2021年7月7日水曜日

東京に4回目の緊急事態宣言へ 政府方針―【私の論評】死者・重傷者数が減った現状では、緊急事態宣言を出さずに五輪を開催すべき(゚д゚)!

東京に4回目の緊急事態宣言へ 政府方針


新型コロナウイルス対策で、政府は、東京都を対象に4回目となる緊急事態宣言を出す方針を固め、与党側に伝えました。

また、沖縄県の緊急事態宣言も延長し、期限は、いずれも来月22日までとする方針です。

【私の論評】死者・重傷者数が減った現状では、緊急事態宣言を出さずに五輪を開催すべき(゚д゚)!

東京都内では、7日新たに920人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。
900人を超えるのは5月13日以来で、1週間前の水曜日より206人増えました。

また、都は、感染が確認された3人が死亡したことを明らかにしました。

東京都は、7日都内で新たに10歳未満から80代までの男女合わせて920人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

7日の920人は1週間前の水曜日より206人増え、18日連続で前の週の同じ曜日を上回りました。

7日までの7日間平均は631.7人で、前の週の124.3%となりました。

7日の920人の年代別は、
▽10歳未満が53人
▽10代が70人
▽20代が265人
▽30代が191人
▽40代が181人
▽50代が103人
▽60代が39人
▽70代が12人
▽80代が6人です。

これで都内で感染が確認されたのは17万8356人になりました。

また、都が参考として発表した6日の検査件数は7939件で、6日までの3日間の平均は7372.3件でした。

一方、都の基準で集計した7日時点の重症の患者は、6日より1人減って62人でした。

また、都は、感染が確認された50代と70代の男女3人が死亡したことを明らかにしました。

これで都内で感染して死亡した人は2244人になりました。

ということですが、内訳をみてみると、

920人の内訳は60歳未満863人、60歳以上57人です。若い人がコロナにかかってもそれほど深刻ではありません。

前週の同じ曜日に比べて、新規感染者は714人→920人の半面、重症化リスクの高い高齢者は42人→29人。新規感染者に占める高齢者の比率は5.88%→3.15%。 重症者は前日より1人減って62人でした。

60歳以上は急減しています。これはワクチン接種が進んでいるからに他なりません。高齢者がどれだけワクチン接種をしたかが重要です。若者を含めて新規感染者がどうのこうのというのは、現在であまり意味ありません。重症者、死者に着目して諸対策を考える段階になっています。


上のグラフをみてもわかる通り、元々死者はすくなかったですが、最近でも増えている様子はありません。

最近感染者が増えているのは確かですが、入院者と重傷者は超順調に減っています。重傷者は5月初旬のピークの半分、入院者は1/5くらいまで減っています。 増加傾向もありません。

東京で1,000人の陽性者は、1万人あたり1人という水準。仮にワクチンが浸透しても、日常生活に戻れば、この位の水準は達してもおかしくはありません。この状況におたつく政府の挙動が全く信じられません。

それなのにマスコミは煽るのでしょう。実際「東京都 コロナ 3人死亡 920人感染確認 900人超は5月13日以来」などと煽っています。そうして、政府は東京都を対象に4回目となる緊急事態宣言を発する予定であることを公表しました。

これは、必要あるとは思えません。最近では、ワクチンの接種も進んでいます。今月末までにもかなり接種できるでしょう。そうなれば、重傷者、死者数ともにこれから目立って増えることはないでしょう。同じ感染者920人とはとは言っても今年始めや、昨年のそれとは、全く意味合いが異なると思います。であれば、本当に東京の緊急事態宣言が必要なのかはなはだ疑問です。

もう政府は、思考停止で叫んでいるだけのバカのクラスターの不合理な要求に合わせる政治はやめるべきです。このようなことを繰り返していれば、日本はとんでもないことになります。何より予測もハズれっぱなしでワクチンの効果も評価もしないいわゆる専門家のレベルの低さは絶望的です。迅速な分析が一切できない彼らはリスク管理のド素人といわざるをえません。

すでに終わったことを後講釈しても無意味です。政府の専門家会議には、感染症の専門家だけではなく、リスク管理の専門家も加えるべきでしたし、リスク管理の専門家に主導権を握らせるべきでした。

政府として必要だったのは本当は、リスク管理の専門家であり、感染症の専門家ではなかったようです。IT関連の人間だと、専門外のことでも要点を素早く吸収する人も多いのですが、感染症専門家には無理だったようです。


東京に緊急事態宣言を出すといえば、野党やマスコミは「緊急事態宣言下で五輪だけを開催して庶民に我慢を強いるのか」と政府を批判することでしょう。

東京に緊急事態宣言を出さなければ、野党やマスコミは「緊急事態宣言を出すと五輪の開催に不安が出るので出さない。政府は無責任だ」といい出すのでしょう。

であれば、現在の感染状況や、重病者数や死者数からいって、後者のほうがまだはるかにましです。緊急事態宣言を出さずに、重症者、死者に着目して諸対策を立案すべきです。

「勝者なき都議選」が終わるやいなやのこの措置がだされれば、染拡大が起こっているのに、医療を脅かすオリンピック開催強行に拘泥し続ける姿勢は完全に矛盾していると都民には受け取られるでしょう。都民は総じて鼻白むことでしょう。

小池東島都知事

都知事も総理も自分の支持率と選挙しか頭にないようですが、こんなことでは選挙にも勝てないかもしれません。そもそも、東京都の感染症対策などは、小池知事に最大の責任があります。次の衆院選に出馬する予定であるといわれている、小池氏はそれを全く自覚していないようです。小池氏にとっては、都民も将来自分が女性初の総理大臣を目指すための、踏み台でしかないようです。

「国民に自粛を強いて五輪強行か」という共産党のプロパガンダがさらに声高になるのは見えています。

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