2020年10月29日木曜日

トランプ・ペンスとオバマ・バイデンの景気回復を比較する―【私の論評】過去最高速の回復、日本も見習え!その要諦はトランプが実証した財政政策と金融政策の両輪(゚д゚)!

トランプ・ペンスとオバマ・バイデンの景気回復を比較する

<引用元:ナショナル・レビュー 2020.10.28>ダグラス・カー著

COVID-19不況からの回復は、歴史的水準からみて著しく迅速

米国はわずか12年のうちに、2つの最も厳しい景気停滞を経験した。2008年の金融危機とコロナウイルス・パンデミックだ。

どちらの不況もうんざりするような損失を与えた。2008年の危機は、2009年第2四半期に2007年第4四半期から4.0パーセントのGDP低下を引き起こした。コロナウイルス・パンデミックは、2019年の最後の四半期から2020年の第2四半期までに、より短い期間でより著しい10.1パーセントの低下を引き起こした。GDPデータは四半期ごとにしか出ないため、月ごとの経済統計がトランプ・ペンスとオバマ・バイデンの回復を比較する上での基準となる。

GDPに加えて、広く認められた重要な指標には、非農業部門就業者数小売売上高工業生産高耐久財受注、そして住宅着工件数があり、全てが毎月評価されている。

下の表ではこうした指標の比率の変化が、不況前の月から底、つまり不況の底値に至るまでと、底値から5カ月後に評価されており、不況に関する権威として広く認められた全米経済研究所(NBER)が規定する期日を使用している。NBERはまだパンデミック不況の終わりがいつか規定していないが、恐らく2020年4月が選択されるだろう。


いずれの不況も世界大恐慌以来で最悪の落ち込みの1つになった。COVID-19不況では、雇用と小売がより悪く、2008年の危機では工業生産高、耐久財、住宅着工件数がより悪かった。それぞれのカテゴリーで、トランプ政権の回復は、オバマ・バイデン政権より劇的に強力だった。小売と住宅着工件数は、オバマ政権よりトランプ政権のほうが、25倍から100倍速く伸びた。工業生産と耐久財受注は、当時より現在のほうが3倍以上速く上昇した。雇用はトランプのほうが9.5パーセント速く増加した。

オバマ・バイデンの回復は、はるかに遅く、次の表で分かるように、トランプ回復の最初の5カ月で見られる増加を果たすのにさらに多くの月を要した。


トランプ政権が5カ月で獲得した雇用増加と小売り売上高を生み出すのに、オバマ・バイデン政権では6年以上を要した。工業生産高、耐久財、そして住宅着工件数はすべて、オバマ・バイデンよりトランプの下ではるかに急速に伸びた。

トランプ批判者は、パンデミック不況をトランプ政権のウイルス対応の失敗のせいだと言っている。どのようなつまづきがあったとしても、米国経済は、コロナウイルスに対して多かれ少なかれ、異なる対応を実施した場合と同等の経済よりも、高いパフォーマンスを出している。国際通貨基金は、2019年から2021年まで、米国はユーロ圏と日本より3パーセント以上速く成長するだろうと予測している。

確かに2つの大きな不況は、多くの点で似通っているが相違点もあり、経過が完全に比較できない恐れもあるが、厳密に比較する必要はない。オバマ・バイデン回復の最初の低調な5カ月は、米国の歴史上で最も遅い回復という結果をもたらした。パンデミックからの完全な回復までは、まだ長い道のりが残っている(そして、まだ分からないが、第2波の可能性も残る)が、トランプ政権の最初の5カ月の回復は、米国で史上最速のものだ。

ダグラス・カーは、金融市場・マクロ経済学研究者。シンクタンク研究員、教授、会社役員、投資銀行家の経歴を持つ。

【私の論評】過去最高速の回復、日本も見習え!その要諦はトランプが実証した財政政策と金融政策の両輪(゚д゚)!

米商務省は29日、2020年7~9月期の実質国内総生産(GDP、季節調整済み)を発表します。年率換算の前期比で二桁のプラス成長が見込まれ、マイナス31・4%と過去最大の下落率だった4~6月期から大きく反発します。新型コロナウイルスの感染拡大で急失速した景気は改善していますが、回復の勢いが持続するかが今後の課題です。

市場予想はプラス31%前後(ロイター通信調べ)と記録が残る1947年以降で最大の上昇率になると予想されています。これまでは50年1~3月期の16・7%増が最大でした。このときの大統領は民主党のハリー・トルーマン、副大統領はアルバン・W・バークリーでした。今回は、この民主党による記録を破ったのです。

新型コロナ感染を防ぐ営業規制や外出制限が響き、4~6月期のGDPは戦後最悪のマイナス成長となりました。雇用も深刻な打撃を受け、失業率は4月に戦後最悪の14・7%を記録しました。

ただし、トランプ米政権が3兆ドル(約310兆円)超の経済対策を実施し、企業や家計を手厚く支援。連邦準備制度理事会(FRB)も大胆な金融緩和を実施したため失業率は5カ月連続で低下(改善)しています。

この改善の速さをみれば、トランプの経済政策は正しいと言わざるを得ないです。トランプ政権による3兆ドル超の経済対策の実施が功を奏しているは間違いないですが、トランプ大統領は、FRBに厳しい注文をつけており、それに関してはFRB議長もトランプ大統領が正しかったことを後に述べています。

これについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のリンクをいかに掲載します。
トランプが最初から正しかったとFRBが認める―【私の論評】トランプの経済対策はまとも、バイデンの対策は異常、日本は未だ準備段階(゚д゚)!

ジェローム・パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長

この記事は、今年9月6日のものです。この記事より一部を以下に引用します。

だが過去数年の間で、トランプこそがFRBは引き締め過ぎていると警鐘を鳴らしてきた人物であり、物価と長期金利(市場価格)の下落からも分かるように、期待インフレ率はFRBの目標の半分となっていることを示している。

トランプはエコノミストとしての訓練を受けていないかもしれないが、成長を作り出すということに関して、この不動産王は不思議な直観を持っている。

今年の初めのパンデミック以前、経済は今世紀最高のペースで前進していた。

だが、FRBがトランプの(そして我々の)助言に従っていたら、実質GDPと賃金はもっと高い成長の潮流に乗っていただろう。トランプは近代経済学に浸透する成長モデルに対する間違った考え方の制限を本能的に拒否していた―我々と同様に。

この記事にもあるように、もしFRBがトランプの助言に従っていれば、実質GDPと賃金はもっと高い成長軌道に乗っていたはずであり、私はさらにコロナによる不況からの立ち上がりも早かったかもしれません。

もし、FRBが姿勢を変えなければ、もつと回復は送れていたかもしれません。

トランプ大統領が、 3兆ドル(約310兆円)超の経済対策を実施し、さらにFRBがまともな緩和を策を始めたことにより、今になってようやっとプラス31%前後の過去最大成長率を達成することが見込まれることになりました。これは、大統領選でも有利に働くことになるでしょう。

何しろ、バイデン氏は様々な政策を打つとは言っているものの、その財源は増税によるとしています。これでは、日本の財務省とあまり変わりありません。

さて、日本はどうだったかといえば、以下にほんの少しだけ2008年の状況を掲載します。

1月21日 東京証券取引所の日経平均株価が535円35銭値下げしたのをはじめ、インド・ムンバイ証券取引所で平均株価が一日当たり過去最大の下げ幅を記録するなどアジア各地の証券市場が軒並み暴落

10月27日  日経平均株価、2003年4月のバブル崩壊以降最安値を更新、前週末比486円18銭(6.36%)安の7162円90銭となり、1982年10月7日以来26年ぶりの安値水準を記録
10月30日 麻生太郎首相、記者会見で総事業規模26兆9,000億円の追加経済対策概要を発表、同時に、3年後の消費税率引き上げ案、及び現時点での衆議院の解散・総選挙はないことを明言。
一言でまとめると、当時の日本は世界的な金融情勢の変動に巻き込まれ、株価暴落や円高ドル安などの大幅変動の最中にありました。

この最中にあって、米国、EU、中国、英国など他の殆どの国々がこぞって金融緩和をしたのですが、日銀は実施しませんでした。そのため、超円高・デフレになりました。

さらに、政府は追加経済対策などを実行しましたが、確か真水の経済対策は記憶では数兆円だったと思います。これでは、焼け石に水に過ぎず、少なくとも真水で最低10兆円、できれは20兆円くらい実施すべきでした。

現在のコロナ禍での給付金と同じように給付金も配布されたのですが、給付対象者1人につき12,000円。ただし、基準日において65歳以上の者及び18歳以下の者(1990年2月2日生まれの者も含む)については8,000円加算され、20,000円という、みすぼらしいとしか言いようのないものでした。

日銀も大規模な金融緩和を実施せず、政府もまともに財政政策を実施しなかったため、どういうことになったかといえば、リーマンショック時のショックの震源地である米国や、悪影響をかなり被った英国が比較的はやく立ち直ったにもかかわらず、本来あまり影響を受けていなかったはずの日本が一人負けの状態となりなかなか立ち直ることができませんでした。

ただし、このときの米国はオバマ政権であり、トランプ政権の現在のコロナからの立ち直りより、はるかに遅いのです。

しかし、日本はこのオバマ政権の米国よりも、さらに回復が遅かったのです。当時の日本政府(麻生政権)は、最低最悪の経済対策を実施したということです。

まともなエコノミストが口を揃えていうところでは、不況になった場合は、金融政策と財政政策の両方を速やかに強力に実施し、いち早く不況から抜け出すべきと主張していますが、まさにそのとおりです。

以前、私はこのブログで菅政権はトランプの経済対策を見習えと主張しましたが、今回はこの主張が正しかったこと裏付けたと思います。

米経済の回復をさせたトランプ大統領

日銀の金融緩和政策については、日経新聞の経済面を見ると、「物価目標2%というのも見直すべきなのではないか」というような話も出ています。それも、高い方で見直すのではなく、「2%は達成できないのだから1%にしろ」というような内容です。

金融政策は雇用に結びつく(緩和をすると新規雇用が生まれる)ということが米国では当然のこととみなされ、雇用はFRBの責任であるとみなされています。雇用さえ確保できればいいので「雇用を確保するときに、物価は上がり過ぎてはいけませんよ」というのがインフレ目標の意味なのです。

実際2%にならなければ大きな問題にはなりません。金融緩和政策をよくレンジで決めようとする人がいるのですが、正しくは「何々以下」です。以下であればいいのです。欧州中央銀行(ECB)ではインフレ目標が「何々以下」となっています。金融緩和をしても、2%以下なら良いのです。

無論金融緩和をして、2%以上になれば、それは問題で緩和策をすみやかにやめて、引き締めに転じ、それでも2%以上になるなら、増税をすれば良いです。

思い切った緩和をしても、2%以下であれば良いのです。「2%」でなけばならないということではありません。にもかかわらず、「達成していないではないか」という批判は、そもそもこれを理解していないということになります。

そもそも、「雇用を良くする」というのが正しい理解なのです。雇用が良くなっていても、2%を超えてしまっては良くないということですので、「2%でなければ達成していない」と言う人は、全く金融緩和のことを理解していないと言っても良いです。

さらに、日本ではなぜか不況になった場合には、財政政策のみを実行せよとか、金融政策のみを実行せよという人も多いです。なぜか、金融と財政を両方実行するという2つのことを同時に実行すべきということが理解できない人も多いです。

しかし、以上で述べた批判は間違いであることを、まさにトランプが実証したと思います。

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