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2012年7月23日月曜日

相手の話を聴くときの9つのスキル~朝の読書『上から目線の扱い方』―【私の論評】組織内外のことはドラッカーに原点がある!!



職場の困った「何様」上司&部下には、こう対処しろ!本書の帯には、こんな言葉が躍ります。『「上から目線」の扱い方』(榎本博明著、アスコムBOOKS)は、会社において誰しもが経験するであろう人間関係にひとつの解を与えてくれる一冊です。部下に対して、または上司に対してどう接するべきか。手助けのつもりで声をかけた部下から「偉そうに」と陰口を叩かれたり、はたまた上司に威張り散らされ辟易としたり...。いずれの場合にも人間関係を阻害する一因となるのが「上から目線」であるとして、それに対し、いかに対応していくべきか書かれています。本書より一部紹介します。円滑なコミュニケーションのために必要な、「相手の懐に飛び込んで、話をしっかり聴く」ための9つのスキルです。 

【私の論評】 組織内外のことはドラッカーに原点がある!!

プレゼンスキルだけで、人を感動させることはできない
上の記事では、以下の9つのスキルを掲載しています。
相手に興味をもつ 
相手の話に意識を集中する 
うなずきを多用する 
あいづちを打ちながら聴く 
共感しながら聴く 

相手の言葉の一部を繰り返す(反映の技法) 
はっきりつかみきれないところは確認する(明確化の技法) 
質問をすることで、関心をもって聴いていることを暗に示す 
似たような経験が自分にもあれば、それを簡単に話す
この書籍は、あくまで、比較的若い人を対象として、自己の立場から、どのように話を聴けば良いのか、そのスキルを掲載したものだと思います。だから、対象の人が読むには、これは、これで良いことだと思います。また、この書籍の著者もそれを意図しているのだと思います。しかし、コミュニケーションを深めるという立場からは、これだけでは不十分です。

もし、この書籍に書いてあることを部下が実施すれば、たちどころにコミュニケーションが成立すると考える管理者や経営者がいるとすれば、それは愚かなことです。



上記のスキルは、スキルという言葉が示すように、所詮ツールにすぎません。ツールがどんなに優れていたからと言って、それで良しということはありません。どんなに優れたツールをもっていようとも、それで仕事がうまくいくとは限りません。たとえば、切れ味の良い素晴らしい包丁を持ったからといって、素晴らしい料理ができるとは限りません。素晴らしいグローブや、バットを持ったからといって、野球に勝てるわけではありません。では、どうすれば、良いのでしょうか?





ドラッカーは、コミュにーションを深めるためには、目標管理を導入せよと主張しています。
目標管理を導入せずして組織の円滑なコミュニケーションはない 「耳を傾けることはコミュニケーションの前提である。だが、耳を傾けるだけでは、効果的なコミュニケーションは実現しない」(『マネジメント[エッセンシャル版]』) 
耳を傾けることは、上の者が下の者の言うことを理解できて初めて有効となる。ところがドラッカーは、下の者は当然のことながら、上の者であってもコミュニケーション能力を持ち合わせているとは限らないという。 
そこでドラッカーは、組織におけるコミュニケーションの近道を教える。しかも、近道であって王道である。それはドラッカーが開発した目標管理(MBO)だ。 
ドラッカーは目標管理を導入して初めて組織の円滑なコミュニケーションが成り立つという。なぜなら部下は、会社もしくは自らの部門において、いかなる貢献ができるのかを明らかにすることが求められるからである。 
部下の考えが上司の期待どおりであることは稀である。事実、目標管理の最大の副産物は、上司と部下のものの見方の違いを明らかにすることにある。 
同じ事実を違ったように見ていることを互いに知ることこそが、コミュニケーションの第一歩である。 
「コミュニケーションは私からあなたへ伝達するものではない。それは、われわれのなかの一人から、われわれのなかのもう一人へ伝達するものである。組織においてコミュニケーションは手段ではない。それは組織のあり方そのものである」(『マネジメント[エッセンシャル版]』)
ドラッカーは、コミュニケーションは「われわれのなかの一人から、われわれのなかのもう一人へ伝達するものある」としています。まさしく、そういうことです。これは、コミュニケーションをかわす人たち、かわさなければならない人たちは、「私とあなた」「私と大勢」「大勢と私」という関係ではなく、「われわれ」という関係になっていなければならないことを言っているのです。


これが、コミュニケーションの本質です。そうして、「われわれ」「私たち」「俺たち」という関係にならければならないということです。そうして、ドラッカーが目標管理が友好であるというのは、無論こうした文脈においての話です。ただ、目標管理をやりさえすれば、すぐにコミュニケーションがなりたつということではありません。しかし、こういう文脈の上で、目標管理管理を実施すれば、コミュニケーションがより深まるということです。

実際に、目標管理を導入しても、いっこうにうまくいかない企業があります。このようなことをせずとも、コミュニケーションが良い企業もあります。「われわれ」という関係になるのは、どういうことかといえば、様々な「経験」を共有するということです。


仕事をただ機械的にするだけではなく、うまくいけば皆で喜ぶ、失敗しても、皆で残念に思い反省し、次に生かすようする。たまには、飲みに行ったりしたり、飲みだけでなく、趣味の集まりとか、会社でも、様々な行動をともにするこによって、「われわれ」という関係が生まれます。そういう下地ができているところで、目標管理を実施するとますます、コミュニケーションが深まるということです。そうして、さきほどのスキルも生きてきます。


スキルや、ツールをよくしただけでは、何も変わらないということです。本日のように、コミュニケーションに関することでも、こと、企業内外というより、組織内外ということで考えてみた場合は、やはり、どのようなことでも、原点はドラッカーにあるといっても過言ではありません。できたら、やはり、ドラッカーを読んで考えてみることが、近道だと思います。「上から目線」に関することも、ドラッカーの書籍をみれば、多くの書籍に、宝石のようにあちらこちらに、智慧がきら星のごとく、輝いて見えることでしよう。とにかく、いわゆる組織内外のマネジメントに関わることなど、まずはドラッカーの書籍を読むのが一番と思います。

皆さんは、どう思われますか?




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2012年9月3日月曜日

幸せを呼び込むためには「王様マインド」を身につけよう―【私の論評】幸せのお裾わけができれば、人はもっと幸せになれる!!

幸せを呼び込むためには「王様マインド」を身につけよう:



突然ですが、質問です。 以下の質問に、自分が当てはまると思ったらチェックをしてください。深く考えず、直感的に答えてください。

【A】

□早くリタイアして、悠々自適で優雅な生活を送りたい

□頑張って努力してお金持ちになりたい □人から評価されたい □バーゲンが好きで、安いとつい買ってしまう

□同じ給料ならば、できるだけ楽な仕事の方がよい


【B】

□自分のことが好き □新しいことに挑戦するのが好き

□人生は楽しい

□自分は愛されていると思う

□他人の成功は素直に嬉しい

どちらの方が多く当てはまったでしょうか? Bの項目が多ければ、あなたは王様マインドを持てているといえます。 Photo by ashwin kumar.

この記事の詳細はこちらから!!


【私の論評】幸せのお裾わけができれば、人はもっと幸せになれる!!

上の記事を読んで設問にこたえていただくと、自分が王様マインドなのか、奴隷マインドなのか判定できます。そうして、私の判定結果は、王様マインドでした。

 王様マインドと奴隷マインドの基本的な違いは次の3点です。 
王様マインド
自分の人生には目的がある
自分には価値がある 
自分は愛されている


奴隷マインド
自分の人生には目的がない 
自分には価値がない、自分で価値をつける 
自分は愛されていない
私は、この設問に答えて、集計したところ、幸いなことに「王様マインド」でした。しかし、これだけて、本当に幸せになれるのか、少し違和感を感じました。

ローマ時代の奴隷のコスプレをする女の子たち
上記のうち、どちらが、良いのかといえば、無論王様マインドのほうが、幸せを呼ぶということです。「王様ってなんのこと?」と思ったあなたも、「Aの方が多かったわたしは?」と思ったあなたも、これを読めば明日からの生活をハッピーに過ごせる考え方を身につけられるかもしれません。そんな本が「王様マインドと奴隷マインド」です。



さて、私自身はこの書籍まだ読ではいませんが、結局は、ヨーロッパなどに昔から伝わるいわゆる、「帝王学」をもとにしたものだと思います。そうして、王様マインドは、こういったものを集大成して、簡潔に3つにまとめたものだと思います。世界には、どの国でも、いわゆる帝王学というものが存在していて、いろいろな教えがあると思いますが、集約するとこの3つになるのだと思います。確かに、王様マインドを持つことができれば、奴隷マインドの人よりも、幸せになることができると思います。

しかし、私は、自分だけが、王様マインドを持つということだけでも幸せになれるとは、思いますが、それだけではなく、自分の周りの人も、「王様マインド」持てるように努力し、実際多くの人が「王様マインド」を持てるようにできた人は、さらに幸せになれると思います。


こういった観点から、マネジメントではどういうことがいえるのかというところで、ある書籍のことを思い出しました。この書籍は、よくこのブログで登場する、ドラカーのものではありません。それは、トラッカー財団という、ドラッカー氏が亡くなった後ても、ドラッカー氏の考えを広めようという目的で設立され財団であり、これらに属して日々ドラッカー氏の考えを広めようと努力している、ドラッカーのお弟子さんとも言われる人々の中の一人によって書かれたものです。

最高の力を発揮してもらい最大の貢献をしてもらうための手立てを講じているか

「組織の優劣は、平凡な人間をして非凡なことをなさしめるか否かにある」(エリザベス・H・イーダスハイム著『P・F・ドラッカー―理想企業を求めて』)

この書籍は、ドラッカー本人の求めによって、エリザベス・H・イーダスハイムさんが、ドラッカー氏の最晩年の1年半を独占インタビューし、さらに、世界各地にいる彼の教え子たちに取材した内容をまとめたものです。ある意味で、ドラッカー氏の遺言のようなものです。それも、ただの遺言ではなく、多くの人にドラッカーの考えを遺し、実務的に役立てていただくという目的を持ったものです。そうして、この書籍の中の結論は、ドラッカー氏とそのクライアントたちが求めたものは、つまるところ、人が主役の理想企業だったというのです。


彼女が、ドラッカーの教え子の一人だったアルミ最大手アルコアの元CEO、ポール・オニールに見せてもらった黄色に変色した紙には、3つの問いが書いてありました。それは50年近く前に、オニール氏がドラッカーから教わって書き写したものでした。

企業がどれほどのものかは、それら3つの問いに社員のどれだけが、なんのためらいもなく、即座にイエスと答えられるかによって知ることができるというものでした。

その3つを以下に掲載します。

「あなたは敬意をもって遇されているか」

「あなたは貢献するうえで必要な教育訓練と支援を受けているか」

「あなたが貢献していることを会社は知っているか」

ドラッカー氏は、企業とは人であるとくどいほど説き続けました。ビジネスモデルにしても、組織構造にしても、人のエネルギーがあってこそのものです。しかし、そのためには最高の力を発揮してもらい、最大の貢献をしてもらうための手立てを講じなければならないのです。

ドラッカー氏は、この書籍のまえがきで、以下のような言葉を残しています。

「組織の目的は、均衡と調和ではなく、人のエネルギーの解放と動員にある」(『P・F・ドラッカー』)


さて、この書籍と、先ほどの「王様マインド」とを比較してみましょう。


「自分の人生には目的がある」
自分の人生に、目的がある人、誇り高い目的を持つことができるように支援され、実際に人生の中で、かなり長い間過ごす組織において、目的を持ち、はつらつと生きている人は、「敬意を持って遇されていると」感じることができるでしょう。



「自分には価値がある」 
自分には、価値があると思うことができる人は、会社に貢献するうえで必要な教育訓練と支援を受けていることでしょう。しかも、実効的な支援を受けていて、自ら組織に貢献している、多くの人に自分の価値を認められていて、実際それによって貢献しているとの自負を持っているに違いありません。

「自分は愛されている」

自分が、愛されているという自覚を持っている人は、自分が会社に貢献していることを会社の人は、知っているという実感を持っていることでしょう。そうして、会社とは、会社の経営陣はもとより、会社の多くの同僚、部下、上司ということです。


さて、「王様マインド」の3つの特徴を見たときに、私は、すぐに、組織の優劣に関する、上記の3つの言葉を思い浮かべてしまいました。

この「王様マインド」や、上記の言葉、表現は異なりますが、結局は同じことを言っているのだと思います。王様だって、王国という組織の人間です。組織の人間にとって、本当に重要なことには、大昔から伝承されてきたものでも、ドラッカー氏のように、比較的新しい時代の人が語ることでも、人生で、本当に重要なことは、互いに似通ってくるという事だと思います。

ただし、この「王様マインド」気にかかることがあります。下に今一度、三項目を掲載してみます。
自分の人生には目的がある
自分には価値がある 
自分は愛されている
主語が全部自分です。これでは何かジコチューそのもののような気がします。ジコチューの人が、これを座右の銘にしたら大変なことになりそうです。他者とは、全く関係のない人生の目的を持ち、他者がどう思うのかは全くおかまいなしに、自分に価値があると思い、自分は愛されていると思鋳込んだとしたら、大変なことになると思います。無論、私はこの書籍を読んでいなので、書籍の中では、このようなことを説明しているのかもしれません。しかし、基本中の基本であるマインドの定義の三つのすべての主語が「自分」というのでは、やはり、ジコチュー的であると思ってしまいます。

これも、戦後の誤った個人主義教育の産物なのでしょうか?この著者もこれにどっぷりと漬かって、ジコチュー的な考え方に何の違和感も持たなくなっているのかもしれません。あるいは、こうしたジコチュー的な表現のほうが、現在の世相にあっているのかもしれません。

このマインドの定義は、本当は以下のようにすべぎではないでしょうか?
私たちの人生には目的がある
私たちには価値がある
私たちは愛し愛されている
故三島由紀夫氏は、「人間は、自分のためだけに生きていけるほど強くはない。人のために生きるということが、大儀であります」と語っていました。三島由紀夫氏の言う大儀を現代風に言い直せば、上の三つの文章になるのかもしれません。実は、目的、価値、愛よりも、本当は、この「私たち」のほうが、重要なことだと思います。何でも自己で完結しようとする人には、本当の幸せは訪れないのだと思います。


私も、「王様マインド」自分だけが、持つよう努力するというは当然のこととして、それを自分の周りの人々も、持つことができるよう、日々努力していきたいものです。きっと、そちらのほうが、かなり幸福度合いが大きいと思います。自分だけが幸せになるのではなく、他の人も幸せになれるように努力する人のほうが、より大きな幸せを得られるはずです。



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2012年4月30日月曜日

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト―【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト:


苦痛緩和ケアの看護士Bronnie Ware氏は、臨終に際した人が最も後悔すること5つをリストにしました(英文)。ブロガー・デベロッパーである起業家のPaul Graham氏は、このリストを生かして、以下の5つの指示をToDoリストの一番上に追加したそうです。 Photo by Alice Lee.

【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!



詳細は、上のlifefackerの記事をご覧いただくものとして、上の記事のTo Doリストの一番上とは、以下のようなものです。

■夢をあきらめないこと 
■働き過ぎないこと 
■思っていることを口に出すこと 
■友だちを大事にすること 
■幸せでいること
これは、さすがにさまざまな人の臨終の言葉からでてきているものなので、重みのある言葉です。私も、この言葉大事にしていきたいです。


私が、この言葉を見て思い出したのは、ドラッカー氏が生前に語っておられたことと、その生き様でした。おそらく、ドラッカー氏は、臨終の際にも、ほとんど後悔はなかったのではないかと思います。

ドラッカー氏が生前に語っておられたこととは、以下のようなことです。

「私は、新聞記者などから、"今までの著作の中で最高のものは何ですか?"と聴かれたときには、"次の作品だ"と答えることにしている」

そうなんです。ドラッカー氏は、過去の著作に満足することなく、次の著作を最高のものにすることにいつも注力していたということです。人は、過去に満足することなく、どこまでも、探求し続けるという状態にあれば、臨終のときに後悔するなどということはないのだと思います。

また、ドラッカー氏は、彼の著作の中で、先の言葉に関連づけて、ミケランジェロのことを次のように語っています。「ミケランジェロは、長寿の人として有名だが、晩年になっても、彫刻の制作をやめなかった。ミケランジェロも、晩年にある人に"今までの最高の作品は何ですか?"と問われて、「次の作品だ」と答えていた。私も、彼のようになりたい」。

ミケランジェロ

そのミケランジェロが、以下のような詩を書いています。
「志が我を引き上げる」-ミケランジェロ・ブオナローティ-
私たちのほとんどが
真に恐れるべきことは
人生の目的が高すぎて
手が届かないことではなく
目標が低すぎて
簡単に手が届いてしまうことである

彼は89歳の高齢になってもなお、彫刻刀と絵筆を振るい、詩作し続け、デッサンの手を休めませんでした。

ミケランジェロの彫刻
その彼がもっとも訴えたかったことも、この有名な詩にあるように「高い志を掲げよ」ということに尽きるのではないでしょうか。

本当に恐れなければならないことは、無謀な高望みをすることではなく、希望を捨てたり、安易な希望に甘んじたりして、実際にその希望達成の努力をする前から、心の中で安易に目標や志を引き下げてしまうことではないでしょうか。

真に恐れるべきは、高い希望や理想を投げ捨てて、手ごろな目標を設定して、小成してしまうことかもしれません。

晩年のドラッカー氏
ドラッカー氏も、95歳で亡くなる直前まで、次の著作の準備をしていたそうです。ミケランジェロ氏も、ドラッカー氏も、最期の作品が、日の目を見ることはありませんでしたが、それでも、本当に限界まで、人生の目的を追求したということで、後悔はなかっと思います。このような、高い志を持った人は、臨終にあっても、後悔はないと思います。
吉田松陰
上では、外国の人のことばかり掲載してしまいましたが、日本の人のことも掲載したいと思います。上の記事では「夢をあきらめないこと」という言葉がありました。この「夢」というキーワードで、吉田松陰の言葉を思い出しました。吉田松陰は、上の二人の方々と比較すると、短い人生でした。何と、齢29歳でなくなっています。彼も、夢をあきらめないことで、臨終のときにも後悔はなかっでしょう。人の人生は長いからといって良いとも限りません。吉田松陰が、囚人用のかごで刑場に運ばれるとき、それを担ぐ人足たちに、5分くらい話をしたところ、人足たちが、血相を変えるほどの大きな影響を与えたという記録が残っています。

吉田松陰は、己の肉体が若くして滅ぶことになっても、自ら他者に与えた計り知れない大影響に満足していたに違いありません。松陰は、この影響力によって、松下村塾において久坂玄瑞や高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋、吉田稔麿、入江九一、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義などの明治維新に欠かせない主要人物たちを育て上げました。松陰の言葉を以下に記します。
夢なき者に理想なし、 
理想なき者に計画なし、 
計画なき者に実行なし、 
実行なき者に成功なし。 
故に、夢なき者に成功なし。
私も、これらの先人たちのような偉業は達成できないかもしれませんが、少なくとも、彼らのように後悔のない人生を全うしたいものです。




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2009年5月31日日曜日

学習サイトsmrt.fmのiknowにドラッカー著の"next society"の単語リストを公開しました―ドラッカーは是非読んでおくべき、特に「ネクスト・ソサエティー」は・・・・・・・

学習サイトsmrt.fmのiknowにドラッカー著の"next society"の単語リストを公開しました


List for "Managing For The Next Society"というリストをiknowに掲載しました。iknowについては、以前もこのブログに掲載しましたが、最初は、英語学習サイトでリストだけつくれるものでしたが、最近では、かなり進化して、リストをつくると自動的に単語学習のための練習問題や、ディクテーション、さらにはBrain Speesというクイズも生成されるようになっています。単語の発音や、例文の単語も読み上げられるようになっています。

是非私のリストをご覧になってください。私のリストは、上のサイトの画像をクリックすると飛ぶことができます。

いまのところ、多少不具合がありますが、それは近日中に直す予定です。まずは、どのようなものであるか、是非ご覧になってください。それから、このサイトは登録しないと見ることも利用することもできませんが、登録も無料、サイトの使用も無料です。全く新たなビジネス・モデルで実施しているため、ユーザーは無料で使用できるようになっています。まだ、登録されていない方は、これを機会に是非ご利用になってください。

ドラッカーは是非読んでおくべき、特に「ネクスト・ソサエティー」は・・・・・・・

私が、このリストをつくったのは、無論英語を学習するという意味もありますが、できれば、ドラッカーの著書を英語で全部読んでみたいという考えがあったからです。

ご存知のようにドラッカーは、経営学の大家です。日本で出版されている、いわゆる経営関係のビジネス書の経営に関するもののほとんどは、ドラッカーの著書の二番煎じといっていいくらいです。どうせ読むなら、原点であるドラッカーの著書を読んだ方が良いと思います。

それに、どうせ読むなら英語で読んでおけば、英語も学習できるので一石二鳥だと思います。この本を読んでおけば、アメリカ人などとも今回の金融危機への対応についてもスムーズに話ができるかもしれません。

そうなんです。実は、この「ネクスト・ソサエティ(英題;Manageing In The Next Society)」は、なせ世界は金融危機にいたったのか、そうして、金融危機への今後の対策はどうあるべきかを良く現しています。

仮にドラッカーが生きていれば、この本は今日の金融危機を予言しており、それを乗り越える方法も示したとするに違いありません。ドラッカーは、この著書で自由主義経済をまるで、人生で最も大切なものと考えるのは間違いであるとしています。そうして、このようなことを繰り返していればいずれ破綻するとしています。

そうして、将来最も重要になるし注目すべきは、経済ではなくて社会であると説きます。また、日本関しては、意外なことに日本の官僚主義に関して擁護することは、異論であるが、異論とはしばしば正しいことがあると指摘しています。

私が、このブログの中で社会を重視すべきであるとしばしば、主張しているのは、この著書の影響によるところが大きいです。

この著書を読んでいると、本当にこれから世界はどうするべきかが見えてきます。皆さんも、是非読んでみてください。それに、特に英語で読んでみたいという方は、是非私のこのリストをご活用ください。

私は、いずれドラッカーの他の著書(英語)もリスト化したいと思っています。今後は、特に重要なフレーズ゛など例文にするように心がけて生きたいと思います。

なお、私は"Managing In The Next Society"に関しては、著書の他に、この著書の書籍CDも購入しました。このCDは著書をそのまま読み上げるというのではなく、重要なところをピックアップして吹き込んであります。まさに、エッセンスを耳で学ぶことができます。下にこれらも含めてドラッカーの著書など、英語のものも含めて掲載します。一度日本語で読んで、概要をつかんでおいてから、英語の本を読むのも理解しやすくて良いと思います。



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「渡り」「天下り」年内廃止…首相「政令作る」と明言-役人に対する誤謬?

現在の金融危機は2003年当時からすでに予測されていた!!―真の原因は、誤った個人主義であり、いまこそ社会変革が必要だ!

あらゆる知識を学べる場所「smart.fm」、iKnow!がサイト名を変更-知識社会への対応か?

オバマ新大統領の就任演説-Barack Obama's inaugural address

史上最強英語学習サイト iKNOW! に新しい機能 Book marklet が付加されました-英語学習に画期的機能!!


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ピザテンフォー昨年の10月4日に生誕20年!!

ピザテンフォー昨年の10月4日をもちまして、創業20周年を迎えることができました。これも皆様のおかげです。

ピザテンフォー、Wii(インターネット接続の場合)の出前チャンネルでも注文できるようになりました、この便利さを一度是非お試しください!!



以下のバナーをクリックしていただくと、楽天デリバリーに飛びます!




ピザテンフォー一昨年の楽天デリバリーの「ファミリーへのおすすめ」部門で、堂々の2位となりました。ますます、便利になったテンフォーを是非ご利用ください。

YUTAKARLSON、USA 市長からのお願い

ランキングは、ありきたりのは面白くないので、私の街に是非投票してください。この私の街は、サイバー上のアメリカ国内に設置してあります。街の名前は、YUTAKARLSONと いいます。この街は、皆さんからのアクセスがあれば、アクセス数が街の住民数となり発展していきます。職場整備、交通の整備などはひと段落していますので、今度は人口を増やす必要があります。せびポチッと一つお願いいたします。

⇒⇒YUTAKARLSONの住民募集!!←←


2012年12月19日水曜日

武器としてのコミュニケーション〔その3)−【私の論評】コミュニケーションの本質に触れられていませんが?

武器としてのコミュニケーション〔その3〕

良くいわれる、報国・連絡・相談をこま目にやれば、コミュニケーションが深まるとは限らない
職場で仕事をスムーズに進めたいなら、まず相手に対する態度や姿勢も考えて「自分を正す」ことが重要です。なぜなら、親しき仲にも礼儀が大事だからです。 具体的には、背中をピンと伸ばして「これからちゃんと話すますよ」というスタンスを示すことで、相手に対話したい意欲が伝わるはずです。さらに、お互いの目線が合うような体勢を心掛けてください。たとえば、席に座っている上司に対して、 立ったままで業務報告=× で...

このニュースの続きはこちらから!!


【私の論評】コミュニケーションの本質に触れられていませんが?

最近コミュニケーションが重要だと、色々特集されています。上の記事もその類型に漏れないものです。特にテレビで見ていて、いろいろな会社の人事採用をする方々のいう、いわゆる欲しい学生のほとんどが、「コミュニケーション能力が優れている学生」というものです。2〜3類型をあげて語られることが多いですが、その中にまるではんを押したように、ほとんどの人事採用担当の方が「コミュニケーション」という言葉をあげています。


そうした話を聴いたり、上の記事を読んだりすると、いつもこれでいいのかと思ってしまうことがしばしばあります。本日は、その話題について掲載します。ちなみに、このブログでも、良くとりあげるドラッカー氏はコミュニケーションの四つの原理について、以下を提示しています。
1.コミュニケーションを成立させるのは「話し手」ではなく「受け手」であること。
2.人は知りたい、感じたいと期待しているものだけを知覚すること。
3.「話し手」は常に「受け手」に対し何かを要求すること。
4.コミュニケーションと情報は別物であり、依存しあっているということ。

この四つに関して、わざわざ、ここで説明するようなことはしません。詳細は、ドラッカーのマネジメントに掲載されていますし、それに、"ドラッカー,コミュニケーション"というキーワードでググっていただければ、すぐにでてくると思います。

そうして、ドラッカーのコミュニケーションといえば、ドラッカーの書籍を結構読んでいる方でも、この四つであるとしてしまう人が多いです。しかし、ドラッカーの書籍など、良く読んでいただければ、わかることですが、ドラッカー氏は、これを原理とはしていますが、本質とはしていません。上の「武器としてのコミュニケーション(その3)」となっていましたので、その2、その1も読んでみましたが、結局ドラッカーの本質については語ってはいませんでした。
結局上の原理を手を変え品を変え、言っているという具合です。それは、それで結構なことです。悪いとか、間違いであるなどとはいうつもりはありません。

しかし、人事採用担当とか、会社でも、職位の高い方々には、知っておいて頂きたいと思うのが、ドラッカーのコミュニケーションの本質です。この本質は、単純に聴くと、「なーんだそんなことか」となってしまいますが、かなり意味深長です。軽く受け止めるべきではないと思います。

その本質とは、「コミュニケーションとは、私たちの中の一人から、私たちの中の他のもう一人に伝わるものである」というものです。そうして、ドラッカー氏自身が、このことに気づくのに、随分失敗した上で、この境地にたどり着いたことをマネジメントの中で告白しています。

コミュニケーションの四要素
コミュニケーションを円滑にするには、まずは、上の原理も大切ですが、まずはコミュニケーションを交わさなければらない人々が「私たち」という関係になっていなければならないということです。それなしに、いくら上の四原則に従いコミュニケーションをしたとしても、さほど効果は、あげられないということです。

そうして、「私たち」といえる関係になるためには「経験の共有」が不可欠ということです。経験の共有などというと、私は、何を最初に思い出すかといえば、ドラッカー氏は、そのようなことは語っていませんが、「セックス」ですね。本当に愛し合っている男女であれば、性行為などで、これ以上は、近づけないというくらい密着して合体するわけですが、これを何回も重ねたり、それだけではなく、会話をしたり、一緒に住んだりすれば、これ以上の「経験の共有」はないと思います。中には、男女ではなく、男同士とか、女性同士で関係をもつユニークな方々もいらっしゃいますが、そういう方々同志でも、男女間に劣らない、密接な「経験の共有」ができるのだと思います。


そういう意味では、「セックス」は最高のコミュニケーション手段なのかもしれません。そういわれてみれば、長年連れ添った夫婦など、他の人には、入り込めないし理解できない壁があるのも当然です。そうはいっても、職場においては、すべての女性とセックスするわけにはいかないし、ましてや、男性すべてするわけには毛頭いきませんから、「セックス」に変わる経験の共有をしなければなりません。

だからこそ、職場でのコミュニケーションは、難しいのです。これを上記の四原則をただ適用したり、上の記事の内容など適用するだけでは難しいのです。そうして、本当に職場や、会社で、コミュニケーションをなりたたせることができれば、そのような職場や、会社は、最強の組織になると思います。


ドラッカー氏は、これに対する処方箋を出しています。それは、いわゆる「目標管理」です。これによって、部下は、上記の複雑な立場を理解できるし、上司も部立場が理解できるようになり、コミュニケーションが深まるとしています。長い間、企業のマネジメントにかかわってきて、マネジメントの大家である、ドラッカー氏は、いうことですから、正しいのだと思います。



ただし、これらを査定の資料にしてしまったり、おざなりになってしまっては、効果が出ないのだと思います。やはり、丹念に、丁寧に、そうして、熱心に、継続して、改良を続け、それをやるのが当たり前になるほど、高めたところだけが、コミュニケーションに成功するのだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われるすか?




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2011年4月14日木曜日

『もしドラ』累計売り上げ200万部突破!―【私の論評】一時のブームで終わらなかった?

『もしドラ』累計売り上げ200万部突破!

2月21日付オリコン“本”ランキングBOOK(総合)部門で『ハリー・ポッターと死の秘宝』(静山社)の売り上げを抜き、同部門歴代首位作品となった『もしドラ』が、今週4/18付BOOK(総合)部門において、週間売上を2.8万部、累積売り上げを202.0万部とし、BOOK(総合)部門初の200万部突破作品となった。

野球部の女子マネージャー「みなみちゃん」が、勘違いから買ってしまったドラッカーの経営書『マネジメント』理論を応用し、野球部を甲子園に出場させるべく奮闘する、というストーリーが受けて現在も大ヒット中の同書。震災の影響でオンエアが延期になっていたTVアニメ『もしドラ』も今月25日からスタートする。さらにAKB48前田敦子さんの主演で話題の映画版も6月に公開が決定と、まだまだ『もしドラ』の勢いは続きそうだ。

【私の論評】一時のブームで終わらなかった?


今回の、地震の直前にNHKで放映が決まっていた、アニメ『もしドラ』の放映は、地震などの番組放映などのため、ずっと放映が延期ざれていましたが、今月25日から放映されることが決まりました。その後も、うわさなどがとびかっていましたが、はっきりせず、いつ放映されるのかと、やきもきしていましたが、いよいよ本決まりです。

このブログでは、「もしドラ」が流行る前から、ドラッカー自身についてや、ドラッカー氏の著書に書かれてあることの紹介や、いろいろな社会現象に関して、ドラッカー氏ならどのようなことをいうかとか、果ては、ドラッカー氏の限界についてまで幅広く取り上げてきました。

なぜなら、私自身が、ドラッカー氏のことを尊敬しているからであり、従来から彼のマネジメント理論は、有用であると考えてきたからです。

この『もしドラ』が、でてきたばかりのころは、AKB48のキャラクターを利用したことなどから、一時的ブームに終わるのかなどと思っていましだか、すでに累計で200万部以上も売れているということから、そうではなく、ブームを超えたものになりつつあると思います。書籍の世界で、これを快挙と呼ばずして、何を快挙と呼べるでしょうか?

このようなことを書くと、「もともとのドラッカーの書籍」はそんなに売れていないではないかという、皮肉な見方をする人もいますが、ドラッカーの書籍そのものも、ビジネス書としては、かなり売れている部類ですし、『もしドラ』は、確かにストーリー仕立てではありますが、ドラッカーのマネジメントの基本的な部分を解説していることには変わりありません。

他のマネジメントや、その他の大家の人たちの著書そのもの、あるいは、その考えなどを解説した書籍もこれほどの売り行きを示したものは過去には一つもありません。

これは、いくらAKB48のキャラクターを使用したなどとか、著者のストーリーが優れているとしても、やはり、もともとドラッカー氏の考え方が、多くの人々の共感を呼んだという以外には、考えられないと思います。

なぜそのような共感を呼んでいるかといえば、以前このブログの記事にも掲載したように。詳しくは、その内容をみていただくこととして、以下には、その一部をコピペしておきます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そうして、今までのように節約一辺倒に走るだけではなく、政府による社会的救済や、企業レベルの救済など当てにしていては、どうしようもないということに気づきはじめて、何とか自分でも何かやりたいとか、何かに取り組み少しでも、自分の身の回りから良くしていきたい、変えていきたいという気持ちに変わってきているのだと思います。ただし、多くの人が自分にはできるのかどうか疑心暗鬼なのだと思います。 
そんなところに、「一見非力に見える女子高生でも、闇雲に頑張るだけではなく、ドラッカーのマネジメント理論に従い正しい努力をすることによって、とてつもなく大きな成果をあげることができる」ことをテーマとした「もしドラ」が出てきたわけです。 
「もしドラ」はまさしく、そのような空気の世の中に、ぴたりと当てはまったのだと思います。ドラッカーのもともとの書籍だと、イメージ的に、経営者ということで、一般の人からすれば並外れた能力などをイメージさせて、とっつきにくく自分の身近な存在として考えられなかったものが、「もしドラ」の主人公は女子高生であり、しかもAKB48のメンバーということで、多くの人に親しみやすかったに違いありません。
また、「コクリコ坂」と、「もしドラ」を対比した記事もこのブログに掲載したことがあります。そうして、もしも、「コクリコ坂」と比較して、「もしドラ」の興行成績がかなり高ければ、上の推論はかなりの確立でかなりあたっていると思われるということを掲載しました。これに関しては、詳細に関しては、ブログの当該記事を是非読んでみてください。

そうして、この推論は、無論地震の前の推論です。今回の震災がこの推論などの見方を結構変えてしまうことはかなりの確率で高い事と思います。それには、地震の復興の先行きを占うことも含まれるのではないかと思います。もし、圧倒的に「もしドラ」の興行成績が良かった場合、今回の未曾有の大震災にあっても、国民の中に沸き起こった「政府による社会的救済や、企業レベルの救済など当てにしていては、どうしようもないということに気づきはじめて、何とか自分でも何かやりたいとか、何かに取り組み少しでも、自分の身の回りから良くしていきたい、変えていきたいという気持ちに変わってきている」という変化は、今回の地震によっても変わらず、かえって強化されたとみなすべきだと思います。

そうして、震災の復興に関しても、政府主導で実施するものをはるかに凌駕したものになる可能性が高くなると思います。

震災の復興など、いくら政府が主導したとしても、被災地の人々や、被災地外の人々も真摯に前向きに取り組まなければ、復興も進まず、単なる復旧で終わってしまうことが考えられます。一方、政府があまり復興などに手をかせなかったとしても、国民が前向きで、かなりやる気を出して、本気で取り組めば、第一級の復興になる可能性もあります。それは、第二次大戦直後に私たち日本人自身が終戦直後の焼け野が原から復興し、ほんのわずか25年後に世界第二の経済大国になったことで実証されています。

このような背景から、ますます今後の『もしドラ』の動向が楽しみになってきました。これからも、何か話題があれば、また、掲載します。

それから、このブログの一番に最後に、ドラッカーの書籍ウイジェットを掲載しています。無論、『もしドラ』も掲載しています。こちらも是非ご覧になってください!!

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2009年6月1日月曜日

米GM、連邦破産法11条適用を申請―ドラッカーの教えに背いたGMの運命はすでに数十年前から定まっていた?

米GM、連邦破産法11条適用を申請(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

GM本社

 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N: 株価, 企業情報, レポート)は1日、連邦破産法11条の適用を申請した。

 3月31日時点で連結資産は822億9000万ドル、負債は1728億1000万ドル。

 GMの取締役会は前日5月31日、破産申請と米財務省による破産手続き計画を承認した。

 最大の無担保債権者にはウィルミントン・トラスト(227億6000万ドル)や全米自動車労組(205億6000万ドル)などが含まれる。

 また、ステートストリートは議決権付証券の17%を保有している。

 破産法適用はニューヨーク州の破産裁判所に申請された。

ドラッカーの教えに背いたGMの運命はすでに数十年前から定まっていた?
昨日は、ドラッカーについて書きましたが、本日もドラッカーに関して書くことになってしまいました。というのも、本日破産手続きをしたGMは、ドラッカーが経営コンサルタントとして、トップを指導していたことがありました。これは、有名な話です。『企業とは何か』という著書は、ドラッカーが米ゼネラル・モーターズ(GM)の経営と組織を1年半かけて調べた経験を基に、企業と産業社会のあり方を探っています。

ドラッカーは米社会を分析するに当たって、人の生活と生き方を規定し、方向づけ、社会観を定め、問題を生み問題を解決していく社会組織をまず取り上げるべきだと 指摘しました。現代の米国では企業がその組織に相当するとしました。企業はいかに機能すべきか。「事業体としての企業」「社会の代表的組織としての企業」「産業社会の 存在としての企業」という3つの面から考察しています。

例えば、企業の経営政策は、状況の変化と問題の発生に対応する柔軟性が必要だと説きます。経営陣は仕事と製品に誇りを持ちたいという従業員の意欲を喚起する関 係を築くべきであり、労働力をコストではなく資源としてとらえるべきだと提言しています。また、企業は公益に関わりがあり、社会問題にも関係を持たざるを得ない との考えも示しています。

初版刊行後、GMは本書の内容に反発し、提言をことごとく無視したといいます。特にこの書籍に書かれてある、「戦後期には組織・事業・目標を見直す必要がある」という穏健な記述に対して起こっ たGM内部の憤激がありました。「GMは世界一なのだから、批判はもってのほか」という理屈です。ドラッカーはこの著書で最上層部(「十四階」)には自動車産業運営の知識と経験 と能力がないとも書いています。一方、日本企業は仕事改善プログラムや品質管理サークルを導入するなど、本書の考えを積極的に取り入れ、競争力向上に生かしました。普遍的な内容で、今でも参考にできる部分が多いです。

1970年代に、日本はアメリカに低燃費の小型車を輸出しはじめ、GMを脅かし始めまた。しかし、これに対してGMは、政府に働きかけ、日本車にの輸入規制などさせることにより、みずからは、小型車をつくることなく、消費者のニースに対応するようなことはせず、悪い体質の改善が遅れてしまいました。

また、1980年代には、アメリカの厳しい排ガス規制についても「排ガス規制をパスする車などどうせできるはずがない」として、研究開発を怠っていたところトヨタに先をこされ、自らも開発をせざるを得ないように追い込まれました。

私は、GMの破綻を多くの評論家が跡付けでいろいろ語っていますが、元をたどれは1946年にすでにその根はあったのだと思います。しかし、当時はまだよかったのだと思います。ドラッカーの意見に幹部が反発したとはいっても、結局トップは反発せずに、何年かの間、ドラッカーを1週間に一度はGMに招き、ドラッカー氏の話に真剣に耳を傾けていました。

スローン当時のGMは、投資収益率(return on investment, ROI)などの財政指標を用いて多様な部門を経営したことで知られました。これに関して、トヨタも参考にしています。小売業ではイトーヨーカドーがいち早くとりいれています。が杜へーこうした会計手法は利益率向上に大きく貢献し、アメリカ企業経営にも大きく影響したが、一方でリーン生産方式の導入の障害となったこと、労働者をコスト削減の協力者と見ずにコストを消費する存在としか見なかったことに対するドラッカーの批判は先の通りです。

スローンは、既存車種を毎年モデルチェンジするマーケティング手法を確立した人物でもあります。モデルチェンジによって消費者の手許にある車は直ぐ時代遅れになり、買い替え需要を催促し新車が売れ続ける仕組みを作りました(計画的陳腐化)。この計画的陳腐化は、トヨタも取り入れています。

GMでは、低価格帯から高価格帯に向かってシボレーポンティアックオールズモビルビュイックキャデラックと いったブランドの階層が設けられ、商品趣向も微妙に変えられており、消費者のあらゆる希望を満たすフルラインナップ体制が整えられました。またGM大衆車の オーナーがより豪華な車種に乗り換えようと思った時も、他の高級車メーカーへ顧客を逃すことなく再度GMのブランドから選んでもらうことができました。

一連の手法は『スローン主義』として経営学のケーススタディで最重要視される一方、バッジエンジニアリングによる類似車種の乱立、陳腐化したコンポーネントの永年にわたる使い回しなどの弊害も産み、スローンの名を取った"Sloaning" が「うんざりする」という意味の形容動詞として批判的に用いられる事さえありました。

しかしながら、どの会社でも、どんな経営者でも、成功ばかりということはなく、成功することもあれば、失敗ということもあります。そういった、意味では、スローンは優れた経営者だったと思います。

しかし、当時の幹部の「おごり高ぶり」は、そのまま継承されていったのだと思います。だからこそ、小型車も、低排気ガスの車づくりにも積極的に対応しょうとしなかったのだと思います。

特に、末期においては、金融子会社を設立し、そこで、全く信用力のない消費者に対いしても、どんどん車を売るローンの仕組みをつくりました。そうして、焦げ付きは、ローンの債権を証券化してそれを販売することにより、一見「打ち出の小槌」を作ったかのように見えましたが、結局これとても、サブ・プライム・ローンの車版にすぎず、結局破綻してしまいました。

ドラッカーが生きていて、GMの指導をしていたとしたら、こうした金融子会社はつくらせなかったことでしょう。それに、もっと根本的な提言をしていたに違いありません。

いずれにせよ、GMは、人であろうと、企業であろうと、「おごり高ぶり」や「知ったぶり」は、その成長を阻むという格好の事例になってしまっと思います。




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P.F.ドラッカーの『ネクスト・ソサエティー』―ポスト金融危機を生き抜く知恵

学習サイトsmrt.fmのiknowにドラッカー著の"next society"の単語リストを公開しました―ドラッカーは是非読んでおくべき、特に「ネクスト・ソサエティー」は・・・・・・・


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ピザテンフォー昨年の10月4日に生誕20年!!

ピザテンフォー昨年の10月4日をもちまして、創業20周年を迎えることができました。これも皆様のおかげです。

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ピザテンフォー一昨年の楽天デリバリーの「ファミリーへのおすすめ」部門で、堂々の2位となりました。ますます、便利になったテンフォーを是非ご利用ください。

YUTAKARLSON、USA 市長からのお願い

ランキングは、ありきたりのは面白くないので、私の街に是非投票してください。この私の街は、サイバー上のアメリカ国内に設置してあります。街の名前は、YUTAKARLSONと いいます。この街は、皆さんからのアクセスがあれば、アクセス数が街の住民数となり発展していきます。職場整備、交通の整備などはひと段落していますので、今度は人口を増やす必要があります。せびポチッと一つお願いいたします。

⇒⇒YUTAKARLSONの住民募集!!←←



2010年11月9日火曜日

池袋に「おばあちゃんのメードカフェ」-フェスティバル/トーキョーの一環で―そのうち、高齢者の奪い合いになるとドラッカーが仰天予測?!

池袋に「おばあちゃんのメードカフェ」-フェスティバル/トーキョーの一環で
おばあちゃんメードカフェ「カフェ・ロッテンマイヤー」のロゴ


おばあちゃんのメードカフェ「カフェ・ロッテンマイヤー」が先月10月30日より、東京芸術劇場前に設けられるフェスティバルセンター「F/Tステーション」内に期間限定でオープンした。舞台芸術の祭典「フェスティバル/トーキョー」の一環。

「フェスティバル/トウキョー」の舞台の数々
写真や映像作品で知られる美術作家のやなぎみわさんがプロデュースするカフェ・ロッテンマイヤー。公募で選んだ「おばあちゃんメード」が、給仕と料理のパフォーマンスで利用客をもてなす。

Elevator Girl のシリーズ©Miwa Yanagi
席数は40~50席。参加する「おばあちゃんメード」は29人を予定。最高齢は77歳で、最年少は24歳。演劇経験者が多いが、中には一般企業に務める女性や主婦もいる。

メニューは現在考案中で、ドリンクメニューを中心に予定する。店内では、演劇公演「カフェ・ロッテンマイヤー」や、やなぎみわさんのアーティスト・トークなどのイベントも行う。


やなぎみわさんは「日常の中で、虚構を演じることを楽しんで」と話す。

「お帰りなさいませ、お嬢様」。そう言って客を迎えるのは、そろいのグレーの服にエプロン、白髪にメガネのおばあちゃんたち。公募で集まった劇団員や主婦、学生ら20代から70代の女性30人が交代で演じる。

カフェ・ロツテンマイヤーのメイドさん
上品な物腰だが、笑顔は見せない。「アルプスの少女ハイジ」に出てくる謹厳な「ロッテンマイヤーさん」をイメージしているのだ。「優しく癒やしてくれるお年寄りではなく、あえて少し意地悪にした」とやなぎさんは話す。


フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局担当者は「おばあちゃんメードになるためのドレス、かつら、メークはすべて特別仕様。仮設のテントで実施するため限界はあるが、テーブルクロスや食器など、できる限り19世紀のヨーロッパの食卓の再現を目指している」と話す。

営業は土曜・日曜・祝日の12時~22時。営業期間は10月30日~11月28日。(池袋新聞より)【一部改変】

【私の論評】ドラッカーも提唱する、中高年層パワーを活かせ!?
このカフェー、なかなか面白そうです。お客様から一体どのような評価を受けるのでしょうか?興味のつきないところです。皆さん、ロッテンマイヤーさんを演じているのでしょうか・

私は、上の記事をみたときに思い出したのは、「おばぁちゃんカフェ」ということで、やはり高齢者を活かすということでした。日本では、珍しいですが、イタリアなどでは、結構お年寄りの方が本当にカフエで働いているのをみかけたりします。

2年程前に、五反田駅東口前にある緑モスの「五反田東口店」で、アルバイトが集まらないので年齢制限を60歳までにし、応募してきた59歳の方を試しに採用したところ、接客態度が素晴らしかったことから、高齢者を採用していました。その後、その店の1/5以上の10名以上が高齢者だったはずです。あの店は、今はどうなっているのでしょうか、今もあいかわらず、高齢者の方々が働いているのでしょうか?ご存じの方がいらっしったら、是非教えていただきたいです。

まあ、あの頃は、どちらかというと景気は、「実体なき好景気」などといわれてましたが、とにかく、好況であったことには変わりがないので、人で不足状況になっていましたから、なかなか、人が集まらず、上のようなことも起こったのだと思います。

日本だとなかなか見られない光景ですが、海外などで見慣れると何でもなくなります。それに、変な若いお兄ちゃんや、お姉ちゃんよりは、余程気がきいているし、そつがないです。日本で、こうしたカフェが期間限定で出店され、それがニュースソースになるということは、やはり日本ではまだまだ、高齢者がカフェで働くということは稀なことなのだと思います。

しかし、本来であれば、日本でもこのようなことが当たり前になり、高齢者がカフエやレストランなどで働いて、そこに若者がお客さんとして行って、高齢者から給仕してもらうなんていうことがあっても良いと思います。最近では、高齢者でも、金銭面から働く人も多いですが、社会との関わりを絶ちたくないという考えから、元気な人は働きたがる人が多いです。そうして、実際、昔からみとるはるかに多くの高齢者が、働いています。

アメリカなどでは、もうすでに、20年ほど前から、定年は70歳になっています。そのため、面接のときでも、高齢者だからという理由だけで、採用しないなどということはできません。まあ、これに関しては、日本でもある年金問題がアメリカでもその当時深刻だったのと、アメリカの場合は、日本に先駆けて、高齢者の体力が上昇していたという背景があります。日本でも、年金は破綻しかけていますから、おおかれはやかれ、アメリカの後を追うようになるかもしれません。

それに、体育の日などに発表されるのですが、65歳以上の高齢者の体力が過去10年間伸び続けています。だから、昔のような考えで、高齢者のことを考えていては、雇用の面でも、マーケティングの面でも、真実を見失う可能性が大です。

高齢者の体力測定(実施:2009年5~10月)
これに関しては、このブログでもしばしば引き合いにだす、経営学の大家のドラッカー氏の著書にも、繰り返し興味深い見識が述べられています。まず、先程のアメリカの70歳定年に関しては、ドラッカー氏はアメリカで実現される10年前の30年も前から、そうなるであることを予測して、著書にも書かれていました。

この先見の明のある、ドラッカー氏、いろいろな著書において、知識労働者としての高齢者について書いていました。最後の著書となった「ネクスト・ソサエティー」にも繰り返し書かれていました。

以下に私が記憶しているその要旨を掲載しておきます。詳しく知りたい方は、是非「ネクスト?ソサエティー」などを参照してください。

一昔前の肉体労働者(実際ほとんどの労働者がこの範疇で、これらの多くは、モノ運んだり、つくったり、農業、漁業などの労働者であり、それが大勢を占めていた)であれば、55歳にもなればもう十分働いたという感覚であり、そこから働きたいなどというものはほとんどいませんでした。多くの人が、50歳にもなれば、定年して引退生活することを心待ちにしていました。

しかし、知識労働者は違います。彼らは、まだまだ、健康で頑丈であるばかりではなく、まだまだ働く能力が十分にあり、また、定年した後でもそうしたいと願っています。ただし、ここでいう知識とは仕事に適用できる知識を意味します。本や百科事典に書かれてあるようなものは、仕事に直接適用することはできず、単なる情報にすぎません。

年金が破綻すると思われる日本でも、おそらく、アメリカの後を追い、いずれ定年が70歳まで、引き上げられるか、今アメリカで検討されている、実質上の定年撤廃(働けるまで働く)という時代がやってくるかもれしません。

ドラッカーは、これに続けて、若年層は、少子高齢化で数が少なくなっているため、雇うのが困難になりつつあること、さらには、若年層は、企業で再教育が必要ですが、高齢者、特に高学歴の知識労働者については、その必要もないことを説いています。ただし、若年層はフル・タイムで働くことを前提とした人事・労務管理が行われてしかるべきだが、高齢者に関しては、臨時とか、契約、コンサルタントなど、多様な就労形態による人事・労務管理が重要であることを説いています。

それと、いずれ、高学歴の高齢な知識労働者の奪いあいになるとなどとも語っています。これに関して、実際には、アメリカでも、日本でもそのような状況にはないようですが、それは、今は、金融危機・リーマンショックの余波の最中にあり、若者や中年層まで、職がないありさまです。

しかし、今後、景気が上向いた場合、そのころには、さらに少子高齢化が進んでいることが予想されるため、上記のようなこと記憶にとどめておいて、手をうつべきと思います。なにせ、ドラッカーの予想は、ソビエト崩壊をはじめ、ほとんどが当たっています。ただし、これは、未来を予測したのではなく、ドラッカーがいうところの「すでに起こった未来」を真摯に見つめた結果だと思います。それに関して、ここで書くとまだ長くなってしまいますので、また別の機会に改めて書きます。

「おばあちゃんメードカフェ」の話から、ここまで、話が発展してしまいました。ここまで、読んでいただき誠に有難うございます。


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