2010年1月11日月曜日

佐藤優氏の本も、首相が28冊まとめ買い-購入する書籍を間違えていないか?

佐藤優氏の本も、首相が28冊まとめ買い(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


書店で購入する本を選ぶ鳩山首相=11日正午ごろ、東京都千代田区

鳩山首相は11日、東京・丸の内の大型書店を訪れ、28冊の書籍をまとめ買いした。

「暴走する資本主義」(ロバート・B・ライシュ著)や「新しい資本主義」(原丈人著)など経済関係のほか、「日本国家の神髄」(佐藤優著)や漫画本「虹色のトロツキー」(安彦良和著)などの本もあった。

通常国会直前のまとめ買いについて、首相は「1冊の本でも5分だけ読み、キーワードをつかむだけでも意味があると言われたが、5分かける28冊でも結構大変だ」と記者団に苦笑いを浮かべた。

また、成人の日のこの日、首相はインターネットの投稿・閲覧サイト「ツイッター」に「若い時は思いっきり生きて、いい思い出を作って欲しい」と書き込み、新成人を祝福した。

鳩山由紀夫首相が購入した本28冊は次の通り。(著者名は敬称略)

(1)「日本辺境論」内田樹

(2)「逝きし世の面影」渡辺京二

(3)「闘うレヴィ=ストロース」渡辺公三

(4)「日本国家の神髄」佐藤優

(5)「『情』の国家論」山本峯章、村上正邦、佐藤優

(6)「新自由主義か新福祉国家か」渡辺治、二宮厚美、岡田知弘、後藤道夫

(7)「文化力」川勝平太

(8)「ワールド・カフェ」アニータ・ブラウンら

(9)「ネオリベラリズムとは何か」デヴィッド・ハーヴェイ

(10)「新自由主義」デヴィッド・ハーヴェイ

(11)「談志 最後の落語論」立川談志

(12)「昭和史 戦後篇」半藤一利

(13)「レヴィ=ストロース講義」C・レヴィ=ストロース

(14)「暴走する資本主義」ロバート・ライシュ

(15)「日本型資本主義と市場主義の衝突」ロナルド・ドーア

(16)「日本語が亡びるとき」水村美苗

(17)「動的平衡」福岡伸一

(18)「確率論的思考」田渕直也

(19)「21世紀の歴史」ジャック・アタリ

(20)(21)「ブラック・スワン 上・下」ナシーム・ニコラス・タレブ

(22)「新しい資本主義」原丈人

(23)(24)「フラット化する世界 上・下」トーマス・フリードマン

(25)「金融危機後の世界」ジャック・アタリ

(26)「世界の経済が一目でわかる地図帳」ライフサイエンス

(27)(28)「虹色のトロツキー 7、8」安彦良和

購入する書籍の冊数、内容を間違えていないか?
本日は、本日は成人の日ということもあり、全国各地で成人式が開催されていました。また、性懲りもなく、あちことで、猿未満の脳の馬鹿者が騒いでいたようです。

こういう日は、さすがに官邸にも多少は余裕があるのでしょうか、鳩山首相は本屋にでかけて、まとめ買いをしたというニュースが入ってきていました。しかし、この大量の冊数と購入していた書籍の内容が気になりました。

いくつかの書籍の中身をみてみると、まず「暴走する資本主義」は、米国の資本主義と民主主義の保たれていた均衡が経済のグローバル化により崩壊する。 経済の力が消費者と投資家の権力を増大させ、「超資本主義」が民主主義を蹂躙する。 超資本主義が優勢になればなるほど、格差の拡大、雇用の不安定、環境問題などその負の部分が社会に蔓延するようになる。これらのプロセスがよく描かれている書籍です。しかし、この超資本主義の大失敗がアメリカ発の、昨年の金融危機に結びついたもので、現在では、無制限の資本主義は失敗することが明らかになっています。今更読んだからといって、アメリカと日本ではそもそも経済に関する課題が根本的に異なるので、あまり意味はないような気がします。

「新しい資本主義」は、まあ、読んでおいて悪くはないですが、あくまで、ミクロ経済のことが中心です。総理大臣でもあり、マクロ経済に関する知識を得るべき総理が読んだとしても、分野が異なるし、現状ですぐに役に立つものとも思えません。

「日本国家の神髄」は、過去の歴史を総体として顧みて、日本人と日本国家が生き残る知恵を発見する。大東亜戦争敗北後、米占領軍に封印された『国体の本義』。日本国民に忘れ去られたテキストから、平成日本の理想論を導き出すという内容です。日本の伝統文化を振り返るという意味では悪くはないと思います。何しろ、民主党は、日本の伝統文化など無視しがちですから。しかし、この書籍購入の目的が「親中・反米」のための理論武装のため一環であるとすれば、問題です。

漫画本「虹色のトロツキー」に関しては、単なる漫画本であり、舞台ははるか昔の満州国ということもあり、全くのレジャーのための読み物というところです。これを二冊購入ですか?

購入する書籍の内容は、その人の関心の分野や、その人の知性の程度も現れるものです。いつも、スポーツ新聞ばかり読んでいる人は、知性が低いことは確かです。

上記の書籍リスト経済に関しては、もうすでに既知の事実であるか、ミクロ経済に関するもののみであることから、あまり、現在の経済状況など反映していないものです。特に、民主党幹部に関しては、鳩山さんはじめ、国債を擦るとすぐに財政破綻をすると、野党のときにさんざんぱら言ってきたというよな、恥ずかしいマクロ経済音痴です。まあ、亀井氏は例外ですが、民主党の人間ではありません。これは、今までの言動、行動などから明々白々です。前麻生総理は、漢字の読み間違いなどをからかわれていましたが、これなど、民主党幹部のマクロ経済音痴から比べれば、大した問題ではありません。未曾有という漢字が読めなくても、マクロ経済学の本は読めます。漢字の読みなどよりも、マクロ経済の筋道を知っていたほうが、経済対策、雇用対策には、はるかに役立ちます。

だから、知識を仕入れるとすれば、今はマクロ経済ものにすべきと思います。少しでも、マクロ経済に明るくなるべきと思います。そういった意味では、たとえば、昨年ノーベル経済学賞を受賞した、ポール・クルーグマンの書籍とか、日本人よりも日本通のリチャード・クー氏の書籍などが良いと思います。とにかく民主党幹部のマクロ経済音痴は酷すぎます、このままでは経済が駄目になってしまうのは必至です。日本国内でマスコミや国民はだませても、海外の専門家からは冷ややかな目で見られています。日本国内でも文芸春秋などの雑誌で、酷すぎるマクロ経済音痴に関しては徹底的に分析されて、徹底的に叩かれていました。

他人の読む本にケチをつけるのも気がひけるのですが、今の政局を考えた場合、方向ハズレの書籍を購入したり、この時期に漫画本を含む28冊もの書籍を購入するのは、いかがなものかと思います。まわりにいろいろな人がいるでしょぅから、気になる書籍はそういう人に購入してもらい、どのような書籍だったか、要約を聞いてから、実際に読むなどのことをしても良いと思います。それよりも、何よりも、現時点なら書籍を読むよりもまともな経済学者などから短期間で集中的にレクチャーしてもらうほうが早いかもしれません。

麻生さんは、ホテルのラウンジで飲んでいただけで、批判を浴びました。ホテルのラウンジで、それも、何人かの人と飲むということは、度が過ぎなければ、気分の転換や、コミュニケーションを深めることや、生情報を得るということにも良いものと思います。それに、麻生さんに限らず、歴代の総理大臣も、政局が本当混乱しているときとか、予算審議の直前など、大量の書物を購入するなどのことはしていないでしょう。見当はずれの書籍を多数読むということは、ホテルのラウンジで飲むことよりも、はるかに時間の無駄だと思います。お金の遣いかたも、時間の使い方も非常に鷹揚です。さすが、お坊ちゃまと言わざるを得ません。


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2010年1月10日日曜日

驚異の衝撃吸収材”d3o”とは-このイノベーションはどこからやってきたのか?

What is d3o™? 驚異の衝撃吸収材“d3o™”とは







d3o™
HYOD PRODUCTSがレザースーツを始めとするライディングウエアの発売を開始して、はや5年。その中で、より動き易く、そしてより安全性の良いプロテクターの開発で発見したのが、驚異の衝撃吸収素材d3o™でした。この素材はイギリスのd3o™lab社が開発・製造し、簡単に言えば、受ける衝撃の強さで分子の結束が変化する素材です。何も衝撃が加わっていないときや衝撃が弱いときには、分子同士は自由に動き、素材は非常に柔軟です。それが一度、強い衝撃を受けると、瞬時に分子同士が手を繋ぐように結束して、網=ネットのような状態になり衝撃を吸収し分散します※。そして、衝撃が弱く、または無くなってしまうと、分子の結束は解かれ、元の柔軟な状態に戻るのです。分子自らが衝撃の強さを感知し、結束を変化させ、そして復元することから“intelligent shock absorption” 、すなわち知的衝撃吸収と呼ばれています。
  • プロテクション素材自体が、金属の様に硬く(ハード)固まり衝撃を拡散するものではありません。
たとえば、上手い野球選手やサッカーのゴールキーパーは、ボールを受けるときに、衝撃を和らげるために少しグラブや手を引きながら捕球します。手に充分な力が入っていなければ、ボールに弾かれてしまいますし、逆に強く突っ張っていたのでは、ボールの衝撃をモロに受け相当痛く、正確な捕球もできないでしょう。d3o™は上手い選手と同じで、衝撃の強さに応じて吸収・分散するのです。 また、d3o™は、バイクのサスペンションとも似ています。サスは大きな入力があればダンパーが強く効き、小さいと弱く、そして元の状態に戻ります。ヘルメットのライナーやクルマのボディは、衝撃を吸収・分散しますが、自らが壊れることで行っているので元の状態に戻れず、2次衝撃が同じ個所にあった場合は、機能を充分に発揮できません。一方d3o™は元に戻り同じような能力を維持していきます。
d3o™のベース材は、オレンジ色のベトベトした粘度(スライム)のような物で、これを成型してウエアなどのプロテクション材として使えるようにします。成型された物はメッシュ状など何タイプもありますが、d3o™は柔軟なので、ライダーの動きや姿勢で変化するような個所に使えるのも特徴です。レザースーツに採用されている、ヒップ部分などハードシェルを使えない個所(正確には使えても、動きを妨げてしまう箇所)には最適で、膝、肘、肩などはハードシェルと組み合わせることでプロテクション効果が一段と高くなります。
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d3o™はすでにスキー、自転車、登山用のプロテクター、スポーツ用シューズ、バレエシューズなどに使用されています。HYODではレザースーツ本体をd3o™lab社に送り、コンセプトやその製品作りが認められ、今回、正式採用となったのです。HYODレーシングスーツへのd3o™プロテクションの開発にあたっては、2007年よりd3o™ラボの全面的な協力体制のもとでスタートしました。そして、2008年の鈴鹿8時間耐久ロードレースにおいては、見事優勝を収めたホンダレーシングの清成龍一選手のレーシングスーツや、数回の転倒にもかかわらず、怪我もなく8時間の長丁場を、4位入賞で完走したヨシムラスズキの加賀山就臣選手や秋吉耕佑選手のレーシングスーツにもd3o™プロテクションを採用し、実戦で使用することでその効果を実証しています。
d3o™ プロフィール
CEO(最高経営責任者)リチャードパーマー氏により2001年にイギリスで設立。
d3o™テクノロジーと称される、衝撃から守る柔軟なプロテクション素材をd3o™ラボが革命的に発見する。d3o™は「intelligent shock absorption」という名の通り、知的な分子を持ち、衝撃を吸収、拡散する素材で、通常は好きなように動いているが、衝撃を受けると瞬時に分子同士が結合し、衝撃エネルギーを吸収、拡散する。

衝撃に対してd3o™は優れたショックアブソーバー、インパクトアブソーバーの働きをするのが特徴。しかも衝撃がなくなるとまた元通りの状態を取り戻すという特性をもつ。
衝撃を吸収するのと同時に、自由な動きも必要とするような場において、その応用可能性が高く、世界的に注目を集めている。



このイノベーションはどこからやってきたのか?
このイノベーション素晴らしいと思います。これから、いろいろな分野で使われるものと思います。今のところ、スキーウェアや、ライダースーツなどに用いられているようですが、それこそ、軍服や、宇宙服や、いろいろ危険なとこで用いる作業服とか、さらには、精密機などを運ぶ際の容器とかなどです。まだまだ、用途はあることでしょう。
このイノベーションは、まさに、ドラッカーの至言を思い出させるものです。ドラッカー氏は、「最早、ある特定の産業の製造技術は、その産業内からは生まれてこない、全く別の分野から生まれてくる。たとえば、製薬の分野がそうだ、今や新しい製薬は、バイオテクノロジーの分野から生み出されている。通信の分野もそうだ、この分野の新技術である光通信に用いる、光ファイバーは、通信分野の企業や研究所から生まれたものではない、コーニング社と言うガラス製造の会社から生まれたものである。もはや、特定の分野の産業で使われる技術は特定の分野の企業や研究所から生まれてくるのではく、全く別の分野から生まれてくる。だから、トップマネジメントは、自分の属する産業内のことにだけ感心をもっていてはならない、他の分野にも関心を持つべきである」と氏の著作でのべていました。
まさに、その通りです。この"d3o"という素材は、まさに、高分子化学という分野の研究から生まれたものです。このライディングウェアのHYOD PRODUCTSという企業が、ライディングウェアという分野の中の常識的な素材である繊維や、皮革、人工皮革などにばかり拘っていたら、今日のこうしたイノベーションはなかったと思います。
このようなことは、これからたくさん起こり得ると思います。たとえば、IT産業には、これからは、IT産業以外の認知科学とか、心理学とか、社会学などの分野の研究がおおいに役にたつと思います。それに昨年IBMは、昨年DNDの自己組織化を活用した回路設計技術を開発しました。これは、従来の回路開発技術とは全く無縁のバイオ技術によるものです。いずれ、従来の開発技術の限界を突破します。日本では、秋葉で売っているような、部品を多数使用して多重並行回路を作り出しスパコンの速度に匹敵するコンピュータを作ったという事例などあります。これは、スパコン事業仕分けの妥当性を示すための論拠にもなっているようですが、こうした背景から考えると、全く問題外だと思います。既存の部品を使っている限り、既存の限界は突破できません。
また、IT産業以外の産業では、それとは全く関係ないと思われた農業、畜産業、漁業などIT用いられていますし、これかもそういうことがさらに増えてくると思います。
いずれにせよ、私たちは現在いわゆるデフレの中にありますが、こうしたイノベーション多数起こすことにより、人々は新しい商品やサービスを多く求めるようになり、消費活動も増え、デフレ克服の契機にもなると思います。
本日は、この素材の素晴らしさに触発されて、ブログを書きました。このような、イノベーション、無論、業界が異なるので、全く同じようなことはできないでしょうが、自分たちの分野でも、起こしていきたいものです。
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2010年1月9日土曜日

特別会計も事業仕分け、仙谷行政刷新相が方針-民主党はまた順番を間違えた!!特別会計が本丸だ!!

特別会計も事業仕分け、仙谷行政刷新相が方針(この内容すでにご存知の方は、この項はよみとばしてください)



仙谷行政刷新相

仙谷行政刷新相は9日、徳島市で講演し、2010年度予算成立後の4月以降、独立行政法人や政府関連の公益法人に加え、特別会計の事業も対象に「事業仕分け」を実施する方針を明らかにした。

仙谷氏は「『公益法人や独立行政法人に怪しげなものがまだ残っているのではないか』という世論の声がある。特別会計にも怪しげな雰囲気がある。新年度は4月からでも、仕分け手法で、ここにメスを入れていくことになる」と述べた。

さらに、幼稚園と保育所の一元化について、「女性の良質な労働力を活用し、成長のもとになる生産性の高い労働力をどう増やしていくか。幼保一元化こそ一つの戦略だ」と述べ、推進していく考えを示した。

また、公務員制度改革に関連し、「(労働基本権を回復した場合)内閣人事局の担当政治家が団体交渉の責任者として矢面に立つべきだ。(各府省の)副大臣に労務担当を任せるとすれば、事務次官ポストをなくしても十二分に成り立つ」と語り、事務次官ポストの廃止に改めて意欲を示した。

民主党はまた順番を間違えた!!特別会計が本丸だ!!
このブログにも何回か、掲載したように、実は特別会計こそが、本丸であり、これをなんとかしなければ、事業仕分けなどやってもほとんど意味がありません。実際、仕分けをやってもほとんど財源にはなりませんでした。

それに、今までの事業仕分けは、実質上財務省の役人つくったマニュアルに沿って行われたので、実は、財務省の役人からすれば、たとえ民主党議員が思ったとおり、完璧に実施したとしても、財務省の役人からすれば、痛くも痒くもない、どうでも良いものばかりだったと思います。

ただし、例えば、スパコンなどかなり、蓮舫議員の「一番になる必要があるのですか」発言に代表される無知さ加減と、強引にやりすぎて、かなり批判を浴びてしまったものも多数あります。またやり方が強引で、日ごろかなり温厚な函館市長まで激怒させてしまったことは、このブログにも掲載したところです。そうして、あまり財源とはならなかったことは、ご存知の通りだと思います。

平たく言うと、財務省の役人は、日本国の国益などとは、遠く離れて、省益重視でやって、民主党にも満足してもらえる仕分けが先日行われた事業仕分けというわけです。いろいろ、話題が沸騰しましだか、財務省にまでは追求の手が及びませんでした。及んだように見えたとしても、それは、予定帳場のようなものだったと思います。まあ、いってみれば民主党は、財務省の財務ゾンビ(エセ財政民主主義を信奉する守旧派財務高級官僚)の手のひらで転がされただけです。

特別会計にも怪しげな雰囲気があると、仙谷大臣は語っていますが、それどころではありません。この会計はおそろしく複雑であるとともに、複数年度にまたがった予算もあり、暗闇に包まれています。過去に何度か、これを明らかにしようとした人がいますが、皆失敗しています。

民主党、まず、最初にこれに取り組めば良かったと思います。姿勢としては、あまり複雑に考えずに、役人の説明を良くきき、説明が理解できないものは、すべて仕分け対象とするということで良いと思います。何しろ、特別会計なるもの、日本には百年前からあって、他国には存在しないものです。本来特別会計など必要ないのです。全部一般会計にしてしまい、誰にでもわかりやすい形にすべきなのです。

おそらく、この特別会計は、日本が貧乏国だった頃、たとえば、国民生活を犠牲にしても、軍艦や大砲をつくらなければならない、それも、突然に必要になったときにも十分応えられるようにするとなどの意味で重要だったのだと思います。ある意味、先人の素晴らしい知恵だったという側面もあります。列強の植民地にならないように、あるいは、列強に互していくために、当時の貧乏国だった日本にとっては、とても重要だったと思います。それは、あたかも、一般家庭における、いざというときのヘソクリのようなものだったかもしれません。

しかし、その後時代が変わってきています。日本の経済はかなり大きくなってしまったので、特別会計などで貯めこまなくても、十分に軍隊も何でもできます。なにしろ、GDPの1%以内であってさえ、軍事費世界第四位くらいの実質上の軍隊である自衛隊をまかなっているわけです。これが、2倍、3倍になったしても、一般会計で十分対応できているし、開示性も高くなりました。民主党、以前から順番を良く間違えること、以前も指摘しましたが、この件に関しても、完全に順番間違いです。やはり、特別会計から攻めるべきでした。

ただし、攻めるとはいっても、民主党の官僚に対する認識はあまりに甘すぎると思います。日本の官僚について、あの経営学の大家であり、日本通でもあったドラッカー氏は、著書の中で「日本の官僚に関する異説」を述べています。それを下に引用します。( )内は、ブログ管理人の注釈です。

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第一が、日本の官僚の優位性はほとんどあらゆる先進国で見られるとの仮説である。アメリカといくつかのあまり人口の多くない英語圏の国、すなわち、オーストラリア、ニュージーランド、カナダのほうが例外である。日本の官僚の優位性は、他の先進国、特にフランスに比べるならまだまだ劣っている。(日本の官僚の数が多いという認識は全くの間違いです。確かにニュージーランドの役人数は少ないですが、ニュージーランドは人口そのものが数百万です。人口比で比較すれば、日本のほうが少ないくらいです。英語圏以外の国では、役人の権力は日本よりも強いくらいです)

第二が、日本の官僚は、われわれが考えるよりもはるかに耐久力があるというものである。日本の官僚は、長年の不祥事と無能の暴露にもかかわらず権力を維持してきた。(諸外国に例を見ない、特別会計が100年前から温存されてきたこと自体が、日本の官僚の権力維持能力が強固であることの査証です。民主党はこれを甘くみすぎている)

第三が、先進国では、アメリカを別として、社会の維持にはエリートの指導力が必要されているというものである。後を継ぐべき者が現れないかぎり、既存の指導層に頼らざるを得ない。今日の日本には、官僚の後を継ぐものは現れそうにない。(残念ながら、今の民主党では、官僚のやっていることのすべてを引き継ぐことは困難である。政治主導とは幻想に過ぎず、現在の民主党は自らをあまりにも買いかぶりすぎている)

第四が、日本では先送り戦略が有効であるというものである。日本は、この40年間、解決不能とされていた社会的な問題を、問題の解決よりもむしろ先送りによって二度までも解決してきた(前近代的農業人口の都市部への流入、前近代的な流通システムの改革)。もちろん今日の金融システムにおける構造上の脆弱さと資金的な余力を考えれば、今度ばかりは先送り戦略はうまくいかない(日本の金融機関は豊富な資金力が故に改革が困難である)。しかし経験的には、日本の先送り戦略には一概に不合理とはいえないものがある。(在の民主党は、とにかく何かをやろうとする、それは、拙速で乱暴でさえある。しかし、今後も何もしないということのほうが、より合理的で、効果のあがる戦略である事案もある)

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上の異説は、おそらく当てはまっているものと考えます。こうした日本の官僚の特性など考えると、特別会計解体までには、10年間はかかるものと思います。それこそ、野党、与党の区別もなく、挙党一致で長期戦略を立てて臨む必要があります。

しかし、民主党の順番間違えは、本当に気になるところです。たとえば、外国人参政権の問題、人権擁護委員会設置、夫婦別姓などに関するものなど、私がもし、民主党の幹部であり、私が仮にこれらの導入に賛成する立場であっても、党内で反対るする議員もかなりいることだろうし、さらには、保守のかなりの反撃も予想されるので、これらの導入は、少なくとも参議院選挙が終わってからにすると思います。しかし、これだけ急ぐというのは、単に統制がとれていないということなのでしょうか?というより、私は、焦りではないかと思います。なぜ焦る必要があるのか?それは、とりもなおさず、民主党政権が長くないということではないでしょうか?根底に焦る気持ちがあるので、今のうち法制化できるもは、法制化しておけという潜在意識が働いているとしか思えません。

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2010年1月8日金曜日

MS、新型タブレット「スレートPC」を発表 年内発売へ-Windows7はこの前触れ立ったのか?!

MS、新型タブレット「スレートPC」を発表 年内発売へ(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)



【1月8日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft、MS)のスティーブ・バルマー(Steve Ballmer)最高経営責任者(CEO)は6日、米ネバダ(Nevada)州ラスベガス(Las Vegas)で開催中の世界最大級の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(Consumer Electronics Show)」で、同社の最新基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7(Windows 7)」を搭載した新型タブレットPCを発表した。

コンピューター大手ヒューレット・パッカード(Hewlett-Packard、HP)製で、バルマーCEOは「スレート(石板)PC(Slate PC)」と紹介。年内に発売するという。

タブレットPCをめぐっては、MSのライバルである米アップル(Apple)が今月中に新型を発表するとみられており、MSが機先を制した格好となった。

Windows7はこの前触れ立ったのか?!
Windows7リリースの時に、Vistaよりはるかに軽いとか、写真を指で拡大できて、まるでiPhoneのようだとかで、何か、こうしたタブレットPCに搭載するのは時間の問題だと思っていました。

この発表を聴いて、やっぱりという感想です。それに、今までもあったにしても、まだまだ普及していないスレートPCがこれから、本格的に発売されていくのではないかと期待しています。

というのも、このブログでも、何回か書いているのですが、やはりスマート・フォンにしても、かなり高機能になってきたと言っても、やはり、画面が小さすぎて、なかなか満足できないということです。やはり、少なくとも5インチ、できれば、7インチくらいは欲しいところです。

これって、結局はiPhoneなどの画面を大きくしたものと捉えれば判りやすいと思います。ただし、パソコンであることには、かわりないのだと思います。オプションでキーボードをつけられるとなお、良いと思います。特に、ダイハード4で出来たような、携帯用の折りたためるものがつけば最高と思います。それから、スマートフォンにはないですが、できれは、フォトフレームのように、後ろ側に脚がついていてたてることができれば、最高と思います。

後は、お値段ですが、これもできれば、そんなに高性能でなくても、良いですから、できれば、ネットブック程度、高くても多少くらいであれば、最高です。それから、できれば、電話機能もオプションでつけられれば、最高です。まあ、PHSならオプションで話もできるものがあるので、それでいいのかもしれませんが・・・・・・。注文ばかり多くなってしまいましたが、多くの人が似たようなことを考えてるのではないでしょうか?

いずれにしても、今までにないものの本格発売ですから、非常に楽しみです。Kindleのような使い方も出来ると思いますし、ますます、パソコンが身近になる感じがします。

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2010年1月7日木曜日

シー・シェパード船、監視船進路に割り込む-人命を軽視するシー・シェパードの行動

シー・シェパード船、監視船進路に割り込む(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


衝突した「シー・シェパード」の船=日本鯨類研究所提供


大破した「シー・シェパード」の船=日本鯨類研究所提供

水産庁は6日、南極海で、調査捕鯨船団の監視船「第2昭南丸」(712トン)と、反捕鯨団体シー・シェパードの小型高速船「アディ・ギル(AG)号」(26トン)が衝突したと発表した。

AG号は大破したが、乗組員はシー・シェパードの他の船に救助されて無事だという。昭南丸の乗組員にもけがはなかった。

同庁によると、AG号は日本時間の同日午後0時30分頃、航行中の昭南丸に対し、昭南丸の右側から急接近し、進路前方に割り込んで急に速度を落とした。その後、AG号は再び速度を上げて、昭南丸にぶつかってきたという。

昭南丸は再三にわたって、AG号に近づかないよう警告したが、接近をやめなかったという。AG号は船首部分が大破したが、救難信号を出さず、乗組員はシー・シェパードの他の船に救助された。昭南丸の船体に大きな損傷はなかった。

AG号は同日未明から捕鯨船団の母船「日新丸」(8044トン)にも接近し、スクリューにからませようとロープを進路前方の海中に投入するなどの妨害行為を繰り返していた。捕鯨船団がシー・シェパードの船と衝突するのは昨年2月以来で、今季の調査捕鯨では初めて。

反捕鯨団体シー・シェパードは6日、「アディ・ギル(AG)号」が日本時間の同日午後、「第2昭南丸」と衝突したことを明らかにした。衛星電話で取材に応じたシー・シェパードの乗組員は、「AG号は(衝突を回避するため)後退しようとしたが、昭南丸がスピードを上げて我々の船首部分に突っ込んできた」と主張した。

この衝突で、AG号の乗組員1人が肋骨(ろっこつ)を折る重傷を負ったほか、「日本側は救難活動を行わなかった」と非難している。

人命を軽視するシー・シェパードの行動



これらの報道を見ていると、これは最初から計画的なものであることが良く分かります。この船、最初に報道されたときから、軽量でスピードを出すとか、ステルスのような形をしていることから、通常の船と比較すれば、モーターボートのようなもので、脆弱であることははっきりしていました。

現代では、レーダーがありますから、日本の捕鯨船などの行動は、それをみれば、逐一わかるわけですし、捕鯨船の通信用の電波などを捉えればさらに細かいところまでわかるはずです。だから、このアディ・ギル号導入の意図ははっきりしていると思います。 つまり、日本の捕鯨船の行方を確認するとか、追尾するなどの意味はほとんどないわけです。

では、かなり高価(1億以上)であると言われる、アディ・ギル号を投入した理由はなんでしょうか?それは、簡単なことです。このような脆弱な船を丈夫ではるかに船体も重い、捕鯨船にぶつけるか、ぶつかるかして、沈没させることです。

沈没させることによって、同情をかい、国際世論に訴えることが目的です。そうして、その目的はある程度は成功したと思います。活動をしているという実態を、世界に見せつけることにより、少なくともスポンサーには訴求できたし、うまくいけば、個人寄付金額も増えるかもしれません。


しかし、一歩間違えれば、大変なことになったかもしれません。まず、日本の捕鯨船は沈んだりする心配はないですが、アディ・ギル号の乗組員はどうなっていたかわかりません。南氷洋での沈没ですから、一歩間違えれば、死傷者がでていた可能性が大です。南氷洋の冷たい海です、無論、海に落ちても、多少の時間は大丈夫なように、特殊なスーツを着ているのでしょう。しかし、この特殊なスーツを着ていても、北海道の冬の海に落ちてしまえば、10分から20分で死亡するそうです。南氷洋の過酷な条件であれば、落ちてしまえば、もっと短時間で死に至るのだろうと思います。結局は、スポンサーからの寄付金欲しさのために、人命を平気というか、意図的、計画的に危険に晒しているということです。やはり、シー・シェパードは、人命軽視ということから、単なるテロリスト・グループに過ぎないということです。

平野官房長官は7日午前の記者会見で、この件に関して、「極めて遺憾だ」と語り、日本政府として小型高速船の船籍のあるニュージーランド政府に抗議したことについて明らかにしました。 当然の事だと思います。


豪オーストラリアン紙では、シー・シェパードが「アディ・ギル号は静止しているときに第二昭南丸に故意に激突され、破壊的な損害を被った」との声明を発表したと伝えた。沈没したアディ・ギル号は200万ドル(約1億9000万円)の価値があったとされ、シー・シェパード代表のポール・ワトソン氏は「われわれは捕鯨に対する戦いから退く意思はない」と表明しています。

これを受けてオーストラリアの別の反捕鯨団体「ザ・スティーブ・アーウィン」に所属する活動家たちが、政府に対しシー・シェパード保護のため海軍を同地域に派遣するよう要請。「事件が起きたのはオーストラリアの領海内であり、日本の捕鯨船が好き勝手にするのを何もせずに見ているわけにはいかない」と主張しています。
 

オーストラリアのピーター・ギャレット環境大臣は保護要請には応えず、政府は事件の調査を行っており、海軍船を派遣する予定もないとしています。同大臣は「政府は平和的な抗議についてはその権利を尊重するが、危険を伴う攻撃的な行動は非難する」と述べ、抗議者と捕鯨船の双方に対し、安全性に配慮して自制した行動を取るよう呼び掛けています。


シー・シェパードの意図は完全に成功したと思います。日本側としては、いろいろな国際法、航海法など綿密にチェックして、法律上問題がないようにして、というより、そういう形にシー・シェパード側を追い込んで、シー・シェパードの船を撃沈するくらいのことはしても良いと思います。日本国民の大多数は、平和ボケになっていますから、そんなことをすれば大変なことになる思っていますが、相手は、別に正式な軍隊でも何でもないわけですし。思ってるほど大変なことにはならないと思います。何せ、相手は、一般市民ではなく単なる海賊ですから。だから、シー・シェパード側もこれらの、人命を軽視するのです。

これと、同様なことが、過去にもありました。それは、日清戦争のときに、大量の清国兵を載せたイギリス艦船(イギリスの国旗掲揚)が、日本海軍の艦船に撃沈されたというものです。この艦船の指揮をしていたのが、後の日本海大海戦で日本に大勝利をもたらした東郷平八郎でした。無論、このとき、ほとんどの中国兵もイギリス人も死亡して、一時日本は世界中から非難を受けたように見えましたが、やはり、予め相手の船に乗り込んでまで、予告などしているため、国際法、航海法には違えず撃沈しているので、あまり大きな非難とはなりませんでした。


これは、豊島沖海戦・高陞号事件として非常に有名なので、以下の簡単に触れておきます。

1894年7月25日、豊島沖で日本海軍第1遊撃隊(司令官坪井航三少将、「吉野」「浪速」「秋津洲」)は、清国軍艦「済遠」「広乙」と遭遇し、戦闘が始まりました。優勢な日本海軍の応戦の前に「済遠」は逃亡を図りました。

日本海軍の「吉野」「浪速」も、直ちに「済遠」を追撃しました。その途上、清国軍艦「操江」及び汽船「高陞号」(英国商船旗を掲揚)と遭遇しました。「高陞号」は、戦争準備行動として仁川に清国兵約1100名を輸送中でした。第1遊撃隊司令官の命により「浪速」艦長の東郷平八郎大佐は「高陞号」に停船を命じて臨検を行い、拿捕しようとしました。しかし、数時間の交渉を経ても、清国兵が拿捕に同意せず抵抗し続けたため、「高陞号」の拿捕を断念し撃沈しました(高陞号事件)。この時、英国人船員ら3人を救助し、約50人の清国兵を捕虜としました。

豊島沖海戦による、日本側の死傷者及び艦船の損害は皆無でした。他方、清国側には、「済遠」が大破し、「操江」は「秋津洲」に鹵獲され、「広乙」も破壊されました。

なお、「高陞号」を撃沈したことによって、一時英国の世論が沸騰しましたが、当時の英国世論が日本寄りの姿勢だった事もあり、イギリスの国際法の権威、ジョン・ウェストレーキおよびトーマス・アースキン・ホランド博士によって国際法に則った処置であることがタイムズ紙を通して伝わると、英国の世論も沈静化しました。


それどころか、この後日本と英国は、日英同盟を締結しています。もし、この撃沈事件がなければ、日英同盟もなかったかもしれません。英国側としては、このとき撃沈されたはのは、明らかに自らの方に非があるのは、明白で、日本の冷静な判断や思い切りの良さ、決断力などを高く評価し、味方にしておいたほうが良いという判断が働いたのだと思います。それに、薩英戦争などの記憶もあったものと思います。ちなみに、日本国内では薩英戦争に関しては、薩摩が一方的に大敗したように思われていますが、英国側からみれば英国側の意図を挫かれ大敗北であったというのが真相です。まさに、当時にあっては、日本恐るべしという感覚であったと思います。


一刻の非難を恐れていて、撃沈していなければ、歴史の歯車が狂い、日英同盟もなく、日露戦争などなかったかもしれないし、あっても、大敗北していたかもしれません。あるいは、なめられて結局は、列強の植民地や属国になっていたかもしれません。日本は、戦後から狂いはじめた歯車を元に戻す必要があると思います。

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2010年1月6日水曜日

藤井財務相辞意で“後ろ盾”失う財務省に動揺 予算審議にも影響必至-藤井大臣辞任の真相はこれだ!!

藤井財務相辞意で“後ろ盾”失う財務省に動揺 予算審議にも影響必至 (この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)



辞意を固めた藤井裕久財務相が実際に辞任すれば、18日召集予定の通常国会で、平成22年度予算案の審議に大きな影響が出るのは必至だ。野党・自民党は、「脱官僚依存」を掲げながら、実際には「財務省主導」の予算編成だったことを徹底追及する構えをみせている。それだけに、その盾となるべき「良き理解者」を失うことになりかねない財務省には、動揺が広がっている。

「今辞められると、本当に困る。特に国会答弁はある程度の見識や力量が必要だ」

財務省幹部がこう話すように、省内の藤井氏への「信頼度」「忠誠心」は非常に高い。旧大蔵省主計局出身であるうえ、細川護煕、羽田孜両内閣で蔵相を務めた経験もある。9月の政権発足前には、省内で“藤井待望論”まで沸き上がったほどだ。

民主党は先の衆院選で「政治主導」を標榜(ひょうぼう)し、新設の国家戦略室で予算編成の大枠を決めるとしていたが、財務相就任を控えた藤井氏は「個別の予算編成は財務相の専権事項」とクギを刺して財務省を守った。

就任後、3カ月余りという限られたスケジュールの中で21年度第2次補正予算案と22年度予算案を編成できたのは、「藤井氏の大きな功績」(関係者)と評価する声は多い。

また、藤井氏は閣内でも数少ない財政再建論者として知られる。当初予算案は過去最大の92兆円超に膨張したが、新規国債発行額を44兆円台に抑えるなど、ほぼ政府目標に沿った形に収めさせた。

藤井氏は税制改革の決定権を握った政府税制調査会の会長も務めており、財政再建に向けた抜本的な税制改革の議論でも、後ろ盾を失うことになる。

22年度予算編成をめぐっては、事業仕分けやマニフェスト施策の切り込みなどで、財務省が大きな影響力を発揮した。鳩山由紀夫首相も財務省主導を実質的に認め、「反省材料」にしている。国会の予算審議で、自民党が攻撃材料とするのは確実で、後任財務相がそれに耐えられるのか、不安視する声は声も多い。

さらに鳩山首相が「反省」から脱・財務省を強め、後任人事にその意向が反映される可能性がある。

藤井氏の側近ともいえる野田佳彦副大臣はこの日、記者団に「国会は藤井大臣でいく」と語ったが、財務官僚の不安は尽きない。







拙速さの目立つ民主党のやり方
■藤井大臣誕生にそもそも、横槍が入っていた





今回の辞任表明、いろいろ、小沢さんとの確執もあっての事だと思います。そもそも、藤井財務大臣が決まるまでには、いろいろ紆余曲折があったことは、周知の事実です。

鳩山氏の組閣人事では、当初から外相に岡田克也幹事長、国家戦略局担当相に菅直人代表代行、財務相に藤井氏という主要閣僚の構想を持っていたとさています。藤井氏もそのつもりで、財務省関係者を交えて勉強会を開いていました。
 

しかし、小沢氏サイドからまったがかかったといいます。
 

ある小沢氏周辺は、藤井氏が旧大蔵省出身であることから「官僚出身者が古巣で大臣になると、改革がなあなあになるというのが小沢さんの考 え。藤井財務相は疑問だ」と異論を唱える。党代表だった小沢氏が西松建設巨額献金事件に直撃された際、藤井氏が小沢氏辞任論を唱えたうえ、その後の代表選 で非小沢系議員が担いだ岡田氏側についたことも「根に持っている」(同)とされています。
 

別の小沢系若手議員は「小沢氏は、財務省さえ押さえれば政権はどうにでもなると思っている。その役目は、国家戦略局担当相になる菅氏にやらせればいいので、必ずしも重量級を持ってくる必要はないと考えているのでは」と話たとされます。
 

しかし、主要閣僚である財務相人事を小沢氏側がひっくり返せば、『二重権力』の象徴的出来事といわれ続けます。そんなリスクは取らず、閣 僚の顔ぶれは、鳩山氏が比較的自由に選んだ形にして、リーダーシップを演出するという形に落ち着き、藤井財務大臣が実現したのだと思います。

藤 井氏は、選挙前までは、近々政界そのものを引退する意向を周囲に漏らしていたそうです。そこ、無理に鳩山さんが三顧の礼をもって、財務大臣に迎えたという 経緯があります。この三顧の礼ということば、どこかで聞いたことがありますね。そうです、前の郵政会社の社長です。この方も、当時の小泉首相が三顧の礼を もって、社長に迎えています。

三顧の礼とは、見かけは非常に良いようにも思われますが、やはり、無理があるのかもしれませ ん。やはり、周囲の人がなってもおかしくない、本人も無理にというのではなく、思いも掛けない僥倖で、なんとかその重責をまっとうしたいと本気で思うよう でないと、うまくはいかないのかもしれません。



■予算編成にも小沢さんから横槍が入っていた


民主党からの要望というかたちで、現実には、小沢氏の指示ということで、予算編成にも小沢さんから横槍が入っていたことも周知の事実です。



10年度予算案の編成で政府は「新規国債発行は約44兆円以内」との目標を掲げていました。しかし、実現に不可欠なマニフェスト関連の予算要求(計6・9兆円)の縮減について、政府・与党内の調整は難航し、決着のめどすら立っていませんでした。

目玉政策の一つ、「暫定税率の廃止」に踏み切れば、国と地方の税収減は2・5兆円に達する。「国債の抑制目標の達成は不可能」(財務省幹部)になるだけでなく、「財政難の中、新たな税収減を迫られる地方自治体の反発が避けられない」(総務省幹部)状況に陥るところでした。暫定税率について「現在の租税水準を維持」と明記した民主党の要望は政府にとって「助け舟」だったさえいえます。

ただし、鳩山総理の考えを忠実に実現しようとした、藤井さんにとっては、小沢さんの横槍にしかみえなかったでしょうし。これをすんなり受け入れてしまった、鳩山首相にも愛想が尽きたというのが実態だと思います。

それに、予算編成とは、藤井さんが記者会見で記者に「しんどかったですか」と聞かれて、「ほんとうにしんどかった。本当に重圧でした」と答えていたように、かなりの大仕事です。良い悪いは別にして、こんなに短期間に予算案を成立させた事自体すごいことだと思います。


■民主党の拙速で乱暴なやり方
国民は、もとより、勉強不足のマスコミ、それに民主党の幹部など、自分たちがかなり拙速でもあり、乱暴なことをしていることに気づいていないようです。日本では、これほどの政権交代が起こったのは初めてのことなので無理もないかもしれません。

アメリカでも、政権交代がありましたが、政権交代が当たり前になっているアメリカでは、日本の民主党のような拙速なことはしません。まずは、二大政党の基本として、だいたい政権交代をしたとてしても、政治が根底からガラリと変わるということではなく、7~8割型は、同じ考えで政権運営をします。だから、もともと、かなりの部分が政治の継続性・連続性が確保されます。後の3割から、2割で、各々の政党色を出すわけです。しかし、これは、もともと政治というものが、その時々の必要性や妥当性があってやっていることですから、当然といえば当然のことだと思います。

しかも、予算など、大部分が半年から、1年くらいは、政権交代をしても、前政権のものを引き継ぎます。その後に、政党色を出した予算に取り組みます。オバマがかなりいろいろなことをやっているように見えましたが、あれば、日本で言えば、特別予算のようなものであくまで臨時的措置です、100年に一度の金融危機ですから、やらざるをえなかったからやったまでです。クリントンでも、ブッシュでも、誰でもおそらく同じ立場だったらきっと同じようなことをやったことでしょう。

しかも、ごく最近まで、アメリカでは財務関係のポストがほとんど決まっていませいませんでした、しばらくは、ブッシュ政権の時の人間の一部がそのまま横滑りで残っていました。金融危機に対する臨時的な措置以外は、ほとんどがブッシュ時代のものを踏襲していたのです。医療制度改革などの、オバマ流のものをやりだしたのはつい最近のことですし、それも、ようやっと実施途上にあるということです。

民主党も本来であれば、麻生政権時代の予算をそのまま継承して、たとえば、特別予算の編成や臨時措置だけをやるべきだったと思います。そうして、本予算に関して、次年度から取り組むべきだったのです。何も、最初から飛ばして痩せ馬の先っ走りのようなことはすべきではなかったのです。そうして、実際に執行してみて、来年度はこのように変わるので自民党の時代とは変わるとか、麻生政権の予算の組み方が悪ければ、このように変えると、国民にアピールすれば良かったのです。

最初から飛ばしまくって、あれもこれもとやるべきではなかったのです。結局は、現状はモグラたたきのようになっています。初年度は、本当に重要なものにだけ限って実施すれば良かったのです。これに関しては、本当にアメリカや、イギリスの二大政党のやり方を学ぶべきだったと思います。管さんは、イギリスに視察に行ったようですが、一体何を見てきたのでしょうか。まあ、今から振り返れば、本当に無駄な努力をしたものです。

どうして、こんなことになったのかといえば、やはり、長い間野党をしてきたので、与党の仕事が理解できず、なめていたか、驕りたかぶって位たのだと思います。人がやることを見ていて、それを批判するのは簡単なことです。実行することと、ただ批判することとは、根本的に異なります。

それから、もう一つは、やはり勉強不足だと思います。特に民主党のマクロ経済音痴には酷いです。アメリカの場合、オバマ大統領が素早く、政府支出など大々的に行い、とりあえずは、信用不安を解消することに専念しました。日本も本来は、麻生政権のときからそうすべきだったのです。そうして、政権交代をしてからも、それを継続すべきだったのです。麻生さんの予算、特別予算は、まともではありましたが、ノーベル賞学者のポール・クルーグマンが語っていたように政府支出が少なすぎました。

麻生政権に引き続き、鳩山政権もオバマ大統領のよGに、政府支出を拡大すれば良かったのです。アメリカでは、金融不安の解消とともに、いわゆるGDPギャップ(生産能力と実際のGDPとの間のギャップ、デフレの原因)を埋める努力をしました。日本も、麻生政権の時からそうして民主党もそれを継承し、少しでも速く、それを小さくする努力をすれば良かったのです。しかし、現政権は、とにかく事業仕分けなどして、支出を少なくする方にばかり傾いてきました。

アメリカとは対照的です。では、財源はどうするのか、という話になりますが、アメリカで数十年も前からもやっているように、国債を擦りましすれば良かったのです。こうして、政府支出が増えれば、景気も早く回復し、来年からは税収が増えていたはずです。そうして、将来に繋げ行けばよかったのです。これが、世界のデフレギャップを埋める普通のやり方です。こうしたことに専念すればよかったのにそれが勉強不足でできませんでした。

マクロ経済的に言えば、いまの時点では、政府を大赤字にする必要があるのです。政府が大黒字とは、何を意味するのでょうか?それは、とりもなおさず、国民の一部の人と、民間企業が大赤字ということです。決して良いことではありません。今は、日本政府は赤字です。もともと、これは、日本が貧乏国だったときは、そうではありませんでしたが、国が富んでくるに従い、赤字くらいが丁度良いのです。ただし、ここで注意していただきたのは、日本国政府が赤字ということを言っているのであって、日本国を赤字にしろと言っているわけではありません。日本国が赤字というのは、日本国の対外債務が増えて債権を超えて赤字になるということです。このような国は、たくさんあります。最近では財政破綻した、アイスランドや、ポーランドなどがその典型例です。

現在の日本国は、日本の経済がかなり大きくなっているので、現状の日本国政府の赤字は健全な水準にあります。しかし、経済が良くありません。だから、日本国政府の赤字をもっと増やして、民間企業を活性化したり、雇用を確保する必要があるのです。しかし、それで景気が浮揚すれば、次年度からは税収が増えて、日本国政府の赤字も減るのです。

■藤井大臣辞任の真相
私は、ここで藤井大臣辞任の真相を解明したいと思います。それは、政府の中でも財務省やマスコミが言っているように、日本が財政破綻するなどということはなく、実際には、財政的に恵まれて過ぎているからです。なにしろ、国民の金融資産は、1400兆超ですし、そのうち、いわゆる貯蓄である現金・預金は、世界一で、何と全世界の半分を占めています。そうして、日本国の対外債権は、過去18年世界第一位です。これに関しては、世界のいかなる国もしばらく日本に追いつくことはできないでしょう。

これに対して、アメリカの場合は、余裕が全くなく、国民の金融資産全体では世界一ですが、貯蓄(現金・預金)ということになれば、日本より下位の状況にあり、国債は、すでに相当前から、国民の金融資産を超えて、摺り増ししていて、それでも足りなくて外国に買ってもらつている、すなわち、外国からかなり借金をしてる状況にあります。だからこそ、打つべき手が限られており、それに対して゛きるうちになるべく迅速に手を打つということができたというより、打たざるを得なかったのです。

しかし、何と、日本は、本当は、財政的に余裕がありすぎるのです。だから、余計なことに気を配ったり、問題の本質をつくことなく、回り道をして、ダラダラすることができるのです。そうして、鳩山さんが外国にいって、向こうの政府高官など言われると、気前よく援助をする約束などができるのです。

今回の藤井財務大臣の辞任は、小沢さんとの確執が原因のようにもみえますが、おそらく、鳩山さん、岡田さん、管さん、などをはじめとする、民主党幹部の勉強不足、小沢さんの横槍、財政ゾンビの暗躍など、複合的な原因が重なったものと思います。人間、本当に問題や課題に真剣に立ち向かい、それが解消できそうなら、やる気まんまんで元気で仕事に取り組めるはずです。藤井さん、表向きは、鳩山さんの閣僚ですから、鳩山さんの意志を組んで努力しようとしたのでしょうが、理屈などわかっているだけに、予算自体にも、不満があったと思います。しかも、政治主導などといいながらも、政府支出を減らすような、財務ゾンビが喜びそうなことをやらざるを得ないことを民主党主導でやることにほとほと疲れたのだと思います。さらに、小沢さんの横槍です。これでは、誰でも辞任せざるを得なくなると思います。

物事は、一見複雑にみえるものほど、簡単に考える、あるいは、一見単純に見えるものほど、複雑に考えてみる必要があるという事が言われていますが、今の政治の状況にもそれが言えると思います。特に、景気対策に関しては、常套的な手段となっている方式であるものをシンプルにやれば良かったのです。はっきり言ってしまえば、当面、公共工事を増やせばよかったのです。無論、いつまでもそれをやっているわけにはいきませんし、公共工事とは言っても無駄ものは避けるべきではあります。しかし、アメリカも当面の公共工事を増やしています。グリーンニューディールなるものは、まだプランの段階です。こうしたことをやって、景気浮揚に取り組みつつ、他のこともやっていくと言うのが物事の順序だったと思います。

民主党の皆さんも、今からでも良いので、早く目を覚まして、シンプルな手を打っていただきたいものです。企業が危機に陥っているとき、複雑な手は、聞きません。確かに、日本は財政的には磐石ですが、経済が危機的状況です。民主党のように、需要サイドばかり気にしていては、景気浮揚はむりです。やはり、供給サイドのこともバランス良く考えていく必要があります。

それから、マスコミの皆様、ここではもう反証をあげたりしませんが、日本国が財政破綻するというなら、そう思っても良いでしょう。思うのは、個々人の自由ですから。しかし、そう思うのなら、それに対する備えをすべきです。日本が財政破綻するというのなら、いずれ、円建ての資産は、無価値になります。であれば、まずは、円建て資産を人民元にでも変えたらいかがでしょうか?そうして、中国などに行かれて、生活の基盤をつくられたらいかがでしょうか?数千万も資産があれば、中国では金利だけでも生活できます。でも、できれば、中国のマスコミにでも入られたらいかがでしょうか?そこで、大々的な反日キャンペーンを張るのです。間違っても、反共キャンペーンをしていはいけません。そうして、長年努力すれば、中国の国家的英雄になれるかもしれません。江沢民氏なども、大喜びすることでしょう。

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