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2012年9月5日水曜日

Hulu、ついに待望のApple TVに対応―【私の論評】やはり、定額制が使いやすい!!

Hulu、ついに待望のApple TVに対応


お待たせいたしました。

Huluが本日より、Apple TVに対応します。Huluで配信されている人気映画やテレビ番組がApple TVにて見放題でお楽しみいただけるようになりました。

HuluがApple TVに対応したことによって、より多くの方々に日本、ハリウッド、その他海外の人気映画やドラマシリーズを高画質でお楽しみいただけます。Huluの視聴を開始するには、Apple TVのホーム画面上からHuluを起動してください。すでにHuluの会員登録をされているユーザー様は、Eメールとパスワードをご入力いただくとすぐにHuluのプレミアムコンテンツの視聴が可能です。

Huluのアカウントをお持ちでない方は、お持ちのiTunesアカウントで簡単にご登録いただけます。Apple TVより新規にご登録いただいたユーザー様は、通常2週間の無料トライアル期間が1ヶ月になります。1ヶ月の無料トライアル終了後、すべての人気映画やテレビ番組は月額980円(税込)で見放題で視聴可能です。

どうぞお楽しみください。Happy Watching.

Hulu arrives on Apple TV
The moment that we’ve all been waiting for is finally here.

Hulu arrives on Apple TV today. Hulu subscribers can now enjoy unlimited streaming of their favorite TV shows, movies, and other premium content on their Apple TV.

With Hulu available on Apple TV, a broader range of subscribers can now enjoy Japanese films, anime, dramas, and Hollywood films on Hulu, all directly through their HDTV. To start watching Hulu content instantly, find “Hulu” on the Apple TV home screen. If you are a Hulu subscriber, simply enter your username and password to start streaming.

If you do not have an existing Hulu account, you can easily sign up by using your existing iTunes account, just follow the sign up instructions on the screen. New subscribers who join through Apple TV can enjoy a one month free trial of Hulu (instead of the regular two week free trial). After the one month free trial is over, subscribers can enjoy unlimited Hulu content for a monthly rate of ¥980.

Happy Watching.

September 4th, 2012 Tsuyoshi Fukuda Head of Product   (hulu blogより)

【私の論評】やはり、定額制が使いやすい!!



HuluのAppleTV対応は、日本では4日からでした。私も、実際に4日からすぐAppleTVで使い始め、本日もひき続き使っています。私は、AppleTVで手始めに、ニコラース・ケージ主演の"Knowing"という映画を見てみました。これ、なかなか力作だし、名作だと思います。見ていないかたがいらっしゃったら、是非ご覧になって下さい。本日は、このように実際にhuluをAppleTVで使ってみた感想を掲載しておきます。



AppleTV(第2,第3世代)を持っておられる方は、皆さんご存知でしょうが、現在AppleTVで見られる有料コンテンツというと、ムービーだけですが、このムービーHD画像で新作だと購読料は、一本500円、旧作の安いもので300円です。とにかく、映画一本みれば、後からiTunesから請求されます。

そうなると、どうなるかといえば、一本一本吟味してから見ることになります。それに、映画だと一回見てしまえば、2時間前後はかかります。だから、ますます吟味してしまいます。吟味とは、たとえば、他のユーザーのレビュー(AppleTVでみることができる)の5スターや、せいぜい、4スターがついているものを中心として見るような感じです。それから、映画の最初の2~3分見られるプレビューがあるので、それを見たりします。そうなると、選ぶにも手間がかかり、結構見るまで迷うこともあります。


しかし、Huluの場合は、定額制ですから、映画でも、テレビても、とにかく見てみて、あまりおもしろくなさそうだったら見ないというやり方もできます。これは、本当に便利です。定額制だと、テレビ感覚で日々見ることができそうです。AppleTVのムービーのような課金体系だと、テレビのようにみていれば、結構お金も時間もかかってしまうので、見るのは、週末など休みの日に限られてしまうというのが実情です。気付くと、それもたまたまになっていたりします。huluなら、日々使いそうです。

あと実際に使ってみてですが、特にテレビは、最近の新作はもとより、あのLOST、24、スタートレックとか、ミッション・インポシブルとか、名作テレビなど、それも全シーズンのエピソードも入っていて見応えもあります。日本のテレビ番組もまだ、コンテンツが少ないですが、あります。テレビに関しては、1本50分くらいで、見られるので、なかなか便利です。


それから、映画に関しては、最新作に関しては、huluよりAppleTVのムービーのほうが、かなり充実していると思いました。さすが、500円とることはあるという感じです。映画の新作で、見たかったのに、見逃したものは、AppleTVのムービを見る、普段は、Huluなどみるというような、使い分けができるのではないかと思います。意外とアップルはこういうことを念頭において、Huluを導入したのかもしれません。とにかく、ユーザーに日々見てもらえるようになれば、新しい展開も考えられます。何か、アップル独自の新たなコンテンツを考えていただきたいものです。


それから、画質に関しては、私のAppleTVは、第二世代なので、700ピクセルが最大なのですが、これで見ていても、もともとのAppleTVの動画も美しいですが、huluも十分美しいです。ちなみに、テレビ自体は、Aquosの32インチです。第三世代は、1080ピクセルも使えるようですが、そもそも、1080ピクセルのコンテンツは提供されているのでしょうか?でも、700ピクセルでも十分美しく見えます。



それから、Huluに関しては、もっともっと、邦画や、日本のテレビ番組のコンテンツを増やして欲しいです。

また、英語の学習者にとって、このHulu使い勝手が良いかもしれません。最初アップルTVで大画面のTVで、映画やテレビ番組などを字幕付きで見た後で、パソコンや、iPadなどで、字幕なしで見るなどのことをすれば、かなりヒアリングの練習になると思います。



ともあれ、AppleTVでhuluが見られるようになったことは、ユーザーにとって選択肢が増えたということで、喜ばしいことだと思います。まだ、AppleTVを所有しているのに、まだ使っていない方は、是非使ってみてください。なお、huluにまだ加入していない方は、2週間は、お試し期間ということで、無料で視聴できます。




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2012年8月1日水曜日

「Wi-Fi Direct」:スマホで自動車との衝突事故を防止―【私の論評】新たな技術は、自らの産業の外からやってくる!!

「Wi-Fi Direct」:スマホで自動車との衝突事故を防止:

サッカーのフィールド2つ分の有効範囲を持ち、端末同士の接続にかかる時間は1秒になるという「Wi-Fi Direct」。車載インフォテインメントでの補助的な機能にも利用出来る可能性が指摘されており、Bluetoothに置き換わる可能性がある。

【私の論評】新たな技術は、自らの産業の外からやってくる!!

WiFidirectすごいですね。確かに、通信距離の短いBluetoothなど、これができたら必要ないです。それに、既存のwifiもこんなには、距離がないですから、これも、とて変わられることになりそうです。


スマホでも、これくらいの距離がとれるということになれば、いろいろなことが根本的に変わることになると思います。



それにしても、まずは、上の例のように、交通安全に使われるようになれば、本当に素晴らしいことです。以前このブログに、原発をすぐに全廃してはいいけないことのたとえに、車の事例を出したことがあります。



そうです。車が危険で事故があるからといって、車が社会の深くまで浸透した現在においては、急に車を全廃したとすれば、社会に及ぼす悪影響ははかりしれず、そんなことは絶対にできないし、そうした考えが、多くの人に共有されているからこそ、交通事故撲滅運動の社会運動は存在するが、車そのものを廃止しろなどという社会運動は存在しないということです。

それにしても、WiFi DERECTが一般に導入され、すべての車、すべてのスマホに搭載されるようになれば、かなり事故を減らせると思います。



それと、インターネットのやり方が、根本的に変わるかもしれません。インターネットは、もともと、データが他の人の端末を経由するということで、成り立っていました。他の人の端末を経由するということで、導入当初は、相当安全性に問題があるものとされましたが、これだけ普及すると、安全性もかなり高いものとなり、今でそのようなことを言う人はほとんどいなくなりました。



いずれ、このインターネットのように、WiFi DERCTにより、他の人の車に搭載されいる端末や、携帯端末などを経由して、インターネットの情報が行き交う時代がくるかもしれません。そうなれば、今のようにWiFiルーターを持ち歩いたり、しなくても、携帯端末さえあれば、他の人の車や、携帯を使ってインターネットができるようになると思います。これは、すごいです。



田舎や、人があまりいないところは、従来のようにアンテナをつけて補完するということになり、日本など、どこでも、携帯や車さえあれば、インターネットが手軽につながる時代がやってくるかもしれません。



いろいろな、イベント会場などでは、会場にいる人達に、直接様々な情報を提供できるようになると思います。位置情報システムも、今まではインターネット経由でしたが、そうではなくて、WiFi DERECTで情報を配信できるようになると思います。


また、新しい可能性が広がっていくということです。それにしても、交通安全の技術、車産業からではなく、全く思いもしなかったところからやってきて、そうして、今度は成功しそうです。



これについては、ドラッカー氏が、随分前から言っていることです。昔は、特定の産業の技術は、その産業内で開発されたものだが、今ではそうではないということです。たとえば、製薬会社では、従来は、薬学、化学、生化学などの知識で、産業内で開発されたものが、最近では、生物学によるバイオテクノロジーによる開発が主流になっているという事例があります。



上の例もそうです。車の安全ということであれば、従来であれば、自動車産業内での技術で開発されたものが、今では、エレクトロニクスの新たな技術によるというものです。



さて、原発事故以来、日本のエネルギー行政に関して、批判が高まり、さらに現在では、原発反対運動が盛り上がりをみせています。しかし、私、原発は当面稼働させるしか方法はないと思います。そうして、いろいろな人が、日本のエネルギーに関していろいろなことを行っていますが、何十年もたてば、上の例のように、エネルギーといえば、火力、原発、バイオ燃料、自然エネルギーなど、すでに電力産業内の技術ではなく、全く異なる分野から思いもかけない新技術が生まれて出くるのではないかと期待しています。

皆さんは、どう思われますか?


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2012年7月12日木曜日

孫社長の「iPhone・iPadを持っていない人は人生を悔い改めて頂きたい」に批判殺到! ネットユーザー「マジ勘弁」「iPad捨てたくなった」―【私の論評】iPhoneもiPadもツールに過ぎない。ドラッカーなら、最近のガジエットについてこう認識したに違いない!!

孫社長の「iPhone・iPadを持っていない人は人生を悔い改めて頂きたい」に批判殺到! ネットユーザー「マジ勘弁」「iPad捨てたくなった」:

孫社長の「iPhone・iPadを持っていない人は人生を悔い改めて頂きたい」に批判殺到! ネットユーザー「マジ勘弁」「iPad捨てたくなった」

2012年7月11日、大手携帯通信会社のソフトバンクは法人向けイベント「SoftBank World 2012」を開催した。そのなかで、孫正義社長は基調講演冒頭で「iPhoneもiPadを持っていない方は、今日から人生を悔い改めて頂きたい」と、やや過激な発言を行ったのである。このことについてネットユーザーからは批判が殺到。「マジで勘弁して欲しい」や「言われる筋合いはない」などのコメントが続出している。


孫社長は基調講演のはじめに、来場者にiPhone(もしくはスマホ)とiPadを所有しているかどうかについて尋ねた。挙手を募ってその反応をうかがったのだが、その後に次のように発言したのである。



「iPhoneもiPadを持っていない方は、今日から人生を悔い改めて頂きたい。すでに時代から取残されておる」(Ustream基調講演より引用)



孫社長は現代のビジネスパーソンにとって、これらは必需品であり、このふたつをなくしてより良い仕事はできないと訴えたかったようだ。また職場を「戦場(戦)」にたとえ、iPhoneを小刀、iPadを大刀として戦わなければならないと説明している。これに対して、ネットユーザーは次のように反応している。

「どっちもSoftBankの作ったもんでもなんでもないんだよね~ (笑)」
「どうしてもこの人を信用できない」
「流石に悔い改めるのは極端だと思う」
「ソフトバンクが扱ってなきゃ買う」
「髪と電波が薄い人」
「マジ勘弁して欲しいわ」
「これ見てiPad捨てたくなった」
「なんだそりゃ」
「持っていないのは御社が扱ってるから」
「悔い改めよなんて言われる筋合いはない」
「iPhoneもiPadもやめちゃった私はどうしたら(苦笑)」
「禿げ社長 そりゃ言い過ぎ」
「入力する側の仕事だとあまり役に立たないす」

……など。孫社長は冗談でこの発言をしたようなのだが、言葉だけがひとり歩きをして、そのときの様子がうまく伝わらなかったようである。なお、孫社長自身はこのふたつを、24時間手の届く範囲に置いているそうだ。トイレはもちろんのこと、お風呂に入って頭を洗うときも手の届く範囲に置いているに違いない。さすがは孫社長、排便のときでさえも情報武装を解くことはないはずである。
参照元:Ustream 「SoftBank World 2012 基調講演」


この記事の動画を見る

【私の論評】iPhoneもiPadもツールに過ぎない。ドラッカーなら、最近のガジエットについてこう認識したに違いない!!

上の孫氏の発言「iPhoneもiPadを」ではなくて、「スマホもタブレットを」ならまだ理解できるかもしれませんが、この発言では、自分で売っている商品を買わない人はすでに時代に取り残されていると言っているようで、やはり、しっくりきません。

iPhoneやiPadは、単なる情報端末であり、ツールに過ぎません。ツールの新しいものを持たなければ、仕事ができない、過去の人などとは言えないと思います。たとえば、あの経営学の大家、ドラッカー氏は、ITや、eコマースなどに関する、素晴らしい論考を残しましたが、彼自身は、なくなる直前まで、執筆には、タイプライターとフアックスを用いていました。書籍の内容は、タイプして、それを編集者にフアックスで送っていました。彼のような偉大な人ですから、どうしても、パソコンが必要なら、パソコンで仕事をしていたはずです。しかし、スマホや、タブレットなど、確かにツールの大変革ですから、生きていたら何か語ったに違いありません。


ドラッカー氏
ドラッカーが生きていた時代には、すでに、パソコンは、現代のものと変わらないほど普及していました。ただし、iPhone、iPadはまだ世の中に存在していませんでした、彼が生きていたとしたら、これに対してどのうよな発言をしていたでしょうか?これらについて、特に何か特別な発言をするようなことはなかったと思います。

ドラッカー氏は、情報に関しては以下のような発言をしています。
CEOだけではなく関係者全員が情報責任を果たす必要がある、すなわち、事業担当役員から中間管理職、現場の社員までが、各自にとって必要な情報を考え、企業全体で情報を活用する仕組みを確立できるように、それぞれが情報責任を果たさなくてはならない。
情報責任を果たすために必要な能力を「情報リテラシー」と呼びます。「CEOの情報責任」に関する指摘は「コンピュータ・リテラシーから情報リテラシーへ」という論文に出てきます。同論文は、2002年に出版された『ネクスト・ソサエティ』(上田惇生訳、ダイヤモンド社刊)に収録されています。


時代の変化とともに、われわれ自身が変化しなければならない。読み書きと掛け算に毛の生えた程度の最低限のコンピュータ・リテラシーから、情報を使ってものごとをなしとげるという情報リテラシーの域に達しなければならない。それは面白く価値のある挑戦である。
コンピュータ・リテラシーと情報リテラシーとはまったく異なります。コンピュータ・リテラシーとは、コンピュータを操作し、使う能力です。一番分かりやすいのは、パソコンの操作に習熟することでしょう。また、最近あまり見かけないが、ITリテラシーという言葉もあります。ITはインフォメーション・テクロジーの略ですから、ITリテラシーはコンピュータ・リテラシーに近いといえます。

一頃、電子メールを愛用している経営者を、情報リテラシーが高いとするかのような報道がメディアでなされました。しかし、本当に重要なことは電子メールで得た情報をどう使っているかです。経営者には情報を使ってしかるべき意思決定ができる能力が求められます。それがすなわち情報リテラシーです。つまりITの「T」についてだけではなく、「I」に関するリテラシーを高めなければならないのです。



極端なことを言えば、情報リテラシーとコンピュータ・リテラシーには関係はありません。コンピュータを操作できなくても、情報を使って意思決定を下すことは可能だからです。そもそもコンピュータから出てくるものだけが情報とは限りません。経営者はコンピュータが出す計算結果を見るかたわらで、時間を見つけては現場に行き、生の情報に触れる必要があります。

とはいえ、ドラッカー氏は「コンピュータ・リテラシーをもたないならば、社員からの敬意を期待してはならない。彼らにとっては日常のことである」とも書いています。コンピュータの操作は当たり前として、さらにその次のステージに向かうべき、ということです。
われわれの眼前に膨大な仕事が横たわっている。第一に、情報に通暁しなければならない。そのためには、一人ひとりが情報リテラシーを習得する必要がある。(中略)情報を仕事の道具として見なければならない。(中略)第二に、外部で起こっていることを理解するために、その情報リテラシーを実際に使わなければならない。
しかし「情報に通暁」しようとしても、情報は社内外に無限にあります。しかも、その大半は整理されていません。どのような情報にどのようにして通暁すれば成果を挙げられるのでしょうか。ドラッカー氏は他の論文で、経営に必要な情報について詳しく論じています。

 「技術が変化していることは、誰もが知っている。市場がグローバルになったことや、労働力や人口の構造が変化していることも知っている。しかし、流通チャネルが変化していることについてはまだ認識が甘い」(『未来企業』)
あらゆる組織が、世のため人のために存在する。すべて組織は、世の中や人が必要とするものを生み出し、届ける。だからドラッカーは、組織としての企業の目的は“顧客の創造”だといいます。


バブル期の騒乱
じつは、この当然のことが当然でなくなるのが好況期であり、バブル期です。あえて世のため人のためを考えずとも、流れに乗ることによって、事業が成り立ちます。

だから不祥事も起こります。世のため人のためでないビジネスモデルまで生まれます。目的が顧客でなくなり、利益になってしまいます。

ところが不況期となれば、原点に帰らざるをえません。わが社のミッションとすべきは何か、顧客は誰か、顧客にとっての価値は何かを根本から考えざるをえません。そしてそのとき、市場の構造と流通チャネルが急激に変化しつつあることに愕然とするのです。愕然とすれば不幸中の幸いです。多くの場合は、手遅れになるまで気がつかつきません。ドラッカーは、盲点は流通チャネルの変化にあると言いいます。役員室で報告を待っていたのでは変化はわかりません。自ら出かけていって体感しなければならないのです。歴史に名を残す経営者は皆、外をほっつき歩いていました。

アルフレッド・P・スローン
80年前に、GMを世界一のモノづくり企業に育てたアルフレッド・P・スローンは、数ヵ月に一度は一週間ほどディーラーめぐりをし、セールスマンの真似事をしていた。マクドナルドを生んだレイ・クロックも、町へ出ては自分の店を外から見ていた。
レイ・クロック
しかも、不況期こそ、顧客に出会い、教えを請う好機です。
 「私がトップ経営者たちに対し、歩き回ること、すなわち、役員室を出て、部下の所で話をすべきことを助言してからすでに久しい。しかし今では、それは間違った助言になってしまった。社内ばかりを歩き回れば、間違った安心感に陥る。知らされたことは、部下が知らせようとしたものにすぎないにも関わらず、情報を手にしているものと思い込む。今では、外を歩き回れが、正しい助言である」
さて、ここまで書くと、上の孫氏の言っていることがどれだけ愚かしいことかお分かりになると思います。外を歩きまわることなく、iPhoneや、iPadだけ使っていたとしても何にもないのです。まずは、上記のように、情報リテラシーを身につけること、さらに、外を歩きまわることが必要なのです。


ただし、情報リテラシーを身につけた人が、iPhoneやiPadを外を歩くときに、携行することにはそれなりに意義があると思います。なにせ、タイプライターを持って歩いても、外を歩いて、情報を集めることはできませんが、これらのガジェットは、手軽に写真や動画がとれるのは無論のこと、さらに、位置情報も取得できますし、その時に感じたことをメモしたり、さらに、音声メモもとれます。今や、それをクラウドにたくわえておけば、ガジエットだけでなく、どこに設置してあるPCからも、それらを閲覧し加工し、レポートにまとめることができます。さらに、レポートでまとめるための、資料集めも容易です。

本当に孫氏が主張したかったことは、こういうことなのではないでしょうか?だとすれば、とんでもない舌足らずです。あるいは、そもそもこんなことは頭にない、上の発言なのでしょうか。だとすれば、ただの愚かなセールスマンです。みなさんは、どちらであると考えますか?

それから、ドラッカー氏が生きていたとして、最近のスマホや、タブレットについてどのように語ったか、その語り口を真似ながら以下に掲載してみます。
私は以前ITについて、語ったことがあるが、最近また付け加えなければならないことが起こりつつある。インターネットが使えるようになってから、われわれは初めて、いわゆる企業の内部だけではなく、外の情報を得られるようになった。これによって、eコマースが勃興した。ITは、鉄道が価値観を変えたように、人々の空間や時間に関する様々な価値観を変えた。
さて、最近また、ITにも変化が現れつつある、スマートフォンやタブレット端末などいわゆるガジエットが、GPSにより、位置を認識しはじめたことだ。これによって、これらのガジエットに蓄えられる情報には、位置情報が付加されるようになった。さらに、これらは、ガジエットに蓄えられるだけではなく、クラウドに蓄積されるようになった。このクラウドによって、即座に同期と他者との共有ができるようになった。
私は、以前経営者は、外を歩き回るべきとアドバイスしたが、現在ではもう一つ付け加えるべきである。外を歩き回るには、このようなガジエットを携行すべきであることを・・・・・。 
そうして、このガジェットでは、多くの人々によって、ライフログがとられている。これらガジエットによれば、文書だけではなく、画像、動画などのログをとっておくことが、可能である。
これらによって、私が以前から主張している、多くのマネジャーが計画から入るのではなく、自らの時間が何につかわれているかを知ることから初めよということが容易に、しかも正確にできるようになった。ITは、こうして、さらに時間と空間を拡張することに貢献するようになった。
これによって、いずれeコマースにも大きな変化がおこるだろう。これらのガジェットを持つ顧客にとっては、物理的な店でも、eコマースによってもこれらガジエットで決済できることになる。いずれ、キャッシュレジスターが姿を消すことになるかもしれない」。


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2012年6月5日火曜日

多くの人が気づく前にやめている、ライフログの本当のメリット - ライフログの達人が教える本当に役立つ3つの「記録活用法」【奥野宣之×五藤隆介対談】―【私の論評】ライフログは仕事の役に立つ!!仕事を記録しなければ、人生大きな部分の記録が欠落する!!

多くの人が気づく前にやめている、ライフログの本当のメリット - ライフログの達人が教える本当に役立つ3つの「記録活用法」【奥野宣之×五藤隆介対談】:

少し前のライフログ取得システムのイメージ、今なら、スマホだけでできる。
NHK「クローズアップ現代」でも特集が組まれた「ライフログ」。デジタルの普及で気軽に記録できるようになった今、活用こそが大きな課題となっている。番組に出演した奥野宣之氏と五藤隆介氏が、いかに人生の記録を役立てるかについて語る連載対談。
iPhoneによるライフログの記録測定結果


【私の論評】ライフログは仕事の役に立つ!!仕事を記録しなければ、人生大きな部分の記録が欠落する!!
先日放送された、クローズアップ現代「自分の人生、どこまで記録?~広がる“ライフログ”~」に関しては、以下のURLをご覧ください。こちらから、ご覧になってください。動画の一部と、全部を文章化したものをご覧になることができます。

http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3180.html

さて、上の対談何回かのシリーズになるそうですから、ライフログに興味のある方は、上のNHKクローズアップとともに、是非ご覧になってください。

さて、このように、かなり使われるようになり、社会的にも認知度が高まったライフログですが、上の記事や番組などでも、ライフログといえば、事例として私生活ばかりのことが掲載されています。私は、ライフログは、私生活でも重要ですが、それととも、いわゆる仕事でも、これからは、かなり重要になってくるのではないかと思います。これに関しては、以前でも、簡単に述べたのですが、本日は、上の記事や、NHKでも掲載されて、社会的認知度がさらに高まったと思いますので、再度別な角度から掲載します。


以前も、ドラッカーが計画を立案する前に、時間を計測することの重要性を力説していたことを述べましたが、ドラッカーは、そこからさらに一歩踏み込んで「成果をあげるための時間管理」を提唱しています。本日は、これについて掲載するとともに、ドラッカーのいうことと、ライフログの関係について、述べようと思います。

なお、ドラッカーの語っていたことに関しては、ドラッカー図解というサイトから以下に引用させていだきます。
ドラッカーは次のように述べています。 
私の観察によれば、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。次に、時間を管理すべく、自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして最後に、その結果得られた時間を大きくまとめる。すなわち、時間を記録し、管理し、まとめるという三つの段階が、成果をあげるための時間管理の基本となる。
ドラッカー プロフェッショナルの条件 図解18 
使える時間には、「こまぎれの時間」と「まとまった時間」があります。できるだけ時間をまとめようとしても、どうしても「こまぎれの時間」は残ります。 
「まとまった時間」を有効に使うには、「こまぎれの時間」にできることはそこで終わらせておいて、「まとまった時間」に持ち込まないようにしないといけないのだと思います。
ところがそれがなかなか実践できず、「こまぎれの時間」に終わらせておけばいいようなことがはみ出してしまって、「まとまった時間」を奪っていく、そのために「まとまった時間」に本来やりたかった一番大事な作業が十分にできない、僕がよく陥ることです。
上の図で2番目に挙げた「やる必要のないことをやめる」をもっと進めないとダメだなーと思っています。 
成果につながらないのに時間がかかっていること。
これを見つけて削らないといけないのですが、それを見つけるには図で1番目に挙げた「何に使っているか時間を記録」しないとですね。


さて、時間間管理の仕方そのものの原理は、上記で十分説明されているので、ここでは、それについては、詳細はのべません。この通り遂行すれば、良いことです。

しかし、なぜ時間管理をしなければならないかということには、少し補足を加えます。たとえば、企画を立案するとか、新しくルールを設定するとか、システムを構築するとか、多くの人のコンセンサスを得るための、ミーティングをするとか、それも、単純なものではなく、複雑で規模も大きいものであり、いわば、知識労働者の本質ともいうべき事柄には、どうしても、まとまった時間を必要とします。同じ3時間かけるとしても、細切れのものを足して3時間では、できるものもできなくなります。だからこそ、ドラッカーの言っている時間管理が重要になってくるのです。



そうして、これが、十分にできていない組織では、昼間には、本質的な事柄に割く時間がなく、細切れに時間を使うとか、雑用ばかりやっていて、結局時間が足りなくなって、残業続きということになりがちです。そうして、それが恒常的になっており、多く仕事が、注意力散漫な状態で行われますます、時間がなくなっていくという、スパイラルに落ち込んでいく。そんな、馬鹿なことは避けるとうために、この管理が重要なのです。

ある業界トップクラスの大手スーパーで昔、営業店舗において、個々人がどのような時間の使い方をしているかを調査したところ、驚くべきことに、残業時間を入れても、賞味5時間程度しか実際には仕事の時間がなかったという驚くべき結果になったといいます。しかも、これでも、良いほうであるという結果でした。


少なくとも、1日8時間は働いているはずですし、残業時間も入れれば、もっと長時間働いているはずなのに、なぜ、そのようなことになったかといえば、たとえば、段取りが悪すぎて、売り場を作るときに、その場ではじめて、必要なものがわかって、それを取りに行ったりとか、仕事の手順が悪くて、待ち時間ができて、待っている時間があるとか、かなり無駄時間があったそうです。

これは、先のドラッカーの管理術の例でいえば、段取り、打ち合わせなど、多く時間を割くべきときに、雑用で、時間が、こまぎれとなり、十分段取りや、打ち合わせなどできずに、本題の仕事に入ってしまい、その場で、考えたり、道具をそろえたり、話し合いを行ったりと無駄に時間が費やされていたということです。


さて、スーパーなどでは、昔から、大まかにいって業務をルーチンワーク(固定業務)、変動する業務(変動業務)と分類して、仕事の種類、手順など決めて、作業割り当てを実施して、無駄時間ができないように、工夫しています。ちなみに、固定業務とは、店を営業していようといまいと、実施しなければならない業務です。清掃・掃除・メンテナンスなどは、その典型的なものです。変動業務とは、売上が上がれば上がるほど増える業務のことです。棚出しとか、キャッシャーなどの売上に直接かかわる業務です。

固定業務に関しては、日々何回とか、月何回とか、頻度と時間と手順を予め決めておく。変動業務に関しては、比例定数など求めて、いわゆる、売上がいくらだと、どのくらい業務が発生するなどのことをきめておく。こうしたことで、予め月どの程度の業務が、発生するか予測がたち、それに向けて、人を用意すれば良いわけです。

これって、女の子が全裸で自己撮りしているのですが・・・・・
しかし、これは、口でいえば、易しいですが、実際にやるということになれば、難しいことです。前掲の、ある業界トップクラスの大手スーパーでは、こうしたことを5~6人の優秀なプロジェクトチームに考えてもらい、数年で、営業店舗における作業割り当てシステムを構築したそうです。

さて、営業店舗では、お客様がいらした場合、嫌がおうでも、業務をしなければならないことから、先のように、確かに従来は無駄もあったのですが、それでも現場では、無駄は出にくい環境にあると思います。どんなにちんたらしていてもお客さまがいらしたら、それに対応しないわけにはいきません。工場だってそうです。機械が動けば嫌がおうでも業務を遂行しなければならない環境に追い込まれます。


しかし、スーパーであっても、たとえば、スーパーの本部あたりであれば、直接お客様を相手する業務ではないですから、多くの時間は、個人の裁量に任されている部分もあります。どの会社でも、直接顧客を相手にする部門ではない部署があります。そういうところは、成果が目に見えてすぐにわかるということはないので、スーパーなどの現場よりも、さらに、意図して意識して、ドラッカー流の時間管理をしていかなければ、無駄だらけになってしまいます。

さて、ドラッカーが、時間管理のことを考えたり、著書に掲載したときには、スマホはおろか、携帯電話すらない時代です。もっぱら、手書きで、ノートや手帳に記録をとったものと思います。しかし、現代では、携帯電話もあり、さらには、スマホがあります。スマホの場合、ライフログ機能を使って、記録をとれば、場所、画像、動画、文書でタグなどの形式ですばやく、正確に記録をとることができます。特に、画像で残しておけば、そのときには気づかなかったことまで、残っていることもあります。


工場や、スーパーなどでは、動作研究などするため、時間を計測する人を配置して、実際にストップウォッチなどを持たせて、実際の業務の時間を計測していたこともあります。今後、こうした作業は、スマホでライフログをとることによりできるようになったということです。

今後、様々な職場で、業務のライフログを取るようになると思います。そうして、現在でも、個々人で、ライフログは、簡単に取ることができるようになっています。しかし、現在では、個々人の私生活のログにばかり焦点が合わせられていますが、いずれ、ドラッカーが提唱しているような、時間管理のためのライフログをとることが、当たり前に行われるようになると思います。それようのアプリなども開発されつつあります。


このようなことを言うと、細かなところまで、管理されると、ネガティブに考える人もいるかもしれませんが、無意味な残業がなくなるとか、本来のまとまった時間をつくることができるとか、ポジティブな部分もかなり大きいと思います。とにかく、人間は、長時間継続して集中するということはなかなか難しいです。短期間に集中して、ものごとをこなすことができれば、それは、会社にとっても良いことですし、個々人にとっても、良いことだと思います。それに、業務の内容が正確に記録されれば、いわゆる、長時間労働の無意味さが、科学的データによって正確に実証されると思います。とすれば、過労死なども防ぐことができると思います。また、働いている人なら、勤務時間は、起きている間の大部分を占めています。これを全くライフログから除外することは、人生の大きな部分の記録を失っていることになります。皆さんは、どう思われますか?




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2012年3月12日月曜日

アップルが先導する「ポストPC」革命の意味―【私の論評】現実は、もっと凄まじいことになる。日本のメーカーは覚醒せよ!!



ポストPCとはいったいどんなことを意味するのか。とりわけiPadがシンプルなメディアプレーヤーから、ますます新しい種類の携帯型コンピューターのようになりつつあるなかで、これは何を意味するのだろうか。(写真上は、私の会社のデスク、バソコンにたてかけてあるのは、iPad、手前のキーボードは、Apple純正のワヤレス・キーボード)

 

【私の論評】現実は、もっと凄まじいことになる。日本のメーカーは覚醒せよ!!

 

 

さて詳細は、上記の記事を読んでいただくものとして、結論部分のみを以下に掲載させていただきます。

Schadler氏によると、企業が私物のiPadを職場に持ち込む幹部のサポートに追われていたのはつい2年前のことだが、いまではまったく逆の状況になっており、iPadを支給した社員に対して「どうしても必要なら自分のノートパソコンを使ってくれ」と言うような場合も増えているという。
これこそ、ポストPC時代が意味するもの──つまり、さまざまなクラウド・サービスや盛況なアプリ市場のおかげで、ノートパソコンやデスクトップのように動作する携帯端末の上でしか動作しない必要不可欠なアプリケーションの数がどんどん少なくなっている。
さらに、特定のマシン上で動かす必要のあるアプリはもっと少なくなっており、反対にどの端末でも、あるいは離れた場所にある端末からでも利用できるものの割合が増えている。コンピュータをつかう時間はスマートフォンやタブレット、さらにはテレビの画面などにシフトしている。そして従来のパソコンは特定の作業に特化した端末になってしまっている。
その結果、フォームファクターの違いや企業についての従来の前提はもはや実情にあてはまらなくなっている。「AppleはポストPC時代にしっかりとした足場を築いている。この流れはわれわれに有利に働いている。われわれはポストPC時代の端末やサービスを提供するのが大好きだ」とTim Cook氏は語っていた。そしていまのところ、Appleはほかの誰よりもうまくポストPCの世界で戦っている。

 

このことは、私の以前のブログに掲載したことがあります。ただし、現実はこれよりももっと凄まじいことになります。Apple側としては、長期戦略もかかわってくるので、詳細は述べずにお茶を濁したというところでしょうか?

 

 

現実は、もっと凄まじいことになります。それに関しては、以前このブログにもAppleがXserverから撤退したときに以下のように掲載ました。

そんなことよりも、私たちが、ここで参照すべきは、ITの世界がここ数年で、激変するということです。今日のアップルのXserverからの撤退は、それを意味するべき象徴的出来事と理解すべきです。上の記事にも「iPadとiPhoneの法人向け営業が強化されているというニュースもたびたび伝わってきており、同社は次のフロンティアとしてMacを使った企業システムの売り込みではなく、より大きな台数の需要が見込めるモバイルデバイスを考えているようだ」としています。いよいよ「所有から利用」への流れが加速されるということです。

 

この撤退の意味するところは、次の時代には、いわゆるクラウド・デバイスの時代がやってくるということです。iPhoneや、iPadはデバイスの一形式にすぎず、クラウドを背景にして、ありとあらゆるデバイスが開発されて、運用されていく時代への突入を意味しているということです。

 

この流れを理解しない企業はいずれ、競争力を失い、陳腐な企業群の中に埋没していくことでしょう。こうした、クラウド・デバイスをめぐる、戦いは先進国で火蓋をきっておとされました。これは、IT関連の企業だけの話ではなくすべての産業をひっくるめて、これから、10年間にわたって大攻防戦が繰り返されるわけです。こんなときに、グローバル企業などといって、新興国の遅れた社会にあわせた製品開発をやっているだけの企業は遅れをとることでしょう。これから、テレビは無論のこと、車、時計、電気・水道・ガス、炊飯器、オーブン、体重計、医療機器、ゲーム機器、インターフォン、メガネ、湯沸かし器、冷蔵庫などありとあらゆるもの、がスマート化され、クラウド・デバイス化されるのです。もう、パソコンや、iPhone、iPadの世界だけのことではなくなるのです!!


 

また、Appleに関しては、以下のように掲載したこともあります。

 

それにしても、iOS4.2によって、アップルTVや、エアスピーカーなどかなり自由に使える環境が整ってきました。これは便利です。いつも、使っていれば、なくてはならない存在になると思います。とにかく、wifiを使っていますから、パソコンとの親和性は高いです。

 

そうなると、いずれ、たとえば、他の製品にも、wifiをつけて制御するようになれば、様々なことができるようになると思います。たとえば、家の電灯なんて、その典型かもしれません。iPhoneで点灯して、明るさ調整までしてしまうとか・・・・・?それに、冷蔵庫なんかもいいですね。冷蔵庫に入っているものを冷蔵庫自身がカメラなどで中を認識して、定期的に購入しなければならないものを教えてくれるとか・・・・。場合によっては、定期宅配便に注文できるとか・・・・・・。ついで、今夜のおかずをサイトでみて、それに必要なものも宅配便で届けてもらえるとか・・・・・。また、食事の内容に関しても、栄養面からアドバイスがもらえるとか・・・。

 

体重計でも、トイレでも、いろいろなセンサーをつけておけば、それが、病院などに配信されて、注意事項とか、アドバイスがiPadで見えるとか・・・・。それに限らず、定期的に購入すべきものは、自動発注され、その内容がiPadでみられるとか、でかけるときは、いつからいつまで、出かけると入力しておけば、きちんとセーブして届けられるとか・・・。こうなると、もうAirPlayではなくて、もう、ホーム・オートメーションですね。wifiが各家庭に普及すれば、こちらのほうが、既存のものよりよほど安くできますね。

 

そうすると、アップルは、今までのように、情報のみでなくて、他の物理的なモノや、食品まで扱えうようになるわけです。wifiはそこまで生かさないと勿体無いような気がします。何か、そのAirPlayの延長線上にそのようなものがみえてくるのは、私だけでしょうか?

 

 

今後ほんどと、すべてのデバイスに従来ICが埋め込まれて制御をしていたように、今後は、すべてのデバイスが従来のコンピュータなみの、機能が付加され、クラウドに組み込まれるようになります。外出中に、iPhoneで、家に帰るころに、湯沸かし器でお湯を沸かすように指示するとか、あるいは、自分の好みの料理ができあがるとか、もっと進めば、何も意識せずに自分の家に近づくだけで、調理器具が判断して、調理をして、家についたら食事ができあがっていて、食べ終わったらコーヒーがでてくるなどことをiPhoneであらかじめ設定できるようになります。このような夢のようなことが可能になる時代がやってくるのも間近です。家電製品などのこれらの情報が統合されれば、より正確な電力需要が予測でき、かなり省電力がすすめられ、結果として、かなり省エネになります。

 

 

そんな時代に、既存メーカーが、既存のコンセプトと同じ家電をより高機能にすることばかりしていれば、時代に乗り遅れることになると思います。それにしても、私も、iPhone、iPad、AppleTVを使うようになってから、自宅ではめっきりパソコンに向かう時間が少なくなってしまいました。考えてみれば、どうしても、パソコンでなければできなことのみです。たとえば、Bloggerでブログの冒頭の写真を変えるときくらいなものです。これだけは、残念ながら、iPad用のblog編集用のBloggsyでも、他のことはほとんどできるのですが、残念ながら、いわゆる、レイアウトの変更などはできません。もし、全部できるようになれば、自宅では、一切パソコンをいじらないようになると思います。動画も、いまでは、AppleTVを用いて、テレビでみています。

 

【私の論評】

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