2021年9月5日日曜日

高市早苗氏は中国が最も恐れる総理候補?―【私の論評】細田派や、麻生派全員が高市氏を支援となれば、高市氏こそ最有力候補(゚д゚)!

高市早苗氏は中国が最も恐れる総理候補?

靖国神社を参拝した高市早苗前総務相(2020年8月15日東京)

 菅義偉総理の突然の退陣表明は、中国でも速報され大きく扱われたが、それは隣国日本の次のトップが誰になるかによって、両国関係に少なからぬ影響を与え得るからでもある。中でも、早くから自民党総裁戦へ出馬の意向を示している高市早苗前総務相に、警戒を強めているようだ。

日本初の女性首相が対中強硬派の悪夢?

「中国に強硬な彼女が、日本で初の女性首相になるのか?」

 菅総理が総裁選への不出馬を表明した3日の午後、こう題する評論を載せたのは中国の新聞「参考消息」ネット版。「参考消息」とは、中国国営通信「新華社」が発行する新聞で国際問題を扱う。

「中国に強硬な彼女」とは、高市早苗前総務相を指す。

 記事は、高市氏の経歴について、大学時代に軽音楽部でヘビーメタルのドラムを叩いていた過去から始まり、政界での遍歴、政治の世界での安倍晋三前総理との良好な関係も紹介した。

 政治的な立場としては「政策の主張は保守に偏向」。

 高市氏が「自衛隊法を改正し自衛隊により大きな権限を与えるよう主張」しており、「侵略の歴史に対する反省が足りず、従軍慰安婦の強制連行の存在を認めていない」人物であると警戒を強める。

靖国参拝も指摘

 高市氏が「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーで、8月15日の終戦記念日に何度も参拝した事実も指摘した。

 更に、高市氏を評価する日本のネット上で声も紹介している。

 高市氏が日本の新総理になった場合の“危険性”を、そこはかとなく示唆したいようである。

 中国共産党の青年組織「共青団」の機関紙「中国青年報」も、アプリ版が配信した記事をこう題した。

「女性“新右翼”の人物が、就任する可能性がある」

 “新右翼”の女性とは、もちろん高市氏。

「彼女は言動から“新右翼”と見做されている」

 具体例としては、度重なる靖国神社への参拝に加え、高市氏は「日本の対外侵略戦争は、“自衛戦争”だと主張しており、他国が日本の教科書の内容に干渉することに反対」と紹介した。

自民党が初の女性総理の奇策に出れば…

 高市氏の次期総裁選での当選の可能性を高いとみているわけでもないが、やはり一定の警戒感を抱いているのは、国際問題を扱う中国共産党系の「環球時報」紙も同じ。公式アカウント上で、国内の複数の専門家の見解を伝える記事を配信した。

 資質や政策の継続性を重視すれば、岸田文雄前政調会長が優勢と見た上で、「自民党が突然奇策を打ち出す可能性もある」と分析したのは、外交学院の周永生氏(国際関係研究所教授)。

「初の女性総裁、女性首相を推そうとする、或いは右翼路線に傾こうとするならば、高市早苗にも可能性がある」

 日中関係に関して、周氏は、岸田氏が総理になれば「比較的温和で、日中関係が緩和する可能性がある」と述べてはいるものの、実はあまり期待はしていない。

 岸田氏が、日中関係を積極的に改善する政策は進められず、菅政権の政策を引き継ぐだろうからだ。

新総理の“反中”姿勢は折り込み済み?

「“嫌中”、“反中”が日本国内のある種の政治的な正しさ」

 同じ記事の中で、こう指摘したのは中国社会科学院の呉懐中氏(日本研究所副所長)。

 新首相が誕生した後は、政権基盤が弱いので、保守的な右派や国民に迎合して政権を守ろうとするだろうと分析する。

 さらに、総裁の候補者たちは、生まれが60年代前後。日本の政界では若手層に属し、現実主義だとして、そのスタンスをこう見る。

「対中政策への強硬度は同じではないが、総体的に言えば、“反中制中”を支持する一派に属している」

日本の総理は誰でもいい?

「環球時報」が4日付の紙面に載せたのは「日本の誰が菅義偉に替わろうとも、中国は対応できる」と題する社説。

「菅政権のこの1年の日中関係は酷かった」と評価した上で、誰が総理になろうとも、日中関係が良好に大転換するようなことが起きるのは「現実的ではない」。

 その理由を、日本国内で中国に対する悪いムードが日増し濃くなっていることに加え、中国を抑制しようとするアメリカの戦略の影響を日本は大きく受けるため、国内的にも国際的にも、新しい対中路線を進める条件がないと示している。

実は余裕の中国?

 同時に、こうした環境にありながらも、中国側は対日関係を冷静に対処すべきだと指摘する。

 なぜなら、中国の経済規模はすでに日本を大きく上回っており、長期的に見れば、日本の地位と役割はアメリカの共犯者ではあれ、日本が再び中国の根本的な脅威とは成り難いからだ。

 その上、日中の経済・貿易関係の規模や互恵性を考えれば、例え日本で対中強硬の声が多くなったとしても、衝突する可能性は大きくない。

 中国にとっては、もし高市氏が次期総理となれば、多少、日中関係が悪化する可能性もあるが、すでに国力で決着をつけた今、大勢には影響がない、といったところだろうか。

「環球時報」の社説はこう結んでいる。

「日本の次の総理が対中強硬路線に進んだとしても、中国は挑戦に対応できる。中国は、ますます日本より強くなり、両国関係の悪化で損害をより多く受けるのは日本である」

【私の論評】細田派や、麻生派全員が高市氏を支援となれば、高市氏こそ最有力候補(゚д゚)!

中国のメディアがこのように、一女性の閣僚経験者に対して警戒心を露わにするのは異例だと思います。これは、いくつかの原因があると思います。

高市早苗氏

まずは、高市氏が保守派であり、反中派それもかなりきつい反中派であることです。しかし、これだけなら、中国メディアがこれほどまでに警戒心を露わにすることはないはずです。

そうして、もう一つは、高市氏が自民党総裁になる可能性は、低くはなく高いとみているということです。

「環球時報」などのメディアが何の根拠もなく、このような報道をするはずはありません。以下、高市氏が総裁になる可能性は決して低くはない根拠を示します。

高市前総務大臣をめぐっては、安倍前総理大臣が3日、出身派閥の細田派の幹部に対し、高市氏を支援する考えを伝えたことが分かりました。

NHKは4日朝、総裁選に影響を与えそうな、以下のような報道をしました。
高市氏はインターネット番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」に生出演した際(2日)に、安倍氏と今年2月以降、「2人だけの勉強会」を開いていたことを明かし、コロナ患者を早期に治療でき、重症者や死亡者を極小化する自らのコロナ対策や、自身の経済政策「ニューアベノミクス」について披露していた。
NHKが「虎ノ門ニュース」に言及した事自体も驚きです。このようなことは、滅多にありません。

さらに、細田派幹部は4日朝、「安倍氏は、今回の総裁選について、『派閥で行動は縛らない方がいい』『複数の総裁選とすべきだ』という意見とともに、『私は、女性でビジョンがしっかりした高市さんを支持するつもりだ』と語っていた」と夕刊フジに明かしています。

高市氏は、安倍氏の出身派閥である細田派に所属していました。

今は無派閥ですが、安倍氏と高市氏は共に保守系グループ「保守団結の会」で顧問を務めるなど、政治信条が近い関係にあります。 

安倍氏が支援すれば、高市氏は細田派の支持も一定程度得られることになりそうです。 

また、麻生副総理も自身の派閥に所属する河野行革担当大臣を支持せず、高市氏の支持に回る可能性があります。

そうなれば、総裁選出馬に必要な推薦人20人以上の獲得はほぼ間違いないでしょう。

安倍氏と麻生太郎氏が連携し高市氏を推すことになれば、総裁選の勢力図は一変ます。背景には“安倍路線継承”の狙いがあるようです。

高市氏は菅内閣の支持率低下などを受け、頻繁に安倍氏の元を訪れ“首相の再登板”を要請。さらに安倍氏の経済政策を発展させた「ニュー・アベノミクス」を目玉とする自身の政策をまとめた著書を近く出版予定で、総裁選に向け“安倍色”を強くアピールしていますし、 

安倍、麻生両氏と親密で、いわゆる「3A」の甘利明税調会長(72)を幹事長に据えることは安倍氏と麻生氏かねての希望のようであり、高市新総裁が誕生すればその現実味も増すことになります。

ただ、安倍氏が幹事長ということもありえます。そうなれば、党対党の外交はいくらでもできます。蔡英文さんと安倍さんが党対党で公式会談できる可能性があります。インドのモディ首相を呼んで三者会談というのも夢ではなくなります。


細田派や、麻生派全員が高市氏を支援するとは限らないですが、もしそうなれば、当初両氏からの支援が予想されていた岸田氏にとって分が悪くなることは間違いないです。

唯一出馬を正式表明している岸田文雄前政調会長(64)に加え、有力候補として名前が挙がる河野太郎行政改革担当相(58)や石破茂元幹事長(64)も早ければ週明けにも出馬可否を判断するとみられます。 

その他の候補としては、河野氏を神奈川を地盤とする菅首相や小泉進次郎環境相(40)らが後押しし、二階俊博幹事長(82)は、自身の下で幹事長代行を務める野田聖子氏(61)支援することになるかもしれません。

茂木敏充外相(65)は竹下派が支援することから推薦人確保はクリアする一方、下村博文政調会長(67)の出馬は難しいのではないかとみられます。


総裁選は、岸田前政調会長が立候補を表明しているほか、河野行革担当大臣が立候補の意思を固めたことが分かっています。

細田派や、麻生派全員が高市氏を支援ということになれば、総裁選において高市早苗氏は最有力候補ということになるでしょう。今後の動向に注目です。

自民党細田派(清和政策研究会)、竹下派(平成研究会)、二階派(志帥会)の3派は18日、東京都に発令中の新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言の期限が9月12日まで延長されることを受け、9月上旬に都内で開催予定だった政治資金パーティーを再び延期すると決めた。細田派は6日、竹下派は7日、二階派は9日に予定していました。新たな日程は改めて調整するそうです。

岸田派は、パーティーを開催ずみですが岸田さん、総裁選で党員票で勝つためには、議員票を集める必要があったのですが、二階さんに喧嘩売って50を減らし、代わりに反二階票を取りに行ったと思いきや、安倍麻生に喧嘩売って150を失っています。今回の総裁選はかなり不利です。

そうなると、今回の総裁選はかなりクリーンなものになりそうです。今回は、自民党の党員投票も含めたフルスペックの総裁選となるだけに、国民的人気が高い河野氏が出馬すれば、当院票に強いとされる石破氏にはかなり不利になります。石破氏は、そもそも20人以上の推薦人を集められかどうかにさえ疑問符がつきます。そうなると、ますます高市氏に有利となってきたと思います。

多くのマスコミは高市氏を泡沫候補扱いをし続けるかもしれませんが、どう考えても高市氏は総裁選で台風の目になることは確かです。

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