらに物価上昇を推し進めてしまいます。逆に、物価を安定させようとして「金利を上げて通貨供給量を減らす」と、企業の資金繰りが悪くなり、さらに景気後退を推し進めてしまいます。

一方をよくしようとすると、もう一方が悪化してしまうというジレンマ(二重苦)に陥ってしまうのがスタグフレーションの特徴です。したがって、スタグフレーションのもとでは、どのタイミングで通貨供給量を調整するかという金融の舵取りが非常に難しくなります。いまだと、増税はやめて、財源など、国債などをあてて、すぐにデフレ対策を行えば、GDPも増え(まさに、GDPを増やすことが、デフレ対策)、対策功を奏すれば税収も増えることになります。デフレの今なら、対策は至って簡潔明瞭です。

先日、日銀が、インフレ目処1%などをだしましたが、コストプッシュインフレになれば、1%の物価上昇などだまっていても、達成できます。そうして、現状は、その可能性が高いですから、要するに日銀は、このようなことになっても、何もしませんと言っているようなものです。要するにデフレ政策を堅持するということです。無論、スタグフレーションになっても、デフレ対策を打ち続けるということです。私は、もし、スタグフレーションになれば、いっときインフレを甘受しても、景気を浮揚させる必要があると思います。そのときは、物価上昇が、現状では上限ともみられている4%を超えて、5%、6%に設定する必要があると思いますが、日銀は、絶対にそんなことはしないでしょう。こうして、スタグフレーションになれば、その罠からかなり長い間抜け出すことができず、失われた10年が、20年になっている今日、さらに、失われた30年になる可能性が大です。



今の超低脳政府では、こんなことも何も考えていないのだと思います。だからこそ、ちょうどスタグフレーションかおこりそうな時期、2015年を目指して増税なんてことを考えているのだと思います。全く困ったものです。しかも、その頃には、間違いなく政権の座にありません。なのに、このような馬鹿げた置き土産をしていき、後々に禍根を残し、政権が瓦解したあとまで、多くの人たちに忌み嫌われるようになるわけです。そうなれば、過去に民主党議員だったというだけて、あいつは駄目なやつだと、多くの人たちにレッテル貼りをされることになると思います。それも、致し方ないことだと思います。なにせ、支持団体も上の画像のように酷すぎます。亀井さんなどは、連立政党でもある国民新党から離脱して、かえって良かったということになると思います。

ここしばらくは、とにかくデフレ対策(政府による積極財政、日銀による金融緩和)をうち、緩やかなインフレ状況(3%から4%の物価上昇)にしておき、景気を浮揚させ、雇用を拡大して、スタグフレーションの芽を摘んでおくべきだと思うのは私だけでしょうか?スタグフレーションになどなれば、ろくなことはありません。雇用はますます落ち込み、自殺者は増え、孤独死も増え、日本国は、これだけ豊だというのに、景気がかなり後退しつつ、物価があがるという異常な事態に巻き込まれしなくても良い苦労をしなければならなくなるのは、必定です。デフレから、さらにスタグフレーションということになれば、本当にに大変なことになります、こんなときには、企業も個人も頑張ようがなくなります。こういう、奇禍は、頑張ればなんとかなというものではなく、災いは、根元から絶たなければなりません。溢れ出る水を掻き出すというのではなく、水道の元栓を閉めなければなりません。本来は、いまから、元栓を開けないようしなければならないはずです。


とにかく、今の政府は、超低脳なので、経済は、経済、それも、目の前だけしか考えない、だから、増税などと馬鹿なことを考える、エネルギー行政は、エネルギー行政と、これも、目の前のことしか考えないということで、エネルギー行政と、経済対策なども、多いに関わり合いがあるということなど、さっぱり見えないのだと思います。ちなみに、あの鳩山さん民主党からとめられたにもかかわらず、意気揚々と、イランに行ったそうですが、一体なにをしに行ったんですかね。イラン側から、宇宙人が侵略してきたと間違われて攻撃されてしまうのが、おちだと思いますが? もう、末期症状です。


特に、エネルギー政策などに関しては、東電を矢面にたたせ、みずからは、その陰に隠れて、やり過ごそうという腹がみえみえです。私自身は、無論東電に責任はあることは、間違いないことですが、だからといって、政府に責任がないというこ とはあり得ないと思います。これについて、本日は本題ではないので、ここでは、詳細をのべることはしません。ただし、私の考えに近い記事が掲載されているのを見つけましたので、これに関して詳細を知りたい方は、以下のURLを参照して下さい。

http://diamond.jp/articles/-/16979?page=4

こんな超低脳政権には、もう何もできません。ただただ、日本国を引っ掻き回し、問題を次から次へと作り出すばかりです。もうすでに、次の選挙では大敗するのは目にみえていますが、一分一秒でも早く瓦解していただきたいものです。野党の方々も、寸暇を惜しんで、追い詰めて粉砕していただきたいものです。


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