2021年10月17日日曜日

世界医師会、台湾支持の修正案可決 中国の反対退ける―【私の論評】台湾のWHOへの加入は、台湾独立だけではなく大陸中国の国際社会から孤立の先駆けとなる可能性も(゚д゚)!

世界医師会、台湾支持の修正案可決 中国の反対退ける

台湾医師会の邱泰源理事長=同会提供


 (台北中央社)世界医師会(WMA)は15日に開かれたロンドン総会で、中国の反対を退けて、台湾の世界保健機関(WHO)や関連会議へのオブザーバー参加を支持する決議文修正案を賛成91、反対16の賛成多数で可決した。

WMAは世界115カ国・地域の医師会が加盟する非政府組織(NGO)で、毎年秋に総会を開催する。今年は新型コロナウイルスの影響によりオンライン形式で11日から5日間の日程で行われた。

同決議文修正案は台湾医師会が提出した。今年1月に開かれたコルドバ(スペイン)総会の再開セッションと同4月のソウル理事会で審議された際、中国は反対したが賛成多数で可決されていた。

台湾医師会の邱泰源(きゅうたいげん)理事長は、中央社の取材に応じ、ロンドン総会を経て、修正案は確定したものとなり、今後10年間は変更されず、中国によって否決されることはないと語った。

外交部(外務省)は16日、重要な意義があるとして感謝を表明した。

(蘇龍麒/編集:荘麗玲)

【私の論評】台湾のWHOへの加入は、台湾独立だけではなく大陸中国の国際社会から孤立の先駆けとなる可能性も(゚д゚)!

今回、世界医師会(WMA)は15日に開かれたロンドン総会で、中国の反対を退けて、台湾の世界保健機関(WHO)や関連会議へのオブザーバー参加を支持する決議文修正案を賛成91、反対16の賛成多数で可決したことは、今後の台湾にとって良いことです。

世界の国々は、このようなことを多数積み上げることにより、台湾を実質的な独立国にすることができるでしょう。

これは、台湾と日本、台湾と米国という台湾と他国の間でも可能であり、包括的な条約を結ぶことができないにしても、様々な条約を「積み木」のように積み上げていけは、包括的な条約を結んだのと実質同じにすることができます。そうして、台湾はますます独立国としての地位を固めることができます。

これについては、以前このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
日米が台湾の港湾に寄港する重要性―【私の論評】日台関係は、「積み木方式」で実質的な同盟関係にまで高めていくべき(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
(台湾)外交部によると、「カイロ宣言」は各国の指導者が合意の上で作成した国際文書であり、「条約」の二文字は冠していないものの、その内容と原則は、戦後レジームにおける国際文書などで再三引用されており、世界の大多数の国々及び学者によって重視されてきたものです。

そのため、台湾がその国名「中華民国」を名称変更するのはそう容易なことではありません。選挙のたびに有権者が「台湾」か「中華民国」かで割れるうえ、総統が演説の中で「中華民国」を何回使ったか、がニュースになるほど賛否が分かれる状況では、国名変更は遠い道のりと言わざるを得ないです。

であれば、台湾を取り巻く日本をはじめとする国際社会はどのように台湾と接していくべきでしょうか。それに有効な解決方法がすでに日台の政府間で進められている「積み木方式」による各種協定の締結です。

これは、米台もすすめている方法です。今後米国は、「積み木方式」によって、実質上の同盟関係になることが予測されます。

日本も台湾とは国交がなく、他の国家のように条約を締結することが出来ないです。例えばFTAを結ぶにしても、中国による妨害も考えられ現実的ではないです。 
そこで、包括的な条約を結ぶのではなく、投資や租税、電子取引や漁業など、個別の協定を結ぶことを、あたかも積み木を積み上げていくことで、実質的にはほぼFTAを締結したのと等しいレベルにまで持っていくことを目指すのです。

そうして、このようなことを多くの国々が積み上げていくことにより、台湾にWHOやTPPに加入してもらうことも可能になるでしょう。 その他の多くの国際協定に加入することが可能になるでしょう。そうして、台湾と実質的な同盟関係となることも可能です。

そうして、多くの国際協定に加入すれば、台湾は実質的な独立国になる日もくるでしょう。

ただ、国際社会はそれだけで満足しているのではなく、国際ルールを無視する中国が国際舞台で傍若無人に振る舞うことを阻止すべきです。

そのために、特に日本はまず、台湾にはTPPに加入してもらうようにTPP加盟国に働きかけるべきです。

それと同時に、WTOに対して、TPPの国際ルールをWTOのルールとすることを推進すべきです。これは、このブログでも以前掲載したように、ありえないことではないです。

スイス・ジュネーブにある世界貿易機関(WTO)の本部 

2009年6月8日、台湾は「世界貿易機関(WTO)政府調達協定」加盟書に署名し、7月15日よりWTO政府調達協定(GPA, the Agreement on Government Procurement) の締約国・地域の一つとなっています。

もし、台湾がTPPに加入していれば、TPPのルールがWTOのルールになったとしても、台湾はWTOにとどまり続けることができます。

しかし、中国はTPPのルールを守れず、TPPには入れないです。そのため、TPPの国際ルールがWTOのルールになったとしたら、その時点で、中国はWTOのルールを守れないのは明らかです。

ルールを守れない国は、WTOにはふさわしくはないですから、WTO加盟国は一致協力して、中国を脱退させるべきです。

ただし、単に中国を脱退させるのではなく、条件をつけるべきです。その条件とは、香港の「一国二制度」を復活させ、香港を以前の状態に戻せば、香港のWTO加入は認めるというものです。

そうして、香港に限らず中国が「一国二制度」を他の地域でも実施すれば、その地域に限っては、WTOへの加入を認めるようにすべきです。


そうなると、中国は香港をWTOに加入させるか、世界から孤立するしか選択肢がなくなります。これは、厳しいようでもありますが、中国が国際ルールを守らないのですから、当然の処置です。というか、もともと多くの国々は中国に寛容でありすぎたのです。

その根拠となったのは、多くの国々が想定したように、「中国は経済的に豊かになれば、国際ルールを守るようになるだろう」という甘い期待でした。この期待は何度も裏切られ、中国は現在もそうして、将来も国際ルールを守ることは期待できそうにもありません。特に香港の「一国二制度」を廃止してしまった後ではそうです。

今後、国際社会は、WTOに限らず、ありとあらゆる国際貿易協定などから、この方式で中国を排除していくべきです。ルールを守らない国は、国際協定などに入れないのは当然のことです。これを実施することは、中国を排除するというよりは、国際協定をあるべき姿に戻すということです。今のままでは、国際社会は混乱するばかりです。

台湾のWHOへの加入は、台湾の独立だけではなく、中国の国際協定などから排除する先駆けとなる可能性もでてきました。我が国をはじめ、多くの国々は、台湾と様々な協定を積み木のように積み上げ、台湾とより強固な関係を築いていくべきです。

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