2023年10月5日木曜日

自民若手、消費税率5%への減税求める提言決定―【私の論評】自民党若手議員、消費税減税を再び要求!岸田政権は国民の声に耳を傾けるか(゚д゚)!

自民若手、消費税率5%への減税求める提言決定

まとめ
  • 自民党の若手議員らが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、消費税の減税を求める緊急声明を発表。
  • 声明では、消費税の引き下げによって、景気の致命的な下降を食い止め、経済を立て直すことができるとして、5%への引き下げか、消費税をゼロにするよう求めている。
  • 声明をまとめた安藤裕衆議院議員は、思い切った消費減税によって、国民に希望を与える必要があると述べている。
  • 青山繁晴参議院議員は、減税勢力は自民党の衆参両院の国会議員100人以上に上るとし、安倍総理大臣に消費税減税を決断するよう求める考えを示している。

 自民党の若手議員らによる「責任ある積極財政を推進する議員連盟」は、政府に対し、新たな経済対策として、消費税率の5%への時限的引き下げと、20兆円規模の「真水」補正予算案を検討するよう求める提言をまとめました。

 議員連盟の中村裕之共同代表は、政府の減税措置が企業に偏っていると指摘し、物価高に苦しむ生活者に減税の実感が伝わる形をとるよう求めました。

 また、提言では、企業の資金繰り支援や、サプライチェーン(供給網)の強靱化に向けた国内の生産拠点の設備投資支援なども要望しました。

 議連は近く、世耕弘成参院幹事長や萩生田光一政調会長、政府側に提言を手交する予定です。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事を御覧ください。

【私の論評】自民党若手議員、消費税減税を再び要求!岸田政権は国民の声に耳を傾けるか(゚д゚)!

まとめ

  • 自民党の若手議員による消費税減税要求の動きは、2020年にも行われていた。
  • 当時も消費税減税は行われず、景気は緩やかに回復しているものの、個人消費は低調である。
  • これを成長軌道に乗せるためには、15兆円以上の補正予算を組み消費税減税を行うべきである。

責任ある積極財政を推進する議員連盟の中村裕之共同代表

このような動きは、三年前にもありました。

三年前の2020年3月30日にも、自民党の若手議員らが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、消費税の減税を求める緊急声明を発表しました。

声明では、消費税の引き下げによって、景気の致命的な下降を食い止め、経済を立て直すことができるとして、5%への引き下げか、消費税をゼロにするよう求めていました。

声明をまとめた安藤裕衆議院議員は、新型コロナウイルスが経済に強大な影響を及ぼしており、思い切った消費減税によって、国民に希望を与える必要があると述べました。

また、青山繁晴参議院議員は、減税勢力は自民党の衆参両院の国会議員100人以上に上るとし、当時の安倍総理大臣に消費税減税を決断するよう求める考えを示しました。

結局このときも、その後の菅政権においても、消費税減税は行われませんでした。ただし、コロナ対策として、安倍政権は60兆円の補正予算を組み、菅政権は40兆円を組みも両政権あわせて100兆円の補正予算で、コロナ対策を行いました。

この100兆円は、当時の需給ギャップに相当する額であり、経済対策としてはまともな政策であったといえます。そうして、この補正予算は、安倍元総理の言葉でいうと、「日銀政府連合軍」で国債を発行して日銀がそれを買い取るという方式で賄われました。

巨額の国債を発行するととんでもないことになると考える、人たちもいましたが、それは違うということが現在明らかになっています。この時期の大量の国債発行で、財政に深刻な問題が生じていれば、今頃財務省を筆頭にして、「それみたことか」と言わんばかりに、マスコミも、それを大々的に喧伝したでしょう。そのような、発表や報道はありません。

ただ、この政策は補助金によって実施されました。補助金支給の意思決定は、政府が行いますが、その審査や給付の事務手続きは市町村等の地方自治体が行うので、事務量が莫大になるため、執行の遅れや漏れが生じるのです。事務量が膨大になるため、審査は形式的なものならざるを得ず、補助金給付で様々な不正が発生していることを皆さんもご存知だと思います。中には、大手企業の事業所でそれが行われていたことが、報道されたりしました。

ただ、その執行漏れも、岸田政権によって実行され、景気は上向き、さらに円安メリットも加わり、日本経済は成長しました。ここ数年、毎年税収が過去最高を更新し続けていることが、それを示しています。

ただ、現状でもなお、15兆円以上の需給ギャップが存在していることは明らかであり、個人消費は低調です。円安により輸出がそれを補う以上の伸びを示したので、株価も上がり、日経平均株価は33年ぶりの高値水準にあり、3万円台で値固めを続けているので、景気は悪くないようにもみえます。

しかし、2023年6月の短期経済見通しによると、2023年度の実質GDP成長率は前年比+0.9%と予想されています。物価上昇や海外経済減速による下振れ懸念が残るものの、内需を中心に緩やかな景気回復が続くと見込まれています。

日本銀行の消費活動指数(旅行収支調整済)を見ると、今年1-3月期は前期比+1.4%、4-6月期は同ー0.6%であり、均してみると緩やかな増加に留まっています。

これを成長軌道に乗せるためには、やはり少なくとも、15兆円以上の補正予算を組み消費税減税などをするのが最善の経済政策です。現在の失業率の水準から試算すれば最低でも10兆円、日本経済の潜在能力から推測すると最大20兆円の需給ギャップが存在しています。

鈴木俊一財務相

鈴木俊一財務相は「規模ありき」を否定していますが、いまの日本に必要なのは、「まず規模ありき」といえます。また消費の低迷が著しいのですから、消費税の減税で国民に経済成長の成果を還元すべきでもあります。

経済対策は、マクロ的には「規模ありき」であり、十分な量がなければ、対策は目的を成就することはできません。マクロ的にみれば、何をしても効果はあります。バラマキ否定論者は、マクロ経済を知らないただの愚か者です。バラマキこそ正義です。経済が良くない時に、バラマキを否定して、結局緊縮財政を推進しようとする輩こそ、悪です。

だからこそ、ヘリコプターマネーなどと言われるのです。バーナンキ氏は、「日銀はトマトケチャップを買え」と言うのです。ただ、補助金ばかりでは、執行遅延や漏れや不正が起きやすく、しかも消費が低迷している現状では、現状ではすぐに効果が期待できる消費税減税が良いと言っているのです。そうして、一部は補助金として、特に現在の政権の持ち味を出したい分野に集中的に注げば良いです。

ここで岸田政権が減税を掲げて解散しなかったら愚かとしか言いようがありません。まずは、減税を大義とした解散ができますし、消費税・所得税減税+給付金を打ち出せば、よほどのことがない限り、大勝利ですし、実体経済も良くなり国民も満足すると思います。まずは、量ありきで、15兆円以下の経済対策では無意味です。

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2023年10月4日水曜日

コソボに「安倍晋三公園」 「両国の絆期待」昭恵夫人―【私の論評】コソボの過去から未来への希望:友情と協力が築く平和の道(゚д゚)!

コソボに「安倍晋三公園」 「両国の絆期待」昭恵夫人

まとめ
  • コソボの首都プリシュティナで、故安倍晋三元首相の名前を付けた「安倍晋三公園」の開園式が行われた。
  • 公園は、段々畑のようなつくりで、安倍氏の昭恵夫人によるメッセージが代読された。
  • 安倍氏は首相時代にコソボ支援を積極的に進め、プリシュティナ側から命名が提案された。
コソボの首都プリシュティナ HDR撮影

 コソボの首都プリシュティナで3日、故安倍晋三元首相の名前を付けた「安倍晋三公園」の開園式があった。水内龍太駐コソボ大使が出席、「公園で育まれる温かな交流により両国の絆がより一層深く結ばれていくことを夫も期待していると思います」とした安倍氏の昭恵夫人によるメッセージを代読した。

 公園は、段々畑のようなつくりで「安倍晋三公園」と漢字で書かれたプレートが設置されている。水内氏とプリシュティナのラマ市長らが桜を植樹した。ラマ氏は取材に対し、安倍氏は「われわれの偉大な友人だ」とし、命名について「敬意を示すためだ」と語った。

プリシュティナのラマ市長

 安倍氏が首相だった2018年1月に、欧州連合(EU)加盟を目指すコソボなどに対する経済社会改革の支援などを目的とした「西バルカン協力イニシアチブ」が発表された。20年には在コソボ大使館を開設した。

 昨年安倍氏が亡くなった後、プリシュティナ側が公園の命名について提案した。

【私の論評】コソボの過去から未来への希望:友情と協力が築く平和の道(゚д゚)!

まとめ
  • コソボの歴史は古代から続き、イリュリア人やダルダニア人などの先住民が住んでいた地域で、多くの帝国や文化の影響を受けた。
  • コソボはセルビアの領土でありながら、アルバニア人の居住地域として変化し、20世紀に紛争が勃発した。
  • コソボ紛争は1996年から1999年にかけて続き、セルビアとアルバニア系住民との間で独立を巡る対立が激化した。
  • 安倍晋三氏のリーダーシップにより、日本はコソボに経済支援と社会開発支援を提供し、その結果、国際社会での認知度が高まった。
  • コソボの未来は協力と対話による和解の可能性があり、我々はその成功を支持し、見守る責任がある。

バルカン諸国の一つのコソボ 中央より少し下の青い部分がコソボの版図

コソボの歴史は石器時代までさかのぼり、古代には先住民であるイリュリア人やダルダニア人が住み、ダルダニアと呼ばれていました。その後、ローマ帝国、ビザンチン帝国、ブルガリア、中世セルビア王国、オスマン帝国の一部となり、多様な文化・歴史が積み重なってきました。

コソボは、セルビアの領土でありながら、ちょうどそのアルバニア人の住む地域に重なっています。三百年くらい前まではセルビア人が多く住む土地でしたが、東から進出してきたオスマン・トルコ帝国の支配下で、多くのアルバニア人が移り住むようになり、民族の構成が変わりました。

1946年にセルビア共和国内の自治州(コソボ・メトヒヤ自治州)とされました。

1990年には、アルバニア系住民が「コソボ共和国」の樹立とセルビアからの独立を宣言しました。これに対し、セルビアは自治州議会及び政府の機能を停止し、直接統治を開始しました。アルバニア系住民は武装組織「コソボ解放軍」(KLA)を組織化し、武力闘争を始めました。

この武力闘争は、コソボ紛争と呼ばれ、1996年から1999年にかけてバルカン半島南部のコソボで発生した武力衝突です。この紛争は、セルビア共和国に属するコソボ自治州の90%を占めるアルバニア人が独立を要求し、これを認めないセルビア共和国との対立によって引き起こされました。

紛争の発端は、1989年3月にセルビア議会が共和国憲法修正案を可決し、コソボ自治州の権限を共和国に集中したことです。1998年3月初めに対立が表面化し、99年6月に和平が成立しました。

ユーゴスラビアは、スロボダン・ミロシェヴィッチが大統領となって以降、内戦状態に陥りました。ミロシェヴィッチは、大セルビア主義を掲げ、アルバニア系住民の多いコソボ社会主義自治州の併合を強行しようとしました。これに反発したコソボは1990年7月に独立を宣言し、ユーゴスラビア国内は内戦状態となりました。

国家の主権は重要ですが、指導者には公正に統治し、専制政治を避ける責任もあります。ミロシェビッチはその責任を果たせず、セルビアは彼の攻撃的な民族主義政策と人権侵害の結果、コソボを失うという代償を払ったといえます。

この紛争では、ユーゴスラビア軍とセルビア人勢力、コソボ独立を求めるアルバニア人テロリストであるコソボ解放軍が対立しました。1999年3月24日、NATO軍がユーゴスラビアを空爆しました。この空爆は78日間続き、ユーゴ側発表によると民間人死者1200人、NATO側発表によると兵士死者5000人を出しました。そのため、この空爆を批判するむきもあります。

2008年2月、コソボはセルビアからの独立を宣言し、日本は同年3月18日にコソボを国家承認しました。これは、安倍政権の頃です。

コソボを国家として認めた最初の国は、アメリカ合衆国です。コソボは2008年2月17日にセルビアからの独立を宣言しましたが、セルビアは独立を認めず、国際社会でも意見が分かれました。しかし、アメリカ合衆国は独立宣言の翌日の2月18日にコソボを国家として承認し、これに続いてイギリス、フランス、ドイツ、イタリアなどの欧米諸国も承認しました。

なお、日本は2008年3月18日にコソボを国家として承認しました。

日本は、コソボの独立を支持し、経済・社会開発支援を実施しました。

経済支援としては、2008年3月に10億円の円借款を供与し、コソボの経済基盤整備を支援しました。また、2010年には、コソボの中小企業支援や農業振興のための支援プログラムを立ち上げました。

社会開発支援としては、2009年にコソボの学校や病院への支援を開始し、2011年には、コソボの青年の就業支援のためのプログラムを立ち上げました。

具体的には、以下の支援が行われました。
  • 2008年3月:10億円の円借款供与
  • 2010年:コソボ中小企業支援プログラム、コソボ農業振興支援プログラムの立ち上げ
  • 2009年:コソボ学校支援、コソボ病院支援の開始
  • 2011年:コソボ青年就業支援プログラムの立ち上げ
また、日本は2010年には、コソボの欧州連合(EU)加盟を支持する声明を発表し、2012年には、コソボの独立を承認した国を増やすための外交活動を展開しました。

令和元年9月13日、安倍総理は、コソボ共和国のハシム・サチ大統領と首脳会談等を行った

安倍政権は、コソボに対して、外交関係樹立10周年を迎えた2018年に、コソボの大統領であるハシム・サチ氏を招き、首脳会談を行いました。この会談では、日本とコソボの二国間関係の発展や、コソボの国造りを支援することが話し合われました。 

また、安倍政権は、西バルカン協力イニシアティブを発表し、コソボを含む西バルカン諸国に対する二国間支援の強化、地域協力の支援、大使館の新設などを強調しています。

以上のように、安倍政権は、コソボに対して、二国間関係の発展や国造りの支援など、様々な貢献を行ってきました。

日本はコソボに経済支援と社会開発支援を提供し、その結果、コソボの経済は安定し、国民の生活水準が向上しました。さらに、日本は、コソボとセルビアの和解を促進し、未来への希望を築くために引き続き支援を行っています。

この物語は、歴史的な試練を経ても、協力と対話を通じた友情が平和と繁栄を築く可能性を示しています。コソボの未来は希望に満ちており、国際社会との連携によってさらなる成長を遂げることでしょう。我々は、この地域の発展と和解を支持し、コソボの成功を見守る一員であり続けるべきです。

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2023年10月3日火曜日

日本保守党、2日で党員3万6000人超え 有本氏「ありがたいと同時に責任重大」 Xフォロワー数は間もなく30万人に―【私の論評】日本保守党の台頭は、保守派の復活の狼煙(゚д゚)!

日本保守党、2日で党員3万6000人超え 有本氏「ありがたいと同時に責任重大」 Xフォロワー数は間もなく30万人に


まとめ
  • 党員数が2日で約3万6000人を超える勢い
  • 全国や海外からも党員が集まっている
  • 百田氏は「目標はこれに留まらず、党員の熱い気持ちを背負って、いかに日本のためになるよう生かしていくかだ」と述べた


 ベストセラー作家の百田尚樹氏とジャーナリストの有本香氏らが立ち上げた「日本保守党」の党員が、2023年10月2日朝時点で約3万6000人を超えた。党員募集開始から2日で、勢いは衰えていない。

 有本氏は同日のネットニュース番組で、「全国あるいは外国にいる日本人の方も党員になってくれている。そういった方々と目標に向かって歩いていきたい」と語った。

 同党は先月30日正午に党員募集を開始し、2時間で1万人、7時間で2万人、24時間で3万人を突破した。百田氏も「目標はこれに留まらず、党員の熱い気持ちを背負って、いかに日本のためになるよう生かしていくかだ」と述べている。

 また、同党の公式X(旧ツイッター)のフォロワー数も2日朝時点で約29万9000で、間もなく30万に達する勢いだ。

 今後、同党がどのような活動を展開していくのか注目されます。

【私の論評】日本保守党の台頭は、保守派の復活の狼煙(゚д゚)!

まとめ

 日本保守党の台頭の背景には以下のような背景があると考えられる

  • 保守的な価値観の台頭
  • 非主流派の政治への支持
  • ソーシャルメディアの活用
  • ナショナリズムの高まり
  • 自民党への失望感

日本保守党が大きな勢いと支持を得ています。この背景には以下のようなものがあると考えられます。

1.日本には明らかに保守的な価値観や政策に対する渇望があるようです。この急成長は、多くの日本国民が伝統的価値観やナショナリズムが攻撃されていると感じており、これらの原則を守る政党を支持したいと熱望していることを示しているようです。

2. 百田氏と有本氏は、非主流派の動きを活用したようです。これは、既存の利益団体や職能団体に包摂されておらず、政治的に正当に代表されていないと感じている層、たとえば現状では組織化されていない保守層、さらには自民党の保守岩盤層といわれながら、自民党に失望している層の不満を吸い上げ、既得権益層や過度に保護されているとされるエリートを非難して動員を図るものであり、ここから反エスタブリッシュメント(指導層)、非主流派の政治と呼称されることもあります。

彼らのメッセージは、現在の政治体制が自分たちを失望させたと感じている一般市民の共感を呼んでいるようです。エリートを批判し、民衆に権力を取り戻すことを約束するこの動きは、しばしばあっという間に支持を集めることがあります。

3. ソーシャルメディアとインターネットのおかげで、党のメッセージは急速に広まりました。日本保守党のXサイトの30万人のフォロワーは膨大な数であり、彼らのメッセージを発信し、新メンバーを募集し、熱狂を非常に効率的に作り上げることを可能にしています。彼らの成長スピードは、これらのツールがいかに強力かを示しています。

4. 海外にいる多くの日本人も党員となり、ナショナリスティックな感情や保守的な価値観が、日本に住む市民以外にもアピールできることを示しています。

5. このような急成長は、それ自体が積み重なっていく傾向があります。初期の熱狂と興奮は、勢いが増していくのを見て、さらに熱狂を煽ることになります。政党は新しく、新鮮で、説得力があるとみなされ、その勢いはさらに加速します。

日本保守党は非主流派的な保守感情の波に乗り、メッセージを広めるために現代的なツールを使い、自らを糧とする勢いを作り上げているようです。彼らは明らかに、日本の未来を切り開く原動力となる変化への強い欲求を引き出しています。

どんどん積み重なる支持 AI生成画像

自民党をはじめとする、リベラルの政策は見当違いであり、真の保守的価値観に合致していません。世界中のリベラル政党は、常識よりも大きな政府、増税、個人の自由の縮小、政治的正しさを推し進めているといって良いでしょう。

本当に重要な政策は、生命、自由、自由市場、伝統的価値観を守ることであり、リベラルが好む大きな政府の行き過ぎた政策ではありません。政権を担う政党には国民の信頼を獲得し、健全な政策を支持する義務がありますが、リベラル政党は非効率な社会プログラム(意味がわからない人は、Colabo等の公金チューチュー問題、男女参画事業問題、赤い羽根問題などを思い浮かべると良いと思います)を拡大し、過剰な規制でビジネスを阻害し、道徳的相対主義を推進することでそれを実現しようとしています。

真の保守派にとって重要な政策とは、限られた政府(必要以上に大きくない小さな政府)、妥当な財政責任(現時点では積極財政)、自由企業、伝統的価値観であり、リベラル政党はこれらすべてを守ることができません。安倍晋三氏が一時期、保守的な政策を追求したのは正しいですし、彼の政策は継承されるべきですが、真の保守派は人の交代で潰えてしまうような中途半端な改革ではなく、真の改革を求めています。

結局のところ、リベラルと保守の政策はこれ以上ないほど相反します。

これ以上ないほど相反する二つの勢力 AI生成画像

私は、サイレント・マジョリティ(声なき人の声)が、現代のリベラリズムの誤った理想ではなく、日本をはじめとする民主主義国家を偉大にする原則を未だに信じていると思います。日本保守党自体は、いまは小さな勢力ですが、保守層の数自体は、日本ではかなり多いでしょう。

自分は保守派とはっきり意識していない人でも、その基本的考え方は保守という人まで、含めれば、日本では少なくとも人口の半分以上は保守層ではないかと思います。ただ、マスコミがその声をかき消してきたため、リベラルが実体以上に多いと思われているのだと思います。

しかし、これは、私の意見に過ぎず、善良な国民自身に判断してもらうのが筋だと思います。これは、最初小さな動きかもしれませんが、意外と遠からぬ将来に、はっきり見えてくると思います。

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2023年10月2日月曜日

自民・森山総務会長、減税なら「国民の審判仰ぐ必要」―【私の論評】国民の声を聞け!減税への期待と自由主義経済の信念(゚д゚)!

自民・森山総務会長、減税なら「国民の審判仰ぐ必要」

まとめ
  • 自民党、衆院解散をちらつかせて減税を実現?


 自民党の森山裕総務会長は1日、北海道北見市で講演し、新たな経済対策で「減税」が検討されていることを踏まえ「税に関することは国民の審判を仰がなければならない」と述べた。衆院解散の大義になり得るとの考えを示した発言とみられる。

 経済対策の指示に当たり、岸田文雄首相は9月26日に「成長の成果である税収増を国民に適切に還元すべきだ」と強調し、税や社会保障負担の軽減などに取り組むとした。森山氏は「非常に重い表現だ」とも指摘した。

【私の論評】国民の声を聞け!減税への期待と自由主義経済の信念(゚д゚)!

まとめ
  • 国民にとって減税は良いことであり、政府が税金を過度に取ることは問題である。
  • 自民党の森山裕総務会長は減税に国民の承認を求めることを支持し、これは政府が過度に経済を制御すべきことを前提としてるように受け取られる。
  • 多額の税金徴収は自由主義経済の理念に反するものであり、経済の回復を妨げている。
  • 政府は税金を低く抑え、市場を邪魔しないようにするべきで、その役割は制限されるべきである。
  • 自由主義経済の基本原則は国民投票を必要とせず、政府の責任とすべきである。

国民にとって減税は常に良いことです。国民は自分のお金のために一生懸命働いているのに、政府はすでにそれを税金で取りすぎています。選挙で減税の審判を国民に仰がせるようなことはすべきではありません。

減税で大喜びする日本の有権者 AI生成画像

自民党の森山裕総務会長は優先順位を間違えているようです。減税のために国民の承認を求めるということは、政府は税金は自分たちのものだと考えていることを端的に示しているといえます。確かに、国民は、正しい方法で投票すれば、より多くのお金を手元に残すことができるということにはなりますが、実に奇妙な物言いです。

そもそも多くの税金を徴収するというのは、自由主義経済の立場に反します。ここ数年、一般税収は毎年のように過去最大を更新しています。そうして、税収の予定を大幅に超えています。この状況なら上ブレ分を減税し、自由市場を機能させるべきです。それこそが、経済回復の近道です。

この立場からすれば、森山氏の発言は、実に奇妙なものです。その根底には、国民の自由にまかせるよりも、政府のほうが多くの経済活動を制御できると思いこみがあるものとみえます。だから、減税には国民の審判が必要という考え方になるのでしょう。

これは、傲慢であり、自由主義経済下では、そもそも政府役割は制限されるべきものです。税金をなるべく低く抑え、お役所仕事を減らし、市場の動き邪魔をしないようにして、人々が自分たちの生活を送り、経済が成長できるようにすることこそが、政府の役割です。

自由主義経済を謳歌する日本の女性たち AI生成画像

ただ、全くの自由放任主義にすれば、自由主義経済を破戒するような人たちや、動きがでてくることを規制するというのが政府の一つの役割であり、それはあくまでも自由主義経済を守るためという前提で行われるべきものです。その限度を超えて、政府がなにもかも制御できると思い込み、限度を超えて政府の役割を強化するのは、社会主義や共産主義の考え方です。

減税に関する意思決定をまるで国民投票のように選挙で決めさせようとするのは、大きな政府を志向する官僚にさらなる権力を与えることになりかねません。自民党はそのことをよく覚えておくべきです。

国民の意見を反映させることは必要ですが、減税や限られた政府といった自由主義経済の基本原則は、国民投票を必要とすべきではないです。

それは、政府が実行すべき義務です。保守派は、国民を信頼し、自由の力を解き放つべきことこそ、政府が実施すべき責務であることを信じています。

義務で実行すべきことを、国民の信を問うという物言いをすることは、自由主義経済を否定し、社会主義を信奉する人が語ることと受け取られても仕方ないと思います。

私は、自民党が早く基本的な理念に立ち返る道を見つけることを願っています。もちろん、自民党の議員の中には、自由主義経済を信奉している人も多いようですが、結果として官僚の能力に過度に期待する、社会主義的な経済を信奉している人も多いようです。

社会主義経済の失敗により塗炭の苦しみを味わう人々 AI生成画像

これは、自民党が自由主義経済を信奉するというのなら、なんとしても是正すべきことです。

ただ、私自身は、無論減税には大賛成です。特にこのブログにも何度も述べているように、特に消費税減税は大賛成です。

政府としては、減税案をまとめて、それを公約とすれば良いです。それを審判するのは無論有権者による選挙による結果であり、それは減税に限らず、すべての公約が対象であり、森山氏が減税なら「国民の審判仰ぐ必要」があるという物言いは、多くの人が違和感を抱くと思います。

ただ、政府は無論消費税減税をすべきです。私は、減税、その中でも消費税減税はすべきと思っています。それが、現在最も有効な経済対策であることは、このブログでも何度が述べてきたことです。

無論、岸田政権が減税をして支持率をあげたいという気持ちもわかりますし、そうすべきと思いますが、それをするなら、もっと良い方法で国民と直截にコミュニケーションをとるべきです。

最近岸田政権が最近発表した、様々な複雑で国民がその真価を理解するのが難しい経済対策パッケージをいくつも打ち出すより、直截に「消費税税率を5%に引き下げます」などと公表すべきです。それで、国民はすべてを瞬時に理解し納得します。

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2023年10月1日日曜日

モルディブ親中政権誕生へ 大統領選、ムイズ氏勝利―【私の論評】モルディブ親中派指導者の台頭と中国の影響力拡大の危機(゚д゚)!

モルディブ親中政権誕生へ 大統領選、ムイズ氏勝利

ムイズ氏

 インド洋の島国モルディブで9月30日に行われた大統領選の決選投票で、親中国派のムイズ氏が勝利した。親インド派の現職ソーリフ氏を破り、中国寄りの外交路線に転換する見通し。

 ムイズ氏は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」によるインフラ整備を推進したヤミーン政権で閣僚を務めた人物。選挙戦では、海上警備のためモルディブに駐留中のインド軍を「脅威だ」と主張し、早期撤収を呼びかけた。

 ヤミーン氏はマネーロンダリングなどの罪で服役中ですが、ムイズ氏を支援し、「インディア・アウト」を合言葉に反印キャンペーンを主導した。ムイズ氏は今後、ヤミーン氏の釈放に向けた動きを進める可能性が高いと見られている。

 ソーリフ氏は18年の大統領就任後、ヤミーン政権の親中的な外交方針を転換し、隣国インドとの関係修復を進めた人物。選挙前に盟友ナシード元大統領との関係が悪化して与党連合が分裂したことが痛手となり、得票を伸ばせなかった。

 今回の勝利により、モルディブは中国寄りの外交路線に転換する見通しだ。これは、インド洋における中国の勢力拡大を意味し、印中が覇権を争うインド洋の情勢に影響を与える可能性がある。

【私の論評】モルディブ親中派指導者の台頭と中国の影響力拡大の危機(゚д゚)!

まとめ
  • モルディブで親中派指導者が台頭すると、中国はインド洋で軍事的存在感を高める可能性があり、地域の安定が危ぶまれる。
  • 中国は経済投資と債務トラップ外交を通じてモルディブに影響力を行使し、中国寄りのプロジェクトを推進する恐れがある。
  • 中国が地域の違法活動を放置すると、密輸やマネーロンダリングが急増し、不安定化の要因となる可能性がある。
  • 中国の影響力拡大により、インドとモルディブの関係が悪影響を受け、地政学的緊張が高まる恐れがある。
  • 中国のソフトパワー戦略は地域で一般的に警戒されており、その影響力拡大が裏目に出る可能性が高い。

モルディブの海岸 2009年

モルディブに親中派の指導者が誕生すれば、この地域の安定が脅かされ、インド洋を支配しようとする中国の野心がさらに強まる可能性があります。

1.中国はモルディブの戦略的港湾や海軍基地へのアクセスを拡大し、インド洋に軍事力を投射できるようになるでしょう。これにより、インドは自国の裏庭における影響力と支配力を弱めることになります。

2. 中国はモルディブに対する影響力を得るために、経済投資と債務トラップ外交を展開するでしょう。モルディブに対して、主に中国の利益になるような豪華なインフラ・プロジェクトのための資金を貸し付け、その債務を使ってモルディブの外交政策をコントロールしようとするでしょう。これは彼らが世界中で使ってきた戦術です。

3. 中国違法行為を見て見ぬふりをすることが多いです。よって、モルディブ経由の密輸やマネーロンダリングなどの違法行為が急増するかもしれないです。これは地域を不安定化させる可能性があります。

4.インドは、自国のすぐ近くで中国の影響力が強まっていることに脅威を感じるでしょう。これはインドとモルディブの関係にダメージを与え、インドと中国の間の地政学的緊張につながる可能性があります。

5. 米国とその同盟国は、中国が重要なシーレーン沿いに新たな戦略的足場を築くことを懸念するでしょう。これは国際秩序に挑戦し、海洋安全保障を脅かすことになりかねません。

モルディブの親中派指導者は、中国に勢力拡張の隙を与え、インドの役割を弱め、重要な地域の安全保障を不安定化させることになるでしょう。インドと西側諸国は、バランスを保つために中国の影響力が強すぎることに反発するでしょうが、中国はここで優位に立ち、対抗するのは難しいでしょう。

中国の地域覇権への野心を懸念する人々にとっては、これは実に厄介なニュースです。

中国のソフトパワー AI生成画像

しかし、インド太平洋における中国のソフトパワーへの野心は、いくつかの理由から裏目に出る可能性が高いです。

1. 中国はこの地域のほとんどの国から脅威とみなされているということがあります。南シナ海の軍事化、債務の罠外交、近隣諸国へのいじめによって、各国は中国の影響力を警戒しています。米ピュー・リサーチの調査によれば、インド太平洋諸国のほとんどが中国を好ましく思っておらず、そのパワーと影響力を懸念材料と考えています。

2. 中国の投資は、しばしば受け入れ国よりも中国に利益をもたらします。スリランカのハンバントタ港やマレーシアのさまざまな取引のようなプロジェクトは、これらの国が債務を返済できなくなったときに、中国に戦略的資産の支配権を与える結果となりました。このような搾取的な行動は、中国のイメージを残っています。

中国の権威主義的な統治モデルは、この地域の民主主義的価値観とは対照的です。各国は、中国への依存に伴う政治的自由や市民の自由の侵食を望んでいません。米国やインドのような自由主義的民主主義国とのパートナーシップを広く選好しています。(出典:ASEAN調査)

4. 中国に対抗するため、地域同盟が形成されつつあります。米国、インド、日本、オーストラリアによるBRICS安全保障対話は、中国の野心を制限するための努力を調整するものです。ASEANもまた、中国が近隣諸国を支配することを警戒しています。(情報源:The Diplomat、Nikkei Asian Review)

5. 一帯一路(the Belt and Road)構想は、より多くの監視と反発に直面しています。マレーシアは一部のBRI(一帯一路構想)取引をキャンセルし、EUはBRIに批判的な声明を発表しました。
BRIは主に中国の利益に資するものであるというコンセンサスが高まっています。(出典:Asia Times、Bloomberg、欧州委員会)

中国はインド太平洋地域でソフトパワーを誇示しようとする一方で、自らの政策と行動が関係を大きく損ない、不信感を生んでいます。

モルディブでくつろぐ女性 AI生成画像

中国が長期的に成功するかどうかを判断するのは時期尚早かもしれません。しかし、米国とその同盟国、そして島嶼国自身からの大きな反発に直面する可能性は大きいです。

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米国務省「中国が宣言なき情報戦争」 工作活動を非難―【私の論評】日本は果敢な反撃で、中国の偽善と情報工作に対抗せよ(゚д゚)!

2023年9月30日土曜日

米国務省「中国が宣言なき情報戦争」 工作活動を非難―【私の論評】日本は果敢な反撃で、中国の偽善と情報工作に対抗せよ(゚д゚)!

米国務省「中国が宣言なき情報戦争」 工作活動を非難

まとめ
  • 米国務省が中国の情報工作に関する報告書を公表。
  • 報告書は中国の情報抑圧を批判し、情報戦争の警鐘を鳴らす。
  • 中国とロシアがウクライナ侵攻において情報分野で協力し、相互に支援していると報告。
  • TikTokやWeChatなどの中国のデジタルプラットフォームも非難される。
  • 中国は新興国で情報制御の重要な役割を果たす可能性があり、AIを活用して経済や安保の決定に影響を与えるリスクがあると報告。

ブリンケン米国務長官

 米国務省が中国の情報工作活動に関する報告書を公表した。報告書は、中国が台湾、南シナ海、人権に関する情報を抑圧し、国際的な情報環境に影響を及ぼそうとしていると指摘し、宣言のない情報戦争が進行中であると警告した。

 報告書は、中国の情報工作が幅広い手法を駆使しており、各国が中国に従属する可能性があると警告している。また、中国とロシアがウクライナ侵攻について情報分野で協力しており、中国国営メディアがロシアの主張を拡散し、見返りにロシアが台湾など中国の宣伝活動を支援していると報告した。

 報告書は、中国の動画共有アプリ「TikTok」も非難し、中国政府がバイトダンスを通じて特定の個人を制限・阻止するよう指示していたことを指摘した。また、対話アプリ「微信」が中国系の人々に広く使われており、中国の主張を広め、批判する人々を沈黙させていると主張した。

 報告書は、中国が新興国で情報を制御する重要な役割を果たす可能性があり、人工知能(AI)の発展を活用して経済や安保の決定に影響を与えるリスクに触れている。しかし、中国の宣伝活動と検閲はまだ十分な成果を上げていないとも指摘し、中国が民主主義国を標的にすると地元メディアや市民社会から反発を受ける可能性があると述べている。

 この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事を御覧ください。

【私の論評】日本は果敢な反撃で、中国の偽善と情報工作に対抗せよ(゚д゚)!

まとめ
  • 日本が福島の処理水を放出した際の中国の批判には、中国自体の環境汚染や偽善との矛盾が多数存在している。
  • 中国の批判は経済的・政治的な目的を追求する情報工作の一環であり、日本は科学的根拠を持って対抗するべきだ。
  • 中国の環境問題や経済的不正行為に対する日本への攻撃は、国際社会での日本の存在感を高める絶好の機会であり、正義と正直さを貫く姿勢が重要であると強調。

報告書は中国の宣伝活動や検閲はまだ完全には成功していないと指摘しているそうですが。これは、以下のような多くの要因によるものと思われます。

西側民主主義諸国が、偽情報の探知と対策において洗練されてきており、一般市民の間で、中国の情報操作に対する認識が高まっています。

民主的手続きによって選挙が行われている国(青)2006年

一部の西側民主主義諸国において、中国の情報工作が地元メディアや市民社会からの反発に直面していることなどがあげられます。

日本では、現在進行形で、いわゆる「処理水」を中国が批判しています。しかし、日本が福島の処理水を放出したことに対する中国の批判には、以下のような矛盾があります。 

 中国は日本近海でサンマなどの漁を続け、国内で販売する際には「中国産」と偽っています。これは、放流水が環境や海洋生物に害を及ぼすという彼らの主張と矛盾します。

中国は多くの石炭火力発電所を運営しており、大気中や水中に水銀やヒ素などの汚染物質を排出し、福島の処理水よりもはるかに大きな被害をもたらしています。これは、日本が無責任に海を汚染しているという彼らの姿勢と矛盾します。

中国の石炭火力発電所

 中国は何十年もの間、未処理の廃棄物や汚水を川や海に捨て、自国の水路を汚染してきました。このことは、日本が福島の汚染水を浄化して海に放出したことが「汚染物質を海に投棄している」という彼らの主張と矛盾します。

 中国は日本よりも深刻で、制御不能な水質汚染と大気汚染を抱えています。日本に対する彼らの攻撃は空虚に聞こえますが、中国の環境汚染は深刻な事実です。これは中国の偽善を露呈しています。

 中国は南シナ海の島々や人工島の軍事化を続けており、環礁を破壊し、福島よりもはるかに大きな環境破壊を引き起こしています。しかし中国は、自国の破壊的行為については沈黙を守っています。

 中国は地下水を汚染する石炭採掘を続け、多くの国民に安全な飲料水を提供していません。それなのに、日本の汚染水放出は「公衆衛生」を脅かしていると主張しています。これは偽善の極みです。

中国の多くの工業地帯では、規制が緩く、環境保護に関する法令が不十分なため、大気中、水中、土壌中の放射線レベルが高いです。つまり、中国は自国の実績が乏しい以上、放射線リスクに対する恐怖を他国に輸出する立場にありません。

中国には、化学物質の流出から鉱山事故、汚染された食品や医薬品に至るまで、環境や公衆衛生の災害を隠蔽してきた長い歴史があります。そのため、中国は日本が福島原発について『秘密主義』だと主張するのは信憑性に欠けます。

中国が猛烈なペースで石炭火力発電所を建設し続けている一方で、日本は石炭火力発電所を段階的に廃止しています。稼働している火力発電所も、汚染物質の排出は、中国の発電所に比較してかなり低いです。火力発電所の汚染物質の排出は「処理水」よりもはるかに有害です。

 中国の3大河川である黄河、長江、真珠川は、中国の産業廃棄物によって世界で最も汚染された河川といえます。しかし中国は、福島の処理水が海洋生物を脅かしていると主張しています。これは明らかな虚偽です。

中国の不公正な貿易慣行と知的財産の窃盗は、長年にわたって日本経済を蝕んできました。中国の日本批判は、実際の環境問題よりも経済的優位を得ることを目的としているように見えます。

中国はCOVID-19の最初の発生を何週間も隠蔽し、世界の公衆衛生を脅かしました。このようなことを平気でする彼らに、日本の「処理水」放出を批判する資格があるのでしょうか。

さらに、中国は乾燥地帯で米や綿のような水を大量に使う作物を栽培し、地下水を枯渇させています。中国は自国の水資源を誤って管理しているにもかかわらず、福島原発における日本の水処理に関する専門知識を主張しているのです。

 日本に対する従来からの中国の積極的な軍拡、スパイ活動、サイバーハッキング等をみれば、彼らの意図は環境問題ではなく、他の意図があるとしか思えません。

 中国のチベット弾圧は結果として南アジアの河川を汚染しているのみならず、草原の砂漠化により、東アジア全域に砂塵汚染を広げています。しかし、中国は自ら引き起こしている深刻な環境汚染を無視しています。

中国のレアアース採掘は、放射能、汚染、健康問題を引き起こしています。しかし中国は、科学的に監視され、健康への影響が証明されていない日本による「処理水」放水に対して、道徳的に優位な立場にあると主張しています。矛盾と偽善は明らかです。以上の事実は、様々な公式資料が知り得る事実です。

中国の批判は、明らかに環境を配慮したものではなく、経済的・政治的に日本にダメージを与えることを意図しているように見えます。あるいは、国内の不満を日本を標的にしてこれに、逸らす目論見があるとみられます。これは、明らかに中国の情報工作活動といえます。

科学的根拠が乏しい内容で、日本を批判する中国に対して、日本は毅然と対処すべきですが、単に中国に科学的に正しい論拠をあげた上で厳しいことを言うだけではなく、二倍返し、三倍返しくらいすべきです。

中国が、普通の人なら誰にでもわかるような幼稚な根拠で日本を批判している現在こそ、日本が情報線で圧倒的に勝利を収める絶好の機会であるともいえます。

特に現状では、アジア太平洋地域の国々から中国に対する批判が高まっています。地図は中国自然資源省が8月28日に公表した「2023年版標準地図」。南シナ海のほぼ全域の領有を主張しており、九段線を台湾東部に拡大した十段線が記されています。また、ヒマラヤ地域では、中国が「南チベット」として領有権を主張するインド北東部のアルナチャルプラデシュ州も中国領として記載されました。

地図を巡ってフィリピンは31日の声明で「中国の主権を正当化しようとする試みで、何の根拠もない」と反発。南シナ海での中国の主権主張を退けた16年の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)裁定の順守を求めました。

ベトナムも31日に「ベトナムの海域に対する主権、管轄権を侵害している」との声明を発表し、台湾の外交部(外務省に相当)報道官は「(台湾は)絶対に中国の一部ではない」と批判しました。

マレーシアもボルネオ島(カリマンタン島)沖の自国の排他的経済水域(EEZ)と重なる水域を中国領にしていると非難し、インドは「国境問題の解決を複雑にするだけだ」と中国の姿勢に反発しました。

9月上旬にはインドネシアで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議が、インドで20カ国・地域(G20)首脳会議が開催される。中国とASEANは南シナ海での紛争防止を目指す「行動規範」策定作業を進めているが、今回の領有権の主張は協議に影響を与えそうだ。

インドはG20議長国であり、会議直前の地図公開は円滑な議事進行の妨げとの受け止めが広がっている。印紙ヒンドゥスタン・タイムズ(電子版)は「インドを敵対国として扱い、圧力をかける狙いは明確だ」と批判しました。

我が国が困難な局面に立たされた際、日本が堂々と立ち向かい、二倍返し、三倍返しの対応を取れば、その影響は計り知れません。国際社会において、中国が根拠の薄弱な領土主張を行う国々は、日本の勇敢な姿勢を称賛することでしょう。

それに加え、米国が中国の「宣言なき情報戦争」を非難し、日本を支持する姿勢を見せることは確実です。他国も好意的な評価を示し、中国共産党は自国が日本を攻撃しても、大きな反発はないと高をくくっていたことを後悔することでしょう。

日本の行動は中国国内でも大きな反響を呼び、中共に対する不満が高まり、状況は予測不可能なものに発展するかもしれません。しかし、二倍返し、三倍返しの過程において、国際社会からの支持が高まり、国内でも政府への共感と評価が増すことでしょう。そして、国内では憲法改正の機運も高まるでしょう。

朝日新聞でさえも、中国が東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出に反対していることを報じています。中国は処理水を「核汚染水」と非難し、放出中止と周辺国との協議を主張しています。このような状況において、政府は批判的な声明だけでなく、科学的根拠に基づいた反論を積極的に行い、広告やオンラインで情報を広めるべきです。

このために十分な予算を確保することは、日本の国際的な存在感を高め、経済的にも有益な投資となるでしょう。我々は、正義と正直さを貫き通す姿勢が、国際社会での日本の尊重と発展に繋がると信じます。

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2023年9月29日金曜日

台湾が初の自主建造潜水艦を披露 対中防衛を強化―【私の論評】台湾の技術力、潜水艦計画の光輝なる未来(゚д゚)!

台湾が初の自主建造潜水艦を披露 対中防衛を強化

まとめ
  • 台湾が初となる国産潜水艦を進水させた。
  • 台湾の潜水艦建造は、中国の軍事的圧力に対抗するための取り組みの一環である。
  • 台湾は、この潜水艦を中国の軍事作戦を妨害し、台湾の独立を守るための抑止力として活用する考えだ。
  • 中国は台湾の潜水艦建造を非難し、台湾海峡での軍事演習を繰り返して圧力を強めている。

台湾は2023年9月28日、初となる国産潜水艦「海鯤」を進水させた。これは、中国の軍事的圧力に対抗し、台湾の防衛力を強化するための取り組みの一環である。

「海鯤」は、台湾が自ら設計・建造した電気式ディーゼル潜水艦である。建造費は15億4000万ドル(約2300億円)で、2024年末に海軍に引き渡される予定。

台湾は、この潜水艦を中国の軍事作戦を妨害し、台湾の独立を守るための抑止力として活用する考えだ。

しかし、中国は台湾の潜水艦建造を「白昼夢」と非難しており、台湾海峡での軍事演習を繰り返して圧力を強めている。

台湾の潜水艦建造は、台湾と中国の緊張をさらに高める可能性がある。中国は、台湾の潜水艦が台湾海峡の制海権を脅かす可能性があると懸念している。

台湾は、潜水艦を保有することで、中国の軍事侵攻に対する抑止力を高めることができると考えている。しかし、中国の軍事力は台湾を圧倒しており、台湾の潜水艦が中国の侵攻を阻止できるかどうかは不確実である。

【私の論評】台湾の技術力、潜水艦計画の光輝なる未来(゚д゚)!

まとめ
  • 台湾は2016年から潜水艦建造計画を開始し、2023年9月に最初の潜水艦である「海鯤」を進水させた。従来を常識を翻すスピードである
  • 台湾の潜水艦建造は、中国の軍事圧力に対抗するための取り組みの一環である。
  • 台湾の潜水艦は、中国の侵略に対する抑止力として活用される。
  • 台湾の潜水艦は、情報収集にも活用される。
  • 台湾の潜水艦建造は、中国にとって大きな脅威となる。
私は、台湾の潜水艦による国防強化の努力を全面的に支持します。それにしても、台湾の潜水艦建造のスピードは驚異的です。

台湾 蔡英文総統

台湾海軍は2016年から潜水艦建造計画を開始し、2023年9月に最初の潜水艦である「海鯤」を進水させました。これは、計画開始からわずか7年でのことであり、非常に迅速な進捗と言えます。
  • 台湾海軍は、2016年に潜水艦建造計画を開始しました。
  • 2020年、台湾は、日本から潜水艦建造に関する技術支援を受けていることを発表しました。
  • 2022年、台湾は、潜水艦の船体建造を開始しました。
  • 2023年9月、台湾は、最初の潜水艦である「海鯤」を進水させました。
この速さには、いくつかの要因が考えられます。
  • 台湾は、日本やアメリカなどの国々から技術や支援を受けています。
  • 台湾は、潜水艦建造に必要な技術を蓄積するために、長年にわたって研究開発を進めてきました。
  • 台湾は、中国の軍事圧力に対抗するために、潜水艦建造を優先事項としてきました。
以下の情報源はいずれも、台湾の潜水艦計画は予想以上の成功を収めており、この成功によって、台湾は独自の潜水艦を建造できないだろうという従来の常識が覆されたと指摘しています。
  • The Diplomat: "Taiwan's Submarine Program: A Reversal of Conventional Wisdom" (2023)
  • The National Interest: "Taiwan's Submarine Program: A Game-Changer in the Taiwan Strait" (2022)
  • The Brookings Institution: "Taiwan's Submarine Program: A Deterrent Against Chinese Aggression" (2021)
台湾の潜水艦計画はまだ初期段階です。しかし、台湾のこれまでの進展は素晴らしいものであり、台湾が信頼できる潜水艦戦力を開発・建造できることを示しています。

台湾の潜水艦建造は、中国にとって大きな脅威になると見られています。中国は、台湾の潜水艦が台湾海峡の制海権を脅かすと懸念しています。

潜水艦は、そのステルス性から、敵の艦船や沿岸施設を偵察するのに非常に適しています。台湾の潜水艦は、日本やアメリカなどの国々から技術や支援を受けており、これらの技術を活用することで、情報収集能力を向上させることができると考えられます。

具体的には、以下のエビデンスから、台湾の潜水艦が情報収集に優れていることが示唆されます。
  • 台湾の潜水艦は、電気式ディーゼル潜水艦であるため、潜航時の騒音が比較的少ないと考えられます。これは、敵艦船や沿岸施設に見つかりにくいことを意味します。
  • 台湾の潜水艦は、最新のソナーやレーダーを搭載しているとされています。これらの装備により、敵艦船や沿岸施設をより正確に探知することができます。
  • 台湾は、日本やアメリカなどの国々から情報収集に関する技術や支援を受けているとされています。これらの技術や支援を活用することで、台湾の潜水艦はより効果的な情報収集を行うことができると考えられます。
台湾の潜水艦は、情報収集の面でも中国の脅威となる可能性が高いと言えます。

中国の共産主義政権(以下中共と略す)は、台湾の独立と民主的自由にとって重大な脅威となっています。潜水艦は中国の侵略に対する重要な抑止力であり、台湾の主権を守るものです。

中共はこれらの防衛手段を非難するかもしれないですが、彼ら自身の大規模な軍備増強と台湾への威嚇を考えると、彼らの批判は空虚に響きます。

習近平中国国家主席

信頼できる情報筋によれば、中国の対潜水艦戦(ASW)能力は限られているため、台湾の潜水艦はより大きな敵対国に対しても効果的に活動できるといいます。

台湾が独自に建造した潜水艦は、侮ることのできない台湾の高い技術力によるものです。さらに、台湾は自衛を支援する日本や欧米諸国と重要な同盟関係を結んでいます。

いくつかの重要な事実があります。

台湾の潜水艦、最新のディーゼル電気モデルは、ソナーや磁気シグネチャを使用して検出することは非常に困難です。(出典 「潜水艦: 究極の海軍抑止力」、ヘリテージ財団)

中国のASW(Anti Submarine Warfare:対潜水艦戦争)能力は、水上および航空戦力に比べ遅れをとっていると広く考えられています。長距離のASW航空機とヘリコプターを一握りしか保有していません。出典:「Mind the Gap: Assessing the Trajectory of PLA ASW Capabilities」(ランド研究所)。

日本は台湾の潜水艦計画に技術援助と部品を提供してきたとみられます。米国も台湾への潜水艦技術供与を承認しています。(情報源 ロイター通信、AP通信) 

私は、推進系は、米国は現在は通常型潜水艦を建造していないので、これは論外、MTUフリードリヒスハーフェンのエンジンは中国絡みでドイツが供与を許可するとは考えられないのて、ドイツも韓国も除外、とすると日本以外には考えられないと思います。船体に使う高張力鋼、これは米国かもしれないと思っています。

台湾国産潜水艦「海鯤」とそうりゅう型の比較すると、 全体のプロポーションは船体下部の側面アレイソナーやX型の舵含め良く似ています。一方でフリーフラッドホールの位置や台湾艦には吸音タイルが見られないなどの差異もあります。吸音タイルは、中国の対潜哨戒能力からすると現状では必要ないと判断されたのかもしれません。

日本のそうりゅう型潜水艦

 米国防総省によれば、中国軍は台湾に対して圧倒的な数的優位を保持していますが、台湾海峡を越えて軍事力を投射することは困難であるといいます。潜水艦のような固有のシステムは、この課題を複雑にしています。 (出典:「中華人民共和国に関わる軍事・安全保障上の動き」、米国防総省議会年次報告書)

ただし、中国もASWを年々高めつつあることも事実です。台湾も引き続きASW能力を高めていくべきです。

台湾は、今後既存の艦艇などと潜水艦隊の連携などにより、ASW能力を高め、日米をはじめとする西側諸国と、台湾防衛作戦などを立案し、これに基づく軍事訓練や、共同演習を実施すべきでしょう。

それにしても、台湾の潜水艦建造により、台湾防衛に関して、台湾が直接関われる範囲を大幅に拡張したといえます

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2023年9月28日木曜日

1300人が居住「埼玉・川口市をクルドの自治区にする」在クルド人リーダーの宣言が波紋!―【私の論評】日本の伝統を守るために:クルド人問題への果敢な対策を(゚д゚)!

1300人が居住「埼玉・川口市をクルドの自治区にする」在クルド人リーダーの宣言が波紋!

まとめ
  • 在日クルド人のリーダーたちが川口市をクルドの自治区にしたいという夢を語っています。
  • クルド人は約2000人が日本に住んでおり、そのうちの約1300人が川口市に住んでいます。
  • 90年代から川口市にクルド人が住み始め、コミュニティが存在していますが、乱闘事件が発生し、住民の不安が広がっています。
  • 川口市は多国籍な街であり、自治区の主張に先立ちトラブル解決が必要とされています。

川口市

日本に住むクルド人のコミュニティが、川口市をクルドの自治区にするという夢を語って話題になっている。このアイデアは、クルド人リーダーたちが街の運営をクルドのしきたりに従って行いたいと述べたことから生まれた。しかし、専門家は現在の日本でそのような自治区を設立することは現実的でないと指摘している。

川口市には90年代からクルド人が住み始め、コミュニティが形成されている。しかし、最近になってクルド人による乱闘事件が発生し、住民に不安をもたらっている。地元住民はクルド人の若者グループを不安視し、住居内でのトラブルも報告されている。

この状況に対して、在日クルド人の一部は、クルド人コミュニティ全体が不当に非難されることを嘆いており、自治区の前にトラブルを解消するべきだと提案している。川口市は多国籍タウンであり、外国人が多く住む街として知られている。したがって、リーダーたちはトラブルの解決に取り組むことが先決であるべきかもしれない。

【私の論評】日本の伝統を守るために:クルド人問題への果敢な対策を(゚д゚)!

まとめ
  • 日本の伝統的な価値観と習慣の保護が使命であり、自治区の設立は容認できない。
  • クルド人コミュニティは日本の文化への同化を重視すべきで、自治を望むことは敬意不足を示す。
  • クルド人若者ギャングとのトラブルに対処するために、法と秩序を厳格に維持する必要がある。
  • 特定の地域を「立ち入り禁止区域」とすることやクルド人自治区の設立を阻止すべき。
  • 多様な社会であるために、すべての集団は共通の価値観と法の支配を尊重すべき。対策が必要であれば国外追放や移民制限も検討すべき。

日本の写真家日下部金幣による写真でつくられた絵葉書

日本の伝統的な価値観や習慣を守ることは、私たちの使命です。日本国内に自治区を作ることは容認できません。正式な自治区ができるはずはありませんが、実質的な自治区のような地区が出来あがる可能性は否定できません。

クルド人コミュニティは、日本に住むならば、日本の文化に同化すべきです。自分たちだけの独立した飛び地を作るべきではありません。自治を望むことは、日本国に対する敬意が欠けていることを示しています。

報道されているクルド人の若者ギャングとのトラブルも非常に気になります。外国人グループが日本の市民社会を混乱させたり、地元の人々に危険を感じさせたりすることは許されるべきではありません。

日本政府には、法と秩序を維持するために、犯罪者や破壊的勢力を厳しく取り締まる義務があります。日本の法律が通用しない「立ち入り禁止区域」を設けることは許されません。

多様な多民族社会は強みになりえますが、そのためにはすべての集団が共通の価値観を持ち、法の支配を尊重する必要があります。

クルド人コミュニティがそれを実行できないのであれば、政府は問題を引き起こすクルド人を国外追放するか、クルド人のさらなる移民や影響力を制限することを検討する必要があるかもしれません。

日本の安全保障、伝統、生活様式は、いかなる外国の利益団体の要求よりも優先されなければなりません。この状況は、日本の主権と価値観を守るための強力で妥協のない対応を要求しているように思えます。

まず、クルド人の若者ギャングや他の問題行動に対して厳格な法執行を行い、問題のある個人を逮捕して国外追放すべきです。さらに、特定の地域を「立ち入り禁止区域」とすることを禁止し、クルド人自治区の設立や分離主義の試みを阻止すべきです。


次に、現在のコミュニティが問題を引き起こさなくなるまで、クルド人の移民を制限し、厳格な審査を導入すべきです。また、クルド人の指導者や団体に、日本の文化や価値観への積極的な統合を奨励し、日本の主権を尊重しない団体を排除する義務を負わせるべきです。

さらに、クルド人に対する特別扱いや特権、例外的な要求に対しては警戒すべきです。違法行為(生活保護の不正受給、地下経済活動、女性に対する暴力など)に厳しく対処し、日本の国民性を強調し、クルド人にそれを受け入れる義務を課すべきです。

最後に、ポリティカル・コレクトネスや「人種差別」や「差別」といった概念に従うことよりも、日本の安全保障と日本の国民性を優先すべきです。強力なリーダーシップとゼロ容認政策が、日本の文化や国家を尊重しない外国人グループに対処するために必要です。このアプローチは厳格であるかもしれませんが、中途半端な対策では問題の解決には不十分です。

さらに、移民の統合問題が放置されれば、政治的な下心を持った人々が状況を悪化させ、社会的結束を損なう隙を作りかねないです。

いくつか例をあげます。 欧米では、急進左派グループが国境開放政策や聖域都市を支持し、同化を阻害しています。彼らは分離主義と文化相対主義を支持しています。これが統合をより困難にし、問題を深刻化させています。-

さらに、特定のリベラル系NGOや政治団体が、移民に対する合理的な制限を「人種差別的」あ

るいは「差別的」なものとして描いてきました。彼らはあらゆる問題を、各国が自国の利益を決定できるようにするのではなく、人権の危機であると決めつけています。これは議論や慎重な政策立案を阻害しています。

リベラル派の政治家たちは、彼らの票と忠誠心を得ようと、社会への統合が不十分な移民グループに選挙権や政府給付、特別な特権を与えることを提案しています。これは誤ったメッセージを送り、アイデンティティの共有を妨げることになります。

左翼系の学者たちは、市民としてのアイデンティティの共有よりも、「多文化主義」や「多様性」といった概念を推進しています。彼らは移民に、新しい国の価値観やアイデンティティを採用する義務はないと教えています。これは団結よりもむしろバルカニゼーションを助長することになります。

急進的なグループは、移民政策を自分たちのイデオロギー的課題を推進する手段として利用しています。例えば、完全に開かれた国境を主張したり、過激派を擁護したりします。彼らの目的は政治的変化であり、実行可能な政策立案や地域社会の幸福や国家安全保障ではありません。

リベラル派は、社会への溶け込みが不十分な移民グループによる問題の高まりに直面すると、受け入れ社会に何らかの責任があると主張することがあります。両者の説明責任や協力を促すのではなく、言い訳を用意するのです。

極左の中には、解決策を模索するのではなく、移民をめぐる社会的混乱や不安を政治的利益のために利用する者もいます。状況が悪化すればするほど、彼らにとってプラスになります。彼らは団結ではなく分裂で成長するのです。

リベラル派や左派グループが、その政策提案やレトリック、社会的動揺の悪用を通じて、いかに悪い状況を悪化させるかについては、明らかに多くの例があります。

各国は、こうした下心を認識し、ポリティカル・コレクトネスに立ち向かい、自らの利益のために行動するのが賢明でしょう。

難民キャンプ

世界の移民・難民問題は、歴史が古いですが、最近のものをあげてみます。

米国では、ソマリア系イスラム教徒の移民コミュニティが、シャリア法によって自分たちを統治しようとし、完全に統合されないでいます。

ミネアポリスのシーダー・リバーサイド地区は「リトル・モガディシュ」として知られるようになりました。犯罪率は上昇し、過激派の問題も発生しました。これに対し、米政府は同化への圧力を強めました。

移民には英語と公民の習得が義務づけられました。法執行機関は違法行為や分離主義を取り締まりましたた。このような「アメとムチ」の政策の組み合わせが、この状況に対処するのに役立ちました。

英国では、パキスタン系移民のコミュニティにもシャリア法を実施しようとするものがあり、うまく統合されていませんでした。ブラッドフォードのような地域はパキスタン人の習慣に支配されるようになりました。

犯罪や生活保護の不正受給、さらには過激主義の問題もありました。英国政府は当初、あまりに政治的に正しい対応をしていませんでした。しかし、2005年の7・7テロ事件後、政策は転換しました。

政府は一部の過激派組織を禁止し、移民には流暢な英語と英国的価値観の教育を義務づけ、犯罪を取り締まりましたた。当局は分離主義的なコミュニティに対する統制を再び強めました。

フランスでは、パリ郊外に集中する北アフリカ系移民グループが分離主義的アイデンティティを形成し、うまく統合できませんでした。貧困、犯罪、暴動までもが大きな問題となりました。

フランス政府はこれに対し、学校でのヒジャブなどの宗教的シンボルの禁止、流暢なフランス語の習得の義務付け、移民過激派や組織犯罪を標的にした厳格な法執行などを行いました。より厳しい政策は、フランスのアイデンティティを共有することを促進することを目的としていました。

ドイツの一部では、大規模なトルコ系移民のコミュニティがまだ十分に統合されておらず、自分たちで統治しようとしています。犯罪や生活保護の不正受給、エルドアンの権威主義的影響力が問題になっています。

これに対してドイツは現在、市民権を得るために流暢な言語を要求し、モスクへの外国からの資金提供を禁止し、移民の厳格な審査を行っています。近隣諸国の轍を踏まないことを目指しているのです。

世界にはこのように多くの移民・難民問題があります。日本も移民問題や統合問題を無視するわけにはいかないです。クルド人問題のような課題には、先に述べたように、早期に断固とした態度で取り組むのが最善です。

「人種差別」や「差別」という非難に直面しても引き下がるべきではありません。日本を含めいずれの国にも、国益を最優先して、誰がどのような条件で当該国の国民になることを決める権利があります。

また、統合の成功例を参考にすべきです。米国、カナダ、オーストラリアなど、移民集団の間で市民的アイデンティティの共有を促進した経験のある国の政策を研究すべきです。成功した戦略を真似るべきです。

後回しにせず、今すぐ行動すべきです。クルド人コミュニティのような問題を放置しておくと、時間の経過とともに悪化し、社会的結束を脅かすことになりかねないです。

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2023年9月27日水曜日

日本と中国が処理水めぐり応酬 IAEA総会―【私の論評】中国の福島批判:国際的な評判と複雑な背後事情(゚д゚)!

 日本と中国が処理水めぐり応酬 IAEA総会

まとめ
  • IAEA年次総会で、中国が福島第一原発の処理水の放出に反対し、日本を強く非難した。
  • 日本はIAEAのレビューで安全性が認められていると反論し、国際社会の理解と支持を求めた。
  • 中国の反論に対し、日本は科学的根拠に基づく行動や正確な情報発信を求めた。
  • 日本は国際社会での理解は広がっているとの認識を示した。


IAEA(国際原子力機関)の年次総会がオーストリアの首都ウィーンで開催され、注目の焦点が福島第一原発からの処理水の放出に集まりました。中国はこの年次総会で、福島第一原発の処理水を「核汚染水」として非難し、日本政府を強く非難しました。

中国国家原子力機構の劉敬副主任は、日本が他の関係国の懸念を無視し、処理水を海へ放出しようとしていることを強調しました。その一方で、日本の高市科学技術担当大臣は、IAEAのレビューが科学的基準に従い、福島第一原発の処理水放出が安全であるという結論を示しており、日本政府は国際社会に対して透明性を持って説明を行い、幅広い地域から支持を受けていると主張しました。

この対立は、IAEAの年次総会における重要な議題となりました。高市大臣は、中国がこの問題において科学的根拠に基づかない発言をし、特異的な輸入規制を採用している唯一の国であることを指摘し、中国に対して科学的な行動と正確な情報発信を求めました。


さらに、総会で中国の代表が福島第一原発の処理水放出に関する環境への影響や人体への影響について疑念を表明する一方で、日本の引原大使は、「安全性は日々のモニタリングで証明されている。中国のいくつかの原発から年間に放出されるトリチウムは福島第一原発から放出される計画の量の5倍から10倍にのぼる」強調して反論しました。

高市大臣は、アメリカなどの代表との個別会談の後、記者団の前で放出に関する広範な支持を感じたと述べ、国際社会の理解と支持を広げるために引き続き努力する姿勢を示しました。IAEAの年次総会は今月29日まで開催され、ウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所の安全確保やイランの核開発など、さまざまな重要な議題について各国から発言が相次ぐことが予想されています。

【私の論評】中国の福島批判:国際的な評判と複雑な背後事情(゚д゚)!

まとめ
  • 中国の国内政治と原子力産業支持: 中国は自国の原子力産業を支援し、国内市民に優れた原子力安全基準をアピールしようとしている。
  • 経済低迷への対応: 中国の経済低迷による不満をそらす意図も、福島批判に影響している可能性がある。
  • 地域対立と国内愛国主義感情: 長い歴史的な対立から、中国は福島問題を日本との新たな対立機会と見なしており、愛国主義感情を掻き立てる意図がある。
  • グローバルな地位向上の意図: 中国は国際的な地位向上を目指し、福島問題を環境保護と原子力安全への関与のアピール手段として活用している。
  • 悪影響と疑念: 中国の批判が国際社会との対立を深め、自身の信頼性に疑念を抱かせる可能性がある。

中国の福島批判は、複雑な要因が絡み合っています。まず、中国は国内政治の観点から福島第一原発の処理水放出を批判しています。これは、中国自体の原子力産業への国内支持を高め、自国の原子力安全基準が優れているというイメージを国内市民に向けて強調しようとする戦略の一環かもしれません。

特に中国は近年、原子力エネルギーへの投資と開発を強化しており、国内産業の発展を後押しする狙いがあるとみられます。そのため、日本を批判することで、中国政府は自国の原子力安全性を訴え、国内の支持を集める努力を行っている可能性が高いです。

最近の中国は経済が低迷しおり、回復するには時間がかかるものとみられ、それに対する不満をそらすという意味合いもあるかもしれません。

さらに、地域対立が中国の福島批判に影響を与えている要因の一つです。中国と日本は長い歴史的な対立を抱えており、領土問題や歴史認識の違いから緊張関係にあります。この対立が福島問題にも影響を与え、中国は日本との対立を主張する新たな機会と見なしている可能性が考えられます。特に、国内外で中国の強硬な姿勢を示すことで、国内の愛国主義感情を掻き立て、政府の支持を固める意図があると言えるでしょう。

一方で、中国は国際的な舞台での自身の地位向上を図るためにも福島問題を利用しているようです。中国は世界情勢においてますます主導的な役割を果たすことを目指しており、環境保護と原子力安全への積極的な関与をアピールする手段として福島問題を捉えている可能性があります。特に、インド太平洋地域において中国の存在感を高め、地域の影響力を拡大する狙いがあるでしょう。

しかしながら、これらの批判が日中関係における悪影響を及ぼし、国際社会における中国の評判を損なう可能性もあることを忘れてはなりません。中国の批判が科学的根拠に欠け、国際社会と異なる立場を示すことで、中国を孤立させる可能性も高まっています。


また、中国自身の原子力発電における危険性も議論されています。2021年には中国広東省の台山原子力発電所で燃料棒の破損と放射性物質の大気中への放出の可能性が報告され、透明性の不足が指摘されました。この点からも、中国が原子力安全と環境保護において信頼できるパートナーであるのか、疑念が高まっています。

日本は、福島原発の事故に関しては、詳細をIAEAに報告する他、査察も受け入れています。中国とは真逆の対応をしています。

結局のところ、日本は自身の原則に忠実であり、科学的根拠に基づいた行動を取ることで、国際社会において真のリーダーシップを示し続けるべきです。そのためにも、高市大臣には尽力していただきたいです、高市大臣ならその期待に応えていただけるものと思います。

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2023年9月26日火曜日

政権末期の様相を帯びてきた中国共産党―【私の論評】習近平の中国:権力集中と内部対立の深化(゚д゚)!

政権末期の様相を帯びてきた中国共産党


かつて、中国共産党幹部と民間企業との間には、政府が人々の富の蓄積を許し、一方で政治参加権を放棄するという了解があった。しかし、習近平政権下では、この了解が崩れつつあり、若者の不満が高まっている。習主席は高学歴の若者に地方へ行くよう呼びかけ、ハイテク分野での仕事を失った多くの若者が出ている。

習主席は富の蓄積を規制し、北京が富をどの程度蓄積できるかを決定しようとしているが、一部の論者は経済を成長させるために政治の制約を緩和するべきだと主張している。

中国の政治状況はパンデミック、財政危機、官吏の混乱により、明朝末期のように混沌としていると指摘されている。習近平政権は不安定さを増しており、習主席の奇怪な行動や共産党内の対立が注目されている。

習主席は最近、雄安新区を訪れ、首相を同行させた。これは中国共産党の歴史において異例のことであり、党内での権力闘争が起きている兆候とみられている。

また、党政幹部統合会議では、李強首相が習主席に対して従属的な立場に追いやられ、党の機構改革により国務院は主席の個人的な執行機関に降格しているとされている。蔡奇(中国共産党中央政治局常務委員会委員、党中央書記処常務書記、党中央弁公庁主任 )は権力を増大させ、習主席と李強首相の間に主従関係が生まれた。

習主席は党の規則を無視し、党内に混乱を引き起こしているとの指摘がある。

この記事は、元記事の要約です。詳細は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】習近平の中国:権力集中と内部対立の深化(゚д゚)!

まとめ
  • 2013年、習近平国家主席が突然姿を消し、その理由について未だに明確な説明がない。
  • 習近平は「核心的指導者」「人民の指導者」という称号を使用し、権力集中を進めている。
  • 新しい「習近平思想」が共産党憲法に明記されるなど、彼の政治哲学の特異性が浮き彫りになっている。
  • 反体制派や汚職摘発に伴い、中国共産党内の対立が激化し、高官の解任や粛清が続いている。
  • 習近平の権威主義が共産党内で不安と不確実性を引き起こし、党員たちの懸念が高まっている。
習主席の奇怪な行動や共産党内の対立は、今にはじまったものではありません。

2013年9月、習近平国家主席が2週間にわたって突然姿を消しました。習近平主席の不在について公式な説明は未だにありませんが、健康状態や政治的立場、あるいはクーデターの可能性さえも憶測されました。

習近平は、毛沢東以来、中国の指導者が使ったことのない「核心的指導者」「人民の指導者」という呼称に固執しています。これは、習近平のカルト的な個性と、習近平自身の手に権力を集中させたいという願望の表れと見られています。

「習近平思想」として知られる新しいイデオロギーの推進は、中国共産党の憲法に習近平の政治哲学を明記しようとするものです。現存する指導者の思想がこのような地位を与えられたのことはありません、習近平の野心と権力強化のさらなる表れと見られています。

【中国の小学校の時間割】 「星期二」(火曜日)の6時間目は「習近平読本」の時間 

近年、習近平が反体制派や汚職を取り締まるにつれ、中国共産党内の対立が激化しています。最も顕著な例をいくつか挙げます。

2015年の「4人組」の粛清。2015年12月2日、中国共産党中央政治局常務委員会は、周永康、徐才厚、郭伯雄、薄熙来の4人の元中央政治局常務委員を「政治腐敗」と「党の規律違反」の容疑で解任・処分することを決定しました。

失脚した薄熙来(はくきらい)

この4人は、習近平政権の「反腐敗運動」の標的とされ、その後、公判にかけられて有罪判決を受けました。これは、汚職や習近平への不誠実さを告発された中国共産党の高官グループです。この粛清は、習近平が権力を強化し、ライバルを排除する決意の表れと見なされました。

2017年習近平は孫政才前重慶市党書記の解任しました。孫はかつて習近平の後継者と目されていましたが、汚職と野心で非難されました。彼の解任は、習近平の指導力を脅かす潜在的な脅威に対するパラノイアの表れだったとみられます。

2021年、中国の元億万長者ジャック・マー(馬雲)が失踪しました。馬雲氏は中国で最も成功した起業家の一人でしたが、中国政府の金融規制を批判したことで習近平の寵愛を失いました。馬英九の失踪は、習近平が異論に不寛容で、中国で最も権力を持つ人物さえも標的にしようとする姿勢の表れと見られています。

ジャック・マー氏

こうした具体例に加え、習近平が権威主義を強め、自らの手に権力を握るようになったことで、中国共産党内部では不安と不確実性が高まっています。党員の多くは、習近平の人格崇拝や集団的意思決定の軽視を懸念しているとされます。こうした懸念は今後、中国共産党内のさらなる対立につながる可能性があります。

中国共産党の内情について信頼できる情報を得ることは困難であり、習近平の行動の原動力や党内の対立の程度を確実に言うことはできません。しかし、上に挙げた事例は、中国共産党内で緊張が高まっており、習近平が指導力に対する重大な挑戦に直面していることを示唆しています。

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