2014年10月25日土曜日

国債入札、初のマイナス金利…買い注文殺到で―【私の論評】あれ?再増税しないと国債が暴落するではなかったのですか?国債のマイナス金利とは政府の借金ですか!そんな虚妄等をいう連中に再増税など推進されてはたまったものではない(゚д゚)!

国債入札、初のマイナス金利…買い注文殺到で

日本国債の見本

 財務省が23日に行った短期国債の入札で、金融機関などからの買いが殺到し、本来はプラスであるはずの平均利回りが年率換算でマイナス0・0037%となった。

 国債入札でマイナス金利になるのは初めてだ。

 国債は国が借金をする際に発行する証文だ。普通、お金を貸す人が利子を受け取るものだが、国にお金を貸す金融機関がさらに国に利子も払うという異例の事態になった。

 この日行われた入札は、満期までの償還期間が3か月の短期国債「国庫短期証券」で、金融機関などの希望額は52兆1052億円まで膨らんだ。財務省は5兆2576億8000万円の発行を決めた。

 短期国債は償還期間が1年までの国債で、国が一時的な資金不足を補うため、金融機関などに向けて発行する。通常は、金融機関の国債の購入額(金融機関が国に貸す額)よりも、満期時に国が金融機関に返済する額の方が大きいため、金融機関は満期時に差額分のもうけを得られる。

 しかし、今回は国債の買い注文が殺到して競い合った結果、金融機関が国に貸す額がつり上がり、返済される額より大きくなった。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!


【私の論評】あれ?再増税しないと国債が暴落するではなかったのですか?国債のマイナス金利とは政府の借金ですか!そんな虚妄等をいう連中に再増税など推進されてはたまったものではない(゚д゚)!

あれっ(゚д゚)!確か、麻生財務大臣は、消費税の再増税をしないと、国債が暴落するとおっしゃってはいませんでしたか? それに、そういう論法で増税を是とする、識者の方々も大勢いらっしゃいませんでしたか?

麻生財務大臣は、9月に以下のような発言をしています。
消費増税先送り、国債売り浴びせられると対応困難=麻生財務相
予定通りに再増税すると9月12日のアジア欧州会議でも発言した麻生財務相
 [東京 29日 ロイター] - 麻生太郎財務相は29日夜のNHKの番組で、2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げについて、財務省としては、予定通り引き上げたいとの意向を示した。 
 一方で、再増税が見送られ、国債が売り浴びせられると対応は困難とも語り、先送りした場合の経済の混乱に警戒感を示した。 
 消費税率は予定通り引き上げたいとの方向かとの質問に、麻生財務相は「私どもとしては、そう思っている」と語った。 
 さらに財務相は「(予定通り)しないと、話が違うと国際社会から言われかねない」とし、「国際社会から話が違うと言われた時、日本国債が売り浴びせられると、その対応は難しい。黒田日銀総裁も言っていたが、私たちが最も恐れるところだ」と市場の反応に警戒感を示した。
それにしても、この発言もともとなにやら眉唾です。そもそも、日本国債のほとんどは、日本の機関投資家が購入しているもので、外国の機関投資家や、外国の個人の投資家が購入している例は少ないし、それにすべて円建てです。

以下に、日本の国債の保有者内訳をグラフ化2014年)(最新)したものを掲載します。

日本国政府)「これだけの金額を預かりました」として発行する借用証書が「国債」です。政府の財政、そして国そのものの信頼性に関わる重要な有価証券であることから、その発行総額は多くの経済面での分析に使われ、また格付けもなされ、為替や株式市場にまで影響を及ぼし得ます。

一方、国債は他の債券同様に、借り手にとっては債務ですが、貸し手においては債権であり資産に他なりません。貸し手と借り手、資産を検証する際の領域区分により、国債が持つ意味は大きな変化を示すことになります。今回は日本銀行(日銀)の公開データを基に、日本国政府が発行する国債の保有者区分をグラフ化し、現状を把握していくことにします。

日本国国債保有者別内訳(2014年Q2暫定・合計852.4兆円)

ここで、勘違いしてはならないのは、国と政府の区分です。国=政府ではありません。上のグラフでみると、おそらく社会保障基金というのが、国が持つ国債ということになります。社会保保障基金とは、社会全体あるいは大部分を対象として社会保障給付を行うことを目的としていること、加入が法律により義務付けられていること、資金が積立方式以外の方法で運営されていること、の条件を満たす組織を意味します。

中央政府及び地方政府とともに一般政府を構成しており、国の社会保険特別会計(厚生保険、国民年金、労働保険、船員保険)、共済組合(国家及び地方公務員共済組合等)、及び健康保険組合などがそれに該当します。これは、このような組合などの組織が国債を購入して、年金として被保険者らか集めた保険金を国債購入にあてて、運用しているということです。

それにしても、国債全体からみれば、わずかのものです。政府が発行した国債をこのような一派政府が購入している部分もありますが、ここれは全体から見れば7.9%に過ぎません。

さらに、注目していただきたいのは、海外の保有者は、4.1%に過ぎないということです。

これを、くだけた例えで表現すれば「日本家の家計には852万円の借金(負債)があります。しかしお隣さんから借りているのは35万円だけです(852.4×4.1%)。後は同居しているおじいちゃんや、自宅から職場に通っている息子たちから借りています」ということになります。

そして「日本家全体の」借金(負債)は、おじいちゃんや息子たちの立場から見れば「それぞれの債権(資産)」に他ならないわけです。

これは個人事業主なら、社長本人の資産を会社に貸し付けているようなもの。つまり日本政府が発行した国債のうち95.9%は、国内の民間・地方自治体などの資産ということでもあります。しかも、4.1%の外国人購入者の国債はすべて日本円建です。一方、「投信・証券など」の一部は海外のものも購入しているはずなので、実際には多少は海外の比率が高くなるかもしれませんが、それも全体からすれば、3.9%の一部ということで、これはもう、ほとんど誤差の範囲内といっても良いくらいものです。

国債の発行額だけを比較して、「国の借金は云々、国民一人当たり云々」「日本の財政はアルゼンチンやアイスランドのようにデフォルト直前だ」と危機感を必要以上にあおるのは、まったく筋違いといわざるをえません。特に国民一人当たりに換算すると、赤ん坊も含めて852万円もの借金があるという表現は全くの間違いです。

これを正しく言えば、国民一人当たりに換算すると、生まれた赤ん坊を含めて、国民一人に換算して、852万円もお金を貸し付けているとても豊な国であると言わなければなりません。何しろ、日本国民は、生まれ落ちた途端から、政府に対して一人当たりで、825万円ものお金を貸し付けているということで、日本の赤ちゃんはまさに、銀のスプーンを加えて生まれてきていると言っても過言ではありません。

欧米では大金持ちの言えに生まれた子供のことを銀のスプーンを
くわえて生まれてきた子供という。日本の赤ん坊は、生まれながらに
して、800万円以上のお金を政府に貸している計算になる。

ただし、多くの皆さんにはそのような感覚はないかもしれません。何しろ、多くの国民は、直接個人投資家として、国債を購入して運用しているわけではありません。しかし、多くの人は、金融機関にお金を預けたり、年金・保険などを支払っていますが、これらを取り扱う機関が、それを国債購入にあてているということで、間接的に購入しているだけで、自分のお金と国債との関係を実感できないわけです。

それに、特にデフレという異常現象の皺寄せが、多くの若者などに及んでいるため、豊さを実感できないばかりか、デフレの最中に、増税するという愚かなことをしてしまったため、ますます、その傾向が強まって、消費がガタ落ちになっているということも事実です。

無論、国家財政面だけ見れば、それだけの負債があり利子が発生し、財務を圧迫していることには違いありません。また、国内消費にも現状のデフレのままでは、限界があり、さらに発行額を積み増した場合、国内消費比率が減少していく可能性もあります。要は「危機意識を持つ必要はあるが、必要以上の動揺とそれに伴う誤判断は無意味どころか弊害でしかない」ということです。

それに、なぜこのように政府が、国民から借金をしなければならなくなったかといえば、その第一の原因はデフレです。深刻なデフレであるがゆえに、政府が多額の借金をしなければならなくなっているのです。

平たく言えば、そうしなけば、日本国の経済がまわっていかない状況になっているということです。日本では、デフレを解消すれば、国内消費が拡大して、政府がこれほどまでに借金をしなくても良い状況になります。

とはいいつつ、社会保障費など際限なく拡大していては、限界もあることも事実です。バランスをとりながら、財政を運用していく必要があるのも事実です。しかし、だからといって、財政破綻というのは単なる妄想にすぎません。

的確なバランス感覚に基づいた、財政運営が必要であることはいうまでもありません。いずれにせよ、日本国国債の利回りが(政府の負債が増加しても)なぜ低いままで推移しているのか、銀行がなぜ日本国国債を買っているのかあたりと合わせて、考える必要があります。そうして、それは結論から言えば、現在の日本はデフレという特殊な状況下にあることと、日本政府の信用は今でもかなり高いということです。これは、データからみれぱはっきりとわかります。

ちなみに過去データ分と合わせた経年グラフは次の通りです。

日本国国債保有者別内訳
現時点で時系列的に捕捉しているのは5四半期分のみですが、確実に「その他金融機関」のシェアが増加しています。この中身は、ほとんどが中央銀行、つまり日本銀行によるものです。昨年4月4日の金融政策決定会合で決定された量的・質的金融緩和政策(異次元緩和)で、国債購入を積極的に行った結果、シェアが増加しているということです。

また海外部門のシェアについては、「国債・財政投融資債」以外に「国庫短期証券」(償還期間が1年未満の短期債権)も含めて計算し直すと、合計額は1013.1兆円、海外比率は8.5%となります。

定義、解釈は人それぞれで、「国庫短期証券」を含めるか否かは判断が分かれるところだが(「事業債」「投資信託受益証券」すら含めるべきだとする意見もある)、念のためこちらについても簡易的ながら、海外投資家のシェア推移を確認しておきます。

日本国国債保有比率(「海外」部門、国債・財政投融資債以外に国庫短期証券も含めた場合)(金額:兆円)
こうみると、海外比率8%台になりますが、これを根拠に増税しないと、国債が売り浴びせられると、強弁するにしてもかなり無理があります。

なぜかといえば、日本の国債はすべて円建てだからです。円建てでも外国勢が購入するのは、それだけ日本政府に信用があるということです。

日本政府に信用がなければ、円建では買ってもらえません。この場合、多くはドル建てになるのが普通です。しかし、日本政府はすべて円建てで販売しています。

日本政府の信用がなければ、最初からドル建ての日本国債も発行するはずですが、そのようなものは発行されていません。

日本の財務省や財務大臣が何を言おうが、別に日本政府としては、海外から日本国債を購入してもらわなくても、何とでもできます。

そうして、それは、国債入札、初のマイナス金利という事態によって十分に証明されたものと思います。

なお、上のグラフと、解説の一部は、Garbage NEWS.comというサイトから、引用したものですが、グラフはそのままコピペしましたが、解説はかなり甘い部分があったと思いましたので、私がかなり付け加えました。

なお、国債暴落の妄想については、田村秀男氏も指摘しています。その記事のURLを以下に掲載します。
虚妄にすぎない日本国債暴落論
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事に掲載されていたグラフと一部のみ以下にコピペさせいただきます。

国債利回りは現象し続けている
日銀の異次元緩和で国債相場は上昇し、国債金利は下がり続けている。政府は、国債の利払い負担を減らせるので、金融緩和は大歓迎だ。しかし、日銀緩和だけでは市場に不安が残るので、消費税増税が欠かせないという論法である。
 財務官僚が事実上支配する内閣府は「中長期の経済財政に関する試算」(7月25日付)で経済成長率1に対する一般会計税収の伸び率(税収弾性値)を1とし、消費税率を継続的に引き上げないと財政赤字膨張に歯止めがかからないというシナリオを首相に提示した。
 ところが、これまでの実績では弾性値は3~4に達することが、内閣府の別の試算で証明されている。弾性値3とすれば、名目経済成長率2~3%を維持することで、財政均衡目標は達成できるのに、内閣府はそのデータを無視した。
 4月、消費税率8%を実施した結果、家計消費は戦後最大のレベルで落ち込んだ。脱デフレの希望は遠のきかねない。虚妄の国債暴落リスク論に、首相は二度とだまされないと信じたい。 
いずれにしても、再増税しないと、国債が暴落するなどということは詭弁にすぎず、それは、理論的にもそうであるし、このブログの冒頭の記事にもある、国債入札、初のマイナス金利という事実が、国債暴落の虚妄を見事に実証していると思います。

増税推進派、今回の国債金利のマイナスをどう説明するのか、それでも何か屁理屈をつけて、再増税すべきと言い張るのでしょうか。

もう日経新聞は、屁理屈をこねはじめています。日経のこのマイナス金利に関する記事を掲載します。
短期国債入札で初のマイナス金利 
この記事、完璧な間違いなので、ひよっとしたら削除されるかもしれないので、以下に日経のサイトの記事そのものを切り取り、そのままコピペさせていただきます。


この日経の記事完璧におかしいです。本来、政府が銀行に利子を払うべきものが、マイナス金利ですから、政府はわずかですが、お金を受け取るわけです。それがなぜ借金となるのか、理解できません。

お金を他者に貸して利子を払うのが普通ですが、マイナス金利ですから、利子を払うのではなく、マイナス利子分をお金を貸した人がもらうということであり、これは断じて借金ではありません。日経はもう経済に関しては、何もわからず、愚鈍新聞に成り果てたのでしょうか。

私は、以前このブログに日経新聞を読んでいると、日本経済がわからなくなるという旨の記事を何回か掲載してきましたが、これもそれを示す格好の事例になったと思います。

ちなみ、この同じニュースを毎日新聞では以下にように掲載しています。
国債:金利マイナス…財務省入札で初

 財務省が23日実施した短期国債の入札で、平均落札利回りが年マイナス0.0037%となり、日本の国債入札で初めてマイナス金利を付けた。政府が借金をする際に利子を支払うのではなく、逆に利益が生じる異常な状態を示す。背景には、異次元緩和を続ける日銀が市場から大量の国債を購入し、国債が品薄になっていることがある。
それにしても、いくら日銀が大量に国債を購入して、品薄になっているからといって、再増税をしなければ、国債が暴落して国際的信任がなくなるなどという話は金利マイナスという状況が発生した今日にわかには信じることはできません。

それにしても、財務相や政治家やマスコミなどもそのうち、マイナス金利で政府がその分を借金などと言い始めるでしょうか。これからも、マイナス金利が度々出るようになれば、そういうことを言い出すかもしれません。

ありそうで、怖いです。何しろ、前科がありますから。国債を国民の資産ではなく、国民の負債すなわち、国民の借金だなどと、真顔で言った財務大臣が過去にいました。

そんな連中に再増税など推進されてはたまったものではありません。

事実を無視して、そのようなことを言い張るというのなら、もうまともでありません。認知症の治療を受けてはいかがでしょうか。おそらく、もう治らないでしょうが・・・・。私は、もうそのレベルに近いと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年10月24日金曜日

女性閣僚ダブル辞任と政権の行方 打撃大きいが遠い「危険ライン」 ―【私の論評】女性閣僚辞任で、増税10%はさすがにやばいと感じ始めた、自民党増税推進派? 怖いのは下野することだけ?自己判断できないあまりの情けのなさに泣けてくる(゚д゚)!


辞任を表明した小渕優子経産相


小渕優子経済産業相と松島みどり法相が20日、ダブル辞任した。後任はそれぞれ宮沢洋一氏と上川陽子氏となった。これまで閣僚辞任はなかった第2次安倍晋三政権にとって、大きな打撃であることは間違いない。

思い起こすと、8年前にスタートした第1次安倍政権では、閣僚の辞任が相次いだ。

松岡農水相の時は、辞任が遅れた結果として自殺に追い込まれたからか、その後は問題が少しでも出ると辞任というパターンだったようだ。

今回は、看板女性閣僚のダブル辞任なので、政党支持率は10ポイント程度落ちるかもしれない。現在50%台の内閣支持率なので、40%台になる可能性は大きい。だが、直ちに政権の危険水域というわけでもない。特に、野党支持率が低いので、自民党支持率はあまり低下しない可能性もある。

そうなってくると、「青木(幹雄元参院議員)の法則」として有名な「内閣支持率+与党第1党の政党支持率」は今の90%台から70%台になるかもしれないが、まだ危険ラインの50%まで、のりしろがある状態だ。

一方、後任人事では、宮沢氏に注目だ。筆者は旧大蔵省時代に同じ局で仕事をしたこともあり、個人的によく知っている。華麗な閨閥(けいばつ)の人だ。岸田文雄外相はいとこ。

当然のことながら、宮沢洋一氏は「ミスター財務省」とも言うべき存在で、増税派の急先鋒(せんぽう)だ。「この宮沢氏を閣僚にしたのだから、安倍首相は消費再増税に進む」という見方があるが、どうだろうか。

筆者は、谷垣禎一氏の幹事長就任について、消費税は「予定通り増税」と「増税延期」の二股の両面作戦だとみた。今回の宮沢氏起用も、谷垣幹事長と全く同じ構図だと思う。予定通り増税であれば、谷垣氏と宮沢氏にそのまま仕事をさせて、みていればいいし、もし増税延期に舵を切ったとき、反対勢力が身近にいれば抑えが利くので対応が簡単になる。

さらに、法人税減税についても、党税調や財務省の抵抗があるが、宮沢氏であれば、党税調のインナーであったし財務省の説得も容易になるという短期的なメリットもある。

政治とカネの問題になると、政策が止まるために国民としてロスにもなるが、安倍政権は転んでもただで起きずに、次の手を打っているようだ。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事は要約記事です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】女性2閣僚辞任で、増税10%はさすがにやばいと感じ始めた、自民党増税推進派? 怖いのは下野することだけ?自己判断できないあまりの情けのなさに泣けてくる(゚д゚)!

再増税に関しては、再増税推進だったのが、最近は風向きが変わってきました。上の記事で高橋氏が主張しているように、安倍政権は、転んでもただで起きずに、次の手を打っているのかもしれません。

増税の風向き変化については、やはりアメリカのルー財務長官の発言が影響しているのは間違いないと思います。それについては、このブログでも、以前掲載したことなので、その記事のURLを以下に掲載します。
消費増税 米もダメ出し 財務長官が「失望」表明―【私の論評】日本のマスコミが伝えない真実!ルー米財務長官吠える!日本の増税DQNどもをそのまま放置するな(゚д゚)!
日本の経済政策に失望を表明したルー米財務長官

詳細は、この記事を読んでいただくものとして、日本の世界における最大のパートナーであるアメリカの財務長官がこのような発言をしているわけですから、さすがに増税派も「国際公約がー」などとは言えなくなったのだと思います。

これは、間違いなく麻生財務相にも影響を及ぼしています。

麻生氏、国際舞台でも、「再増税は国際公約」とは、言わなくなりました。それに関しては、このブログにも掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
日銀総裁「経済状況反映した円安はプラス」、財務相は為替に沈黙―【私の論評】今の水準で"円安ガー"、"円安でも輸出ガー"と叫ぶ人は現実を見ていないただの馬鹿か、あるいはスパイかのいずれかである(゚д゚)!
日銀黒田総裁
これも詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の一部分のみ以下にコピペさせていたたぎます。

麻生太郎財務相と黒田東彦日銀総裁は10日、ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の閉幕後に記者会見した。麻生財務相は為替についてはコメントを避け、沈黙した。
一方、黒田日銀総裁はファンダメンタルズを反映した円安はプラスとの見解を示した上で、日銀と政府の間に円安の影響について温度差はないことを強調した。
黒田総裁は、世界景気の停滞感やさまざまな要因で原油価格など国際商品が下落傾向にあるなか、「日本は巨額の石油輸入国であり、原油価格の下落は日本経済にとってプラス」との認識を示した。
ただ、今回のG20では米国のルー財務長官が日本について「日銀がデフレサイクルを解消しつつあり、日本は慎重に財政健全化のペースを調整する必要がある」との見解を表明。これに対し麻生財務相は「金融政策だけではデフレを脱却できない。財政刺激も必要というのは日本は経験済み」と述べた。
ルー財務長官の、日本の再増税に関する失望表明があったばかりなので、さすがに麻生氏も、日本の再増税は「国際公約」などと大見栄は切れなかったのだと思います。

そうして、これに引き続く麻生総理の最近の発言を以下に掲載します。麻生財務相は、2人の女性閣僚が辞任したことが、消費税増税にも影響を与えるかもしれないという懸念を表明しています。

以前の麻生財務相なら、「女性閣僚のあいつぐ辞任があっても、増税はすでに決まったことなので、必ず実行する」という旨をはっきりと発言したでしょうが。そうではありませんでした。

財政運営に万全期していきたい=麻生財務相
麻生太郎財務相は21日、閣議後の会見で、第2次安倍改造内閣が発足してから2カ月足らずの間に2人の閣僚が辞任したことについて、本当に残念だと述べ、経済財政運営に万全を期していきたいと語った。 
「政治とカネ」の問題で相次ぐ閣僚の辞任は安倍政権にとって大き打撃とみられる。政治への信頼がなければ、消費税率引き上げなど、国民が痛みを伴う負担増への理解も得にくい。 
年末に迫る消費税率再引き上げ判断への影響について、麻生財務相は「基本的には12月に経済指標を勘案して考える」と繰り返し、「今回のことがどういう形で消費に影響するか、いろいろな形で影響する面は出てくる可能性はある。そうしたものを勘案しながら、判断していく」と述べた。 
中国・北京で21日から開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)財務相会合では、アベノミクスの進ちょく状況などについて説明すると語った。中国要人との会談については「今、決まったものはない」とした。
さらに、以下のツイートにもみられるように、あの東京新聞ですら、再増税に対する懸念を表明しています。

この東京新聞の記事は、ウェブ版でも掲載されましたので、その記事のURLを以下に掲載します。
消費税再増税反対72% 「12月の判断先送りを」

本社加盟の日本世論調査会が九月二十七、二十八日に実施した全国面接世論調査で、来年十月に予定されている消費税率10%への再増税に反対する人が72%に上り、賛成の25%を大きく上回ったことが分かった。安倍晋三首相は予定通り再増税するかどうかをことし十二月に決めるが、景気に配慮して判断時期を先送りするよう求める声も出ている。

四月に税率が8%に上がった後、家計のやりくりが厳しくなったと感じている人は「ある程度感じている」を含めて82%に達した。財政再建の必要性に一定の理解を示す意見もあるが、再増税でさらに負担が増すことへの懸念が強い。

税率8%への増税が決まる直前の昨年九月に実施した共同通信社の電話世論調査では、賛否がほぼ並んでいた。これと比べて再増税への反対論は広がっており、消費低迷も続く中、首相は難しい判断を迫られている。

再増税に反対するのは、男性が68%だったのに対し女性は77%で、主婦などが家計の厳しさをより強く感じているようだ。大都市よりも小都市や郡部で反対が多いとの傾向も出ている。

反対する理由は「低所得者の負担が重くなり過ぎる」が49%で最も多く、「景気に悪影響を与える」が19%で続いた。賛成する理由は「年金・医療などの社会保障制度を維持するため」が52%と最も多かった。

反対した人に政府がどうするべきか聞くと「十二月には判断せず、景気動向を見極める」が46%で最多だった。一方「再増税は実施しない」は26%にとどまり、将来的な再増税の必要性を感じている人も多いようだ。

四月の増税前と比べて「消費を控えている」と答えた人は41%だった。再増税時の負担軽減策では、生活必需品の消費税率を低くする「軽減税率」の導入が60%でトップだった。

日本経済の先行きに対する不安を「大いに感じている」「ある程度感じている」とした人は計89%に上る。その理由は「少子化と人口減少が進む」が53%を占めた。

原発の再稼働に関しては賛成が34%、反対は61%だった。環太平洋連携協定(TPP)交渉で政府が年内の大筋合意を目指していることに対しては、「妥当」との見方と「急ぎ過ぎ」との意見が拮抗(きっこう)している。
さて、上の東京新聞の記事において、再増税に関するアンケートの中でも賛成の理由として、最も多かったのは、 「年金・医療などの社会保障制度を維持するため」というもので、52%を占めたとしています。

しかし、これは、財務省キャンペーンにより、世論が操作されたことの結果であると思います。これに関しは、高橋洋一氏が以下のようなツイートをしています。
さらに、高橋氏は以下のような記事も掲載しています。
上の高橋洋一氏のツイートの記事など、読まれていない方は、リンクが掲載されているので、是非ご覧になって下さい。

それにしても、麻生財務相などの発言など上の記事などを参照した上で、良く考えてみると以下のようなことが考えられます。

いわゆる自民党内の増税推進派など、結局、国民のためを考えてというより、まずは、アメリカ側からの再増税に対する失望の表明があったこと、さらには、女性閣僚の相次ぐ辞任で、自民党政権への支持率が減ることなどのことから、もし今回増税すれば、支持率が格段に減って、場合によっては、自民党が下野することにもなり得るという恐怖感から増税は不味いかもしれないと考え始めているのではないかと推測できます。


しかし、こんなことはでは、本当に情けないです。上の記事をみると、財務省は、消費税の再増税をしないとまずい事がおこるぞと恫喝しています。

このブログでは、最近、財務省は、殺人・詐欺マシーンに成り果てたと酷評しました。この高橋氏による恫喝という表現も加えると、最早財務省はまともな官庁ではなく、殺人・詐欺・恫喝マシーンと成り果てたということです。

2008年11月05日 トリンプ・インターナショナル・ジャパンが発表した
「裁判員制度ブラ」(非売品)。ブラはてんびんとしても使用することができる
今、自民党の再増税推進は、殺人・詐欺・恫喝マシーンの再増税すべきという言い分と、再増税すれば下野することになるかもしれないという恐怖とを両天秤にかけています。

どちらの、ほうに天秤が傾くかは、今では判然とはしませんでしたが、少し前までなら、ためらわず、再増税のほうに傾いたことでしょう。

殺人・詐欺・恫喝マシーンも不味いですが、それに影響され、国民生活など二の次になってしまう、自民党の増税推進派も、困りものです。この程度の判断もつかないようなら、政治家をやめて永久に下野しろといいたいです。

これでは、あまりにも反応遅すぎるし、自己判断できない情けのなさに泣けてきます。まずは、国民のこと日本社会のことを考えるのが国会議員というものてはなかったのですか?

それにしても、安倍総理はこういうこともしたたかに利用しようとしているのかもしれません。女性閣僚の相次ぐ辞任と、再増税で経済がガタガタになれば、下野もありうるという恐怖を徹底的に煽って、財務省の再増税キャンペーンを打ち砕く腹ではないかと思います。

本当、下野してしまえば、利権もなにもほとんどなくなりますから、これは政治屋にとっては本当に怖いことです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年10月23日木曜日

【週間現代】全国民必読 日本経済「隠された真実」安倍官邸と大新聞「景気は順調」詐欺の全手口―【私の論評】増税するしないはもう経済理論を超えた、殺人・詐欺マシーンと化した財務省と、それを粉砕しようとする勢力との政治・言論抗争である(゚д゚)!

【週刊現代】全国民必読 日本経済「隠された真実」安倍官邸と大新聞「景気は順調」詐欺の全手口
ゴマかす、誇張する、知らんぷりする 
「消費税10%」のために、そこまでやるか
週刊現代 2014年 11/1号 [雑誌]

消費税10%で日本経済は崩壊するのではないか
そんな危惧は安倍官邸の足元、自民党内からも上がり始めている。

「自民党内では増税の時期をずらせないかという意見が多数を占めている。所属議員の6割はそうじゃないか。その裏にある不安は来年4月の統一地方選だ。安倍総理が12月に再増税を決断したら統一地方選は絶対に勝てないと言っている。

 うちの先生も地元の商店主から『1年半で消費税が2倍になったら商売にならない。ただでさえ客足が減っているんだから』と泣きつかれて困っているよ。景気が惨憺たる状況のなか増税に舵を切られたら地元から崩れていく」(自民党代議士のベテラン秘書)

佐藤慎一 官房長 '80年入閣 写真はブログ管理人挿入

(中略)
財務官僚が総出でマスコミ対策にあたっている「新聞なら社説を書く論説委員、テレビなら解説委員に対して、佐藤慎一主税局長が中心になって『ご説明』にあがっています。」

経済部長やデスクには主計局新川浩嗣総務課長らが説明に回る。
ちなみに佐藤局長は次の次の事務次官候補で、新川課長は将来の次官と目されるエース。

新川浩嗣主計局総務課長 写真はブログ管理人編集加工したものです

「彼らは50ページ以上にも及ぶ資料を持参し消費増税の必要を丁寧にレクチャー
してくれます。その資料にはそのまま紙面に使える数字やグラフがふんだんに盛り込まれており、実際原稿を作るときには重宝するんです」(全国紙経済部キャップ)

こうして大メディアが懐柔され消費税10%の片棒を担ぐそうせざるを得ない理由が新聞の側にもある。「慰安婦問題」以降、部数減に歯止めのかからない朝日新聞のみならず、新聞は近年大幅に部数を減らしている。消費再増税が加われば、部数減に拍車がかかる。そこで消費税が10%になったとしても自分たちだけは軽減税率」の対象にしてもらい恩恵を受けたいと官邸に尻尾を振っているわけだ。(引用ここまで)

上の記事は要約記事です、この記事は以下からコピへさせていただきました。







【私の論評】増税するしないはもう経済理論を超えた、殺人・詐欺マシーンと化した財務省と、それを粉砕しようとする勢力との政治・言論抗争である(゚д゚)!

増税に関しては、このブログにも過去に何度も掲載しています。今の時点では、4月から増税で、景気が落ち込んでいます。

本来ならば、再増税などとは全く関係なく、4月から増税による景気の落ち込みに対して何らかの対策をするのが最優先課題であるはずです。4月から増税が大失敗だったのは、もうはっきりしています。

消費税増税後の直後の景気の落ち込みは、1997年の増税のときと比較しても、かなり酷い落ち込みでした。それは、以下のグラフをみると一目瞭然です。


1997年の増税ではどうなったかといえば、翌年から日本は完璧にデフレに突入しました。現状では、どうかといえば、日銀は昨年から異次元の包括的金融緩和に転じましたが、まだ日本がデフレ状況にあります。今回は、デフレの最中での増税ですから、このくらい落ち込むであろうことは最初からわかていました。他にも、悪い条件が重なれば、もっと悪くなったかもしれません。

この程度の落ち込みですんだのは、まだましだったかもしれません。しかし、この状況を続けていれば、日銀の金融緩和を継続したにしても、その効果がでてくるのは随分遅くなり、しばらくはデフレ脱却から遠のくは必定です。

このままだと、再増税をしなくても、景気はかなり落ち込みます。これを放置しておく、政府はいかがなものかと思います。

これは、経済学者の田中秀臣氏もツイートしています。

これをに輪をかけて、再増税するなどまさに、狂気の沙汰です。その狂気の沙汰について、田中秀臣氏は、以下のようにツイートしています。


詳細は、この記事を参照していただくものとして、この記事では、殺人マシーン財務省は分割すべきであることと、日銀が再び殺人マシーンとして復活することがないように、日銀法を改正すべきであることを結論として掲載しました。

政府は、11月に増税に関する識者会議を開催する旨を前から公表していました。しかし、もうこのような会議など開催する意味はありません。

このような状況では増税しないことのほうが良いということは、誰の目にも明らかです。

もはや、増税論議は、経済理論の域などとうに超えて、自らの省益のために何が何でも増税したい財務省と、それを阻止しようとする勢力との政治的駆けひき以外の何ものでもありません。そうして、反増税派は現状では圧倒的に不利な状況にあります。

財務省の酷いプロパガンダとそれを報道するマスコミについては、元大蔵官僚の高橋洋一氏も怒りの声をあげています。

怒りのツイートを以下に掲載します。
マスコミと手を組み、このような誤った内容を広めて、何としてでも、再増税を押し切ろうとする財務省は最早まともな官庁ではなく、殺人・詐欺マシーンと化したようです。

増税阻止ができたら一番良いですが、少なくとも、増税などして、自殺者が増えたり、雇用状況が悪くなった場合、なんとしても財務省の首だけは、とるくらいの覚悟はしておくべきものと思います。

日本はデフレという無限生き地獄にはまっている

そのくらいしないと、この世の生き地獄で塗炭の苦しみに苛まされている人々、苛まされて死に至った人々は、まるで財務省殺人・詐欺マシーン青鬼のいる無限地獄にいるようで、浮かばれません。

経営学の大家ドラッカーは、以下のように述べています。
「マネジメントたるものはすべて、リーダー的地位にあるものの一員として、プロフェッショナルの倫理を要求される。 それはすでに、2500年前のギリシャの名医ヒポクラテスの誓いのなかにはっきり表現されている。知りながら害をなすな、である」(『エッセンシャル版マネジメント』)
これは、政治家や官僚にもあてはまるものです。実際ドラッカーは、マネジメントは組織であれば、どのような組織でもあてはまるとしています。

財務省も組織であることには変わりありません。日々財務省をマネジメントしている人々にもこのドラッカーの言葉はあてはまります。絶対に「知りながら害」をなしてはならないのです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【追記】

本日2014/10/28現代ネットに、この記事の冒頭の記事(要約)の内容が、全公開されています。その記事のURLを以下に掲載します。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40906


【関連記事】

【田中秀臣氏TW】財務省は「人殺し」の機関の別称だといって差し支えない―【私の論評】政治主導を実現するため、財務省殺人マシーンは分割して破壊せよ!日銀殺人マシーンの亡霊を蘇らせないために、日銀法を改正せよ(゚д゚)!


エコノミストは予測のいい人を選べ―【私の論評】そもそも昨年消費税増税に肯定的だった人の意見など聴いても百害あって一利なし、今は増税できるような状況ではないことは明らか、政府は自ら意思決定せよ(@_@;)



【関連図書】

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2014年10月22日水曜日

中国経済、崩壊か…中国版アベノミクス不発 社会主義国家を待ち受ける“2つの罠”とは―【私の論評】『保八』も確保できない中国は、本当は雇用状況もかなり悪化しているのに、金融緩和政策も実行できない、その理由は「金が消えた」という驚愕の真実(゚д゚)!


7~9月期のGDP速報値を発表する中国国家統計局の盛来運報道官=21日、北京

  中国の国内総生産(GDP)成長率が減速した背景には、習近平政権が成長の「量」よりも、シャドーバンキング退治など構造改革を優先させる「質」の追求に軸足を移したことがあるとみられる。

  深刻な大気汚染など、環境問題を含む数多くの歪(ひず)みを生んだ年率10%前後の高度経済成長からのソフトランディング(軟着陸)の過程で、一定の減速は想定内だった。中国政府が社会安定のため最重要と考える雇用問題も安定感を保っているとの認識で、多少の成長鈍化は容認する構えだ。

  しかし、市場独占体質を色濃く残す国有企業の「改革」を打ち出した李克強首相の経済政策「リコノミクス」は道半ば。高止まりから下落に転じた不動産市況の悪化が経済成長の足を引っ張る速度が、既得権益層の抵抗に阻まれて進まない構造改革を追い越してしまえば、中国経済は成長も改革もいずれも失速する厳しい現実に直面しそうだ。

  成長率の鈍化で中国経済には「2つの罠(わな)」が待ち受ける。一つは、中南米諸国などと同じく、先進国入りする前に経済成長が伸びなくなる「中所得国の罠」に陥る懸念が一段と現実味を帯びることだ。

さらに、国有企業が中心の体制を保ちながら市場経済化を進める矛盾が、日米欧などの経済システムと摩擦を起こして成長を阻むとの「体制移行の罠」が、リコノミクスが不発の現状で浮き彫りになっている。

2つの罠に陥る前に構造改革をスピードアップして目に見える形で実施し、内需拡大など従来とは異なる成長パターンに直ちに移行しなければ、「2020年までの名目GDP倍増と住民の個人所得の倍増」計画は絵に描いた餅になる。13億人もの巨大市場をどこまで生かせるか。困難な経済運営のカジ取りが続く。(上海河崎真澄)

この記事は要約記事です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】『保八』も確保できない中国は、本当は雇用状況もかなり悪化しているのに、金融緩和政策も実行できない、その理由は「金が消えた」という驚愕の真実(゚д゚)!

今回の中国国家統計局の発表は、またインチキなのだと思います。中国の統計は、あてにならないと李克強自身が過去にそう発言しています。

そもそも、中国は未だに世界第二位の経済大国にはなっていないというのが真相です。以前中国国家統計局の出した中国全体のGDPの総額が、各省のGDPを合計したものよりも大きいというとんでもない事態が発生して、中国内はもとより世界中の物笑いの種になったという失策をしたこともあります。

そんな、中国の発表ですから、おそらくGDPの伸び率は6パーセントもいっていない可能性が大です。多くの日本人は、経済学者などの特殊な人をのぞいてGDPが著しく伸びるような時期のことは、忘れているので、この中国のGDPは、おちたといっても日本と異なり、凄いと思っている人もいるかもしれません。

しかし、これは全く誤りです。もし、本当にそう信じている人がいれば、それは改めるべきです。実は、中国はまだまだ発展途上であるため、もしGDPの伸び率が8パーセント以下になると、十分に雇用が確保できないとされています。これは、過去に中国政府が発表しており、『保八』と称して、中国政府が守らなければならない経済経済成長率としていました。

このことを考慮に入れると、中国ではGDPの伸び率が10パーセント台でなければ、勢い良く成長しているとはいえないわけです。

日本のような国であれば、ほんの数パーセントでも伸びれば雇用確保どころか、人手不足が深刻になります。そうして、経済成長は、年率3パーセントもあれば素晴らしいことになります。デフレなどあっという間に脱却です。

日本などと単純比較しても何も見えてきません。以上のことを前提として、中国の統計資料をみないと、とんてもないことになります。今回の発表では、7パーセント台でした。その詳細を以下に掲載します。
中国GDP成長率7.3%に減速 リーマン以来の低水準

中国の国家統計局が21日発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP)の成長率は、物価の上昇分を除いた実質で前年同期に比べて7・3%となり、4~6月期から0・2ポイント減速した。成長率はリーマン・ショック直後の09年1~3月期以来、5年半ぶりの低水準となった。 
 これにより、今年1~9月累計の成長率は7・4%となった。中国政府は今年の経済成長の目標を7・5%とするが、達成は微妙になった。年間目標を下回れば、アジア通貨危機で成長が急減速した98年以来、16年ぶりの事態となる。
『保八』すなわち、GDPが8%を切った中国は、雇用がかなり深刻な状況に陥っていはずです。そもそも、もともと中国の経済統計はインチキなのですから、本当に7パーセント台なのかも、かなり怪しいです。

しかし、中国では雇用は安定しているなどと公表する人もいます。その記事を以下に掲載します。
【中国の視点】人民銀:インフレ鈍化も利下げしない理由、雇用重視姿勢鮮明に

中国人民銀行 周小川総裁
中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁はこのほど、金融緩和について、慎重な姿勢を継続すると発言した。資金供給や社会融資などを合理的に増加させ、合理的な流動性を維持する方針を示した。 
また、人民銀の首席エコノミスト馬駿氏は、中国経済がハードランディング(硬着陸)する可能性が極めて低いとの見方を示し、景気減速が確認されても大型な刺激策が発足される可能性が低いと強調した。
人民銀の首席エコノミスト馬駿氏
馬氏は、中国経済がやや減速しているものの、雇用環境は安定しており、大型景気対策を実施する必要性が低いと指摘した。また、国内総生産(GDP)に占めるサービス業のウエートが徐々に高まっているため、これが雇用安定に寄与していると強調。今年1-8月の都市部での新規雇用創出は1000万人となり、雇用市場が安定すれば成長率は7%まで鈍化しても大型景気対策が打ち出されないとの見方を示した。
 これは、昨日のニュースですが、雇用が安定しているとか、1~9月累計の成長率は7・4%と八パーセントを割っていて、景気が悪くなっていて、雇用情勢も悪化しているはずなのですが、この記事では、1-8月の都市部で新規雇用が1000万人になったとして雇用安定に寄与しているなどとしています。

これは、本当に事実なのか、怪しいものです。それに、もし1000万人が事実だったにしても、13億人中の1000万ですから、これが本当に中国の雇用安定に寄与しているのかどうか、疑問です。

まずは、雇用面の中国統計はGDPと同じく、全くあてにならないとみておくべきでしょう。

中国の雇用が不安定ならば、普通は金融緩和をするのですが、それに関しても上で述べたように、慎重姿勢を継続するとしています。変です。従来の中国であれば、すぐに金融緩和策と、積極財政を行いすぐにも経済をたちなおらせ、その後に景気が加熱すれば、すぐにも金融引き締めと、緊縮財政に転じていたはずてす。

本当に、何かおかしいです。そうして、このおかしさの背景にはとんでもない事実がありました。

それは、中国から不正に海外へ流れたカネは3兆7900億ドル実に、外貨準備高より多いカネが不正に海外へでた勘定になっていることです。

これに関しては、宮崎正弘氏のメルマガが詳しいです。そのメルマガより、一部を以下にコピペさせていただきます。詳細は、宮崎氏のメルマガをご覧になって下さい。

宮崎正弘氏
 中国から不正に海外へ流れたカネは3兆7900億ドル  外貨準備高より多いカネが不正に海外へでた勘定になるのだが。。。。。
****************************************
グローバル・ファイナンシャル・インテグリティ(GFI,ワシントンの国際金融監視シンクタンク)の調査に拠れば、中国から不正に海外へ持ち出された金額が精密に報告され、驚くべき巨額の事実が浮かび上がって。 
 つい最近まで筆者は1兆800億ドルと、このGFIの数字を援用してきた(これは2002年か2011年の統計とされた)。 
 ところが新しい報告では2000年から2011年までの統計で、実に3兆7900億ドルが不正に海外へ流れた(Illicit flow)。2005年から2011年の統計で2兆8300億ドルとなる新しい数字に上方修正された。 
どの期間の統計かによって、数字が異なるのは当然といえ、もし2000年から2011年統計で、中国からの海外逃避資金のトータルが3兆7900億ドルとなると、史上空前の新記録。邦貨換算で417兆円弱。日本のGDPの80%にあたる。 
これは中国の金融が空洞化していることを示して余りある。 
以下に掲げる「ワースト・ランキング」はGFIが集計した2002年から2011年の合算統計である。 
1)中国      3兆7900億ドル
2)ロシア      8809億ドル
3)メキシコ     4618
4)マレーシア    3704
5)インド       3431 
桁違いの汚職天国、ロシアのそれも凄いが中国に比べたら何ほどのこともない。
中国からは、2012年から今年に至るまでも確実に金が不正によって海外に流れています。特に、裸官と呼ばれる官僚でも、幹部になると日本では考えられないような天文学的な多額の金を海外に流しています。

これに関しては、以前報道されたこともあります。その記事のURLと、一部を以下にコピべさせていただきます。
中国「太子党」ら、海外蓄財400兆円は氷山の一角だ!
 2014年01月22日 ブロゴス
自らも不正に海外に天文学な数字の金を流している習近平
中国の習近平国家主席が反腐敗対策を宣言する一方で、当の習主席、温家宝前首相、李鵬元首相ら中国共産党や中国人民解放軍幹部のファミリーが海外のタックスヘイブン(租税回避地)に蓄財している一端が、国際調査報道協会(ICIJ)のジェームズ・ボール記者と英紙ガーディアンの報道で明らかになった。
第一報で名前が挙げられているのは習、温、李3氏のほか胡錦濤前国家主席、トウ小平、中国人民解放軍創設者の1人、葉剣英、同大将の粟裕、戴相竜・元中国人民銀行総裁、「八大元老」の1人に数えられた王震、彭真・元全国人民代表大会常務委員会委員長のファミリー計13人。
国際会計事務所プライスウォーターハウスクーパース、スイス銀行大手クレディ・スイス、UBSなど欧米の銀行や会計事務所がバージン諸島での会社設立を仲介していたという。
中国と香港の2万1千人以上が海外会社のオーナーや株主になっており、2000年以降、1兆~4兆ドル(約104兆~約417兆円)の隠し資産が中国から流出したとボール記者は指摘している。
この約417億円という数字、上の宮崎氏の数字とも一致します。中国通の宮崎氏であれば、こちらの記事の内容も良くご存知だとは思いますが、これを知った上で、また別の筋からの情報として、ご自身のメルマガに掲載されたのだと思います。

かつての中国だと、もし景気が悪化し雇用情勢が悪化すれば、すぐにも金融緩和、それも、金利政策ではなく、お金を刷り増しして、お金をバラマキ、積極財政でもお金をバラマキ、すぐにも経済を立て直したのでしょう。実際、昨年の3月までは、日本は、日銀による金融引き締めを実施していたので、たとえお金を刷ったにしても、日本はデフレ円高であったのでやりやすい面がありましたが、もうそうではありません。

このような状況で天文学的な数字の金が海外に流れて、ドルなどに換金されてしまっている現在では、お金を刷りませば、ハイパーインフレになるのでしょう。だから、金利を下げるなどの政策をとろうとしたのですが、それも実施すればハイパーインフレを招くような悲惨な状況に陥っているのだと思います。

今の中国、雇用情勢がかなり悪化しているにもかかわらず、大規模な金融緩和もできない状況に陥っているということです。その理由が本来あるべきはずの、金が消えたというものですから、どうしようもないです。日本などではとても考えられないことです。

もう、この国に先はないということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年10月21日火曜日

【アゴラ】政治 なぜ日本の組織のトップは無能なのか? 大石 哲之―【私の論評】本当に必要なのは、政治システム改革だ、今のまま放置しておけば、これからも団扇問題は発生し続ける!今こそ、戦前から日本にあった民主主義を旨とする政治システム改革が必要だ(゚д゚)!

【アゴラ】政治 なぜ日本の組織のトップは無能なのか? 大石 哲之 

大石哲之氏

松島大臣がうちわ問題で辞任した。

しかし、ほんとうにこの手のくだらないスキャンダルで大臣がやめることが多すぎる。うちわなんてせいぜい十数円のものだとはおもうのだが、くだらない。

低レベルな打ち合いばかりだ。

この低レベルな打ち合いが続くとどうなるか。こういうレベルの打ち合いをすると、ほんとうにバタバタと倒れて、誰もいなくなってしまう。

ちょと目立ったことをしたり、標的になると、過去のちょっとしたスキャンダルを掘り起こされて失脚していく。

こうして、残るのは誰かというと、無能だが、まったくスキャンダルとは無縁で、無垢の白木のような人が残る。

バタバタと打ち合いをした結果、実力者が同士討ちして、最後にのこったのは無能でいままでなにもしてこなかったがゆえに何も経歴に傷がないひとだけがのこるというわけだ。

東條英機が首相に選ばれたのも、このパターンだといわれている。

日本の組織のトップがおしなべて無能なのもこれで説明できる。トップになる50代の半ばくらいまでに、おおきなミスをせず守りをかためてきたひとがトップになる。有能かどうかは関係ない。ミスをして脱落したひとのなかで、ミスをせず生き残ればいいので、有能か無能かはかんけいなく、ミスをしたかしなかったかが問われる。

そういうトップなので、当然トップになっても大きなミスをするようなことはしない。経歴に木津がつかないように、前例を踏襲し、無難に任期を終えて引退する。そしてその後釜も、そういう無難に残った人が着く。これが無限ループで繰り返される。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】本当に必要なのは、政治システム改革だ、今のまま放置しておけば、これからも団扇問題は発生し続ける!今こそ、戦前から日本にあった民主主義を旨とする政治システム改革が必要だ(゚д゚)!

今回の二人の閣僚の辞任は、多くの国民の話題になったと思います。小渕さんの、辞任は、脇の甘さあって、いたしかたないという部分もありますが、松島大臣の辞任劇については、大石氏のような感想を持った人も多いのではないかと思います。

大石氏の略歴と、書籍については、以下のリンクをご覧になって下さい。


この団扇に関しては、松島大臣の他にも配布していた人はたくさんいます。

これは、ツイッターなどのSNSを閲覧しているとすぐに目につきます。以下に目についたものの写真を掲載します。



選挙のときに蓮舫陣営は、Tシャツ のぼり 団扇を配った

インターネットのオークションでは、蓮舫団扇が高値で取引

特に、上の写真のうち、蓮舫のものは完璧に松島法相のものよりも、もっと大掛かりで、組織的に配布されていたことをうかがわせます。

蓮舫は、このことは重々承知で、国会で松島法相を団扇で追求したのだと思います。なにしろ、蓮舫は今は、閣僚でも何でもないので、たとえ追求を受けたとしても、軽傷ですみます。松島大臣の場合そうはいきません。

小渕大臣の辞任も同じことです。政治資金に関しては、菅元総理をはじめとして、民主党でも問題のある人は大勢います。また今は民主党をやめた、小沢氏や、鳩山氏にも問題はありました。しかし、現状では閣僚になっている人は皆無であり、たとえ追求されたとしても、軽傷で済むし、政治資金に関する疑いが生じた時点で、いろいろと証拠隠しに奔走したため、今ではなかなか追求できない状況になっていると思われます。


民主党としては、「肉を切らせて骨を断つ」ということで、このようなことを実施させたのでしょうが、それにしても、これは民主党にとっても、上の記事の大石氏のような感想を持つ国民多数存在することから、マイナス・イメージもかなり大きくなったものと思います。

これでは、民主党は万年野党の道を歩むことは必定です。こういうネガティブキャンペーンは、ここぞというときに、とっておくべきものであり、今の状況で使うようなものではないと思います。

しかし、場合によっては、自分にブーメランとして帰ってくるかもしれない、この禁じ手を使わざるを得ない程の民主党の危機状況というのもあるのだと思います。今のままの民主党だと、万年野党の道を突き進むのは必定であり、いずれは社民党のような存在になってしまうことでしょう。

とにかく、今の民主党、国民生活に資する重要なことはそっちのけで、とにかく存在感を増すために、このような挙動に出ているだけです。

これでは、先日もこのブログで、掲載したように、現状の日本の左翼と同じような道を歩むしかありません。その記事のURLを以下に掲載します。
安倍総理が賃金に口を出す「本当の理由」―【私の論評】現在日本で主流の左翼は本当の意味での左翼ではない。もうその社会的使命はすでに終わっている!左翼から転向した人々は新しい視座を持て(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事から、民主党に関わる部分をピックアプして、コピペさせていただきます。
民主党は、政権交代のときに二大政党制を目論んでいたようですが、二大政党制はまず日本のような政治風土ではできません。なぜなら、左翼の自覚があまりにも足りなすぎるからです。
残念ながら、今のままでは、日本ではどの政党も万年野党です。民主党が駄目だからといって、社民党や共産党ではなおさら駄目で、私達は自民党が万年与党になることを認めざるをえない状況にあります。
現状では残念ながら、自分たちの理念や理想を旨とする左翼ではなく、保守や、その時々の政権与党に対する反逆としての思想しか持ちあわせない左翼が主流となっています。理念・理想を持たず、時々の政府に対する反骨精神しかない左翼に、魅力など誰も感じません。
反骨精神というと聴こえが良いですが、これなど、今やただの頑固者と言い換えても差し支えない侮蔑の言葉です。なぜなら、社会は変化していくのがあたり前であり、ただ反対しているだけでは、変わっていく社会に対応できないからです。社会に対応していくためには、どんな組織であれ、自ら変貌を遂げなくてはなりません。
そうして今日本で主流となっている、左翼は時々の与党に対して反対勢力として存在しているどころか、自虐的歴史観の発信源ともなっています。その時々の政権与党などに反対するだけではなく、日本そのものを完全否定、破壊するのが正しいと考える、EUなどの左翼では考えられないような考え方で運営されています。

現在の日本の左翼の主流は反骨精神のみで創造性は失われた
本来「左翼は革新、革新は革新を呼ぶ」という理念の下に運営されるべきものであったはずです。しかしも、左翼の自覚があまりにも足りなすぎるため、左翼=革新、右翼=保守という考え方はなりたたなくなってしまいました。今の左翼の頭中身は、まるで化石のようです。 
本来的には、左翼は新しい左翼を常に追及し、国政の内部システムを監査するという役目もあったはずです。 
本来まともな、左翼政党の存在価値は、考え方は右翼や、保守などとは異なっていたにしても、現代主権国家における国益重視にあるべきなのです。 
その本来の姿を忘れた左翼は、日本の国益に敵対する特ア3国(中国・韓国・北朝鮮)の擁護者になってみたり、朝日新聞をはじめとする日本の大手マスコミなどもそれを擁護し、ともに自虐史観を流布したりするという愚劣な行動を繰り返しています。 
単なる反逆者としての左翼は、本来の左翼としての自覚もなく、誇りも捨て去ったものと見えます。
民主党には、左翼系の人も多いですし、そういう人々が高い地位を占めています。この人達が、現代日本の主流となっている左翼と同じ考えを持っています。だから、反骨精神だけで、創造性がまるでありません。

だからこそ、このような団扇騒ぎで、存在感をアピールするしか仕方ないのかもしません。

それに、この問題は、さらに日本の政治システムの稚拙さが追い打ちをかけています。というより、こちらの問題のほうが、より根本的なものかもしれません。

アメリカでは財務長官就任の際の身体検査は、想像を絶するくらい厳しく、なりたがる人が少なく第一次オバマ政権のときは、半年以上もこのポストが空いたままになっていたと、記憶しています。こういう厳しい身体検査を通り抜けた、財務長官は真っ白木といっても良いほど、チリもホコリもでない人に違いありません。

それでも、日本の歴代の財務大臣よりは有能だと思います。無論、歴代の財務長官の中には、無能のそしりを受けた人もいますが、少なくとも、誰も、デフレの真っ最中に増税しろなどと発言する人はいません。

だから、スキャンダルの有無と、有能さとの間には、特に相関関係や因果関係などないと思います。

ただし、団扇の件については、本当にくだらなさすぎると思います。日本政府のトツプが無能に見えるのは、政治システムの稚拙さに起因していると思います。このような政治システムの中に組み入れられたら、誰もが無能になってしまいます。

これは、政府などに民間の人を導入しても、半年もたてば、既存の政治家と同じようになってしまうことからもうかがい知ることができます。

もう、日本の政治システムは、制度疲労を起こしているのだと思います。抜本的な改革が必要ですが、その前にできることから改革していくべきと思います。まずは、憲政の常道などを復活するなどのことから始めたらいかがでしょうか。

ちなみに、憲政の常道については、倉山満氏が憲政史家という専門家なので、この方の説明を以下に掲載しておきます。

憲政史家 倉山満氏
おさらいー「憲政の常道」とは
「憲政の常道」とは、以下の三つの要素から成立します。 
一、衆議院第一党の総裁が総理大臣になること。 
二、政権交代の前か後には総選挙があり、国民が選択する機会が与えられること。 
三、慣例として認められること。 
 学術的に定義すると、「二大政党による議院内閣制という憲法習律」となります。どうです、難しいでしょう?これ、言うは難しく、やるのはさらに難しいのです。詳しく説明すると、それこそ1000頁ではきかないので要点のみを。(笑) 
 この三つの原則から派生して、色々と難しい話が出るのです。 
 一からは、「病気でもない総裁を次々と変えてはいけない」「総理大臣より強い与党実力者がいてはならない。なぜならばその人は権力をふるうだけで責任をとらないから」「第一党がこぞって他の党の党首に投票してはいけない」「総裁でない人を総理大臣にしようなどという陰謀は許さない」とか。 
 ニからは、「自党の都合で総裁総理を変えたのならば総選挙で国民に信を問わなければならない」「総選挙ができないのなら簡単に総理を変えてはいけない」「政権担当能力をなくして総辞職するなら、第二党に政権を譲らなくてはならない」とか。 
 三からは、「法律の条文に書いてあるかないかだけを言い訳にしてはならない」「結果としても手続としても政治家は民主制を守り国民を納得させなければならない」「政治家には守らねばならない規範がある」とか、ですね。 
 三から派生する話に至っては、「政治家にそんなことできるの?」と疑問に思うかもしれません。でもそれは天に唾する行為です。その政治家を選んでいるのは国民なのですから。「民主主義」などを建前にした以上、政治家どころか官僚のやった失敗まで「主権者である国民の皆様の決めたことですから」と言い逃れされてしまいますから。 
 もうひとつ大事なことを。英国人はそれができているのです。彼らは数百年かけて(色々計算はありますが、私の計算では早めに見積もって約二百年、遅くて七百年)、それを自らの手で勝ち取ったのです。同様に、大日本帝国も、約六十年でそれを自らの手で勝ち取ったのです。しかも本家の英国よりも早く、彼らに負けないだけの立派なものを。 
 どうせ何もできない、何をやっても無駄、勝つ奴と負ける奴は最初から決まっている。そんな子供じみた戯言をしたり顔で吹聴する輩は多い。そういうことを言う人こそ子供である。 
 今の日本、駄目なのは子供だってわかっているのである。それを言う言説に何の価値があるのか。 
 今の日本、真の大人は、こうすればよくなる!を具体的に提示できる人だと思います。私の仕事は、その為の材料を提供することです。大学の授業のように一方的な受身ではなく、皆様の参加をお待ちしています。
今回の、民主党の団扇さわぎは、倉山氏上の文章にもでている、子供のようです。それは、程度の差あれ、自民党や他の党も同じようなところがあります。そうして、なぜ子供じみたようなことになるといえば、先に述べたように、「へたれ左翼」のせいもありますが、日本の政治システムが制度疲労を起こしていることもあります。

戦前は無論のこと、戦中でさえ最初の頃は、日本の独自の民主主義がまさに花ひらかんとしていました。しかし、今の政治システムでは、せっかくのこの素晴らしい日本の民主主義に基づく、政治システムが継承されず、発展もしてきませんでした。

この伝統は、戦後少しの間はまだ保たれていました、あの三木武夫氏ですら、憲政の常道は意識していしまた。

これも、倉山満氏がブログに掲載していますので、そこから引用して以下にまとめます。

三木武夫とマッカーサー
昭和二十三年九月。片山社会党に続き、芦田民主党の連立内閣は崩壊寸前でした。しかし、マッカーサーと側近のケージス大佐は反対党の吉田茂に政権を渡したくない。そこで、三党連立の残る一党である国民協同党党首の三木武夫を呼び出し、政権を担当するよう命令しました。 
マッカーサーは二度に渡り三木を呼び出しましたが総理の座を蹴り、その後26年間も少数派の悲哀を味わうことになります。ここで重要なのは、三木の台詞です。 
アメリカにデモクラシーがあるなら、日本には憲政の常道がある! 
我が国では国民の意思を無視して最高権力者を選ぶことは許されない。権力者が交代するならば、総選挙で国民に審判をあおがねばならない。それが戦前日本人がたどりついた日本流民主制です。 
後年の三木武夫は、倉山氏も、防衛費1%枠から、靖国神社まで、三木武夫の恐怖政治が自民党を壊したと、酷評しているように決して良い政治家とはいえなかっのですが、この当時の三木武夫をはじめとする、日本の政治家には、憲政の常道という考え方が根付いていたのです。

今こそ、日本独自の民主主義を再興させ、それを政治システムに取り込み、維持発展していく時だと思います。そうでないと、いつまでも団扇騒ぎのような馬鹿騒ぎが日本の政治を駄目にしていきます。

ちなみに、倉山満氏はFacebookにおいて、以下のようなコメントをしています。


確かに、首相は、最近増税に関する慎重宣言をしました。それは、このブログでも昨日掲載したばかりです。
安倍首相が消費増税の延期示唆、経済への影響踏まえ判断=FT―【私の論評】安倍総理は、外国の新聞社には増税見送りの示唆をするが、殺人マシーンと化した財務省に諜略された日経・朝日新聞をはじめとする大手新聞にはそのようなことはしない。しかし、本当にそんな事で良いのだろうか(゚д゚)!

この記事では、安倍総理がイギリスのフィナンシャル・タイムズへのインタビューで、消費税増税の延期を示唆したことを掲載しました。

この記事の結論は、表題どおりですが、記事の最後は以下にように締めくくりました。
総理は、今後アメリカの新聞や、政府に対して働きかけをし、日本の増税は、世界経済に悪影響を及ぼすということで、反対の世界的世論を盛り上げてもらうようになるかしれません。 
しかし、そんなことで良いのでしょうか。省益を再優先に追求する財務省は、そんなことは、おかまいなしに、増税に突き進み自殺者を増やし「殺人マシーン」と化してしまうのでしょうか。 
本来は、このような問題は日本の国内で解決すべき問題と思います。外圧によって、増税が延期されるようにでもなったら、本当に情けないことだと思います。 
日本のことは、日本でまともに、常識的にできるようになるべきと思います。この記事では、財務省ばかりに非があるような書き方をしていますが、私はこのようなことになるのは、多くの政治家にも問題があると思います。 
財務省が出鱈目を言ってきたら、その場で論破してやれば、財務官僚も、赤っ恥をかき、ブライドの高い彼らは、二度とそのようなことはしなくなると思います。そうして、これは何もそんなに難しいことではないと思います。マクロ経済を大括りで知っていれば良いだけです。経済の専門家のように、細かいことまで知る必要はないし、何も細かい計算や、シミレーションができなくても、おかしなことは指摘できるはずです。そのくらいのことは、勉強して欲しいです。
倉山満氏のコメントの真偽は、わかりませんが、日本の政治システムがこれだけ、制度疲労を起こしている現状では、官僚などが、容易に政治に口をはさみ、干渉しやすく、裏工作で団扇問題等でで閣僚が辞任しなければならなくなるような状況をやすやすと招いていることは事実だと思います。

財務省の官僚からすれば、今の政治システムは、非常に介入しやすい、穴だらけのシステムであり、少し頭を使えば、自分に有利に事を運ぶことなど簡単だと思います。

今のまま、日本の政治システムをそのまま放置しておけば、様々な勢力から、簡単に日本の政治に干渉できる余地が残されてしまいます。そうして、団扇問題はこれからも発生し続けます。彼らは、いつまでも政治システムを改革しない政治家らを「心の底から愚鈍な馬鹿」と思っているに違いありません。

憲政の常道が息づいていた時代には、マッカーサーですら、三木武夫を自分の意のままに動かすことはできませんでした。これが、本来の日本の民主主義であり、その民主主義に基づいた政治システムが息づいていたということです。

しかし、今では、これもすっかり破壊されたようで、多くの政治家が制度疲労をおこした政治システムに翻弄されています。確かに、政治家の不勉強という側面も否めませんが、いかに、有能な人が政界に入ったとしても、政治システムがまともで無い限り、団扇問題と似たようなことはいつまでも繰り返されます。このままでは、いつまでたっても、モグラたたきのような状況になります。

経営学の大家である、ドラッカー氏は、頻繁に同じような問題が発生する場合は、それは最早人の問題ではなく、システムの問題であり、システムを変更する必要があると語っています。

まさに、日本の政治システムもそうなのです。

日本の政治システムの変更は、日本のデフレからの脱却と並ぶ、現在の日本の最優先課題だと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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